愛媛の名物はこれ! 行って食べたいグルメ&買いたいお土産

愛媛の名物と聞くと、どのようなものを思い浮かべますか? 四国地方の北西に位置する愛媛県は、海や川、森など豊かな自然に囲まれた街。瀬戸内の温暖な気候で育った名産品やそれらを使ったおいしいグルメがたくさんあります。

今回は、愛媛の名物やおすすめのお店、代表的なお土産など、グルメに注目してご紹介します。ぜひ、旅の参考にしてみてください!

目次

<1. 愛媛の名物はこれ!>

<2. 愛媛のグルメならまずはこのお店をチェック!>

<3. 愛媛で買いたいお土産>

1. 愛媛の名物はこれ!

愛媛県は、松山市を中心とする中予、その東側の東予、そして南部の南予という3つの地域に分けられ、それぞれに特色ある文化が根付いています。中でも、食文化においては東予と中予に共通点が見られる一方、南予地方ではまた異なる味わいが楽しめます。まずは、愛媛県を代表する名物を8つご紹介します。

鯛めし

宇和島鯛めし
<出典元:写真AC

愛媛県を代表する名物のひとつが鯛めしです。この鯛めしには、大きく分けて「松山鯛めし」と「宇和島鯛めし」の2種類があります。

まず、「松山鯛めし」は全国的にも知られている調理法で、鯛とご飯を一緒に釜で炊き込むのが特徴です。一方、「宇和島鯛めし」は、刺身にした鯛を使った漁師料理で、鯛の切り身を醤油やみりん、出汁、生卵などを合わせた甘辛いたれに漬け込み、ご飯の上にかけていただきます。現在は、愛媛県内の多くの店で両方のタイプの鯛めしが提供され、家庭でも手軽に楽しめる郷土料理として広まっています。

今治ラーメン

今治ラーメン
<出典元:写真AC

今治(いまばり)ラーメンとは、今治発祥の塩ラーメンのことで、地元の食材をふんだんに使ったご当地ラーメンです。

今治は、鯛やアジをはじめとする瀬戸内海の小魚に恵まれた土地。古くから魚を使った料理が多く、今治ラーメンもその伝統を受け継いでいます。スープは瀬戸内の小魚をベースにしており、あっさりとしながらもコクがある、やや甘めの味が特徴です。

このスープに合わせるのは、細めの縮れ麺です。スープがしっかり絡むよう工夫され、多加水麺のプリプリとした食感と喉越しの良さが大きな特徴です。具材には、今治特産の「すまき」や「かまぼこ」、魚介の旨味を際立たせる伊予地鶏のチャーシューなどが入っています。さらに、爽やかな後味を作り出す島レモンが加わることで、清涼感ある一杯となっています。

せんざんき

せんざんきとは、鶏料理が盛んな東予地方の郷土料理で、特に今治市を中心に親しまれています。

せんざんきの特徴は、鶏肉を骨付きのまま揚げるところ。若鶏の骨付き肉を一口大に切り分け、醤油、酒、しょうが汁、こしょうで下味をつけてから、片栗粉をまぶしてカラッと揚げます。骨付きのまま揚げることで、骨から出る旨味が肉に染み込み、ジューシーで濃厚な味わいになるそうです。

せんざんきの誕生にはいくつかの起源説があります。ひとつは、江戸時代に近見山(ちかみやま)で捕らえたキジを揚げ物にしたことが始まりとされる説。また別の説では、鶏を千切りにして揚げることから「千斬切(せんざんき)」と呼ばれるようになったとも言われています。さらには、中国語の発音が変化して「軟炸鶏(エンザーチ)」や「清炸鶏(チンザーチ)」が由来になったという説もあります。

今では、家庭でのお祝い事や親戚・友人が集まる場面、さらには日常のお弁当にも登場するほど、年間を通して幅広く食べられています。

今治焼き鳥

今治焼き鳥
<出典元:写真AC

今治焼き鳥は、一般的な串焼きスタイルとは異なり、「鉄板の上で焼く」という独特の調理法で作られた今治のご当地グルメです。このスタイルが生まれたのは約50年前。商売人が多く、せっかちで待つのが嫌いと言われる今治の人々を満足させるため、「早い」「安い」「旨い」の三拍子がそろったこの焼き鳥が考案されました。

