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「北海道ガーデン街道」上川エリアの3つのガーデンを巡る旅

<上野ファーム ノームの庭>
「北海道ガーデン街道」をご存じでしょうか。
北海道の代表的な美しい8つのガーデンが集中している大雪~富良野~十勝を結ぶ全長約250kmの街道を指します。
いずれのガーデンも北海道独自の気候や景観を生かし、個性にあふれています。
この記事では、8つのガーデンの中から上川エリアに位置する3つのガーデン(上野ファーム、風のガーデン、大雪 森のガーデン)をご紹介します。
目次
北海道ガーデン街道とは?
北海道の代表的な美しい8つのガーデンが集中している大雪~富良野~十勝を結ぶ全長約250kmの街道。
いずれのガーデンも北海道独自の気候や景観を生かした、個性にあふれ、自然の風景や山並み、アクティビティーを楽しめるとともに、豊かな食事も充実した観光ルート。
「ドイツに「ロマンチック街道」があるのだから北海道に「北海道ガーデン街道」があってもいいじゃないか」と上川~十勝のガーデンが連携し、この街道は生まれたそうです。
以下の8つのガーデンで構成されています。
- 上野ファーム(旭川)
- 風のガーデン(富良野)
- 大雪 森のガーデン(上川)
- 十勝千年の森(清水町)
- 真鍋庭園(帯広)
- 十勝ヒルズ(幕別町)
- 紫竹ガーデン(帯広)
- 六花の森(中札内村)
今回はこの中から旭川、富良野、上川の3つのガーデンを実際に巡りましたので、それぞれの特徴と魅力をご紹介します。
ちなみにこの3つのガーデンを訪れるならお得な「庭旅チケット」がおすすめです。(700円お得!)
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<3つの庭旅チケットのポスター>
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<3つの庭旅チケット>
(取材日:2025年7月29~30日)
上野ファーム(旭川市)
北海道を代表するガーデンのひとつで、北国の草花が季節によって魔法のように変化するドラマチックガーデン。
ガーデン内にあり、歩いて登れる射的山には野原のような庭が広がり、山頂からは北の田園風景を360度見渡すことができます。
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<ノームの庭>
上野ファームについてはこちらの記事で詳しく書いていますのでご覧ください。
【旭川・上野ファーム】北海道の草花が創り出すドラマチックガーデン
風のガーデン(富良野市)
倉本聰さんのテレビドラマの舞台となったガーデン。
ガーデンの入り口では子ヤギたちがお出迎え。
森の中に溶け込んだ起伏のある空間に、爽やかな風が吹き抜けます。
原種のバラ、野の花の散歩道など自然を感じながら小路を散策するのも楽しいガーデンです。
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このガーデンがなぜ、どのようにして生まれたのか、こちらの記事に詳しく書いていますのでご覧ください。
【富良野・風のガーデン】ドラマロケセット用ではなく、このガーデンからあのドラマが生まれた
大雪 森のガーデン(上川町)
大雪山系で最も美しいと言われる大雪高原 旭ケ丘(標高650m)に広がる森に造られたガーデン。
おもてなしの「森の迎賓館」鳥の目線で森を眺められる「鳥の目になるテラス」など、自然と共存し、森の世界をたっぷり味わえるガーデン。標高が高いため、同じ時期に他のガーデンに訪れても違う風景を見ることができるのも魅力のひとつです。
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大雪 森のガーデンはこちらの記事で詳しく書いていますのでご覧ください。
【大雪 森のガーデン】大雪山系で最も美しいといわれる場所につくられたガーデン
3つのガーデンを取材した後の感想
本州では味わえない、北海道ならではの花のガーデンの魅力をたっぷり感じることができました。
私は、訪れる前は「花のガーデン」と聞いて、花壇にきれいな花を植えて作りこまれた姿を想起していました。
