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マレーシア【イポーVSペナン島】グルメ大国はどっち?それぞれの違いや特徴を紹介!

マレーシアには独特の美味しいグルメがあり、食べ歩きを楽しめますが、その中でも特にイポーとペナン島はどちらもグルメ天国と言われるほどに人気のグルメスポットです。
それぞれのグルメには歴史的背景に伴う違いがあります。今回、私が独断と偏見で勝手に考えるイポーとペナン島のグルメの違い、おすすめポイントについて紹介します。
目次
イポーのグルメ情報
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<イポーの街並み。街中の細い路地には昔ながらの街並みが広がっていて写真スポットになっています>
イポーは、マレーシアで第3の都市。首都クアラルンプールから車で2〜3時間ほどの距離にあり、クアラルンプールに住んでいる住民も気軽に行ける立地条件です。
そのためマレーシア人は「イポーの美味しい料理を食べに行こう!」と言った感覚で、気軽にグルメツアーを計画しているイメージを受けます。鉄道も通っているので移動も簡単で、外国からの観光客たちにも人気の観光地です。
イポーの歴史的背景
イポーは、スズの発掘産地として発達した都市で、1800年代に多くの移民が中国から移り住んだそうです。また、その後マレーシアがイギリスの植民地となったことで異国風の建物が建設されたことに伴い街はますます発展しました。
今でも「歴史的建造物」として観光スポットになっています。ホワイトコーヒーなどマレーシアを代表するグルメの発祥地でもあります。
イポーのグルメの特徴
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<写真は豆腐花というデザートです。ジンジャーシロップや黒砂糖のシロップなどが選べました>
歴史的背景からも分かるように、イポーは中国系マレーシア人が多い街で、特に広東人が多く、広東料理を中心とした中華料理が有名です。と言っても、本場中国の広東料理とは少し異なり、すでにマレーシア本来の文化とミックスされた独特の中華料理となっているようです。
そんなイポーは、グルメ大国としてマレーシア人の間でも大人気で、それぞれお気に入りのメニューや行きつけのお店があります。特に「イポーに来たからには絶対に食べた方が良い」と言われるのは次のメニューです。
チキンライス
チキンとチキンスープで炊いたご飯。シンプルですが癖になる味わいです。特にもやしをつけるのがおすすめ!シャキシャキした食感で、ご飯やチキンとの相性も完璧です。
点心(テンシン)
イポーの点心は最高!チェーン店ではなく個人でやっているお店が多く、それぞれお店伝統の自慢の味を誇っています。
ホワイトビール
冷凍庫に入れてキンキンに冷やしたジョッキにビールを入れたもの。なぜこれが有名なのか謎ですが、イポーで「ホワイトビールを飲もう」と誘われることが度々あります。
そしてお次は、私が個人的に「これは絶対に食べた方が良い」と思うスイーツです。
豆腐花
温かい豆腐に甘いシロップをかけたヘルシーデザート
エッグタルト
タルト生地(ショップによってパイ生地のことも)に卵液を入れて火を通したデザート。テイクアウトして小腹が空いたときに食べるのもおすすめです。
特に「チキンライスと点心(テンシン)は、イポーに来たからには絶対に逃せない」と断言している地元の友人は多いです。イポーに滞在する時間がない方も、できるだけこの2つは制覇することをおすすめします。
イポーのグルメが食べられる場所
上記で紹介した以外でもイポーには、美味しいグルメがたくさんあり、紹介してもしきれません。イポーは老舗が多く、地元の人も「〇〇の点心が好き」「エッグタルトならこのお店」など、それぞれお気に入りのショップに通っています。
特に今回のテーマは、イポーVSペナンの対決なので、ここでは簡単に厳選した2つのお店だけをご紹介します。
ローカルに人気の点心のショップ「翠月楼」
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<「翠月楼」の点心。大人数で行ってオーダーすると、いろんな味を試せます>
イポーの点心ショップの中で、私たち夫婦のお気に入りは「翠月楼」です。実はイポーに住んでいる友人に「おすすめのお店ある?」と聞いたところ、以前〇〇(共通の友人)が働いていたお店だよと紹介された店舗です。
「友達が働いていたなら試してみたい」と思って入ったところ、すっかり気に入ってしまいました。
美味しくて、比較的リーズナブルな価格、そこそこボリュームがあり、高級感も少しだけ漂っている......と、全体的なバランスが絶妙だからです。私たちにとって「イポーに旅行に来たときにはぜひ食べて帰りたい」場所になりました。
とても混み合い朝の9時すぎになると行列ができていたので、早めに行くことをおすすめします(ちなみに点心は午前中に開いているお店が多いです)。
翠月楼