今治焼き鳥の特徴は、串に刺さっていない鶏皮を厚い鉄板の上で焼き、さらに小さな鉄の重しでプレスして仕上げる点です。鉄板で焼かれることで、鶏皮から出る脂で揚げられたような香ばしさが生まれ、プレスすることで火の通りが早くなり、素早い提供が可能になります。

特に人気のメニューは「皮焼き」です。店によっては皮のみを焼いたり、少し肉を残した皮を提供したりと、食感や味の違いを楽しめるのが大きな魅力。また、今治焼き鳥はたれにも各店のこだわりがあり、独自の味を楽しむことができます。

じゃこ天

じゃこ天
<出典元:写真AC

じゃこ天は、小魚をすり潰してミンチ状にし、それを油で揚げたもので、八幡浜(やわたはま)市や宇和島市など、宇和海に面した地域で作られる伝統的な魚の加工品です。この地域では、昔から魚のすり身を使った揚げ物が盛んに作られており、その中でも「じゃこ天」は代表的な存在となっています。

じゃこ天の名前の由来には諸説あり、底引き網で獲れたいろいろな種類の小魚(雑魚)を使っていたため「ざこ天」と呼ばれ、それが変化して「じゃこ天」となった説や、原料として使われる「はらんぼ(ほたるじゃこ)」に由来しているという説があります。

じゃこ天は、日常のおかずや酒の肴として、南予地方では欠かせない存在となっており、年間を通して親しまれています。

焼豚玉子飯

焼豚玉子飯
<出典元:写真AC

焼豚玉子飯とは、ご飯の上にスライスされた焼豚と半熟の目玉焼きが乗った丼のことです。上にかけられた甘辛いたれが特徴で、焼豚の部位や厚さ、玉子の焼き加減など、それぞれの店で異なるアレンジを楽しむことができます。

この焼豚玉子飯は約50年前、今治市内の中華料理店「五番閣」(現在は閉店)で、まかない料理として誕生しました。当時、疲れた調理人たちが手軽に栄養を摂るために、焼豚の切れ端と半熟の目玉焼きをご飯にのせ、焼豚の煮汁をかけて食べていたのが始まりです。その後、厨房での人気が高まり、メニューとして提供されるようになりました。やがて、独立した料理人たちによって他の店舗でも提供され、今では今治を代表するソウルフードとして親しまれています。

坊っちゃん団子

坊っちゃん団子
<出典元:写真AC

坊ちゃん団子は、松山市の道後温泉エリアで親しまれている名物のひとつです。3色の餡で作られた小さなお団子を串に刺した、カラフルで可愛らしい銘菓で、抹茶・黄身餡(白あん)・小豆餡の餡に、もちっとした求肥(ぎゅうひ)が包まれています。道後温泉の商店街や売店、さらに松山市内を中心とした百貨店や松山空港でも販売しており、四国のお土産として定番の一品となっています。

「坊ちゃん団子」という名前は、夏目漱石の小説『坊っちゃん』に由来します。小説の舞台である松山に登場する団子屋のモデルとなったのが、道後温泉街にある「つぼや菓子舗」です。明治16年創業で、初代相原吉五郎が「湯晒し団子」を提供していましたが、小説『坊っちゃん』が発表された後、二代目の相原宇太郎がこれを元に「坊ちゃん団子」として3色の団子を考案したと伝えられています。現在では、愛媛県内の複数の製菓会社が製造しており、愛媛県を代表する名物となっています。

みかん

愛媛県ごご島みかん
<出典元:写真AC

愛媛名物のみかんは、全国でもトップクラスの生産量を誇ります。温州みかんはもちろん、愛媛県内では40種類以上の柑橘類が生産されており、その品種数と生産量は日本一。100年以上の歴史があり、新しい品種も次々に誕生しています。

代表的な品種には、いよかんや不知火(しらぬい)などがあり、特にみかんとオレンジを交配した「清見(きよみ)」は、柑橘類の掛け合わせ品種として広く知られています。甘みが強いものから酸味が際立つものまで、味のバリエーションも豊富で、それぞれの品種に魅力があります。

また、愛媛のみかんを使ったスイーツも充実しており、みかんジュースやソフトクリーム、かき氷など、気軽に楽しめるおいしいメニューがそろっています。

2. 愛媛のグルメならまずはこのお店をチェック!

