ヨーロッパの一人旅はあり？ 初心者・女性にもおすすめの国はここ！

「いつかヨーロッパを旅してみたい」――。

石畳の路地、荘厳な大聖堂、カフェで過ごす優雅なひととき。そんな憧れの風景の中に、自分一人で飛び込んでみる。少し勇気がいるけれど、誰にも気兼ねせず、自分の心の赴くままに歩く「一人旅」は、一度経験すると病みつきになるくらいの自由と感動があります。

けれど一方で、まだ未経験の人にとっては言葉の壁や治安、食事の悩みなど、不安が尽きないのも事実。「英語が話せなくても大丈夫？」「女性一人でも安全な国はどこ？」と、二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ヨーロッパ一人旅の魅力や、初心者・女性でも安心して楽しめるおすすめの国、さらに知っておきたい注意点などを徹底解説します。

不安をワクワクに変えて、あなただけの特別な物語を見つけに行きませんか。

目次

• ヨーロッパの一人旅はあり？/li>
• ヨーロッパを一人旅する魅力
• 英語が話せないけど大丈夫？
• 初心者はツアー参加が安心！ おひとり様プランあり
• 初心者・女性も安心！ ヨーロッパの一人旅におすすめの国
• ヨーロッパの一人旅における注意点
• ヨーロッパの一人旅で作るあなただけの物語

ヨーロッパの一人旅はあり？

結論からいえば、ヨーロッパこそ「一人旅にうってつけの旅先」です。

世界中から多くの旅行者が集まるヨーロッパには、一人でも受け入れられやすい文化的な土壌があります。日本とは異なる習慣や治安に対するの注意はもちろん必要ですが、基本の対策さえ押さえておけば、決して危険なだけの場所ではありません。

ここでは、その魅力と、多くの人が抱える不安への解決策を紹介します。

ヨーロッパを一人旅する魅力

一人旅の最大の醍醐味、それは何といっても「圧倒的な自由」です。

同行者と予定を合わせる必要はありません。朝は気の済むまで寝ていてもいいし、予定を変更して気に入った美術館で何時間も過ごしたり、街を気ままに散策したりすることもできます。異国でのすべて行動が、自分だけの特別な時間になるはずです。

特にヨーロッパには「個」を尊重する文化が根付いています。カフェやバルで一人、本を片手にワインを傾けていても、奇異な目で見られることはまずありません。むしろ自分自身と向き合う贅沢なひとときを味わえ、現地の日常に溶け込むことができるでしょう。

また一人だからこそ、周囲への感度も高まるはず。道に迷ったとき、現地の人や他の旅行者に助けを求めれば、そこから予期せぬ交流が生まれることもあります。人の温かさに触れた記憶は、観光名所を巡る以上の、かけがえのない旅の思い出になるでしょう。

英語が話せないけど大丈夫？

「英語が苦手だから......」とあきらめる必要はありません。

ヨーロッパには、フランスやスペイン、イタリアなど、英語が母国語ではない国が多くあります。観光地であれば英語が通じることがほとんどですが、現地の人であっても片言の英語でコミュニケーションをとる場面は日常茶飯事です。

大切なのは、流暢さよりも伝えようとする姿勢。英語や現地の言葉で挨拶をするだけでも、相手の表情はぐっと柔らかくなるはずです。

また、現在は翻訳アプリの精度が飛躍的に向上しています。メニューが読めなければカメラ機能で翻訳し、道に迷ったときは地図アプリや翻訳機を使って現地の人にたずねれば解決することがほとんど。スマートフォンを片手にテクノロジーを味方につけておけば、言葉の壁は以前ほど高いものではありません。

初心者はツアー参加が安心！ おひとり様プランあり

それでも「やっぱり一人で全て手配するのは不安」「旅行中、他の一人旅の人とも交流したい」という方には、旅行会社が主催する「おひとり様参加限定ツアー」を利用するのがおすすめです。

一人旅用ツアーは、参加者全員が一人で参加するというツアースタイル。周りはみんな「おひとり様」なので、気兼ねなく過ごせるうえに、移動やホテルの手配は全てプロに任せられるという、いいとこ取りのプランです。

例えば阪急交通社では、一人参加に特化した「一人旅・おひとり様参加の旅」というプランを展開しています。タイプは「個人旅行（1名催行のフリープラン）」と「添乗員付きツアー」の2種類があります。

「個人旅行」タイプは、航空券とホテルがセットになったツアーで、その他の行動は完全自由。参加者が1名のみで催行するツアーも多数あるので、一人旅がしたいけれど自分で航空券とホテルを予約するのは面倒、というときにとても使い勝手が良く便利です。

もうひとつの「添乗員付きツアー」タイプは、航空券とホテルを手配してくれるのはもちろん、添乗員（現地ガイド含む）が付くというツアーです。特徴は次のとおり（ツアーによって異なる場合はあります）。

