初めての海外登山~韓国最高峰「漢拏(ハンラ)山」にチャレンジ~

漢拏山山頂にある白鹿潭の石碑

本格的な夏山シーズンに向けて、あとわずかとなりました。

「そろそろ、身体を動かさないとなぁ...」と思っていたところ、「お隣の韓国の最高峰に登りませんか?」とのお声掛けが。

「韓国最高峰? 大丈夫?」と思いましたが、初めての海外登山にチャレンジしてきました。

漢拏山山頂にある白鹿潭

目次

韓国最高峰は東シナ海に浮かぶ済州(チェジュ)島に

 「ハロー済州!」済州空港内での歓迎
<「ハロー済州!」済州空港内での歓迎>

韓国最高峰は朝鮮半島にはなく、首都ソウルから約450km、日本でも流行った歌謡曲でも知られる港町「釜山(プサン)」から約290km離れた、東シナ海に浮かぶ済州(チェジュ)島にあります。「漢拏(ハンラ)山」という山で、標高は1,950m。

漢拏山は、その高さから「天の川を掴むことができるくらい高い山」とも言われており、日本の富士山のような独立峰なので、島のあちこちから漢拏山の姿を望むことができます。

ちなみに、韓国本土の最高峰は「智異(チリ)山」で標高は1,915mです。

関西~済州まではLCC(格安航空会社)
関西~済州まではLCC(格安航空会社)

日本と韓国の多数の航空便が飛んでいますが、漢拏山がある済州島と東京(成田)を直行する航空便は1週間に4便と限られています。また済州島での滞在時間も限られてしまいますので、今回はスケジュールも限られていることから、格安航空会社直行便を利用することにしました。

東シナ海に浮かぶ済州島の天気はとても変わりやすい

本来は漢拏山が見えるはずですが...(悪天候時)
<本来は漢拏山が見えるはずですが...(悪天候時)>

本来はつつじが一面に見えるはずですが...(悪天候時)
本来はつつじが一面に見えるはずですが...(悪天候時)

済州島は東西73km、南北31kmでラグビーボールのような楕円形のかたちをしており、日本の香川県とほぼ同じ面積の1,800平方キロメートル沖縄本島の1.5倍の面積です。

冬にも氷点下まで気温が下がることがなく、島の中心部には休火山の漢拏山がそびえています。温暖で火山島であることから「韓国のハワイ」とも称されています。

2007年にはユネスコの「世界自然遺産」にも漢拏山と中心とした区域が指定されています。島で世界遺産に登録されていると言うと、日本百名山のひとつである宮之浦岳がある屋久島が思い浮かびます。屋久島も天気が変わりやすく予定を立てるのに大変でしたが、済州島も同様にとても天気が変わりやすく、登山計画も予備日を持った計画を立てることをおすすめします。

いよいよ、城板岳(ソンパナク)登山口から登頂開始

城板岳(ソンパナク)登山口 標高750m
<城板岳(ソンパナク)登山口 標高750m>

漢拏山の標高は1,950mですが、環境保護と山頂付近の崩壊を防ぐため一般の登山者の立入りが禁止されており、代わりに標高1,919mの東稜が最高到達地点となっています。

現在、漢拏山東稜への登頂はWEBでの事前登録が必要で、1日あたり1,000人までと決められております。そして、事前予約なく登山ができません。事前登録は韓国語以外にも英語や日本語でも対応可能なようでしたが、きちんと予約完了できるのか心配もあり、今回は時間もなく予約代行をお願いいたしました。

入山時には予約後に発行されるQRコードの提示、併せて本人確認のためパスポートの提示も必要となり、どちらも準備してからいよいよ出発です。

ひとつ目の休憩所までは比較的平坦
<ひとつ目の休憩所までは比較的平坦>

登山等は木道を中心に比較的整備されており、歩きやすいのも特徴です。ところどころに現在を示す看板も設置されており、自分の現在地と山頂までの時間が把握しやすいのも嬉しい限りです。

霧雨のなかからの登山開始となりましたが、一番悩まされたのが湿度です。前日の天気予報では傘マークでしたが、湿度がかなり高く(事前の天気予報では湿度90%!)となっており、気温は25℃前後なのですが、高湿度に身体を慣らすのが苦労しました。

2つの休憩所を挟んで山頂を目指します

城板岳登山口からひとつ目の休憩所
<城板岳登山口から1つ目の休憩所>

スタートの登山口から4.1km、間もなく標高1,100mの直前にある休憩所を過ぎると、次第に高度を上げて行きます。休憩所には風雨を防ぐ小屋や椅子、トイレがありますが、日本では目にする売店がありません。