続いては、「愛媛県のグルメといえばここ!」というお店を4か所ご紹介します。行列のできる人気店もあるので、愛媛旅行を計画中の方は要チェックですよ。

鯛めし もとやま

鯛めし もとやまは、郷土料理「宇和島鯛めし」を提供する専門店です。もとやまの特徴は、地元の食材を大切にした地産地消へのこだわり。宇和海で育った新鮮な鯛、甘みのある愛媛県産のコシヒカリ、新鮮な朝採れ卵、そして鯛から丁寧に取った出汁を使った特製たれが、ひとつの鯛めしにぎゅっと詰まっています。

定番メニューは、「もとやまの宇和島鯛めし」。そのほか、愛媛名物じゃこ天がセットになった「じゃこ天セット」も人気です。また、お酒も愛媛ならではの品ぞろえで、みかんサワーやみかんハイボール、道後ビールなど、地元の味を楽しめます。

もとやまは松山市内に3店舗(本店、ロープウェイ乗り場店、3号店)を展開しています。松山観光の際には、ぜひ新鮮な鯛めしを楽しんでみてください。

郷土料理 五志喜

郷土料理 五志貴(ごしき)は、鯛めしや鯛そうめんなど、愛媛の伝統的な郷土料理を楽しめる老舗です。創業から380年以上の歴史を持ち、愛媛を代表する名店として知られています。

五志貴は、新鮮な真鯛や伊予和牛、媛ポークなど、地元の厳選食材をふんだんに使うことにこだわっています。看板メニューである鯛めしはもちろん、郷土料理「ふくめん」や「じゃこ天」、「鯛そうめん」など、多彩な郷土料理を味わえるのが大きな魅力です。

ドリンクも充実しており、愛媛の地酒や、ここでしか味わえない「みかんビア」など、地元ならではの一杯を楽しめます。店内は少人数で利用できる個室や、大人数向けのお座敷貸切席も完備しており、さまざまなシーンに対応可能。愛媛の郷土料理を一度に味わいたい方には五志貴がおすすめです。

ほづみ亭

宇和島市の人気店・ほづみ亭は、鯛の本場である宇和島で郷土料理を楽しめる名店です。

名物の宇和島鯛めしをはじめ、宇和島ならではの郷土料理や大衆割烹を味わうことができます。店内にはいけすが設置されており、宇和海の新鮮な魚をその場でお刺身として楽しめるのが大きな特徴です。旬の魚介をお手頃価格でたっぷりと味わえるのも魅力のひとつ。

また、ほづみ亭では宇和島ならではの魚介料理として、豊後アジや深浦カツオ料理を提供するほか、宇和島地域の郷土料理「ふくめん」や、フカ(サメ)の湯ざらしなど、この地域独特の味も楽しむことができます。ほづみ亭は、宇和島駅から徒歩5分とアクセスも良好で、観光の際に立ち寄りやすい立地です。宇和島を訪れた際は、ぜひ「ほづみ亭」で本場ならではの郷土料理を堪能してみてはいかがでしょうか。

  • 住所:愛媛県宇和島市新町2-3-8
  • 食べログ:ほづみ亭

麺舞龍e

今治市にある麺舞龍e(めんぶたつえ)は、行列ができる人気のラーメン店です。

人気メニューは、王道の醤油ラーメン「本丸しょうゆ」と、濃厚な白湯スープを使用した「二の丸白湯」です。「本丸しょうゆ」は、魚介と鶏でとった出汁に、愛媛の北条と今治の地元醤油をブレンドしたスープが特徴。優しい甘みと食材の旨味が凝縮された、バランスの取れた一杯です。一方、「二の丸白湯」は、丸鶏のみを10時間かけてじっくりと煮込んだまろやかなスープが特徴で、深いコクが楽しめます。

こだわりの自家製麺は、ラーメンは3口、つけ麺は1〜2口ですすれるちょうど良い長さで、満足感のある食べ応え。さらに、厚みのあるやわらかいチャーシューは、甘辛い味付けで人気のトッピングです。

