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「大自然に圧倒されるハワイ島」で、生まれ変わりの旅をしてみませんか?(後編)
ダイナミックなハワイ島に癒される旅。前半はヒロの街を中心にご紹介いたしました。後半はいよいよ移動しながらの旅となっていきます。
前半はこちらからどうぞ。
>>「大自然に圧倒されるハワイ島」で、生まれ変わりの旅をしてみませんか?(前編)
ここからはバスの旅となりますよ。
目次
- 果たして、バスはやって来るのか来ないのか?
- まるで映画そのままの街、ホノカア
- 幼少期のカメハメハが住んだ「王家の谷」
- 火山の噴火と女神、その大地に住むということ
- 最後にたどり着いた場所に、満ちていたエネルギー
- まるで夢を見ているような世界が広がっていた夜
- 旅の終わりは「始まり」
果たして、バスはやって来るのか来ないのか?
ヒロの街にあるファーマーズマーケット、その向かい側にはさまざまな地域へ行けるバスターミナルがあるのですが、バスが時刻通りにやってくるのか、はたまたやっても来ないのか、それは正直なところ誰にも分かりません。ターミナルの案内所で聞くのもありですが、公式サイトをチェックするにも急遽変更されている時もあったり。
気楽にバス旅をしたい人は、朝早くから乗って早い時間帯のうちに帰ってくることをおすすめします。帰ってこれなくなる可能性も大いにありなので。私は何度かバスをキャッチできずに大変だったんです、今となっては笑い話ですが。
旅にハプニングは付きもの。あえて予測不能な旅を今回は選んでみたのですが、ハワイ島のバス旅は行き場所によっては上級者向けかもしれません。最近は特に、料金も無料になっているので(※期間限定の可能性があります)、乗れるとラッキーぐらいに思っておくと良いかもです。
ここはオアフ島とは違って観光中心の島ではなく、バスもあくまでもローカルの人たちの交通手段で労働者に合わせた時間帯なので、謙虚な気持ちで「乗せてもらえる」ぐらいの感覚でいるといいように思いました。乗る時には常に運転手さんに行き先を告げることも大事です。
ビッグアイランドと呼ばれるハワイ島の旅、本当はレンタカーがあればかなりあちこちまわれて、自由がきくんですけどね。それでもローカルの生活に入り込むことができる面白味が、バス旅にはあるんです。
まるで映画そのままの街、ホノカア
そんなバスの旅ですが、ある日ホノカアという小さな街へとショートトリップしてみました。ここは「ホノカアボーイ」という映画にもなった街。実は人口の多くが日系人という話もあるくらいで、昔のプランテーション(サトウキビ)の労働で数多くの日本人が生活していた場所でもあります。
お年寄りが多く住むノスタルジックでのんびりした場所ですが、ハンドメイドやアンティークやなどのおしゃれなお店もあって、ちょっとマニアックにショッピングを楽しめます。アンティークショップでは掘り出し物を見つけられる可能性大ですよ。お寺の一角ではスリフトストアもありました。
幼少期のカメハメハが住んだ「王家の谷」
有名なワイピオ渓谷もホノカアの街の近くにあります。ワイピオ渓谷は、昔、幼少期のカメハメハ大王たちが暮らしていた集落があった聖なる場所です。緑豊かな山脈には美しい滝がいくつも流れ落ち、谷にはタロイモ畑が広がっているという伝統的な空間で、今もそこに暮らす人々がいます。
以前は誰でも車で谷まで降りれたのですが、今は暮らす人以外は谷には降りられなくなったと聞きました。展望所のルックアウトまでは行けるのですが、ホノカアからは車で行く距離となっています。とにかく絶景で、その雄大な景色を上から眺めているだけで頭の中は遥か昔のハワイへとタイムスリップしてしまうようなすごい場所です。
今回私がハワイ島に行こうとしたきっかけでもある、カメハメハ大王。年に1回行われるそのセレブレーションに行こうと思ったからなのですが、なぜかタイミングが合わずに行けずじまい。とても残念だったのですが、カメハメハ像にアロハの意味を込めたレイが幾重にもかけられていたのは見ることができました。