• 参加者は「全員がおひとり様」
• ホテルは 「1名1室」を用意
• バス座席は「1人2席」利用
• 添乗員がフルサポート

これなら、一人旅の自由さとツアーの安心感を両立できます。まずはこういったツアーで「海外一人旅デビュー」を飾り、慣れてきたら完全な個人旅行に挑戦するのも賢いステップアップといえます。

詳しくは、以下のページでさまざまなプランをチェックしてみてください。
関東・甲信越発 海外一人旅！おひとり様旅行・ツアー特集｜阪急交通社

初心者・女性も安心！ ヨーロッパの一人旅におすすめの国

初めてのヨーロッパ、しかも一人旅となると「どの国を選べばいいんだろう？」と悩んでしまうもの。まずはやはり、比較的治安が良くて、公共交通機関での移動が簡単な国を選ぶのが安心です。

ここでは、初心者や女性でも満喫できる、観光やショッピング、グルメが充実した5つの国をピックアップして紹介します。「なぜその国が一人旅にぴったりなの？」という理由もあわせてご紹介するので、ぜひ旅の計画の参考にしてみてください。

スペイン

街全体が陽気でフレンドリーなスペインは、一人で歩いていても不思議と寂しさを感じにくいのが魅力です。

特に一人旅の強い味方になってくれるのが、独自の「バル（Bar）」文化。カウンターがあって気軽に立ち寄れるお店が多く、タパス（小皿料理）を1品から注文できるので、「一人だとレストランに入りづらい」という悩みも解決！ 現地の人に混ざって、少しずつ色々な美食を楽しめるのは、女性にも嬉しいポイントです。

初心者に特におすすめなのは、観光と移動のバランスが良いバルセロナです。地下鉄網がシンプルで移動しやすく、未完の聖堂「サグラダ・ファミリア」（いよいよ建設が最終段階に突入）や、おとぎの国のような「グエル公園」など、ガウディ建築巡りだけでも数日楽しめるほど見どころが満載です。

ただし、観光地は人通りが多く賑やかですが、スリが多いことでも有名。バッグは常に前に持つなど、基本的な防犯意識だけはお忘れなく。それさえ気をつければ、刺激的で忘れられない旅になるはずです。

フランス

「芸術」や「ショッピング」がお好きなら、フランスも最有力候補のひとつです。

どこを切り取っても絵になるパリは、まさに一人旅にうってつけ。ルーヴルやオルセー美術館で時間を忘れて名画と対話したり、セーヌ川沿いのカフェでクロワッサンを片手に人間観察をしたり。「誰かに合わせる必要がない」贅沢を、世界一おしゃれな街で心ゆくまで気ままに味わえます。

パリ市内は地下鉄（メトロ）が網の目のように走っているので、初心者でも移動は簡単です。注意したいのは、北駅周辺など治安が不安定なエリアもあるので、夜間の一人歩きは避けること。

もしも都会の喧騒に疲れたら、少し足を延ばして地方へ。絵本の世界に迷い込んだような「コルマール」の旧市街や、神秘的な孤島「モン・サン・ミッシェル」を巡るツアーに参加するのも素敵です。美しい村々での静かな時間は、きっと心洗われるような体験になるはずです。

オーストリア

オーストリアは、治安の良さがヨーロッパでもトップクラス。「初めての海外一人旅で不安」という方にこそ、自信を持っておすすめできる国です。

首都ウィーンは、街全体が洗練されていて優雅。公共交通機関も清潔で使いやすく、女性一人でも夜のコンサートやオペラ鑑賞に出かけやすいのが嬉しいポイントです。

また、一人旅の休憩に最適なのが、ユネスコ無形文化遺産にもなっている伝統的な「カフェ文化」。重厚な内装の店内で、名物ザッハトルテを味わいながら読書にふける......なんていう贅沢な長居も、ここでは粋な過ごし方として歓迎されます。

19世紀末から20世紀初頭にかけてウィーンで活躍したオーストリアを代表する画家、グスタフ・クリムトの名画がある「ベルヴェデーレ宮殿」などで美に浸る旅も、ぜひ堪能してください。

ギリシャ

「青い海と白い建物」という、絵葉書のような風景に飛び込みたいなら、ギリシャは最適な選択です。

なかでも外せないのが、サントリーニ島やミコノス島などのエーゲ海の島々を巡る旅。治安が比較的安定していて、リゾート特有の開放的な空気があるため、女性一人でもリラックスして滞在できます。絶景カフェで海を眺めたり、迷路のような白い路地を猫と一緒に散歩したり......そんな気ままな時間を堪能できます。

一方、首都アテネは神話の世界に浸れる場所。パルテノン神殿を見上げれば、数千年の歴史ロマンに圧倒されるでしょう。

治安面では、アテネ中心部のオモニア広場周辺などはやや不安定。島のリラックス気分とは切り替えて、アテネでは「夜道は歩かない」などの基本的な警戒心を持って行動しましょう。

