公開日:
最終更新日:
【群馬・藤岡市】桜山公園で森林空間を楽しむセラピー・トレイル体験モニターツアー
群馬県藤岡市の鬼石(おにし)地区にある桜山公園。
紅葉と桜を一度に楽しめる自然豊かな森林公園です。
農水省の山村活性化事業の一環として、地域の人たちが桜山公園を中心にさまざまな取り組みをされています。
森林セラピー、トレイルハイキング、りんご狩り、もぎたてのりんごを使ったジャム作りなどを体験できるモニターツアーを企画されたと聞き、参加してきました。
のどかで自然豊かな山村にておいしい空気や景色を味わい、森の中を歩き、もぎたてのりんごにかぶりついた至福の2日間をレポートします。
目次
- 山村活性化事業とは
- 桜と紅葉が一度に楽しめる桜山公園
- 森林セラピー体験
- さくらやまトレイルハイク
- りんご狩りとりんごジャム作り体験
- 地元産のくだもので作られたジュース
- 八塩温泉 鬼石観光ホテル
- モニターツアーを体験した感想
山村活性化事業とは
農水省が推進している事業。
山村の特徴ある農林水産物や固有の自然景観、伝統文化等の地域資源を活用して、新商品の開発・販売を通じ、地域経済の活性化を図ることを目的としています。
桜と紅葉が一度に楽しめる桜山公園
群馬県と藤岡市が管理している47haにも及ぶ広大な森林公園。
標高591m。東京の高尾山(599m)とほぼ同じ高さです。
関東平野が一望できる眺望の良さと澄みきった空気のおいしさは格別でした。
公園内の散策路からは関東平野の山々を望めます。
冬の晴れた日には筑波山がくっきり見えます。私が訪れた日も、ふんわり浮かぶ美しい筑波山を拝むことができました。
<日本百名山のひとつ筑波山>
桜山を中心に多くの遊歩道が整備されていますが、桜山公園ならではの特徴はなんといっても「冬桜」です。
<桜山公園の冬桜>
国の名勝天然記念物に指定されています。
公園内には約7,000本の桜が植えられており、今もなお10,000本を目指して植樹が進められています。
春の桜のように満開に咲き誇るという感じではありませんが、ピンと張りつめた冷気の中、冬桜は可憐に咲いていました。
桜山公園は、秋には紅葉と冬桜が一度に楽しめて、地元を始め多くの人が訪れている群馬県のシンボル的な公園なのです。
地元の人曰く「紅葉の時期も良いが、新緑の頃もとても良い」のだとか。
森林セラピー体験
桜山公園の自然を満喫する森林セラピーを体験しました。
専門のセラピーガイドさんが同行して、公園内の木々、花々の説明などを聞いたり、香りを嗅いだりしながら、約1時間半かけてゆっくり巡ります。
単に歩くだけよりも学びや発見があり、面白かったです。
桜山山頂をぐるっと囲みながら登るルートを通って、自然の中を歩きます。
山歩きやハイキングよりぐっと楽で、普段運動していない人でも心配要りません。(多少のアップダウンはありますが、息が切れるほどではありません)
桜山公園内はいくつもの散策ルートが整備されています。
公園の西側に広がる芝生で休憩。シートを敷いて寝っ転がりました。
<芝生に寝っ転がって見上げた空>
普段こういう空の見上げ方をしないのでとっても新鮮で気持ちよかったです。
セラピー弁当ときのこ汁でランチ
セラピー体験の後は第一駐車場にあるお店のひとつ、ふるさと亭でセラピー弁当を食べました。
ふるさと亭では、原木きのこ、生きくらげ、りんご、みかんなど地元で採れたものが並んでいます。
こちらが特製セラピー弁当です。
このモニターツアーで宿泊した鬼石観光ホテルの社長兼料理長でもある堀口社長お手製のヘルシー弁当です。
コンセプトは、肉や魚ではなく地元で採れた野菜を中心にした栄養満点の弁当です。メニューの内訳はこちら。
身体もこころも健康になりそうなお弁当です。
地域名"鬼石(おにし)をもじったネーミングもしゃれています。
個人的には、しいたけのフライ、さといも、十七雑穀米が美味しかったです。
このお弁当に、ふるさと亭の原木きのこ満載のきのこ汁をいただきました。
<ふるさと亭のきのこ汁>
コクがあって美味しかったです。
清廉でおいしい空気を吸って、適度に体を動かして、心身ともに癒される日ごろの疲れやストレスが剥がれ落ちるような優しい時間でした。
さくらやまトレイルハイク
セラピー弁当を食べた午後は、さくらやまトレイルハイク体験です。
桜山公園周辺にトレイルコースはたくさん設定されているのですが、今回は桜山公園から八塩温泉に下っていく約7km弱、2時間のコースを歩きました。
こちらもガイドさん同行で安心安全の行程でした。
ただし、基本的に下り基調といっても多少のアップダウンはありましたが。
登りの後は息を整えるために休憩を取ったり、ウオーキング初心者でも楽しめるコースでした。
