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ベールに包まれた国、赤の広場に息をのむ|ロシア

ロシアという国に対してどんなイメージを持っているだろうか。厳格、遠い、難解などそんな先入観を、モスクワはあっさり裏切ってくる。玉ねぎ型のドームが空へ向かって乱立する聖ワシリイ大聖堂。
黒いポットに盛られた真紅のボルシチ。色とりどりのマトリョーシカが棚を埋め尽くす市場。そして、スターバックスが去ったあとに生まれた「Stars Coffee」の看板。
街のあちこちに歴史とユーモアが混在するモスクワは、旅人の期待をいい意味で何度も裏切る、懐の深い都市だった。
目次
1. 赤の広場と聖ワシリイ大聖堂 ロシアの魂が宿る場所
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モスクワを訪れたなら、まず足を運ぶべきは赤の広場。そのシンボルである聖ワシリイ大聖堂は、写真や映像で何度見ていても、実物の前に立った瞬間に言葉を失う。
緑、青、赤、白----それぞれ異なる模様をまとった9つの玉ねぎ型ドームが、まるでお伽話の挿絵のように空へ向かって伸びている。建てられたのは1555〜1561年、イワン雷帝の時代のこと。
カザン・ハン国との戦いに勝利した記念として建てられたとされ、設計したのはポストニクとバルマという建築家だという伝説が残る。
完成後、二度と同じものを造らせまいとイワン雷帝が設計者の目を潰したという逸話があるほど、その美しさは唯一無二のものだった。広場には観光客だけでなく、夕涼みに出てきたモスクワ市民の姿も多い。
聖ワシリイ大聖堂
- 所在地:Red Square, 7, Moscow, Russia, 109012
- 開館時間:11:00〜17:00
- 公式サイト:聖ワシリイ大聖堂
2. ボルシチとガーリックパンで本場ロシア料理を味わう
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ロシア料理といえばボルシチ。ビーツをベースにした深紅のスープは、ロシア人の「家庭の味」であり、旅人にとっては最初に試すべき一品だ。
ひと口すくうとビーツ独特の甘みと香りが広がり、肉と野菜の旨みがずっしりと舌に乗る。隣に添えられた白いスメタナ(サワークリーム)を少しずつ溶かしながら食べるのが流儀。
すると酸味がまろやかになり、また違う表情を見せてくれる。付け合わせのガーリックパン(ポンチキ風の揚げパンにニンニクとハーブを和えたもの)も、スープとの相性が抜群だった。モスクワのレストランは全体的にサービスがゆっくりめで、食事はのんびりと楽しむ文化だと感じた。
ロシアではクレジットカードがほとんど使えず、基本的に支払いは現金が中心となる。現地の人は利用できるカードを持っている場合もあるが、海外発行のカードは対応していないケースが多く、観光客にとっては不便に感じる場面も少なくない。
そのため、到着後すぐに現金を用意しておくことが非常に重要だ。特にタクシーやレストラン、小さなお土産屋では現金のみの対応が一般的なため、手元にルーブルがないと困ることもある。
空港には両替所が複数あるため、到着後に必ずある程度の金額を両替しておくのがおすすめ。街中にも両替所はあるが、営業時間や場所によっては見つけにくい場合もあるため、最初に準備しておくと安心して観光を楽しめる。
3. マトリョーシカと土産探し
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お土産屋の棚にズラリと並んだマトリョーシカを前にすると、思わず目移りしてしまう。手描きの花模様、丸みを帯びた赤いほっぺ、金色のラメが輝くもの、同じように見えて、ひとつとして同じ表情のものはない。
価格帯は実に幅広く、小さなもので400〜450ルーブル程度から、精緻な手描きの大作になると3,900ルーブル以上になるものも。棚の黄色い値札を見ながら、予算と好みのバランスを考えるのもまた楽しい作業だ。素朴な花柄の伝統的なデザインが人気だが、なかにはキャラクターものや現代的なアートスタイルのものも並んでいた。
お土産屋は赤の広場周辺やアルバート通りに集中。値段交渉はほぼ不可だが、まとめ買いするとサービスしてくれることも。本物の手描きか量産品かを見分けるには、裏底の塗り方と重さをチェックしよう。手描きのものは表面が微妙にざらっとしていることが多い。
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そして忘れてはならないのが、モスクワ独特のお土産「Stars Coffee」グッズ。2022年にスターバックスが撤退した後、そのロゴとほぼ同じデザインで登場した国産チェーンで、ロゴマークの女性がロシアの民族衣装をまとった仕様になっている。
店内のタンブラーやトートバッグは「あの話題のやつ」として旅人の間で人気のお土産に。コーヒー自体のクオリティも悪くなく、カフェとして普通に使える実力派だ。ここでしか買えないという希少性も含めて、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
4. まとめ
聖ワシリイ大聖堂の圧倒的な美しさ、ボルシチの滋味深い味わい、マトリョーシカの愛らしいコレクション、そしてStars Coffeeという現代史の生き証人モスクワは、どこを切り取っても「ロシアらしさ」が溢れていた。
それでいて、街を歩く人々は写真を撮り、カフェでスマートフォンを眺め、友人と笑い合うごく普通の、温かい日常がそこにある。遠い国の話だと思っていたモスクワは、実際に来てみると、人間味にあふれたとても身近な場所だった。
旅に迷っているなら、ぜひモスクワを候補に入れてみてほしい。きっと想像の斜め上を行く体験が、あなたを待っているはずだ。
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さつき
- 旅行好き24歳さつきです。中東の魅力や珍しい国の魅力を皆様にお届けできたらなと思います!



