今回利用したコースには2ヶ所の休憩所があるのですがゴミを出さず、またゴミの持ち帰りを推奨するために、どちらにも売店がありません。昼食や飲料水などは、登山口から持参する必要があるので、十分に確保を心掛けてください。

城板岳登山口からふたつ目の休憩所
<城板岳登山口から2つ目の休憩所>

登山口からひとつ目の休憩所から3.2km、間もなく標高1,500mに位置する、2つ目の休憩所に到着しました。漢拏山は4月末から5月末はつつじが美しい季節として知られ、この休憩所周辺も美しい筈なのですが、今年のつつじ開花は早かったようで、つつじを目にしませんでした。

また今回の登頂前日に強風と雨による悪天候のため登山規制がかかり、2つ目の休憩所までしか登れなかったそうで、無謀な登山での事故発生を未然に防いでいます。

登頂するには人数制限と時間制限があります

ふたつ目の休憩所にあるゲート
<2つ目の休憩所にあるゲート>

先程お伝えしたように漢拏山は登頂者に人数制限を行っているのですが、加えて山頂への通過時間が決まっており、一定の時間までに休憩所を通過しなければ、山頂に向かえませんので注意が必要です。また季節ごとに通過時間が決められており、今月の通過時間は12:30でしたが、無事に通過をすることができました。

標高1,700m超から山頂を望む
<標高1,700m超から山頂を望む>

つつじの休憩所を過ぎてから標高1,700mを過ぎると木々が少なくなり、直射日光が注ぎ込むことになります。登山口から1つ目の休憩所までは霧雨~曇天だったのですが、いつのまにか雨雲を抜けていて、後ろを振り返ると眼下には雲海が広がりっていました。

本来は東シナ海が望めるとのことでしたが雨は止み、晴天に恵まれたことに良い方に思い直して、山頂を目指して登って行きます。

つつじの見ごろは過ぎて
<つつじの見ごろは過ぎて>

登山口から10kmを登り切り、漢拏山山頂に到達します

標高1,900m地点(山頂まであと少し)
<標高1,900m地点(山頂まであと少し)>

山頂は多くの登山者でにぎわう
山頂は多くの登山者でにぎわう

つつじの休憩所から2.3km、登山口から10km、11:20に漢拏山東稜の最高地点に到着しました。山頂には噴火口ゆかりの白鹿潭(ペンノムタム)カルデラ湖があり、昼近い時間であったものの、まだ雲が山頂まで上がって来ておらず、運よく雲海を眼下に納めることができました。白鹿潭は遥か昔、神仙が天から舞い降りて、白鹿に乗って戯れたと伝えられています。

当日持参した装備

  • 日帰り用リュックサック(15L前後のもので、併せてレインカバーも必要)
  • トレッキングシューズ(一部で岩場があり、足元が悪い箇所あり)
  • 速乾性のシャツ、ズボン(汗をかいても直ぐに乾くもの)
  • 帽子、日焼け止め(季節にもよりますが、日差しが強いです)
  • レインウェア(上下に分かれているもの。強風時には風除けとして、羽織ることができます)
  • トレッキングポール(下りが長いので、ご持参されると重宝します)
  • 水筒(現地でもペットボトルが購入可能です)

韓国最高峰・済州島漢孥山登山を終えて

白鹿潭の石碑前で記念撮影
<白鹿潭の石碑前で記念撮影>

7:00前に出発し15:30、所要時間8時間35分、移動距離約20kmの漢拏山登頂。朝方は霧雨が降る天気でしたが、途中からは晴れて山頂からの景色も楽しむことができました。

山頂までの登山道は比較的木道で整備されており、現在地や標高を示す標識が各所にあることから、標高1,900mを超える山であるものの、景色の楽しみながら山頂を目指すことができる一方で、島の独立峰であることから天気の急変する可能性も高く、また登山口から山頂までの標高差が1,200m近くあり、十分な装備が必要です。

初めての海外登山で不安もありましたが、漢拏山は木道や階段が比較的整備されており、コースタイムは長いものの楽しい登山でした。本格的な夏山登山の前の足慣らしとして、おすすめします。

韓国最高峰にぜひともチャレンジして、遥かなる海外登山への一歩を踏み出してください。

城板岳登山口まで無事に戻って来ました
<城板岳登山口まで無事に戻って来ました>

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