森の中を歩く気持ちよさ。都会ではなかなか経験できません。
時期的にも、空気はひんやりしていますが日向はぽかぽか。歩くにはちょうど良い季節でした。
コースの後半には、弁天山の展望台があり、眺望を楽しめます。
<弁天山展望台>
関東平野の広さを体感できました。
今回はさくらやまトレイルコース「13kmコース」の復路約7kmを歩きました。この他に本格的な25kmもあります。
りんご狩りとりんごジャム作り体験
藤岡市鬼石地区は果物の産地としても有名です。
今回は、りんご狩りとりんごジャム作りを体験しました。
りんごというと寒い地域というイメージがありますが、この辺りはりんご栽培の南限なのだそうです。
今回りんご狩りした齋藤農園さん。品種は"ふじ"で糖度は14~15度。
りんごの糖度は平均13度で、14度以上で甘いりんごと呼ばれるそうです。
りんごを割ると・・・
おお~っ!黄色い蜜がたっぷり詰まっていました。
美味しいりんごを見極めるポイントは次の2点だそうです。
- お尻が透き通ったように見えるもの
- 肌がざらざらしているもの
りんご狩りの料金は、ビニール袋いっぱいに詰め放題で1,000円。園内ではりんご食べ放題です。
袋の口を縛れる状態までの量に抑えるのがルールです。
写真はまだまだ袋に余裕がありますが想像以上にたくさん入れることができて、かなり重かったです。りんごの大きさにもよりますが、10個位は入るのではないでしょうか。
りんごジャム作り体験
収穫したばかりの新鮮なりんごを使って、りんごジャム作り体験をしました。
会場は宿泊場所でもある鬼石観光ホテル。
使うりんごはひとつ。
まずは皮を剥きます。
芯を取って、実の半分をすりおろし、半分はりんごの形を残すように好みの大きさに切ります。
鍋にレモン汁を少々。砂糖はりんごの重さの半分位が目安ですが、甘さはお好みでOKです。(私はりんご2,230gに対し砂糖1,100g)。
鍋にりんごを入れて、砂糖が溶けるまでへらでかき回していきます。
(写真のりんご(固形部分)はちょっと大きかったかも。味と食感は影響ありませんでしたが)
火かげんは中火~強火。煮る時間の目安はりんご1個分なら3分程度です。
ポイントは煮込みすぎないこと、焦げつかせないようにかき混ぜること。
鍋のふちにアクが出てきたら取っていきます。
泡がブクブクして、少しとろみが出てきたらそろそろOKです。火を止めて冷まします。
こちらが完成形です。りんご一個でも意外にたくさんのジャムが作れました。
感想は、思ったより簡単に作ることができました。今度家でも作ってみようと思います。
ポイントは、焦がさないように比較的強めの火でサッと作ること。
できたジャムはりんごと砂糖とレモン汁だけなので1週間程度で食べきりましょう。
家族に良いお土産ができました。
地元産のくだもので作られたジュース
鬼石観光ホテルでは、桜山公園周辺で栽培したもぎたての冬桜りんごと熟成みかんをぎゅっと絞った100%天然ジュースを作っています。
収穫の時期を終え、市場に出なかったりんごやみかんを無駄にすることなくジュースにしています。
まるごと絞って添加物を入れていないので自然そのものです。
みかんやりんごをそのまま飲んでいるかのような、濃厚でフレッシュな100%の美味しいジュースでした。
八塩温泉(やしお温泉)鬼石観光ホテル
今回の宿泊は、ジャム作り体験の会場でもあり、森林セラピー弁当を用意してくださった鬼石観光ホテルです。
<鬼石観光ホテル>
施設はなかなかに年代を経ており、正直いってモダンな最新鋭設備というホテルではありませんが、料理はとても美味しかったです。
<鬼石観光ホテルの夕食>
<夕食のすき焼き鍋>
<朝食>
料理の品数も豊富で、男の私でもお腹いっぱいになるほどのボリュームでしたが、特筆すべきはお米(ご飯)の美味しさです。
ふっくらつやつやもちもちのお米で、おひつを開けると炊き立てのごはんの香りがぷーんと漂ってきます。
朝から3杯もお代わりしてしまいました。
モニターツアーを体験した感想
日本各地の山村は、高齢化、人口減少等による後継者・労働力不足等で貴重な資源や文化の継承が難しくなっていっていると聞きます。
今回のモニターツアーに参加することにより、鬼石地区の豊かな自然、農産物を体感し、それらを次世代に繋いでいこうと奮闘する人々の姿と熱意を感じました。
各地を取材する度に感じていることですが、全国的にはさほど有名ではないところでも魅力に溢れた場所がたくさんあります。
これからもたびこふれを通じてそういった地域の価値あるモノ(コト)を伝えていきたいと思います。
関連記事
Ranking群馬記事ランキング
-
シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。