今すぐ旅に出たくなる映画6選! ロードムービーに恋愛映画、寅さんまで

映画館

観たあと、旅に出たくてムズムズしてしまうような映画をまとめてみました。映画は知らない世界に連れていってくれます。主人公に感情移入し、その世界を追体験できます。しかし、映画は映画。実体験とは別物というのも事実。映画が感動的で、映る景色が素晴らしいほど、実体験したい気持ちは強くなるでしょう。

本記事では、映画好きの筆者がこれまで観た映画の中から選りすぐった映画を挙げています。いずれも、「面白かった」だけではない深い余韻が残り、一歩外に出たくなるような作品ばかりです。観たことのない作品があれば、一度観てみてください。

目次

スタンド・バイ・ミー

  • 劇場公開年:1987年
  • 監督:ロブ・ライナー

線路沿いにあるはずの「死体」を探しに行くという、不謹慎な目的を持って歩きだす少年たち。スティーヴン・キング原作の名作映画です。

映画ではキャッスルロックという架空の町となっていますが、ロケ地はオレゴン州のブラウンズビル。残念ながら線路はもう撤去されているそうですが、子供たちが渡った橋、ツリーハウスのあった木など聖地を巡ることはできるようです。

そこまで行くのはちょっと...という方は、国内でスタンド・バイ・ミーごっこはどうでしょう。線路の上を普通は歩けませんが、小樽の手宮線跡地では線路の上を歩いたり、写真を撮ったりと、堂々とスタンド・バイ・ミーごっこができるそうですよ。

なお、同じキング原作でも、「ロング・ウォーク」という、旅に出るのがいやになりそうな映画もあります。若者たちが何日間もただひたすら歩き続け、歩く速度が落ちると殺されるという残酷なホラーなので、万人にはおすすめできません。しかし若者が繰り広げる会話劇は、スタンド・バイ・ミーにも通ずる感動、エモーショナルさがあります。

ビフォア・サンライズ(恋人までの距離)

  • 劇場公開:1995年
  • 監督:リチャード・リンクレイター

列車でたまたま出会ったフランス人女性セリーヌ(ジュリー・デルピー)とアメリカ人男性ジェシー(イーサン・ホーク)が、ウィーンで一緒に降りて一晩を過ごす映画。

大きな事件もなく、ただもうずっと二人でしゃべっているシーンが続きますが、会話がほどよく知的で飽きさせず、出会ったばかりの男女の機微にキュンキュンしっぱなしです。飛行機の出発が迫っているため、あくまで一夜限りという設定が、またにくい。

かけがえのない出会いをし、忘れられない時間を過ごすことは、旅先ではよくあること。だから、観ているとふらっと旅行に行きたくなります。こんなロマンティックな出会いはさすがに「奇跡」に近いと思いますが......。

ちなみに本作には、「ビフォア・サンセット」「ビフォア・ミッドナイト」という続編があります。「ビフォア・サンセット」はパリ、「ビフォア・ミッドナイト」はギリシャが舞台。いずれも疑似ヨーロッパ旅行を楽しませてくれますよ。

「ガッジョ・ディーロ」

  • 劇場公開年:1999年
  • 監督:トニー・ガトリフ

父親の遺したカセットテープを手に、幻の歌姫ノラ・ルカを探すためロマ(かつてジプシーと呼ばれていた人々)の村を訪れる青年のお話。

異文化の中にあっても青年は徐々になじみ始め、ヒロインと恋に落ち、現地の演奏を録音して回ります。しかしある事件がきっかけで、あくまで自分は「愚かなよそ者(ガッジョ・ディーロ)」のままであることを思い知らされるのでした。

喜怒哀楽が激しい、ロマの人々。主人公(ロマン・デュリス)とヒロイン(ローナ・ハートナー)以外の出演者はみんな素人だそうで、主人公の異文化体験がリアルに映し出されています。

筆者はちょうど二十歳のときに映画館で鑑賞し、主人公の行動力、異文化適応力にあこがれたものです。そして「文化の壁を越えてみんな仲良くしましょう!」というだけの楽観的な話ではなく、民族差別など歴史の闇が見えて、とても深い味わいです。

主人公が雪道の上に立ち、ロマの音楽に乗って体をクルクル回転させ踊るシーンが、強く心に残ります。旅の始まりと終わりで、何が変わったのか? 主人公と一緒に体験してみてください。

