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2025年の見頃は11月末〜12月初旬 佐賀・慧洲園の紅葉は山一面が赤く染まる圧巻の景色

佐賀県武雄市に位置する「慧洲園(けいしゅうえん)」は、九州を代表する日本庭園として知られ、四季折々の美しい景観が訪れる人の心を和ませてくれます。
特に紅葉の季節は格別で、庭園全体が深紅から黄金色まで多彩な色に染まり、山あいの静けさと調和して、まるで別世界に迷い込んだかのような時間を過ごすことができる名勝です。
池泉回遊式の庭園は広く、歩くたびに景色が移ろい、季節の中に自分自身が溶け込んでいくような心地よさがあります。今回訪れたのは紅葉の最盛期を迎えた2025年の11月下旬。天気にも恵まれ、彩り豊かな景色を存分に味わうことができました。
目次
- 開園直後に訪れたい理由と散策の様子
- 山一面が染まる"赤"の絶景と物見櫓からの眺望
- みふね茶屋での小休憩ではお抹茶と和菓子でほっと一息
- 園内散策のポイントと歩きやすい靴選び
- アクセス・駐車場情報と周辺観光のすすめ
- まとめ
開園直後に訪れたい理由と散策の様子
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<2025年11月末の慧洲園の様子。整備された日本庭園ならではの紅葉は美しさが格別でした>
慧洲園の開園は10:00で、到着したのは10:15頃でした。平日ということもあり、ほぼ最初の入園客として静かな園内を歩くことができ、紅葉に染まった庭園をゆっくり堪能する贅沢な時間となりました。
入り口から入ってすぐのエリアは大きめの水の音が響きますが、庭園の奥へ進めば進むほど風が木々を揺らす音や、足元で落ち葉が触れ合うかすかな音だけが響き、自然と向き合う穏やかなひとときを感じられます。
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<2025年11月末の慧洲園の様子>
11:00頃になると団体ツアーの来園が増え、園内は徐々に賑わい始めました。写真撮影をゆっくり楽しみたい方や、静けさの中で紅葉を味わいたい方は開園直後の訪問がおすすめです。
庭園は池を中心とした回遊式で、散策の所要時間の目安はおよそ60〜90分ほど。筆者は茶屋で休憩しながらのんびりと歩いていたため、気がつけば2時間ほど滞在していましたが、歩くたびに景色の表情が変わり、どの瞬間も新鮮な感動がありました。
山一面が染まる"赤"の絶景と物見櫓からの眺望
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<2025年11月末の慧洲園の様子。物見櫓から撮影した景色>
訪れた日は紅葉のピークで、園内の木々は見頃を迎え、深紅や黄金色に染まっていました。太陽の光に透けて輝く紅葉の赤、まだ緑を残した葉との対比、遠くに広がる茶畑の明るい緑、足元の落ち葉がつくる柔らかな色合い。それらが重なり合い、一幅の日本画の中に迷い込んだかのような深みのある景色をつくり出しています。
高台に設けられた物見櫓からの眺めは圧巻で、視界いっぱいに広がる紅葉が息をのむほど美しく、時間を忘れてしまうほどでした。太陽の位置や雲の動きによって赤の濃淡が変わり、同じ場所に立っていても刻々と違う表情を楽しめる点も魅力です。
午前中は横から差し込む光によって葉が透けて輝き、曇りの日にはしっとりと落ち着いた赤が際立ちます。紅葉の季節ならではの繊細な色の変化を堪能できました。
みふね茶屋での小休憩ではお抹茶と和菓子でほっと一息
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<庭園内のみふね茶屋>
庭園内の「みふね茶屋」では、抹茶と季節の和菓子のセットを注文することができます。価格は600〜900円前後で、散策の途中に立ち寄る小休憩としてちょうどよい内容でした。量は控えめですが、庭園の空気に包まれながら過ごす休息のひとときとしては十分です。
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<お抹茶と茶菓子のセット 600円>
今回は冷んやりとした空気も満喫したかったので縁側の席を選び、湯気の立つ抹茶をすすりながら庭園を眺めました。水の流れる音、風に揺れる木々の音、時折差し込む柔らかな陽光。
視界いっぱいに広がる赤が心を静かに整えてくれ、15〜30分ほどの短い時間でありながら、ほっこりと過ごすことができました。
園内散策のポイントと歩きやすい靴選び
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<経路の様子>
慧洲園は自然の地形を生かした庭園で、石畳や坂道、階段なども多くあります。今回は5センチほどの太めのヒールのあるブーツで訪れましたが、歩けないわけではないものの、園内の高低差や階段の多さを考えると、履き慣れたスニーカーのほうが快適だと感じました。
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<庭園入り口付近の様子>
園内はよく整備されていますが、一部に段差があるため、ベビーカーや車椅子の場合はルート選びが必要です。入口付近の平坦なエリアからも一面の紅葉を楽しめますが、ぜひ園庭の奥まで進み、お茶畑の上のほうのエリアや物見櫓の近くで絶景を目の当たりにしてみてください。
アクセス・駐車場情報と周辺観光のすすめ
今回は福岡空港近くでレンタカーを借り、高速道路を利用して約70分で慧洲園へ到着しました。最寄りの武雄北ICからは10分ほどだったのでアクセスも非常に良かったです。
沖縄にはない福岡都心の環状線はやや緊張しましたが、九州自動車道は道幅が広く走りやすいため、紅葉が進む季節は道中の山並みも美しく、移動自体が旅の楽しみになります。
園内には無料駐車場が20台あります。開園直後は空いていますが、筆者が帰る頃には半分以上うまっていました。静かに散策したい場合は、午前中の早い時間帯が最もおすすめです。
慧洲園の周辺には武雄温泉や足湯スポットが多く、紅葉と温泉を掛け合わせた旅程にすると、より充実した一日になります。
まとめ
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<庭園内の紅葉の様子>
慧洲園は、紅葉が美しいだけではなく、季節そのものに身を委ねるような豊かな時間が流れる日本庭園でした。静けさの中で色づく木々を眺め、茶屋で温かな抹茶を味わい、高台から庭園全体を見渡す時間は、どれも心に深く残るものでした。
筆者は今回、九州の大学を卒業された職場の上司におすすめされて訪れましたが、街中でみる紅葉とはまた違った圧巻の景色を満喫することができました。
四季の移ろいを味わう旅を求める方には、ぜひ訪れてほしい場所です。春の新緑、夏の深い緑、冬の澄んだ空気など、季節が変わるごとに違う表情を見せてくれるであろうこの庭園を、また別の季節にも訪れたいと感じました。
紅葉の美しさに包まれる旅先を探している方には、迷わずおすすめしたい名勝です。
慧洲園(けいしゅうえん)
- 所在地:佐賀県武雄市武雄町武雄4075-3
- 電話:0954-20-1187
- 営業時間:10:00〜16:00
- 定休日:水曜(※庭園・美術館のシーズン中は変更となる場合あり)
- 料金:庭園入園料 大人600円/学生500円(中学生以下無料)
- 公式サイト:慧洲園
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ホクト
- 沖縄在住のWEBライター。本業は大学法人のフルタイム勤務の事務職で、2022年より副業として執筆活動を始めた。Yahoo!ニュース地域枠では1,000本以上の記事を執筆し、沖縄生まれ・沖縄育ちの地元目線で観光や暮らしの情報を発信している。本業の出張や趣味の旅行で毎年県外にも足を運び、幅広い視点で記事制作に取り組んでいる。趣味は平成・令和生まれの子供たちとのおでかけ。




























