さっぽろ雪まつりとは? 内容や開催期間、おすすめの服装などを解説

さっぽろ雪まつり

札幌、そして北海道の冬を象徴する一大イベント――「さっぽろ雪まつり」は、例年200万人以上が訪れる日本最大級の雪の祭典です。

そのスケールと美しさは、国内のみならず世界中の人々を魅了。真っ白な雪と透き通る氷で創り上げられた芸術作品が、札幌の街を幻想的に彩ります。

本記事では、初めて訪れる方でも安心して楽しめるよう、さっぽろ雪まつりの基本情報から会場ごとの特徴、厳しい寒さに対応するための服装選びまで、現地のリアルな情報を交えて紹介します。

「まだ行ったことがないけれど、気になっている」という方にとって特に役立つ内容になっているので、冬の北海道旅行の計画にぜひお役立てください。

さっぽろ雪まつりとは? まずは概要を知っておこう!

上から見たさっぽろ雪まつり

さっぽろ雪まつりは、札幌市の中心部にある大通公園をはじめとする複数の会場で「雪と氷の彫刻」が展示される祭典です。巨大な建築物を模した大雪像から、市民が手作りするユニークな小雪像まで、大小さまざまな作品が並びます。

まずは、旅行計画の基礎となる開催期間や入場に関する情報から見ていきましょう。

開催時期と開催期間

さっぽろ雪まつりは、一年で最も寒さが厳しく雪が豊富な2月上旬に開催されます。期間は例年1週間程度です。

2026年(第76回)の開催日程は、以下のとおりです。

・2026年2月4日(水)~2月11日(水・祝)の8日間

会期中は、日中の太陽に照らされて輝く純白の雪像と、夜のライトアップやプロジェクションマッピングで彩られる幻想的な姿の、二つの異なる表情を楽しめます。夜間は気温が氷点下を大きく下回ることが予想されますが、その寒さも忘れるくらいの美しい光景が広がります。

入場料は必要? 入場方法は?

基本的に、さっぽろ雪まつりの各会場への入場は無料です。

大通公園やすすきの地区といった公共の場所が会場となっているため、散策しながら自由に作品を鑑賞できます。チケットの購入や事前の予約は必要ありません(※一部の屋内イベントや有料のアトラクション、プレミアムな観覧エリアなどを除く)。

誰でも気軽に立ち寄れるオープンな雰囲気も、このお祭りが長年支持され、愛され続けている理由の一つです。

さっぽろ雪まつりの歴史

今や世界中から観光客が訪れる国際的なイベントとしておなじみになったさっぽろ雪まつり。しかし、その始まりは意外にもごくささやかなものでした。

どのような経緯でこれほど大きな祭典へと成長したのか、その歴史を少し紐解いてみましょう。過去の経緯を知っているだけで、目の前の雪像がさらに味わい深く感じられるはずです。

始まりは中高生が作った6つの雪像

さっぽろ雪まつりの起源は、1950年(昭和25年)に遡ります。

当時、冬の間は雪捨て場となっていた大通公園7丁目に、地元の中学生や高校生が高さ3~5メートルの6つの雪像を設置しました。まだ戦後の混乱が残る時代でしたが、雪合戦やスクエアダンスといったイベントも合わせて行われ、このときなんと予想をはるかに超える5万人もの人々が集まったそうです。

自衛隊の参加とオリンピックでの飛躍

イベントは毎年行われ、1955年(第6回)からは陸上自衛隊が参加し、大規模な雪像づくりに挑戦するようになりました。このことによって高さ10メートルを超えるような「大雪像」の制作が可能となり、現在の雪まつりの原型が形作られました。

さらに転機となったのは、1972年(昭和47年)の札幌オリンピック。このとき、世界中から注目が集まったことで「Sapporo Snow Festival」の名は一気に国際的なものとなりました。