- 場所:2, 4 & 6, Tingkat Taman Ipoh 12, Taman Ipoh Selatan, 31400 Ipoh, Perak, マレーシア
- 電話:+60165345965
チキンライスが美味しいショップ「Sam Ma Chicken Rice Restaurant」
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<「Sam Ma Chicken Rice Restaurant」のチキンライス。柔らかく味付けも抜群でご飯がすすみます>
「Sam Ma Chicken Rice Restaurant」は、マレーシア人の友人が教えてくれたショップです。チキンとご飯というシンプルな組み合わせですが、ジューシーなチキンとかかっているソースの組み合わせが絶妙です。また、チキンの出汁を感じられるご飯も美味しく、癖になります。
実はここのお店に来たのは、日本から来た友人と一緒にチキンライスを食べるためですが、友人もとても気に入ってなんと2日連続で通ったほどです。
日本人の口にも合う味つけなので「慣れないマレーシア料理に疲れてきたな」というタイミングでも試しやすいと思います。
Sam Ma Chicken Rice Restaurant
- 住所:3, Jalan S. A. Lingam, Taman Ipoh Selatan, 31400 Ipoh, Perak, マレーシア
- 電話:+60177568562
ペナンのグルメ情報
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<ペナンのジョージタウンの夜の街並み。ライトアップされていて昼とはまた違う雰囲気です>
ペナン島はマレーシア半島の北部にある島で、日本人移住者も多い街です。ペナンも昔から「グルメ大国」と呼ばれ、独特のご当地グルメがたくさんあります。
特にペナンでなければ食べられないことが多いので、わざわざグルメツアーを楽しむマレーシア人も少なくありません。外国人観光客にも人気の街で、小さい島なのに多くの観光客で賑わっています。
ペナンの歴史的背景
もともと、スルタンが収めていたペナン島は立地条件からか、ヨーロッパの国々の植民地争いに巻き込まれてきました。そして、特にイギリスの植民地時代には自由貿易港として発展しました。
歴史を通していろいろな国が影響を与えてきたペナン島には、マレー民族、中国系民族、インド系民族など、マレーシア各地から多くのマレーシア人たちも集まっていたため、それぞれの文化(ヨーロッパ文化も含む)が混ざり合い、独特の文化が生まれました。
そのときに建てられた建造物は世界遺産として、今では人気な観光スポットになっています。
ペナンのグルメの特徴
独特な文化が生まれたペナンは、グルメも独特です。中華料理と、マレー料理が組み合わさったメニューなど、いろいろな国の料理が合わさって新たな料理が誕生した感じがします。
また、マレー料理の影響か、ココナッツミルクをふんだんに使ったメニューも多い印象です。広東人が多いイポーと対象にペナンには福建人が多いので、福建料理とマレー料理のコラボといった感じでしょうか?(これは私の個人的な主観ですが)。
イポーのグルメとはまた異なります。
ペナンのおすすめのグルメ
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<ペナンの福建麺。エビベースのスープなので、少し赤みがかっています>
ペナンで有名なグルメは、下記のとおりです。
ペナンラクサ
魚介ベースのスープに、ラマリンドやパイナップルなどが入っている麺。
福建麺
エビのスープ麺。エビの出汁がしっかりと効いていて、ハマる人はハマる味わい。福建麺という名前のメニューはマレーシア各地やシンガポールにもあるが、エビのスープ麺が食べられるのはペナン周辺だけです。
Char kway teow(チャー・クエテァオ)
クエテァオという麺を炒めたもの。他の地域にもあるメニューだが、ペナンのChar kway teowは香ばしいのが特徴。家庭でも普通に食べられる。
地元の人によると「ラードを中華鍋で強い火力で調理するときに焦げる直前の化学変化で料理に香ばしさ?が入っているかどうかでペナンのChar kway teowの味が決まる」のだとか。
ニョニャ料理
中国系の移住民の料理と現地の料理の文化が合わさってできた料理。中華料理にココナッツミルクが入っているなど、独特の味わいを楽しめる。マレーシアではマラッカとペナンで食べられる。
そしてこちらが、ペナンでおすすめのデザートです。
チェンドル
豆やチェンドル(緑色をした寒天)にココナッツミルクやココナッツシュガーをかけたもの。爽やかな味わいで、暑いマレーシアにぴったり!ペナンのチェンドルの豆のサイズは大きいのが特徴です。
ペナンのグルメが食べられる場所
ペナンのグルメは、軽食感覚で食べるメニューが多いです。わざわざショップに食べに行くというよりも、その辺のフードコートや路地の小さなショップに入って食べている印象があります。