カメハメハ大王という存在はハワイアンにとって大切で、代々のカメハメハが住んでいた場所などは、今でも語り継がれ大切に守られています。その存在は少しスピリチュアルで、セレブレーションでは祭壇が祀られ祈りを捧げるようなシーンもあります。カメハメハ大王は伝説でもあると同時に、ハワイアンの心の中で今も生き続けている存在のように思えました。
火山の噴火と女神、その大地に住むということ
ちょうど夏至の日がやってきました。その日パワースポットに行きたかった私は、頑張ってバスでボルケーノまで行ってみることに。バスでの旅はもちろん珍道中、だけど無事にたどり着くことができたのが奇跡のようで、喜ばしい限りです。
ボルケーノハウスから見える、だだっ広い火口。火山の女神「ペレ」が住むというキラウエア火山の火口からは、たまにうっすらと煙が立ち昇る姿が確認できます。今は落ち着いていますが、ここに噴火が起こったのはまだ近年のことで、活発な動きがある生きた火山...まさにパワースポットなんです。
溶岩が流れることで創造されてきたこの大地、そして今もまさに生まれ続けているのがこのハワイ島。人々が今あるのも大地あってのことです。大地に感謝しながら生きているハワイ島の人々、その思想は古式フラなどでも形として表されています。
キラウエア ビジターセンター
- 住所:National Park, 1 Crater Rim Drive, Volcano, HI 96785 アメリカ合衆国
- 電話:808-985-6000
- 営業時間:9:00~17:00
最後にたどり着いた場所に満ちていたエネルギー
旅の最後にたどり着いたのは、プナ地区の奥。シービュー(SeeView)という場所は、カラパナ方面のバスが最後に止まる所なのですが、名前の通りに海を広く見渡せる空間です。この日はそこでパーティーが開かれていました。地元の友人の話によると、毎週土曜日に地元民が集まってライブ演奏をして楽しんでいるのだとか。
他にも、カラパナという地域に「アンクル・ロバーツ」という場所があるのですが、その近辺の広場では土曜の朝にファーマーズマーケットが開催されます。マーケットでは蜂蜜やチョコレートなど、こだわりのローカルプロダクトが満載でしたよ。飲食店の出店もありました。
場所はカイム ビーチパークの近くで、ビーチまでは徒歩5分で行けるのだそう。私は友人に車で連れて行ってもらったのですが、バスでヒロから行く場合は乗り継ぎになるようですね。
Kaimu Farmers Market
- 住所:125038 Kalapana Kapoho Beach Rd, Pāhoa, HI 96778 アメリカ合衆国
- 営業時間:土曜日 8:00~12:00
- 駐車場:無料
- 公式サイト:Kaimu Farmers Market
- 公式SNS:Instagram
「アンクル・ロバーツ」では毎週水曜の夜にパーティーを開催。小さな空間ですが、ローカルの人々による音楽ステージと食べ物の出店などが楽しめます。入場料は10ドル。お年寄りから子どもまで、みんなが楽しそうに踊っている姿がかなり印象的でした。地元の人たちと観光客が混じって楽しめる、とても稀な空間ですよ。
Uncle Robert's Awa Bar
- 住所:12-5038 Kalapana Kapoho Beach Rd、パホア、HI 96778
- 公式サイト:Uncle Robert's Awa Bar
この水曜のパーティーは、コロナ以降は不定期開催の頃もあったそうなので、行く際には問合せをした方が確実かもです。敷地内には「Kalapana Smoothie Shack」というスムージー屋さんがあり、ここは毎日朝からオープンしているようです。話によると、ハワイアンBBQのレストランもあるのだとか。
Uncle Robert's Awa Bar
