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フィリピン・マニラの治安とおすすめ観光スポット 5選

売春や特殊詐欺、日本人を狙った強盗事件など、なにかとネガティブなニュースが絶えないフィリピンの首都マニラ。
東京から飛行機で4時間程度の距離で、身近な国ではあるものの、観光では治安に不安に感じる旅行者も多いようだ。そんなマニラ在住の家族に会うため、筆者はマニラに2か月ほど滞在してみた。
実際に暮らして感じたマニラの治安と、安心して楽しめるおすすめ観光スポット5選を紹介しよう。
目次
マニラの治安
マニラの治安は本当に悪い?外務省レベル1の現状
外務省の情報によると、マニラの危険度は「十分注意してください」のレベル1。2024年以降、日本人を狙ったとみられる路上強盗事件も発生しており、その被害件数は16件に及ぶ。
事実、観光地での客引きやタクシーでのぼったくりの話もよく聞くので、安全には気をつけるに越したことはないのだろう。
2か月暮らして感じた「ネット情報とのギャップ」
個人的には2か月生活してみて、ネットの評判ほどの治安の悪さは感じず、トラブルに巻き込まれたことも一度もなかった。もちろん、路上に溢れる物乞いやストリートチルドレンの存在に不安を覚えたり、観光客目当ての物売りを煩わしく感じる人もいるかもしれない。
そうした点で戸惑うことはあるものの、南米在住の筆者にとってマニラが特別に治安が悪いという印象はなかった。海外旅行中に物乞いに遭遇した時の対処法に関しては以前の記事に書いているのでこちらも参照してほしい。
現地在住の家族や友人に聞いても、治安はネットで騒がれるほど悪くはなく、一番の心配は脆弱なインフラが原因の「断水」と雨季の「洪水」、交通渋滞とのこと。
誤解されがちな風俗事情:買春は重犯罪
なお、筆者はパブやクラブ、カジノには一切出入りしていないが、普通の生活を送っている限りトラブルに巻き込まれる可能性はそれほど高くないように思う。
たまにフィリピンを風俗解放区のように勘違いしている観光客に会うのだが、フィリピンでも買春は違法。場合によっては、最高終身刑の可能性すらある重犯罪だ。風俗街を歩いたり、知らない女性についていくのは絶対にやめよう。
マニラのおすすめ観光地 5選
1. イントラムロス歴史地区
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<イントラムロスの中は、石畳の道を散策するだけでも楽しい>
マニラの歴史に触れたいなら絶対外せないのがイントラムロス歴史地区。マニラの定番観光スポットのほとんどがこの地区の中にある。ちなみにイントラムロス(intramuros)とはスペイン語で「城壁の内側」という意味があり、300年に及ぶスペイン統治時代に建設されたもの。
当時、スペイン出身の役人やエリートなどの支配階級が、この城壁都市の内側に住んでいたという。残念ながら、第二次世界大戦末期の1945年、日本軍とアメリカ軍による「マニラ市街戦」により街は焦土と化し、歴史的建築物のほとんどは焼失してしまったが、戦後の復興により一部の建物は再建されている。
石畳の道を歩きながらコロニアルな建築物を眺めていると、タイムトリップしたような気分を味わえる。
サンチャゴ要塞 (Fort Santiago)
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<マニラ市街戦の写真や当時を再現した模型もあるので、入る前に心の準備を>
スペイン、アメリカ、そして日本と支配者が変わる中で、軍事拠点また牢獄として使用された要塞跡。また、スペイン統治時代にフィリピンの独立運動を率いた国民的英雄、ホセ・リサールが収容されていたことでも知られる。
第二次世界大戦中には日本の憲兵隊の拠点また収容所としても使用され、多くのフィリピン人やアメリカ人がここで虐殺された。当時の記憶を伝える生々しい写真や展示もあり、日本人として心が痛くなるかもしれないが、戦争の残酷さを思い出す場として厳粛な気持ちで見て回りたい。
サンチャゴ要塞 (Fort Santiago)
- 所在地:Intramuros, Manila, Metro Manila,
- 電話:+63-2-8527-3155
- 時間:8:00~23:00
- 定休日:無し
- 料金:75ペソ(約200円)
サン・アグスチン教会 (San Agustin Church)
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< 内部はアーチ形の天井が美しい>
400年以上前に建設されたフィリピン最古の石造りの教会。マニラ唯一の世界遺産としても登録されている。また、マニラ市街戦を生き残り、戦争で破壊されなかったほぼ唯一の建築物としても知られる。
サン・アグスチン教会
- 所在地:General Luna St, Intramuros, Manila
- 電話:+63-2-8527-4060
- 開館時間:8:00~17:00
- 休館日:なし
- 入館料:教会無料/博物館200ペソ(約500円)
