知らなきゃ危険!?「実はNG」な海外のマナー違反や意外な習慣

知らなきゃ損!?「実はNG」な海外のマナー違反や意外な習慣

海外に滞在すると、日本人の常識とは異なる、現地の「当たり前」に驚かされることが少なくありません。日本では当たり前のことが実は大きなマナー違反になってしまったり、意図せずトラブルを引き起こしてしまったりするケースは数多くあります。

本記事では、元大手旅行会社でコンサルタントとして勤務し、25カ国以上を渡航した筆者が、実体験や見聞きしたエピソードを交えながら海外のマナー違反・意外な習慣についてご紹介。トラブルの回避につながるマナーや、海外滞在をよりおもしろく・充実したものにするために知っておきたい習慣をピックアップしたので、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

<1. 街中での海外のマナー違反や意外な習慣>

<2. 食事に関する海外のマナー違反や意外な習慣>

<3. 人付き合いに関する海外のマナー違反や意外な習慣>

<4. 国ごとのマナー・習慣を確認する方法は?>

<5. 国ごとのマナー・習慣を知って充実した海外滞在を!>

1. 街中での海外のマナー違反や意外な習慣

海外の街並み

海外の街を歩く際、何気ない行動が思わぬルールに触れることがあります。日本では許される行為でも、現地の文化や法律ではNGというケースも少なくありません。ここでは、筆者や知人・友人が驚いた、街中での意外なマナーや習慣を具体的にご紹介します。

【オーストラリア】日本の感覚だとびっくり!屋外での飲酒は禁止

ビーチでのアクティビティや野外でのBBQなどが盛んで、開放的なイメージのオーストラリア。海を見たり、自然いっぱいのスポットで開放的な気分に浸ったりしながらお酒を飲みたくなりますが、屋外での飲酒は基本的にNGです。公共の場での飲酒が見つかった場合は罰金を科されるため、十分注意するようにしましょう。

また、お酒が販売されている場所も決まっていて、スーパー等で気軽に購入できる訳ではありません。「ボトルショップ」と呼ばれる酒屋でのみ販売されており、中でも「BWS」や「Dan Murphy's」といった酒屋チェーンが定番の購入場所。筆者も現地に住んでいた頃によく利用していました。

日本のようにコンビニでお酒を買って公園や河川敷で飲む、ということはできませんので、十分注意してくださいね。

【シンガポール】厳しすぎる!?喫煙エリアから少し出ただけで罰金

「洗練された」や「罰金を科す」という意味の英単語「Fine」を使い、「Fine city(ファインシティ)」と評されることのあるシンガポール。美しい街でありながら、細かく厳しいルールが多く、把握していないとトラブルに巻き込まれることも少なくはありません。

特に喫煙に関する規制は想像以上に厳しく、指定された喫煙エリアから一歩でも外に出てタバコを吸うと、即座に罰金が科される可能性も。現地で働く筆者の知人は、喫煙エリアの境界線を足で踏んでいただけで、取り締まりの対象になったとか。

もちろん、タバコの吸い殻のポイ捨てもNG!キャンディの包み紙のポイ捨て、ドリンクの缶・瓶のポイ捨てのほか、痰やツバを吐く行為にも罰金が科されます。また、公共交通機関での飲食や、歩道での飲酒も禁止です。

東南アジア諸国の中でも、清潔で洗練されたイメージのあるシンガポール。徹底したルールを設けることで、その美しさを保っているのかもしれませんね。

【マレーシア】独特な匂いがNG!ドリアンはホテル持ち込み禁止

マレーシアをはじめとする東南アジアで、「果物の王様」として親しまれているドリアン。現地を代表する名物フルーツのひとつですが、多くのホテルで持ち込みが禁止されていることをご存知でしょうか。

これは、その独特で強烈な匂いが残ったり充満したりすることを防ぐためで、ホテルのロビーやエレベーターには「ドリアン持ち込み禁止」のサインが大きく掲げられています。旅行業界では有名な話で、コンサルタントや関係者がお客様と話題にすることもしばしば。