- 電話:808-987-7247
- 営業日:月〜日曜 7:30~19:30 水曜 7:30~20:00
- 定休日:金曜
※音楽ライブのイベントは水曜夜→入場料10ドル(現金のみ)
カラパナという地域は、昔、溶岩が流れて集落ごと飲み込まれてしまった場所。今でもあちこちにその名残が見られますが、人々はそこに住んで今でも生活をしています。溶岩と聞くとそれだけしかない場所のように思えるかも知れませんが、行ってみるとそこは大地のエネルギーに溢れ、道沿いの大きな木々からは植物の力強さも感じられる、とてもスペシャルな空間でした。
実は、2018年にも同じように溶岩が流れ出た地域があります。新たに創造されたそのダイナミックで広大な風景には、ひたすら圧倒されるばかりです。そこに立つと自然災害の良し悪しという判断も消え去り、私たちは地球の上でただただ生かされているのだということを知り得ます。
ふと空を見上げると、ハワイアンホークスが鳴き声を上げながら空高く旋回して行く姿がありました。海ではイルカの群れがジャンプして遊んでいるのを目撃したり、宿の近くでは野生の豚が散歩をしていたり。ウミガメに出会えることも良くありますし、今回はネネという鳥も見かけました。この島にあるのは、野生動物がのびのびと生活できる素晴らしい環境。
そして、大自然が作りあげたものもありました。ポホイキ集落にあった天然の温泉(ホットポンド)は、大きなものは2018年の時に流れた溶岩に埋まってしまったのですが、また新たに生まれた温泉がありました。その暖かな地熱エネルギーから地球を全身で感じることができる、大地の羊水のような温泉です。
アイザック・ヘイル・パーク (ホットポンド)
- 住所:13-101 Kalapana - Kapoho Rd, Pāhoa, HI 96778 アメリカ合衆国
- 営業時間:8:00~19:00(時間が来ると閉まります)
- 電話:808-961-8311
- 入場料:無料 ※水着着用
※潮の満ち引きによって水量などその様子は変わります
まるで夢を見ているような世界が広がっていた夜
忘れられない景色があります。カラパナに宿泊した際、満月の夜にSeeView(シービュー)まで行ってみた時のこと。見渡す限りの海が満月の光に照らされて、その真ん中には月の道ができていました。あまりの美しさに感動して、言葉にならないくらい。
人の顔も景色もはっきり見えるくらいの明るさに包まれ、あたりはとても静かです。キラキラと輝く水面、揺れる椰子の木、満月を囲む虹色の輪。こんなに贅沢な空間は他にないのではと思わされたひとときでした。まさにハワイの癒しを全身に浴びた夜。
旅の終わりは「始まり」
大地と海の壮大なエネルギーの中で、自分という小さな存在を感じ、改めて「生きるとは何か」を考えさせられたハワイ島の旅。鳥の鳴き声で目を覚まし、栄養たっぷりの野菜や新鮮な果物を食べ、楽園のような海で泳ぎ、活発な火山帯のパワー溢れる温泉に浸かり、神秘的な空間で満月の月光浴...ハワイ島のエネルギーに包み込まれたこの旅は、私にとって生まれ変わりの旅だったような気がしています。
これを読んだあなたも、もし自分自身のエネルギーが足りなくて前に進めなかったり立ち止まってしまっているのなら、一度リセットするのにハワイ島への旅に出てみるのはいかがでしょうか。
※ここにあるネットの情報は、変化している場合があります。電話などで情報確認をしてください※
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Hinata J.Yoshioka
- フォト&ライター。国内を転々と旅した後、沖縄にたどり着き12年を過ごす。現在は神戸を中心に活動中。ハワイ好きでフラ歴もあり、ロミロミマッサージのセラピストとしての一面も持つ。好きなことは料理・物作り・音楽・読書・写真・旅などあらゆることに興味はつきない。世界を船でぐるり2周した物語もWebで掲載中!!