柵で守られ、触ることもできない芸術作品のような花たち。
しかし今回巡った3つのガーデンはまったく違いました。
スタイルとしては英国風庭園ですが、北海道特有の草花が織りなすいわば「北海道ガーデン」。
過剰な人工的な手は加えず、自然の良さを生かし、花がもともと持つ力と美しさを生かした、まさに生きている花を見ることができました。
そしてガーデンの主役は、花だけではなく、草や葉っぱも主人公。
「風のガーデン」のガーデニスト六条さんから聞いた話です。
「雑草という名の花(草)はないのです。みなそれぞれに名前を持っている。」
また周りの木々や風景が一体となって美しい世界を創りだしていました。
もはやお花畑や庭園、ガーデンに収まりきらない、森そのものの世界を見せてくれました。
お客さんとして花を見る庭園ではなく、その森の中に自分も共生しているという感覚です。
大雪 森のガーデンの「鳥の目になるテラス」は、木の枝に止まった鳥にはどんな世界が見えているのか、どんな風を感じているのかを体感できます。こんな経験は生まれて初めてでした。
「私は花に詳しくないので。。。」とよく口にします。
しかし花に詳しくないというのはどういう意味なのか、今回教わりました。
「花の名前を知らない」
「花について知識を持っていない」
では、花を楽しむには、花の名前を知らなければならないのか。
そういう類の話ではない、ということを今回巡ったガーデンに教わりました。
上野ファームでは、花に名前ラベルを射していません。
名前を知らなくても良いのです。覚えなくても良いのです。
花を見て「きれいだな」「この花私の好みだな」「いい香りがするな」「なんか気持ちいいな」それも立派な花の楽しみ方なのですね。
「花を見る」のではなく、「花のある風景の中に身を置く」ことから生まれる心の豊かさ。
花を五感で楽しむ。
花を楽しむということは自然と同化するということなのかもしれません。
北海道のガーデンは森の中や高原にあります。
ガーデン内には起伏があって、草花を上から見下ろしたり、見上げたりと空間を楽しむことができます。
都会の真ん中のガーデンではこうはいきません。
致し方ないのですが、人工的なビルが見えたり。。。
北海道のガーデンはとても贅沢な空間でした。
これは写真や動画で見るだけではなく、その場に身を置いて全身で感じるのが一番だと思いました。
またガーデンに訪れたら、順路に従って周って写真撮って、次に行って、と足早に通り過ぎるのではなく、心が動いた場所で立ち止まったり、香りを嗅いだり、風を感じたり、時間があればガーデナーさんから話を聞いたりしてみてください。
その方が何倍もガーデンを楽しむことができるでしょう。
さあ、北海道のガーデンへいらっしゃい!
※この記事は(公社)北海道観光機構道北地域分科会、あさひかわ観光誘致宣伝協議会の協力により、取材&制作しています。
また北海道ガーデン街道とは違いますが、JR旭川駅の南口側に広がる「北彩都ガーデン」も必見です。
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<緑豊かな旭川の北彩都ガーデン>
駅前とは思えない自然豊かな美しい公園で、地元の人たちの憩いの場であり、朝散歩、ウオーキング、ランニングをしている人たちもいました。
旭川は札幌や函館のようなメジャーな観光地ではありませんが、豊かで住みやすい街です。
旭川の魅力を紹介したこちらの記事もぜひご覧ください。
>>住みたい田舎ランキング1位の町「旭川」の魅力を、あなたはまだ知らない。。。
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シンジーノ
- ローマと北京に駐在歴あり。海外渡航歴は36か国。日本は47都道府県踏破。「お客さんが”笑顔”で買いに来る商品」を扱う仕事がしたいと旅行会社に入って三十余年。今はその経験を基により多くの人に「旅の魅力」を伝えるべく“たびこふれ”にいます。モットーは「その土地の温度が伝わるような血の通った記事を書く。」旅はカタチには残りませんが生涯忘れられぬ宝物を心に残してくれます。たびこふれを通じて、人生を豊かに生きる力を秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきます。




