現地の市場や専門店で当たり前のように販売されているため、持ち帰りたくなる人もいるかもしれませんが、屋外やお店で食べるだけにしておきましょう。ちなみに、マレーシアだけでなく、タイやフィリピンのホテルなどでもドリアン持ち込み禁止となっているケースが多くあります。

2. 食事に関する海外のマナー違反や意外な習慣

イタリアのピザ

海外での食卓には、その国の歴史や文化が凝縮されているもの。日本では当たり前の食べ方や振る舞いが、異国ではマナー違反になることも珍しくありません。

ここでは、旅の醍醐味である「食」にまつわる海外の意外なマナーや習慣を、筆者の実体験にも触れながらご紹介します。

【中東(イスラム圏)】豚肉のシェアは絶対NG!成分はよく確認を

中東をはじめとするイスラム圏では、宗教的な理由から豚肉の摂取が厳格に禁止されています。この文化的な背景を理解せずに行動すると、大きなトラブルに発展する可能性があるでしょう。

特に注意したいのは、複数人で食事をシェアするシーンです。筆者がオーストラリアに滞在していた頃、友人数人とフードコートで各々が購入した食事を分けあったのですが、「小籠包」が意図せずイスラム圏の友人に渡ってしまいました。もちろん、楽しかった食卓は不穏な空気に......。

ちなみに、豚肉そのものだけでなく豚肉に触れた食器や箸、加工品であるハムやソーセージ、ラードもNGです。イスラム圏の人と食事する機会がある場合は、マストで覚えておきたいマナーでしょう。

【イタリア】パスタはフォークだけで?本場イタリアンの食文化

日本でも広く愛されているイタリア料理。実は、本場イタリアには日本人には驚きの食文化がいくつか存在します。

たとえば、パスタを食べるときはフォークだけで食べるという習慣があります。日本でよく見る、スプーンの上でパスタをくるくると巻きつけるような動作は行われません。

また、ピザに関しても日本とは異なる食文化が。手で豪快に食べることをイメージしがちなピザですが、正式にはナイフとフォークを使って食べるものだとされています。とはいえ、カジュアルなシーンでは手で食べることもあるようなので、TPOに応じて使い分けるといいでしょう。

さらに、本場ではピザをシェアする文化がなく1人で1枚をオーダーすることや、食後にカプチーノを飲む習慣がないことなども、イタリアならではの覚えておきたい食文化です。

【フィリピン】最初は戸惑う?ファストフード店でも食器を下げなくてOK

日本では、食事が終わったらトレイや食器を片付けるのが当然のマナーとされていますよね。ところが、フィリピンのファストフード店では全く逆の文化が根付いています。現地のお店では、食事のあとにスタッフがテーブルまで来て、残された食器を片付けるのが一般的。自分で片付ける必要はありません。

筆者はフィリピン留学中、無意識のうちに食べ終わったトレーを下げようとしていましたが、友人に止められた経験があります。最初は慣れないかもしれませんが、フィリピンならではの文化として受け止め、ファストフード店での片付けはスタッフに任せてしまいましょう。

【タイ】フォークで刺すのはNG!日本とは異なるタイ流の食べ方

タイの日本人観光客が驚く食事マナーとして、フォークの使い方が挙げられます。私たちが当たり前に行っているフォークで食べ物を直接刺して口に運ぶ行為は、実はタイではNG。フォークは食べ物をスプーンに集めたり、皿からスプーンに載せたりするための道具として使われるのが一般的です。

それ以外にも、食器を手で持ち上げることや、麺類をすすって食べることもマナー違反。特に食器を手で持つのは、日本人の私たちがやりがちな行為です。思わずやってしまいそうになる気持ちをグッとこらえ、ぜひタイ流の食べ方をマスターしてみてくださいね。

3. 人付き合いに関する海外のマナー違反や意外な習慣

海外 飲み会

海外滞在時は、現地の人々との交流が大きな楽しみのひとつ。しかし、人との接し方や時間の概念など、国によって大きく異なる文化を知らずにいると、現地の人を困らせてしまったり逆にこちらが戸惑ってしまったりすることになります。