その後も世界の国々との友好を深める「国際雪像コンクール」が始まるなど、年々、規模と質が拡大・向上し続けています。

さっぽろ雪まつりの開催エリア

さっぽろ雪まつりは、テーマや楽しみ方が異なる3つの会場で構成されています(開催年により変更の場合あり)。

旅行時間が限られているなら、それぞれの会場の特徴を把握して、自分の好みに合った場所をメインに計画を立てるのが効率よく回るコツです。

大通会場

建物の雪像

札幌の中心部を東西に貫く「大通公園」を利用した、雪まつりのメイン会場です。

西1丁目から西11丁目(年により変動あり)までの約1.5kmにわたり、迫力満点の大雪像や中小雪像、市民ボランティアによる雪像がずらりと並びます。

特に「世界の名建築」や「人気のアニメキャラクター」などを精巧に再現した大雪像は、ここに集中するので見逃せません。また、夜にはライトアップやプロジェクションマッピングが行われ、昼間とは全く違う幻想的な雰囲気に包まれます。

グルメブースやスケートリンクが登場することもあり、見て、食べて、遊べる、雪まつりの中心エリアとなります。

つどーむ会場

つどーむ会場のイベント

札幌市スポーツ交流施設「つどーむ」を舞台にした、体験型・参加型の会場です。

ここでは「見る」だけでなく「雪と触れ合う」ことがメイン。屋外には、雪で作られた巨大なすべり台やスノーラフトなどのアトラクションが設置され、子供から大人まで夢中になって遊べます。

屋外だけでなく、屋内スペースには休憩所や飲食ブース、ステージイベントなどが用意されていて、冷えた体を温められるので安心。一日中過ごせるのが魅力です。

なお、つどーむ会場は一般来場者用の駐車場が基本的にないので要注意。地下鉄東豊線「栄町駅」からシャトルバスを利用するのが便利で、駅から会場まで歩く場合は15分程度の距離です。

すすきの会場

すすきの会場の氷の像

北海道最大の繁華街・すすきの地区で開催される会場です。

こちらの主役は「雪」ではなく「氷」。「氷を楽しむ」をテーマに、プロの料理人や彫刻家が腕を競う氷像コンクール作品などが展示されます。

ネオンきらめくすすきのの夜景と、透明度の高い氷像が織りなすコラボレーションが楽しめるのは、この会場ならでは。氷の中に魚や花を封じ込めた氷像や、実際に乗ったり触れたりできる氷の広場など、大人の街ならではの艶やかで神秘的な雰囲気に浸れます。

さっぽろ雪まつりの見どころは?

広大な会場には数え切れないほどの作品がありますが、「これだけは絶対に見逃せない」というポイントがあります。

ただ漫然と歩くだけではもったいない、雪まつりの醍醐味ともいえる見どころを紹介します。

迫力満点&ユニークな大雪像

最大の見どころは、やはり大通会場にそびえ立つ大雪像です。

高さ15メートル級、ビル4~5階分にも相当する巨大な雪の塊が、細部まで緻密に彫刻されている様は圧巻の一言。使用される雪の量は5トントラック何千台分にも及びます。

近年では、最新のデジタル技術を駆使したプロジェクションマッピングが大人気。真っ白な雪像をスクリーンに見立てて映像を投影し、まるで雪像が動き出したかのようなストーリー性のある演出を楽しめます。日没後の上映時間は必見です。

プロジェクションマッピング

また、その年の世相や流行語、話題の人物をモチーフにした市民雪像も見逃せません。クスッと笑えるユーモアあふれる作品が多く、時代を映す鏡としてじっくり眺めるのも一興です。

制作風景が見られる! 国際雪像コンクール

大通会場の一角で行われる「国際雪像コンクール」も要注目。世界各国・地域から集まったチームが参加し、期間中に雪像を制作してその完成度を競います。

ユニークなのは、開催期間中(主に期間前半のみ)に制作風景を見られること。各国の参加者が寒さと戦いながら、お国柄あふれる独創的な作品を作り上げていくプロセスを間近で観察できます。完成後の作品ももちろん素晴らしく、芸術性の高い国際色豊かな雪像が並びます。

さっぽろ雪まつりにおすすめの服装は?

