岡山といえば何だろう? 定番観光スポットや食べ物などの基礎知識

「岡山といえば?」と聞かれたら、「桃太郎!」と答える人も多いかもしれません。しかし実際は、桃太郎ゆかりのスポットやお土産はもちろん、江戸時代にタイムスリップしたような気分になれる観光地や、自然豊かな土地、歴史あるお祭りなど、非日常を味わえる個性豊かな見どころもたくさんあります。岡山ならではのご当地グルメも豊富で、リフレッシュのための観光にもぴったりな県なんです。

今回の記事では、そんな岡山県の観光スポット、お祭りやイベント、グルメ、お土産、方言など、さまざまな視点からの「岡山といえば」をまとめ、県の魅力をお伝えしていきます。

目次

<1. 岡山といえば?>

<2. 岡山の観光スポットといえば>

<3. 岡山のお祭りやイベントといえば>

<4. 岡山で有名なグルメといえば>

<5. 岡山のお土産といえば>

<6. 岡山の方言といえば>

1. 岡山といえば?

岡山県は中国地方の東側に位置し、広島県と兵庫県に隣接した県です。東には近畿地方、南側には瀬戸内海をはさんで四国地方もあるなど、周辺の地方からもアクセスしやすい位置にあります。

岡山といえば「晴れの国」と呼ばれるほど、降水量が少なく、晴れの日が多い都道府県として知られています。豊かな自然に恵まれていることに加え、穏やかで温暖な気候であることから、桃やぶどうなどの果物や農産物といった食文化も豊富です。

歴史に目を向ければ、昔話「桃太郎」は、岡山に伝わる鬼退治の神話がモチーフであると言われています。県内にはそうした神話や伝統を感じさせるスポットやイベントも豊富です。お土産ものでも、桃太郎や鬼退治をモチーフにしたものがたくさんあります。

2. 岡山の観光スポットといえば

岡山に訪れたらぜひ足を運びたい、定番観光スポットをご紹介します。

岡山城(烏城)

岡山城
<出典元:写真AC

岡山城は1590年代に、豊臣秀吉の家臣であった宇喜多秀家が築城したといわれています。黒塗りの外壁に覆われた姿から「烏城(うじょう・からすじょう)」と呼ばれることもあるお城です。城のまわりには、矢穴や刻印の残った石垣、迫力のある城門があり、歴史を感じられます。2022年11月の大改修を経て、城内の展示や体験コンテンツも非常に充実しているため、お子様連れでも楽しめるでしょう。

城周辺は緑豊かな烏城公園が広がり、付近には日本三名園の1つである岡山後楽園もあります。岡山城の最上階からは、その美しい景色や市街地の様子を見渡せますよ。初めての岡山観光であれば、外せないスポットの1つです。

  • 住所:岡山県岡山市北区丸の内2丁目3−1
  • 公式サイト:岡山城

吉備津神社

吉備津神社
<出典元:写真AC

吉備津神社(きびつじんじゃ)は、県内最古の歴史ある神社です。桃太郎のモデルとなった神話「温羅退治(うらたいじ)」ゆかりの神社としても知られています。鬼退治ゆかりの矢置岩や御竈殿(おかまでん)、全国で唯一とされる吉備津造りの社殿、本殿から続く360mの回廊など、神秘的で荘厳な雰囲気に包まれるスポットです。

特徴的なのが、吉備津神社に祀られた吉備津彦命(きびつひこのみこと)に祈願した願いが叶えられるかどうかを占う「鳴釜神事(なるかましんじ)」です。釜が鳴る音によって吉凶を占うという特殊神事で、社務所にて祈祷を申し込むと、巫女から御神託を受けることができます。

吉備津神社について詳しくは「【岡山】桃太郎を祀り、鬼が眠る神社。国宝・本堂拝殿は全国唯一の様式」のページもご覧ください。

  • 住所:岡山県岡山市北区吉備津931
  • 公式サイト:吉備津神社

鬼城山(鬼ノ城)

鬼城山
<出典元:写真AC

鬼城山(きのじょうざん)は、総社市にある標高約400mの山です。山頂にある「鬼ノ城」は、日本100名城の一つにも数えられています。歴史書には鬼ノ城に関する記述がなく、長らく謎めいた城と言われていました。徐々に発掘調査などが進み、現在は7世紀後半にできた城である説が有力となっています。

山の7〜8合目には、およそ2.8kmの城壁が残っています。この城壁に沿ってウォーキングコースも用意されており、鬼ノ城をしっかりと見てまわることができますよ。鬼ノ城から見える景色も圧巻です。登山やハイキングのように、アクティブに岡山観光を楽しみたい方におすすめのスポットです。