ペナン島の中でも特に観光客が集中する観光スポット、ジョージタウン周辺にもフードコートやショップが多いので、調べていくのももちろん良いですが、街歩きしながら気になったお店に入ってみると楽しいです。
その中でも特に気に入ったショップや、地元の友人がおすすめするショップを紹介します。
ラクサが食べられるショップ「Penang Road Famous Laksa」
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<ショップの入り口。ちょっと見えにくいですが、かわいいラクサのイラストにひかれて入りました>
ジョージタウンの路地をうろうろしている途中で、たまたま見つけて入ったショップです。レトロな店舗と、ラクサの味わいが気に入りました。
Penang Road Famous Laksa
- 住所:5-7, Lebuh Keng Kwee, George Town, 10100 George Town, Pulau Pinang, マレーシア
- 電話番号:+60164460543
Char kway teowが食べられるショップ「Moh Teng Pheow Nyonya Koay」
ここはペナンの友人が「行った方が良い!」とすすめてくれたショップです。味が美味しいのはもちろん、ペナンらしさを感じられる店内や料理している様子を見学できることもおすすめポイントです。
旅行気分を楽しみつつ、美味しいChar kway teowに舌鼓を打てます。
Moh Teng Pheow Nyonya Koay
- 場所:Lebuh Chulia, Jalan Masjid, 10200 George Town, Pulau Pinang, マレーシア
- 電話:+60124152677
イポーとペナンのグルメの違い
これは、完全に私の意見ですが、イポーとペナンのグルメの大きな違いは、それぞれの歴史的背景から発展した食文化の違いだと思います。広東人を中心に発展したイポーのグルメは、中華料理の原型を残しつつ多くの人から「美味しい」と認められるものへと発展しました。
「イポー以外でも食べられるメニューだけど、イポーの味わいは格別」という感じでしょうか。一方で、ペナンは色々な文化が混ざり合った結果、独特の食文化へと発展。「ペナンでしか食べられないメニュー」という感じになりました。
お互いに「自分が一番だ」と思っている
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<イポーの福建麺。黒っぽい色合いでスープではありません。ペナンの福建麺とは全く違います>
ペナン人もイポー人もどちらも郷土料理を誇りに思っていて「自分たちの料理が一番だ」と感じているようです。
例えば、私たちが「ペナンのラクサ美味しいよね〜」「イポーのチキンライス大好き」などと伝えると、心の底から喜んでくれ、おすすめ情報を教えてくれます。そんな様子から、自分たちのグルメを心から愛しているのだなと伝わってきます。
以前、ペナンに住んでいる友人と一緒にイポーのレストランに入ったことがありました。そのときレストランのオーナーがすすめてきたのは、なんとイポーの福建麺。
さっきも紹介したとおり「ペナンといったら福建麺!」というほどに有名なメニューです。ペナンの友達も「自分たちはペナン出身だから福建麺は......」とやんわりと他のメニューを食べたいことを伝えても、オーナーは「福建麺」をゴリ押し!
結局熱意に負けて「福建麺」をオーダーすることに。確かにイポーの福建麺も美味しかったのですが。そのとき友人がポツリと「ペナン人に福建麺を紹介するとは〜」といった言葉が印象的でした。
ペナン人でもイポー人でもない私が見た「お互いの郷土料理に対する愛」でした。
最終的にどっちがおすすめ?
イポーもペナンもどっちもそれぞれの良さがあります。また特徴が違うので、どっちかが好きなのかは好みによっても異なります。
ちょっとずるいですが、私自身は「どっちも好き」です。もともと、マレーシアに始めてきたときに住んでいた街が広東人のエリアだったので、イポーの料理を食べると「懐かしさ」を感じます。
一方で、色々な文化が混じって独特の料理が食べられるペナンの料理は、毎回新しい発見があり、どんどん虜になります。マレーシアといってもエリアによってグルメが少しずつ異なるので、いろいろと試してみて、自分なりの「好きな料理」を発見してみてください。
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maco
- 趣味は旅行とカフェ巡り、マリンスポーツです。日本とマレーシアを行き来する生活を送っています。マレーシアは多民族国家で、いろいろな言葉や文化が入り混じっている国です。その中で、マレーシア人の優しさや人を尊重する態度に触れて、私自身の考え方も変わってきている気がします。そんなマレーシアの魅力を、マレーシアの文化やおすすめスポットとともにお伝えできれば嬉しいです。




























