
公開日:
最終更新日:
【2025年】教科書でも出てくる圧倒的な兵馬俑!中国西安・秦始皇帝陵博物院をレポート

中国の古都と言えば西安で、日本の飛鳥から平安時代の頃には隋・唐が長安という都をおいた場所ですが、その歴史はもっと古く紀元前からの歴史があり、秦の始皇帝の墓が町の郊外にあります。
そしてそこから発掘された兵馬俑は教科書にも出てくるほど有名です。
では実際のスケールはどのくらいのものか2025年現在の様子をレポートします。
目次
- 日本から西安までの行き方
- 西安市内から兵馬俑へのアクセスと入場券について
- 西安兵馬俑の魅力 1. 兵馬俑として紹介される1号坑
- 西安兵馬俑の魅力 2. 最も新しい3号坑
- 西安兵馬俑の魅力 3. 人気の人形が間近の2号坑
- 西安兵馬俑の魅力 4. 人形の作り方など必見の展示物が並ぶ陳列庁
- 西安兵馬俑の魅力 5. 兵馬俑の出口に広がるグルメストリート
- 西安兵馬俑の魅力 6. 兵馬俑から少し離れた 秦始皇帝陵を忘れるな
- 兵馬俑以外のおすすめ西安 1. 大清真寺
- 兵馬俑以外のおすすめ西安 2. 小雁塔・西安博物館
- 兵馬俑以外のおすすめ西安 3. 青龍寺
- 兵馬俑以外のおすすめ西安 4. 大雁塔
- 圧巻の西安。兵馬俑は生涯で一度は見ておきたいスポット
日本から西安までの行き方
日本から西安まで行く場合、直行便と経由便があります。直行便は成田、関西、中部の3つの国際空港から就航しており、成田からは4時間20分、中部から4時間10分、関西からは3時間20分かかります。
また、経由便を使うと本数も多く、格安で行きやすくなります。
一番スムーズなのは上海を経由する便ですが、上海以外にも日本から中国の主要都市まで行ってそこから西安行きを選んでいけます。また上海から飛行機ではなく鉄道を使って移動するという選択肢もあります。
空港からは地下鉄があります。西安咸陽国際空港からは地下鉄14号線が西安北駅を結んでいます。西安北駅は中国のほかの都市からの高速鉄道の発着となっていて、西安北駅から地下鉄2号線や4号線に乗り換えれば西安中心部に行けます。
西安市内から兵馬俑へのアクセスと入場券について
西安駅から兵馬俑まで直行でバスが出ているほか、西安から兵馬俑まで地下鉄を利用すると時間はかかりますが安く行けます。この記事では、地下鉄を使った場合の行き方を紹介しましょう。
最初に纺织城站に向かいます。西安地下鉄1号線、6号線で。纺织城站から地下鉄9号線に乗り換え終点の秦陵西駅で降ります。
秦陵西駅からはバスが出ています。路線バスなら2元(約40円)と安いですが、町のバスなので多くの停留所に停まるので20分くらいかかります。終点で降りると、兵馬俑の入口まで徒歩5分くらいです。大きな案内板があり、みんなそちらに向かうので迷うことはないでしょう。
入口に大きな始皇帝の像があります。入場についてはあらかじめオンラインで購入しておくとスムーズにゲートに入れるのでおすすめです。ちなみに入場料は秦始皇兵馬俑博物館と秦始皇帝陵の共通で150元(約3,000円)です。
ゲートから展示場までは歩いて10分ほどの距離ですが5元(約100円)を払えばカートで楽々行けます。
秦始皇帝陵博物院(兵馬俑)
- 住所:中国陜西省西安市臨潼区秦陵北路
- 電話:+862981399001
- 公式サイト:秦始皇帝陵博物院
西安兵馬俑の魅力 1. 兵馬俑として紹介される1号坑
兵馬俑が教科書などで紹介されているのが1号坑です。最も大きなドーム状の建物となっています。
ドーム内に入ると、兵馬俑の人形が並んでいる様子が一目でみられます。フラッシュや三脚などを使用しなければ撮影には問題ありません。
一切の発掘現場を残した状態でドーム型の建物を上から覆うように建てて保護しています。大きさは東西230メートル、南北62メートルあり、面積が14,260平方メートルあります。そこに8000体ともいわれている兵馬俑の人や馬が並んでいます。
ただただ圧巻と言える兵馬俑は建物内の通路で左右に分かれて順番に見ていきます。途中には説明もあります。馬も人形も非常に細かく作られており、とてもリアリティがあります。首がない人形がある一方、まだ発掘されていない途中のものも、そのまま展示していました。