ストレイト・ストーリー

  • 劇場公開年:2000年
  • 監督:デイヴィッド・リンチ

時速8kmのトラクターに乗って、アイオワ州からウィスコンシン州へ向かう6週間の旅に出るおじいさん、アルヴィン・ストレイト(リチャード・ファーンズワース)のお話。「ツイン・ピークス」や「ブルーベルベット」など、風変りな作品で有名なデイヴィッド・リンチが「普通の感動作」(決して、凡作という意味ではありません)を撮ったとして話題になりました。

交通機関の発展した現代では、「早く目的地について、目的地でゆっくり楽しみたい」となりがち。ですが、本作はほぼ全編が「旅の途中」。しかも、すごくゆっくり。その道のりを通して、アルヴィンの積み重なった過去の重みのようなものが伝わってきます。

普通の感動作といっても、リンチらしい少し異様な雰囲気がところどころ顔を見せてくれるので、監督のファンも安心です。積み重ねた年と、長い旅が結実する、一瞬のラストシーンは珠玉の美しさです。

急がずゆっくり、これまでの人生を振り返る旅というのも、一度はしてみたいですね。

「男はつらいよ」シリーズ

  • 劇場公開年:1969年~2019年(全50作)
  • 監督:山田洋次

言わずとしれた「寅さん」。筆者は子供の頃、公開される度に親に連れられ観に行っていました。それなりに面白く観てはいましたが、その良さが本当にわかってきたのは30代を過ぎてからでしょうか。人情がたまりませんし、日本の風景が、本当にきれいに見られるのですよね。

寅さん(渥美清)はテキ屋で、全国を回って屋台で商品を売るような商売をしています。その関係もあって、舞台は有名な観光地が選ばれることが多い。自由気ままで、旅先では毎度きれいな女性とも出会って、寅さんがうらやましい......と思って観ていた人も多いでしょう。

「寅次郎心の旅路」では、シリーズで初めて海外に。しかもウィーンという寅さんらしからぬ?場所が舞台ということで、大きな話題になったことも。

旅先だけでなく、寅さんの実家「とらや」がある柴又の風景も素敵です。江戸川の河川敷や帝釈天は、ほぼ毎回のように登場。寅さんも「とらや」にたまに帰るものの、ケンカや失恋をしては出ていくのがお約束でした。

寅さん大好きな人は、以下モデルコースの記事も参考に、ぜひ一度柴又に行ってきてみてください。柴又駅では寅さんの銅像がお出迎えしてくれます。

・柴又観光のモデルコースを定番&昭和レトロ感たっぷりで作ってみた!

PERFECT DAYS

  • 劇場公開年:2023年
  • 監督:ヴィム・ヴェンダース

日本のトイレ清掃員の日常が描かれる映画。安藤忠雄をはじめとした建築家、デザイナーが手掛けた公共トイレを目当てに、外国人旅行者も多く訪れたとして話題になりました。

しかし、旅情を誘われる要素はトイレだけではありません。役所広司演じる平山の何気ない日常全体がロードムービーのように展開され、旅、それも一人旅の魅力が醸し出されています。公園で木漏れ日を撮影する平山の姿を見て、フィルムカメラを持って出かけたいと思った人も多いでしょう。カセットテープの音楽を聴きながらドライブしたいと思った人もいるでしょうし、お酒を飲んでいる行きつけの店はどこか気になった人(浅草の地下街らしいです)など、色々いるはずです。

同じ生活をし、同じ場所にいても、心の持ちようによって、楽しい旅になることも、つらい日常になることもある。達観したような主人公の笑顔に、そんなことを思います。

映画を見て、素敵な旅に出かけよう!

世界中の美しい景色、旅を通したワクワクする成長物語、旅の途中で生まれる友情、恋愛......。映画では色んな旅の魅力を味わえます。サブスクの動画配信サービスで観たい映画がなくなったら、興味のある国・地域の名前を入れてみるのも面白いです。例えば「パリ」くらい著名な観光エリアとなれば、舞台とした映画がずらりと一覧に出てきます。

映画鑑賞に加えて、舞台になった国や地域を旅したり、主人公と同じような体験をしてみたり、実際の旅につなげられたら素敵です。

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