倉敷美観地区

倉敷美観地区
<出典元:写真AC

倉敷美観地区は、白壁の蔵屋敷や洋風建築など、江戸時代の町並みの雰囲気が色濃く残ったエリアです。レトロ建築が立ち並んだ町並みが美しく、足を踏み入れると一気にタイムスリップしたような気分になります。

倉敷が発祥の地とされるデニムゆかりのスポット「倉敷デニムストリート」、美観地区内を流れる川を船で巡りながら景観を楽しめる「くらしき川舟流し」、町家や古民家を生かしたカフェやお土産屋さんなど、見どころも豊富です。

天気の良い日中に町歩きを楽しむのはもちろん、夜もライトアップされた幻想的な景色が楽しめます。いつも多くの観光客でにぎわう、岡山県内でも特に人気の観光スポットです。

  • 住所:岡山県倉敷市中央
  • 関連サイト:倉敷美観地区(倉敷観光WEB)

大原美術館

大原美術館
<出典元:写真AC

大原美術館は、倉敷美観地区内にある美術館です。1930年に設立された日本初の私立西洋美術館で、歴史の深さを感じる建築と、西洋、日本の近代から現代にいたるまで、約3,000点の幅広い美術作品を鑑賞することができます。特に西洋美術に関しては、モネ、セザンヌ、ピカソ、ルノワール、ロダンなど、特に名を馳せるアーティストの作品が展示されています。

分館の工芸・東洋館では、美観地区らしい歴史ある建築の中で作品鑑賞が楽しめます。ミュージアムショップでのお土産チェックも忘れないようにしてくださいね。

  • 住所:岡山県倉敷市中央1-1-15
  • 公式サイト:大原美術館

倉敷アイビースクエア

倉敷アイビースクエア
<出典元:写真AC

倉敷アイビースクエアも、美観地区内に位置しています。明治時代の倉敷紡績所の工場を再開発した、複合観光施設です。赤いレンガ造りの建物、レンガにびっしりと絡まった蔦が印象的で、クラシカルな雰囲気が漂います。ウェディングフォトスポットとして利用されることもある施設です。

中には宿泊施設やレストラン、陶芸体験ができる工房や、紡績所として使用されていた当時の様子を伝える倉紡記念館などが併設されています。特別な日の宿泊や食事を楽しむのにもおすすめです。

蒜山高原

蒜山高原
<出典元:写真AC

真庭市の標高500~600mの場所に位置する蒜山高原(ひるぜんこうげん)では、広大な草原の中でサイクリング、キャンプ、釣り堀での釣りやBBQなど、さまざまなアクティビティが体験できます。遊園地、ジャージーランド、ワイナリー、ハーブガーデンなどの施設も充実しているため、家族や友人、カップルなど、誰と訪れても楽しめそうです。

温泉や宿泊施設も併設しており、ゆっくり宿泊して満喫することもできます。思いきり大自然を楽しみたい場合は、蒜山高原がおすすめです。

  • 住所(GREENable HIRUZEN 観光案内所):岡山県真庭市蒜山上福田1205-220
  • 関連サイト:蒜山高原(岡山観光WEB)

備中松山城

備中松山城
<出典元:写真AC

備中松山城は、国内唯一の現存する山城として、国の重要文化財にも指定されています。標高約480mの臥牛山(がぎゅうざん)にそびえ立ち、江戸時代当時はその地形を生かした堅強な守りで「難攻不落」と評価されていました。備中松山城までの道中は、山を登りながら高梁市の景色を一望することもできます。

「天空の山城」とも呼ばれる備中松山城。その理由は雲海が発生すると、まるで城が天に浮かんでいるかのような幻想的な景色が見られるからです。雲海が見られる9月〜4月頃は、雲海展望台に足を運んでみましょう。

  • 住所:岡山県高梁市内山下1
  • 公式サイト:備中松山城高梁市観光協会)

3. 岡山のお祭りやイベントといえば

ここからは、岡山ならではのお祭りやイベント情報をご紹介します。

おかやま桃太郎まつり

おかやま桃太郎まつりは、夏・秋・冬の年3回開催される恒例のイベントです。中でも規模が大きいのが、8月に行われる夏のお祭り。岡山城一帯でステージショーやワークショップなどが行われる「烏城夏まつり」、鬼のメイクをした踊り子たちによる演舞やパレードが披露される「うらじゃ」、親子向けのステージイベント「ファミリーフェスタ」など、岡山の街が大いに盛り上がります。

「秋のおかやま桃太郎まつり」では飲食屋台の出店や歴史・芸能に関するイベント、冬に行われる「MOMOTAROH FANTASY」では街一体のイルミネーションが楽しめます。

倉敷天領夏祭り

毎年7月に行われる倉敷天領夏祭りは、倉敷市の夏の風物詩として親しまれているお祭りです。倉敷駅前から倉敷市立美術館に続く倉敷中央通りをメイン会場に、郷土を感じられる素隠居の練り歩きや倉敷天領太鼓演奏、音楽隊の演奏などが華やかに行われます。

