フランスとヨーロッパ諸国の交差点、古都メスの魅力

フランス 古都メス

仏モーゼル県の県庁所在地メスは、3000年以上の歴史を持つ古都。歴史的にドイツと併合していた時期も多いため、ドイツとフランス、両方の文化が融合した街です。

この記事では、フランスで最も美しい駅に選出されたメス駅や、ステンドグラスが有名なサン・テチエンヌ大聖堂、幻想的なタンプル・ヌフ寺院などをご紹介します。

目次

フランス北東部、メス(Metz)とは

メスはグラン・テストに位置するモーゼル県の県庁所在地です。パリの東駅からTGVで1時間半ほど、乗り換えなしで到着します。もしくは、ルクセンブルク中央駅からTERで40分ほど。こちらも直通電車です。

メスはパリやストラスブルクといったフランスの大都市と、隣国ベルギー(ブリュッセル)、ルクセンブルク、ドイツ(ザールブリュッケン)を繋ぐ交通の要衝として、ローマ時代から歴史的に重要な位置を占めてきました。

3000年以上の歴史を持つメスですが、歴史的にドイツに併合していた時期も多いため、ドイツ文化を色濃く残し、市内に残された歴史的な建築物は圧巻の一言。

モーゼル川とセイユ川も走りますが、それらの川にかけられた橋の多くは中世から残されたもの。天気の良い日には川沿いの散歩やボートも楽しめます。今回はメスが誇る3大建築を伝統菓子とともに紹介します。

フランスで最も美しい駅「Gare de Metz」

メス駅(Gare de Metz)は2017、2028、2020年にフランスの最も美しい駅に選出されました。メスがドイツ帝国の一部であった1908年に開設したこの駅は、後にドイツ帝国の帝王となったウィルヘイム二世によって軍事目的で建設しました。

そのためネオロマネスク建築で、ドイツの建築物に多い重厚感のある男性的な雰囲気を醸し出しています。3年の歳月をかけて完成したこの駅を目にしたウィルヘイム2世は、あまりに感激し、この駅をデザインした建築家「Jürgen Kröger」を帝王の建築アドバイザーに任命しそうです。

戦争の際、馬や兵士を多く積み込むことができるようにと全長が350mもあり、現在でもフランスで最長駅の座に君臨しています。時計台は40mもの高さがあり、当時の帝国の強さを象徴しています。

駅周辺は、メスがドイツの一部だった頃の面影が多く残り、「インペリアル地区」と呼ばれています。

Gare de Metz

Gare de Metz

  • 住所: 1 Pl. du Général de Gaulle, 57000 Metz, France
  • 営業時間:月~金曜 4:45~00:15、土・日曜・祝日 5:15~00:15
  • 公式サイト: Gare de Metz

神のランプを持つサン・テチエンヌ大聖堂

サン・テチエンヌ大聖堂(Cathedrale Saint-Etienne)は身廊(入り口から祭壇までの通路)の高さが42mと、ヨーロッパの中で最も高いゴシック建築の一つです。また、天蓋の大きさもヨーロッパで最大級。建設にはなんと300年もの時がかかったそう。

この大聖堂の見所は、神のランプと呼ばれるステンドグラス。13〜20世紀にかけ作られたそのステンドグラスの面積は6500平方メートルにもなり、制作した時代ごとに異なる様式です。

サン・テチエンヌ大聖堂 ステンドグラス

有名な画家であるシャガールによって作られたものもあり、必見です(建物の西側にあります)。

サン・テチエンヌ大聖堂

Cathedrale Saint-Etienne

  • 住所: 2 Pl. de Chambre, 57000 Metz, France
  • 開館時間: 8:00~18:00
  • 公式サイト:Cathedrale Saint-Etienne 

川に浮かぶ寺院タンプル・ヌフ

モーゼル川沿いを歩くと、中洲に立つプロテスタント教会「タンプル・ヌフ (Temple Neuf)」が現れます。1905年に建てられたため、比較的新しい寺院ですが、1930年に歴史的建築物に指定されています。

川に浮かんでいるように見えるその姿はとてもアイコニック(象徴的)。イベント時にしか内部に入ることはできませんが、川岸の遊歩道から外観を見物することができます。夜にはライトアップもして幻想的な雰囲気に。

寺院タンプル・ヌフ

Temple Neuf

  • 住所: Pl. de la Comédie, 57000 Metz, France
  • 公式サイト: Temple Neuf 

地元でも大人気の伝統菓子メルヴェイユ

メスに来たらぜひ試して欲しいのが、フランス北部やベルギーのフランダース地方の伝統菓子メルヴェイユ。軽くサクサクとしたメレンゲにホイップクリームを乗せ、周りを削りチョコレートでコーティングしたお菓子です。

Aux Merveilleux de Fredでは、大きさは一口サイズの小さなものからホールケーキのサイズまで揃っています。ホワイトチョコレート・キャラメル・プラリネ・チェリーなど、さまざまなフレーバーも揃っており、全ての商品が店内で手作りされています。

残念ながら店内にイートインスペースはありませんが、サン・テチエンヌ大聖堂とその広場がすぐそばにあるため、テイクアウトして大聖堂を目の前に食べるのがおすすめです。

伝統菓子メルヴェイユ

Aux Merveilleux de Fred

  • 住所: 1 Rue du Tigre, 57360 Amnéville, France
  • 営業時間:火~土曜 9:00~19:00、日曜10:00~18:00
  • 定休日:月曜
  • 公式サイト:Aux Merveilleux de Fred

まとめ

この記事では3000年の歴史を誇るフランスの古都メスをご紹介しました。交通の要衝として古くから栄え、ドイツの影響も色濃く残ったこの街には、興味深い建築物が数多く残されています。

アクセスも容易で歴史的遺産がたっぷり詰まったメスは、フランス観光の穴場スポットです。

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Saori K. Courtois

西アフリカ在住の国際公務員。アフリカの日常的観光スポットから~旅行に役立つ情報まで幅広くお届けします。

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