【中国】桂林の岩山に抱かれて〜非日常と日常が交差する風景〜

<TOP画像:民家の奥には独特な岩山があり、そこから朝日が昇ってきています。>

独特な形をした岩山が並ぶ「桂林」は、中国人観光客にも人気の高い、有名な観光地です。中国広西チワン族自治区に位置します。今回はこの非日常的な場所での日常を切り口に記事を書いていきます。

観光地で感じた懐かしさにスポットを当て、名所についてはあまり触れません。漫画や水墨画で描かれる独特な形状の岩山の背後には、普通の人々の暮らしがあります。非日常的な風景の中にある、日常生活を見てきました。

目次

高速鉄道で桂林へ(広州~阳朔)

阳朔駅の周辺
<阳朔駅の周辺、白タクが待ち構えている。背景には党のスローガン>

桂林観光では川下りが有名ですが、今回は高速鉄道とタクシーを使って、名所近くのホテルまで行きました。大都市から陸路での移動は、地形や街並みの変化を楽しむことができ、遊覧船で川を下るのとは異なる視点から旅を満喫できます。

出発時にはビル群が立ち並んでいましたが、次第に田園地帯へと移り、手つかずの自然や独特な地形が広がっていく風景を車窓から眺めることができます。広州から桂林までは500kmほどの距離ですが、高速鉄道なら3時間弱、料金は約3,400円です。

高速鉄道は早朝から夜まで運行しており、旅行計画に組み込みやすいのも魅力です。

山中にある駅は観光地として整備されており、タクシーや乗り合いバスも待機しています。名所近くのホテルまでは約10km、タクシーでおよそ20分、1,000円ほどで行くことができます。

窓から竹林と川の見えるホテルへ

ホテルの部屋
<部屋からの様子。景色を眺めながらお風呂に入ることができます>

予約していたホテルに到着しました。メイン道路沿いに位置しており、観光や食事にも便利な場所です。部屋の窓からは竹林と川を眺めることができ、湯舟やバルコニーからもその絶景を楽しむことができます。

湯舟に浸かりながら景色を楽しめるような設計は、このホテルの特別なこだわりと自信を感じさせます。桂林は天気の変わりやすい場所ですが、冷暖房完備の室内では、雨が降っても快適です。

湯舟に浸かりながら雨の景色を眺めると、まるで映画のワンシーンにいるような感覚を味わえます。バルコニーに出れば、自然の雨風を感じ、非日常的な風景をより一層楽しめます。

ホテル1階にはレストランがあり、地元の特色ある料理を楽しむことができます。また、無料で自転車を借りて周辺を散策できるサービスも提供しています。

部屋の作りやサービスが、桂林の魅力を存分に楽しむために考えられていることが伝わります。宿泊費は朝食付きで約9,000円と決して高額ではありません。

現地に長年住んでいる日本人の推薦で、このホテルに泊まりましたが、私も多くの人におすすめしたいと思いました。中国の旅行アプリでも多くの高評価が寄せられている人気ホテルです。

阳朔静然居精品酒店(兴坪古镇20元人民币景区店)

  • 住所:中国広西チワン族自治区桂林市陽朔県兴坪镇厄根底15号
  • 電話:(0773)6916895
  • チェックイン:14時以降

阳朔静然居精品酒店
<村の広場にはバスケットゴールが整備されており、雨上がりの幽玄な背景が広がっています>

散策(名所以外も見てみる)

中国の紙幣に描かれている景色が、桂林の一番の名所ですが、今回は名所以外の場所に目を向けてみます。記念撮影をする新婚カップルを横目に、路地裏を散策してみると、放し飼いの犬や牧畜牛の落とし物、農作業から帰るおばあちゃんの姿があります。

この路地裏の風景は、九州の田舎町出身の私にとって、懐かしさを感じさせるものでした。懐かしいはずの風景に独特な形の岩山が広がり、フィクションと現実、そして子ども時代の記憶が同時に蘇る、不思議な感覚に浸ることができました。

放し飼いの犬
<放し飼いの犬がこちらを伺っています。観光客に慣れているのか、吠えてきません>

牛の落とし物
<背景が美しいと、牛の落とし物も神秘的に見えてきます>

大根を収穫したおばあちゃん
<大根を収穫したおばあちゃんが雨上がりの道路を歩いています>

食事(屋台で一杯、ホテルで豪勢に)

散策中、突然土砂降りの雨に見舞われました。屋台で雨宿りしながら、小魚や川エビの揚げ物と瓶ビールで一杯。天気の変わりやすい桂林ではテントが設置され、防水加工の扇風機まで用意されています。

屋台
<屋台の前の様子。数分後には大雨になりました>

雨宿りをしながら一杯
<雨宿りをしながら一杯>

雨が止んだ後はホテルに戻り、しっかりとした食事を楽しみました。桂林名物の麺をはじめ、ナマズ料理やチマキご飯を注文。ナマズは柔らかく、辛みのあるタレと相性がよく、お酒が進む味わいでした。桂林の自然の恵みを存分に味わうことができました。

ナマズ料理
<よく見るとナマズの髭が見える>

チマキご飯
<笹で巻かれたチマキご飯、出汁が効いていて美味しい>

岩山に虹の橋
<雨上がりに岩山に虹の橋が架かっていました>

まとめ

桂林の風景は、漫画や映画などで目にしたことがあるかもしれませんが、実際に訪れるとその二次元の世界が現実に広がり、日本の原風景を思わせる部分もあります。

経済発展の進む中国では、観光地にも多くの投資がなされており、宿泊施設や飲食店などが整備されています。原風景の残る景色を楽しめるのは、あと数年かもしれません。

ぜひ、このエリアへの旅行を検討してみてください。

▼桂林の様子を動画でご覧ください

※ホテルやタクシー価格は2024年9月情報になります。

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AIKEITA

青年海外協力隊等でアフリカ3年、エッチな映像制作会社3年、商社転職して上海駐在3年以上の変なおじさんです。ドラクエBGMを聞きながら探検とかします。人生初海外は22歳から。九州山奥出身。濃い眉毛が特徴。年間漫画予算30万円。ゲテモノを笑顔で美味しそうに食べることができます。死ぬまでにしたいことの1つが切腹です。

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