マニラ大聖堂 (Manila Cathedral)
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<イントラムロスの中でもひときわ目につく大きな聖堂だ>
こちらもスペイン統治時代の1571年に建設された歴史的な大聖堂。ただ、サン・アグスチン教会とは異なり、こちらはマニラ市街戦でほぼ原形をとどめないほど破壊されている。
現在見られるのは戦後に再建されたもの。大聖堂前には小さくて美しい広場があり、屋台も並び、地元の人や観光客で賑わっていた。
マニラ大聖堂
- 所在地:Cabildo St, Intramuros, Manila
- 電話:+63-2-8527-3093
- 開館時間:7:00~18:00
- 閉館日:無し
- 入館料:無料
- 公式サイト:マニラ大聖堂
サンディエゴの砦 (Baluarte de San Diego)
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<サンディエゴの砦は、大きくて迫力があるので写真をお忘れなく>
イントラムロスの南側に位置する、スペイン統治時代に防衛拠点として建設された砦。内部には円形の遺跡のようなものが残っており、歩いて回ると面白い。また、周辺は芝生の広場のようになっていて、マニラの高層ビル群も一望できる。
サンディエゴの砦
- 所在地:Intramuros, Manila
- 開館時間:8:00~17:00
- 休館日:無し
- 料金:75ペソ(約200円)
カーサ・マニラ (Casa Manila)
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<300年に及ぶスペイン統治時代の歴史を学ぶならココ>
スペイン統治時代の特権階級の生活様式を復元した博物館。石造りの土台の上に木造建築が合わさった独特の様式で、フィリピン、スペイン、そして中国の文化がミックスした多文化が垣間見られる。
ちょっと値段は高めだったが、中にはお土産屋さんやレストランもあるので見てみよう。
カーサ・マニラ
- 所在地:General Luna St, Intramuros
- 電話:+63-2-8527-4084
- 開館時間:9:00~18:00
- 休館日:無し(※一部祝日を除く)
- 入館料:75ペソ(約200円)
2. リサール・パークと博物館
美しい芝生の広場と噴水がある庶民の憩いの場所。特に夕方以降は、ジョギングしたり散歩したりと、大勢の人で賑わう。内部にはリサール記念碑も立っており、ホセ・リサールは現在この記念碑の下に埋葬されているという。
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<博物館の外見も大きくて立派だが、中の展示も充実している>
公園内自体の見どころは多くないが、国立人類学博物館、国立自然史博物館、国立美術館が併設されており、そのすべてがなんと無料。規模も大きく展示も充実しているので、無料で入るのが申し訳ないほどだ。
一つの博物館を見るのに2〜3時間はかかるため、時間の制約がある場合は興味に応じて訪れる場所を絞るとよい。筆者のおすすめは「国立自然史博物館」。植物や動物など、フィリピンの生態系が分かりやすく解説されている。
見どころは最上階にある巨大なワニのはく製。ミンダナオ島で実際に捕獲された「ロロン」と名付けられたワニで、全長6メートルに及び、野生で捕獲されたワニとしては最大級の個体だという。
リサール・パーク
- 所在地:フィリピン 〒1000 Metro Manila, Manila, Ermita
- 開園時間:5:00~22:00
- 休園日:無し
- 入園料:無料
国立自然史博物館
- 所在地:Teodoro F. Valencia Cir, Ermita, Manila, 1000 Metro Manila, フィリピン
- 電話:+63-2-8298-1100
- 開館時間:9:00~18:00
- 休館日:月曜
- 入館料:無料
- 公式サイト:国立自然史博物館
3. チャイナタウン
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<ジョーンズブリッジを渡れば、お馴染みの中華街門が見えてくる。>
400年の歴史を誇る世界最古のチャイナタウン。規模で言えば横浜中華街のほうが大きいが、中華系フィリピン人の生活の場として、観光地化されすぎていない「リアルな」チャイナタウン。歩いていると、まるで香港にいるかのような雰囲気を感じられる。
見どころはビノンド教会。中華系移民をカトリックに改宗させるためにスペイン人によって建設されたもので、中国文化の影響を受けた建築様式も見ていて面白い。マニラの他の建築物と同様に、自然災害や戦争によって何度も破壊され、再建されてきた歴史を持つ。
美味しいレストランも多く、食べ歩きに最適な場所だが、周辺には路上生活者も多く、夜間は行かないほうがいいかもしれない。治安に不安を感じる場合はタクシー(Grab)の利用がおすすめ。
チャイナタウン
