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【山と秘湯をめぐる】岐阜県〜秀峰・御嶽山と原生林の秘湯・濁河温泉 市営露天風呂〜
日本各地の名山と秘湯を紹介するコラム【山と秘湯をめぐる】。登山の後に素晴らしい温泉でリフレッシュできる旅を、多くの方に気軽に楽しんでもらえるような内容をお届けします。
第4回目は、秀峰・御嶽山と原生林の秘湯・濁河温泉をご紹介!龍の瞳が待つ山上の絶景と、その山腹に湧く開放感たっぷりの温泉の魅力を存分にお伝えします。
目次
大きな裾野を広げる3,000m級の独立峰・御嶽山
日本百名山の1つである「御嶽山」(標高3,067m)は、木曽の秀峰として称えられています。その独立した美しい山容は名古屋周辺からも眺めることができ、多くの人々に親しまれています。
御嶽山は四季折々の風景を楽しませてくれますが、特に秋には山肌をパッチワークのように彩る紅葉が見事です。また周辺には数多くのスキー場があり、冬にはウインタースポーツで賑わいます。
そんな御嶽山ですが、特に印象深いのは2014年の噴火でしょう。現在もその傷跡が残っており、火口付近は立ち入り禁止となっています。最高峰の剣ヶ峰など、ほとんどの山頂は今でも規制エリア内です。
一方で、摩利支天山(まりしてんさん、標高2,959m)や継子岳(ままこだけ、標高2,859m)、飛騨頂上(ひだちょうじょう、標高2,799m)の3つの山頂には登ることができます。
御嶽山のコース概要と魅力
御嶽山の登山道はいくつかのルートがありますが、一番おすすめなのは濁河温泉から登る「小坂口ルート」。スタートから原生林の中を進み、奥深い御嶽山麓の自然を満喫できるのが魅力です。
前半は展望がありませんが、のぞき岩避難小屋を過ぎると、ダイナミックな山体を望むことができます。後半は開放的なパノラマが広がる斜面を行く道。景色変化に富んでおり、登り応えも抜群です。
そんな御嶽山では、雪解けの時期(5月〜6月)に現れる「御嶽山ドラゴンアイ」が注目を集めています。三ノ池のコバルトブルーの雪解け水の中に、丸く残った雪が竜の目のように見えることからこの名がつけられました。
麓では初夏を迎える頃でも、高山では雪解けの季節です。この標高差を移動することで、四季の狭間を旅するような体験ができるのも登山の醍醐味ですね。
御嶽山ドラゴンアイ
- 住所:長野県木曽郡木曽町三岳倉本
- 時期:5月下旬〜6月上旬
原生林に佇む秘湯「濁河温泉 市営露天風呂」
下山後に濁河温泉を楽しめるのも、小坂口(濁河温泉)ルートで御嶽山を目指す魅力の一つです。特におすすめなのが、登山口から車ですぐの場所にある「濁河温泉 市営露天風呂」です。
広々とした露天風呂のみの浴槽は、三大美人泉質の1つに数えられる炭酸水素塩泉(ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉)のフレッシュなお湯が源泉掛け流しで供給されています。
巨大な自然石を配した露天風呂は開放感も格別!原生林に囲まれた非日常的なロケーションで、ドバドバと注がれるお湯に癒されることができますよ。心地よい外気浴と交互にすれば、いつまでも入っていられそうです。
これだけ素晴らしい露天風呂が、しっかり男女別に分けて設けられているのもおすすめの理由の一つ。シャンプーやリンスが置かれているのも嬉しいですね。
濁河温泉 市営露天風呂
- 住所:岐阜県下呂市小坂町落合
- 営業時間:6~11月 11:00~19:00(天候により営業終了日が変更になる場合あり)
- 料金:大人600円、小学生300円
- TEL:0576-62-3373(営業期間中のみ)
- 公式サイト:濁河温泉 市営露天風呂
泉質マニアが喜ぶ小坂温泉郷
濁河温泉は、小坂温泉郷を構成する名湯の1つです。近くには有名な下呂温泉もありますが、実はこの小坂温泉郷が温泉マニアの間で人気を集めています。
その理由は、日本の温泉の中でも1%未満しかないと言われる天然炭酸泉を楽しめるため。麓の湯屋温泉は高濃度炭酸泉として有名です。身体をじわじわと温め、お湯から出るとしゅわしゅわと弾ける独特の入浴体験を楽しめます。
湯屋温泉では基本、日帰り入浴は行われていないので、御嶽登山とあわせて宿泊しながら希少泉を楽しんでみてください。
山と秘湯をめぐるシリーズ
- 【山と秘湯をめぐる】岐阜県〜高山植物が咲く乗鞍岳と癒しの奥飛騨温泉郷〜
- 【山と秘湯をめぐる】北海道〜最果ての百名山・羅臼岳と緑が映える岩尾別温泉 三段の湯〜
- 【山と秘湯をめぐる】鳥取県〜郷土富士・大山と鳥取最高所の豪円湯院〜
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土庄雄平
- 1993年生まれ、愛知県豊田市出身。同志社大学文学部文化史学科・英文学科卒。サラリーマンの傍ら、自転車旅&登山スタイルで、日本各地を駆け巡るトラベルライター。春は桜を愛でながらサイクリング、夏は冷涼な北日本へ自転車で大冒険、秋は秘境の紅葉を求めて山登り、冬は輝く樹氷と白銀の世界に魅了される。そんな自然の中へ身を投じる旅がルーティーン。