2月の札幌は、最高気温でも氷点下という日が珍しくありません。雪まつりを心から楽しむには、万全の防寒対策が必要不可欠です。

防寒のためには、ただ洋服を着込めばOKというわけではありません。屋内との寒暖差や、足元の滑りやすさを考慮した「雪国仕様」の装備を整えましょう。特に寒い地方に慣れていない方は、想像以上の寒さや路面状況に戸惑いやすいので要注意です。

3つの首を温める「重ね着」スタイルが基本

服装の基本は、空気の層を作って保温する「レイヤリング(重ね着)」です。

インナーには吸湿発熱素材の機能性肌着を選び、その上にフリースやニットなどの中間着、そして一番外側には風を通さない厚手のダウンコートや防水性のあるアウターを着用しましょう。

特に重要なのが「首」「手首」「足首」の3つの首を温めること。マフラー、手袋、厚手の靴下は必須アイテムです。また、耳が痛くなるほどの寒さなので、ニット帽や耳あて(イヤーマフ)も忘れずに用意しましょう。

一方で、地下街やデパートの店内は暖房が効いていて暑いほど。汗をかくと外に出た時に急激に体が冷えてしまうため、脱ぎ着しやすい前開きの服を選ぶのがおすすめです。

靴選びが命! 滑り止めは必須

北海道旅行で最も注意が必要なのが「靴」です。雪まつりの会場は踏み固められた雪でツルツルになっていて、とても滑りやすくなっています。

一般的なスニーカーやヒールのあるブーツは大変危険です。以下の条件を満たす冬靴を用意しましょう。

  • 深い溝のある靴底(スタッドレスタイヤのようなパターンのもの)
  • 防水・断熱仕様(雪が染み込まず、底冷えしないもの)
  • くるぶし以上を覆う丈(雪が入らないスノーブーツが最適)

もし手持ちの靴で不安な場合は、新千歳空港や札幌市内のコンビニ、駅の売店などで販売されている「着脱式の滑り止め(スパイク)」を購入し、装着することをおすすめします。これがあるだけで、歩きやすさが格段に変わります。

さっぽろ雪まつりQ&A

最後に、旅行前に押さえておきたいポイントをQ&A形式でまとめました。混雑状況や食事のことなど、事前に知っておけば現地で慌てることなくスムーズに行動できるはずです。

Q1.さっぽろ雪まつりの混雑はどのくらい?

国内外から200万人以上が訪れるため、会場は終日大変な混雑となります。特に土日祝日や、ライトアップが始まる夕方以降の大通会場は、前に進むのがやっとという状況になることも。

比較的人が少ないのは平日の午前中や昼過ぎの時間帯です。写真をゆっくり撮りたい場合は、朝早い時間が狙い目です。

また、最も深刻なのがホテルの予約です。雪まつり期間中の札幌市内のホテルは、半年以上前から予約が埋まり始めます。料金も高騰する傾向にあるので、旅行が決まったら一刻も早く宿を押さえるのが鉄則。「半年~1年前から予約する」というリピーターもいるくらいです。

Q2.屋台や飲食ブースはある?

例年、大通会場などには「食の広場」のような飲食ブースエリアが設けられます(開催年により規模や内容は異なります)。

カニの入った温かい汁物、焼きトウモロコシ、ザンギ(鶏の唐揚げ)、ホットワインなど、北海道ならではの味覚を手軽に楽しめます。氷点下の屋外で、白い息を吐きながら熱々のグルメを頬張るのも、他ではなかなか味わえない楽しみのひとつです。

Q3.おすすめの周辺観光スポットやイベントは?

雪まつり会場は大通公園やすすきのにあるので、さっぽろテレビ塔や札幌市時計台といった定番スポットへは徒歩でアクセス可能です。テレビ塔の展望台から見下ろす雪まつり会場の夜景は特におすすめです。

隣町の小樽市で開催される「小樽雪あかりの路」も同時期に行われていることが多く、少し足を延ばせるなら、あわせて楽しむのが人気コースです。

その他、冬の北海道の観光スポットやイベント情報については、以下の記事も参考にしてみてください。
冬の北海道でおすすめの観光スポット&イベント情報

さっぽろ雪まつりで「冬の魔法」にかかる体験を

さっぽろ雪まつりの最大の魅力は、その場に行かなければ味わえない「空気感」にあります。

写真や映像でも雪像の美しさは伝わりますが、キンと冷えた大気の中で見上げる巨大な雪の芸術や、白い息を吐きながら味わう熱々のグルメ、そして世界中から集まった人々の熱気は、現地でしか体験できない特別なものです。

寒さ対策さえしっかりしていれば、北海道の冬は恐れるものではなく、むしろ心躍るエンターテインメントに変わるはず。この冬、白銀の世界でしか出会えない感動を探しに、札幌へ出かけてみてはいかがでしょう。

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