ここでは、海外での円滑なコミュニケーションのヒントとなる、世界のユニークな人付き合いの習慣を一部ご紹介します。

【韓国】ご飯を食べたらすぐ移動!年上への配慮も特徴的

「日本から最も近い海外」である韓国は、お隣の国ではあるものの、異なる文化や習慣が多くある国。

韓国人の夫を持つ筆者がまず驚いたのは、飲食店などで食事をしたあとの過ごし方です。日本では食後にゆっくり会話を楽しむことも多くありますが、韓国では全員が食べ終わると、「さあ、行こう!」と即座に席を立つ傾向に。最初は「もう帰るの......?」とかなり戸惑いましたが、これが韓国流なのだとか。

また、儒教の教えが根付く韓国は年上への配慮も想像以上に細かく、目上の人より先に箸をつけてはいけない、年上とお酒を飲む時は顔を横に向ける、挨拶を欠かさずに丁寧に行うなど、日本人には馴染みのないルールがたくさん!

そのほか、親戚との結びつきの強さや、身内を大切にする意識が強い点などにも、たびたび驚かされるものです。

【メキシコ】「いつも遅刻」でも悪気はない?時間にルーズなラテン文化

日本では、友人との待ち合わせや仕事の約束など、時間を守ることは当たり前のマナーとされていますよね。しかし、メキシコをはじめとするラテン文化圏では、この時間の感覚が日本とは大きく異なります。約束の時間に1時間程度遅れることは日常茶飯事であり、それを「遅刻」と捉えず、むしろ早く着くのは失礼と考える文化なのだとか。

筆者がドイツ留学時代に経験した出来事ですが、メキシコ人の友人数名がパーティに2時間も遅れて現れたことがありました。日本人なら大慌てで謝罪するところですが、彼らは特に悪びれた様子もなく、周りの友人たちも「こんなもん」という反応。これがメキシコ流の「時間」なのです。

もしラテン文化圏で現地の人が待ち合わせに遅れてきても、焦らないでおきましょう。「これも現地の文化だ」と温かい心で受け止めるほうが、ストレスなく過ごせるかもしれません。

4. 国ごとのマナー・習慣を確認する方法は?

スマホで調べる

旅先での思わぬ誤解やトラブルを避けるためには、事前の情報収集が不可欠です。まずは外務省の公式サイトや最新版のガイドブックなどで、基本的なマナーや法律を確認しましょう。

さらに深く知りたい場合は、現地在住者のSNSやブログをチェックするのがおすすめ。実際に現地で生活している人のリアルな体験談を通して、ガイドブックには載っていない細かな習慣や注意点を把握できますよ。

重要なのは、単にルールを覚えるだけでなく、その背景にある文化や価値観を理解しようとする姿勢です。なぜそのようなマナー・習慣が生まれたのかを知ることで、現地の人々との交流がより深いものになるでしょう。

5. 国ごとのマナー・習慣を知って充実した海外滞在を!

海外には、日本人の常識では考えられないような驚きのマナーや、意外な習慣が多数あるもの。街中でのルール、食事の作法、人付き合いの常識など、国によって大きく異なる価値観があることを事前に知っておくことで、海外滞在中もトラブルなく過ごせるはずです。

異文化に触れることは自身の価値観を広げ、滞在を何倍も豊かなものに変えてくれます。本記事でご紹介した内容を参考に、次の海外滞在をより充実したものにしてくださいね。

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カサイ ユミ(Sai)

国内大手旅行会社でコンサルタントとして働いたのち、数年の海外滞在を経てフリーライターに。現在は、主に旅行・英語・教育などに関するメディアで編集者やディレクターとして活動中。これまでに25カ国以上の国・地域に渡航。総合旅行業務取扱管理者、世界遺産検定3級、TOEIC 810点などを保持。外国人夫と娘との3人暮らし。

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