北欧（フィンランド・デンマーク・スウェーデン・ノルウェー）

初めての一人旅で、まずは安心して過ごせる国を選びたいなら、北欧諸国も有力な候補です。

「世界幸福度ランキング」の上位常連であるこれらの国々は、治安が安定しているのが大きな特徴。英語の通用度も驚くほど高く、街中のカフェや駅でもスムーズに意思疎通ができます。「言葉が通じて、治安も良い」という環境は、旅慣れていない方にとって大きな心の支えになるはずです。

洗練された北欧デザインに触れられるのも、このエリアならではの楽しみ。たとえば、フィンランドのヘルシンキは主要スポットがコンパクトで、徒歩やトラムでの散策に最適です。スウェーデンのストックホルムで中世の面影が残る旧市街を歩いたり、デンマークで「ヒュッゲ（居心地の良い時間）」を感じたり、ノルウェーでフィヨルドの圧倒的な大自然に息を呑んだり。それぞれの国で、穏やかで美しい時間を過ごせるでしょう。

物価は日本より少し高めですが、その分トラブルに遭うリスクは低く、安全な環境が整っています。美しい街並みの中で、余計な心配をせずに自分だけの時間を楽しめるのが、北欧一人旅の大きな魅力です。

ヨーロッパの一人旅における注意点

日本からも多くの人が訪れているヨーロッパですが、旅先で日本とまったく同じ感覚で行動するのは少々危険です。

宿泊事情や治安の違いを事前に理解しておくことで、現地でのトラブルを未然に防ぐことができます。ここでは、予約時に戸惑いがちなホテルの事情や、最低限知っておくべき防犯対策について解説します。

ヨーロッパにはシングルルームが少ない

ヨーロッパのホテルには、日本のビジネスホテルのような「シングルルーム」が少ないことをご存知でしょうか。一人でも「ダブルルームのシングルユース（2名定員の部屋を1名で使う）」になるのが一般的です。

そのため、一人旅の場合は宿泊費が割高になる傾向があります。予算を抑えたい場合は、早めの予約を心がけるか、治安の良いエリアにあるホステル（個室あり）などを検討すると良いでしょう。

さらに、古い建物を改装したホテルでは部屋が極端に狭いことがあるので、予約サイトの口コミ確認は必須です。

治安の悪いエリアもある

「ヨーロッパ＝おしゃれで安全」というイメージだけで行動するのは禁物です。

観光客を狙ったスリや置き引きは日常茶飯事で、特に地下鉄の中や観光スポットの人混みでは注意が必要です。また、一本路地を入ると雰囲気が一変する危険なエリアも存在します。

「夜遅くに一人で出歩かない」「荷物から目を離さない」「話しかけてくる見知らぬ人を安易に信用しない」といった基本の対策を徹底しましょう。

海外旅行時のトラブル対処法を知っておこう

万が一、パスポートの紛失や盗難、急病などのトラブルに遭った場合の対処法を事前に確認しておきましょう。

大使館の連絡先を控えておく、クレジットカードの緊急連絡先をメモしておくなどの準備が、いざというときに自分を助けてくれます。

詳しくは「旅行でのトラブル例と対策（海外旅行・国内旅行別）」という記事も読んで参考にしてください。

旅行先の国について下調べをしっかりと

安全に旅を楽しむためには、事前の情報収集が何より大切です。

まずは、外務省の「海外安全ホームページ」で最新の治安情報を必ずチェックしましょう。あるいはその国で横行している「よくある詐欺の手口」を知っておくだけで、被害に遭うリスクを大幅に減らせます。たとえば次のような手口です。

・ミサンガ売り
「プレゼントだ」と言って腕にミサンガを巻き付け、後から高額な料金を請求してくる手口。観光地で親しげに近づいてくる人には警戒し、毅然と「No」と断りましょう。

・偽警官
警察官を装って「パスポートや財布を見せなさい」と要求し、クレジットカードや現金を抜き取る手口。本物の警察官が路上で財布の中身を確認することはまずありません。

また、文化やマナーの違いを事前に理解し、現地の習慣を尊重する姿勢を持つことも重要です。しっかりとした準備が、トラブルを遠ざけ、旅をより快適で思い出深いものにしてくれます。

ヨーロッパの一人旅で作るあなただけの物語

ヨーロッパへの一人旅は、出発前こそ不安が大きいものですが、実際に現地に降り立てば、その美しい景色や歴史ある空気が背中を押してくれるはずです。自分で切符を買い、地図を見て歩き、現地の人と笑顔を交わす。旅先でのそんな小さな「できた！」の積み重ねが、いつしか大きな自信へと変わっていきます。

誰にも気兼ねせず、心のままに過ごした時間は、帰国後のあなたにとってもかけがえのない財産になるはず。まずは行きたい国をひとつ決めて、あなただけの物語を紡ぐ旅の計画を立ててみませんか。