麺舞龍eは、今治駅から車で約12分の距離にあるので、今治ドライブ観光の際にぜひ立ち寄りたい名店です。

  • 住所:愛媛県今治市東村1-4-25
  • 公式サイト:麺舞龍e

3. 愛媛で買いたいお土産

旅行をしたら、必ずゲットしたいのがお土産。愛媛県を代表するお土産はたくさんありますが、これからご紹介するお土産はどれも外せないものばかりです。最後に、愛媛で買いたいお土産を4つご紹介します。

坊っちゃん団子

坊っちゃん団子
<出典元:写真AC

「坊ちゃん団子」は、愛媛県松山市の道後温泉エリアで人気のお土産です。現在では、道後温泉の商店街や売店だけでなく、百貨店や松山空港など、さまざまな場所で購入でき、四国土産の定番となっています。特に有名なのは、坊ちゃん団子の元祖とされる「つぼや菓子舗」。他にも、多くのメーカーからも販売されているため、自分好みの坊ちゃん団子を探すのも楽しみのひとつです。

3色に彩られた団子は見た目も可愛らしく、おもてなしのお茶菓子としてもぴったり。小ぶりなサイズで、小腹が空いたときにも楽しめます。子どもからお年寄りまで、誰にでも喜ばれる愛媛の定番土産です。

一六タルト

一六タルト
<出典元:写真AC

一六(いちろく)タルトは、愛媛のお土産といえば外せないほど有名なお菓子です。愛媛県産の柚子とこしあんをふんわりとしたスポンジで巻いたタルトで、柚子風味のあんをスポンジ生地でくるりと包んだ形が特徴です。松山藩主・松平定行公が、江戸時代にポルトガル人から製法を教わり、持ち帰ったと言い伝えられています。

一六タルト最大のこだわりは、厳選した素材にあります。愛媛県産の柚子を使用し、あんは皮を取り除いた小豆を使ってなめらかに仕上げています。生地にもこだわりがあり、バターや油など洋風の材料は使わず、あんとの相性を考慮して上品な風味を追求しています。

一六タルトは食べやすい大きさにスライスされ、個包装された「ひと切れ一六タルト」もあるので、自分用のおやつはもちろん、贈答用や職場でのバラマキ土産にもおすすめです。

別子飴

別子飴(べっしあめ)は、日本三大銅山のひとつである別子銅山にちなんで名付けられた新居浜(にいはま)市の名物で、明治元年創業の老舗「別子飴本舗」によって製造されています。代表商品である「別子飴」は、長くお土産として親しまれており、地元の人々だけでなく観光客にも人気があります。

別子飴の特徴は、昔ながらの製法と素材へのこだわりです。創業当時から受け継がれる銅釜で水飴を炊き上げる技法を今も守っており、優しい甘さと懐かしい風味を再現しています。主原料は水飴と乳製品、砂糖に、愛媛県産のみかんなど。一粒ごとに手間をかけて作られた一品です。

別子飴は、お土産だけではなく、日常の小さなおやつとしても人気です。お茶請けとしてもぴったりで、自宅用はもちろん、職場や友人への気軽なお土産にもおすすめです。

山田屋まんじゅう

山田屋まんじゅうは、薄皮に包まれた一口サイズの小さなまんじゅうで、150年以上にわたって愛され続けている愛媛の名菓です。一個22グラムの小さなまんじゅうですが、素材に大きなこだわりがあります。上質な小豆と、上品な甘さが特徴の白双糖(しろざらとう)を使用し、昔ながらの製法で丁寧に作り上げられています。

山田屋まんじゅう誕生のきっかけは、一人の巡礼者が商家に宿を求め、泊めてもらったお礼としてまんじゅうの作り方を教えたことからとされています。商家の主は、宇和町にある山田薬師如来が姿を変えて巡礼者として現れたのだと信じ、その年に「山田屋」という屋号を掲げました。それ以来、山田屋まんじゅうはお茶席、お持たせなど、さまざまな場面で重宝されています。

また、お茶請けとしてはもちろん、バラマキ土産としてもぴったりです。化粧箱や木箱入りのセットも用意されているので、特別なシーンでの贈り物にもおすすめです。

今回は、愛媛県の名物でおすすめのお店やお土産など、グルメに注目してご紹介しました。どれも愛媛県の歴史や文化、気候によって生まれたものばかりで、旅行で訪れたら必ず食べたい名物がそろっています。愛媛県に行く際には、ぜひ名物料理を楽しんでみてください!

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