- 所在地:913 Ongpin St, Santa Cruz, Manila, 1003 Metro Manila, フィリピン
- 営業時間:店舗により異なる
4. モール・オブ・アジア(MOA)
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<さまざまなブランドを取り揃えた巨大ショッピングモールで、ユニクロや無印良品など日本ブランドもある。>
現地の人からはモア(MOA)の名で親しまれる、アジア最大級のショッピングモール。観覧車や小規模な遊園地を併設しており、単なるショッピングモールというより巨大な「エンターテイメント施設」となっている。
マニラ湾沿いに位置しているため、夕日を見ながら食事を楽しめるレストランやカフェもある。正直、買い物嫌いの筆者は、巨大なショッピングモールを歩き回って疲れるだけであまり楽しめなかったのだが、お土産屋さんもあるので、買い物好きの方は一度訪れてみるとよいだろう。
モール・オブ・アジア
- 所在地:Seaside Blvd, Pasay City, 1300 Metro Manila, フィリピン
- 電話:+63-2-8556-0680
- 営業時間:週末10:00~22:00、週日11:00~22:00
- 定休日:無し(※一部祝日を除く)
- 公式サイト: モール・オブ・アジア
5. マカティシティ
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<グリーンベルトモールは森とモールが一体になったような優雅なデザインで、レストランやカフェも多く、リラックスできる>
カオスな印象が強いメトロマニラにあって、洗練された近代的なビルやショッピングモールが集まるのがこのマカティシティ。1960年代、それまで農地だった場所に、フィリピン最古の巨大財閥アヤラ社によって開発された計画都市だという。
高層ビルや外資系企業が集まり、これまでのマニラのイメージが覆ること間違いなし。日本からの駐在員の多くもこの地域に住んでおり、日本食レストランが集まる小さな区画「リトル東京」もこのエリアにある。
庭園を取り囲むように店舗が並ぶグリーンベルトモールには、高級ブランドやさまざまなレストランが揃っており、マニラ中心部の喧騒を離れてリラックスするのに最適な場所だと思う。
グリーンベルト
- 所在地:Legazpi Street, Legazpi Village, Makati, Kalakhang Maynila, フィリピン
- 電話:+63-2-7757-7888
- 営業時間:11:00~21:00
- 定休日:無し(※一部祝日を除く)
- 料金:無料
番外編:カルティマール・マーケット
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<日本ではなかなか見れないような南国の果物や様々な魚介類を安く仕入れることができる>
マニラのローカルマーケットといえば、キアポ教会前のキンタ市場などが有名だが、雑然としていて治安の不安もある。そんな方におすすめしたいのが、カルティマール・マーケット。
モール・オブ・アジア(MOA)の近くにあるローカルマーケットで、キンタ市場ほどのカオス感はなく、治安も良く比較的落ち着いているので、マニラのローカルマーケットを一度見てみたいという人にはピッタリ。
さまざまな野菜や果物、魚介類が並べられているほか、犬や猫などのペットショップも密集している。日系食料品店も多いため、駐在員や現地在住の日本人もよく利用するお馴染みの場所だ。
カルティマール・マーケット
- 所在地:Cartimar Ave, Pasay City, Metro Manila, Philippines
- 営業時間:7:00~19:00
- 料金:無料
まとめ
極端な経済格差や犯罪、売春などのイメージから、アジアの魔窟のような印象もあるフィリピン・マニラ。日本からアクセスしやすい一方で、観光旅行に行くにはハードルが高いと感じている人もいるかもしれない。
しかし実際に滞在してみると、夜間にむやみに出歩かない、風俗街やスラムに近づかないといった基本的な対策を心がければ、過度に恐れる必要はないと感じた。
マニラには、300年に及ぶスペイン統治やアメリカ統治、そして日本による占領など、複雑な歴史の面影が今も色濃く残っている。日本とも少なからず関わりのある土地として、歴史的な背景に思いを馳せながら歩けるのも、この街の魅力の一つだろう。
不必要に心配しすぎることなく、基本的な治安対策を心がけながら、ぜひマニラ観光を楽しんでほしい。

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Shinji Muto
- 一人旅・海外勤務を経て、現在は南アフリカ人の妻と共に南米パラグアイに住んでいます。アメリカ・香港・日本・パラグアイに在住歴あり。3カ国の永住権を持ち、日本語・英語・スペイン語を話す日系アメリカ人です。主に南米、ときどき南アフリカ。そしてアメリカやアジアを旅して、旅人にとって役に立つ生きた情報をお届けしたいと思います。



