西安兵馬俑の魅力 2. 最も新しい3号坑
2号坑は1号坑の隣にありますが、出口にあるのは3号坑です。回る順番は自由ですが、先に3号坑に行ったほうが便利です。3号坑は1989年に一般に開放された新しい坑で、もっとも小さな施設です。
東西の長さは17.6メートルで、南北は21.4メートル、面積は524平方メートルあります。凹型をしていて、北棟(北廂房)、車馬棟(車馬房)、南棟(南廂房)に分かれています。
馬4頭立ての戦車「駟乘車」が再現されています。正面を見ているようになっている人形と90度曲がった向き合っている様子などが再現されています。また馬の形ひとつをとってもリアリティがあります。
西安兵馬俑の魅力 3. 人気の人形が間近の2号坑
2号坑は3号坑から正面のゲートに戻る途中にある建物で、二番目に大きい施設です。調べると1976年1号坑の東端から北方向に向けてボーリング作業をした時に新たな坑道を発見したことによります。
1号坑と比べると建物内の照明が新しくディスプレイなどでわかりやすくなっており、中国語の細かい説明があります。まだ完全に発掘が終わっていない地点もそのまま展示されていて、調査を行いながら公開していることがわかります。
また兵馬俑の人形もその形や衣装はさまざまな種類があり、その違いを説明している表示がありました。その中のいくつかは取り出してガラス張りのケースの中に別途展示しています。
間近で人形の精巧な姿がみられ、かつ人形がポーズをとっているように見えるため、周りでは多くの観光客が撮影を行っていました。
西安兵馬俑の魅力 4. 人形の作り方など必見の展示物が並ぶ陳列庁
1号から3号までの坑は、基本的に発見された兵馬俑の遺跡の上にかぶせるように建物が建てられて展示されていましたが、陳列庁は博物館としてテーマを決めて展示している施設です。
ここで見ておきたいのは実際に兵馬俑がどのようにして制作されたかを示すパネル展示です。兵馬俑の人形を多くの人の手によって作られた過程が、一目でわかるようになっていました。
また兵馬俑の人形や馬、車以外にも銅製の鶴や器類なども展示しています。
西安兵馬俑の魅力 5. 兵馬俑の出口に広がるグルメストリート
兵馬俑の展示物を見てから出口までの間はグルメとおみやげ物店が続くグルメストリートになっています。
観光地なので料金は高いかと思いましたが、高いことは高いですが、それほどではなかったので、食堂で昼食を頂きました。そのほかにも、西安名物の麺などを出す屋台などがあり、食べるものに困ることはありません。
食堂とおみやげ物の売場のほか、映像施設や演劇など施設もいろいろあり、朝から晩まで遊べるようになっています。
さらに摔碗酒(シュァィ ワァン ヂィォゥ)と呼ばれる注いだ酒を飲み干したら杯を投げ割るという遊びもでき、若者が挑戦して遊んでいる姿が見られました。
西安兵馬俑の魅力 6. 兵馬俑から少し離れた 秦始皇帝陵を忘れるな
兵馬俑の4つの施設を見るだけで、内容が充実しており十分お腹がいっぱいになるところがありますが、チケットは少し離れた秦始皇帝陵とセットになっているので見逃さないようにしましょう。
兵馬俑の入口からシャトルバスが出ています。それに乗り込んで両者の距離は1.5キロほどありますがバスだと5分程度で到着します。
こうして秦始皇帝陵・麗山園に到着しますが、兵馬俑よりも訪れる人が少ないので穴場です。
秦始皇帝陵までは歩いても行けますが、大きな敷地内で歩くだけでも一苦労です。そのため有料のカートを利用して移動したほうがおすすめです。
カートに乗りながら巨大な山にしか見えない皇帝廟の周りを走った後、見学するスポットまで案内してくれます。
K9901陪葬坑 Pit 9901は1999年3月に発見した陪葬坑です。墳丘の東南、外城と内城の間で見つかった陪葬坑で面積は約700平方メートルあるとのこと。中に入るとK9901陪葬坑の全景が見られ、その周りにはパネル展示での紹介や、上半身が裸姿の人形が展示されています。
そして次に銅車馬博物館。スロープで地下の展示室に行けるようになっていましたが、ここには初めて田んぼの中から発見した兵馬俑の写真や、青銅色をした馬車がほぼ見事なまでに再現されていました。また細かい説明などもあります。決して見逃さないようにしましょう。
兵馬俑以外のおすすめ西安 1. 西安大清真寺
西安の旧市街地(城壁の中)の南西部分は回族人街となっており、イスラム教徒のエリアです。清真ということで豚肉やアルコールが置いていないお店が並んでいますが、その中心にあるのが西安大清真寺です。清真寺とはイスラムの礼拝場(モスク)という意味です。
清真寺はモスクですが、見た目は中国にある仏教や道教の寺院と変わりありません。25元(約500円)の入場料を払って中に入ると、非常に長い敷地となっていていくつもの門や建物を通って奥の礼拝堂に行けるようになっています。
奥まで行くと礼拝堂があります。中央に見慣れない文字が見られます。それはアラビア文字とのこと。そして礼拝堂は信者しか入れません。
西安大清真寺
- 住所:中国陝西省西安市蓮湖区化覚巷30号
兵馬俑以外のおすすめ西安 2. 小雁塔・西安博物院
小雁塔は西安にある唐代の仏塔で西安博物院の敷地内にあります。煉瓦で作られており創建当時は長安城内にあった大薦福寺に建てられました。
小雁塔は唐の中宗が父の高宗の追善のために建立した寺院(大薦福寺)を造営したときに、宮人たちの寄付によって建てられました。かつては入場料を払えば塔の上に登れましたが、現在は立ち入れないようになっています。
西安博物院は、身分証明書としてパスポートを提示すれば入場券がもらえて無料で入れます。内容は西安に関する展示物が並んでいます。特に長安をはじめとする歴代の西安に存在した都の位置と大きさを見比べられるように示すパネルは必見です。
小雁塔・西安博物院
- 住所:中国陝西省西安市友谊西路72号
- 電話:+862987803591
- 公式サイト:小雁塔・西安博物院
兵馬俑以外のおすすめ西安 3. 青龍寺
青龍寺は隋の時代の582年に創建された仏教寺院です。当初は霊感寺と呼ばれましたが、その後観音寺を経て711年に青龍寺となりました。
創建当初から廃寺と復興を繰り返し、唐の末期に長安が寂れた時を最後に忘れさられました。しかし1982年以降青龍寺の遺跡と電商を元に発掘が行われ、青龍寺であることを確認したのち、復興しました。
青龍寺は空海が恵果から真言密教を伝授され、日本に戻って真言宗を開いたことから、現在境内に恵果・空海記念堂があり、さらに空海記念碑があります。
青龍寺
- 住所:中国陝西省西安市雁塔区
- 電話:+862985521498
兵馬俑以外のおすすめ西安 4. 大雁塔
大雁塔は西安を代表する観光スポット。652年に西遊記のモデルにもなった玄奘三蔵がインドから持ち帰ったとされる仏像や経典などの貴重な宝物です。
時の唐の皇帝・高宗に申し出て建てられた仏塔は、7層64メートルの高さがあります。
北宋時代の火事や1556年の巨大地震で頭頂部が崩落しましたが、修復されています。そして有料ですが塔の中にも入れます。
塔の最上階まで階段で上がりますが、上に行けば行くほど塔内が狭くなっていくのがわかります。そして最上階からは西安の町の様子が東西南北を眺めることができます
大雁塔
- 住所:中国陝西省西安市雁塔区
- 電話:+862985527958
圧巻の西安・兵馬俑は生涯で一度は見ておきたいスポット
秦の始皇帝が作ったとされる西安の兵馬俑は、予想を超えるスケールです。
精巧に作られた無数の人形や馬などが非常にリアリティがあり、西安に訪れた際に必ず行くべきスポットのひとつです。
生涯で一度は本物を見てその規模の大きさを体験してみましょう。
関連記事
Related postこの記事に関連する記事
Ranking中国記事ランキング
-
万代正平
- 旅行が好きな旅人。日本国内は、北海道の網走、道東周辺から沖縄の八重山諸島・与那国島まで47都道府県すべて行ったことがあります。2020年2月までは毎年東南アジアに渡航しており、東南アジア10か国すべて訪問しました。海外では他にヨーロッパ(英国、ベルギー、アイルランド)アメリカ、中国、香港、マカオ、台湾、韓国への渡航経験があります。2020年春以降は、主に国内の旅行を中心に活動しています。