見どころは、夜に行われる「代官ばやし踊り」。毎年3,500人ほどの市民が集まり、ダンスを披露します。昼間から夜まで見どころの豊富な、倉敷伝統のお祭りです。

西大寺会陽

「はだか祭り」とも呼ばれる西大寺会陽は、国の重要無形民俗文化財に指定されている、500年以上の歴史を持つお祭りです。当日は会場である西大寺観音院に多くの男性たちが集まり、冷水で身を清めて境内を練り歩きます。

メインイベントは、2本の宝木を取り合う宝木争奪戦。宝木をとることができた男性は、福男として幸福が得られると言われています。「天下の奇祭」として全国的にも有名で、例年、参加する男性は約1万人、観客として集まる人は約3万人と、多くの人が集まるお祭りです。

岡山後楽園の芝焼き

岡山後楽園の芝焼き
<出典元:写真AC

日本三名園にも数えられることで有名な岡山後楽園では、1年に一度、2月に芝焼きが行われます。春に向けて芝の芽出しをしたり、病害虫を駆除したりすることが目的です。

広大な園内の黄金色の芝が燃えて真っ黒になっていき、燃え終わると黒い絨毯が敷かれたような景色に変わります。一年に一度だけ見られるその景色を見ようと、多くの人が足を運ぶイベントです。

4. 岡山で有名なグルメといえば

岡山観光に行ったらぜひ楽しんでほしい、岡山グルメをご紹介します。

ひるぜん焼きそば

ひるぜん焼きそば
<出典元:写真AC

「ひるぜん焼きそば」は、岡山県北部にある蒜山地域で古くから伝わる焼きそばです。蒜山地域では昭和30年代頃から、保存食として使われていた味噌をベースにした焼きそばを作る家庭が多くありました。そして味噌だれの焼きそばを振る舞うお店が登場し、評判を呼んだことから、地元から愛されるひるぜん焼きそばとして定着したそうです。

2011年に開催されたB級グルメの祭典「第6回B-1グランプリ」でゴールドグランプリを受賞するほど、高く評価されています。

えびめし

えびめし
<出典元:写真AC

岡山のご当地洋食メニューとして知られる「えびめし」は、甘辛く香ばしい真っ黒なご飯と、ぷりぷりのえびが特徴のユニークな炒飯です。味付けはデミグラスソースや、ケチャップやカラメルソースにカレー粉などのスパイスを組み合わせたものなど、お店によって違いがあります。

その人気の高さから「えびめしのたれ」が販売されたり、オムライスやカレーと組み合わせたメニューが登場したりと、アレンジも含めて愛されています。

デミかつ丼

デミかつ丼
<出典元:写真AC

「デミかつ丼」は、揚げたてのかつの上にデミグラスソースがかかった丼です。岡山県にある、1931年創業の老舗とんかつ店「味司 野村」発祥のメニューであることから、岡山県のご当地丼として愛されています。今ではデミかつ丼を振る舞うお店も増えており、お店ごとに異なるこだわりのデミグラスソースを楽しむことができますよ。

笠岡ラーメン

笠岡ラーメン
<出典元:写真AC

笠岡市のご当地グルメ「笠岡ラーメン」は、鶏ガラのだし、鶏のチャーシューなど、鶏をふんだんに使用しているのが特徴です。笠岡市は昔から養鶏と製麺が盛んであったことから、鶏の旨みを生かしたラーメンがソウルフードとして愛されてきた背景があります。笠岡市内には個性豊かな笠岡ラーメンのお店が充実しているので、ラーメン好きの方には特におすすめの街です。

フルーツパフェ

岡山県産ピオーネパフェ
<出典元:写真AC

「フルーツ王国」としても知られる岡山県。そんな岡山県産のフルーツを存分に楽しんでほしいと、岡山市内では2009年に「フルーツパフェの街おかやま」としてのPRがスタートしました。現在は岡山名物の一つとして愛され、県内にはフルーツパフェが楽しめるお店が30店舗以上点在しています。

季節ごとの旬にあわせたメニューを展開しているお店がほとんどですが、特に岡山県内で多く栽培されている桃やピオーネ、マスカットを使用したパフェがおすすめです。

5. 岡山のお土産といえば

岡山観光の際は、岡山の魅力を感じられる素敵なお土産をゲットしましょう。

きびだんご

きびだんご
<出典元:写真AC

「きびだんご」は、「きび」を使ったやわらかさと自然な甘味が特徴のお菓子です。桃太郎ゆかりの地である岡山県には、物語にまつわる「きびだんご」のお土産が数多く取りそろっています。

商品によってバラエティも豊かで、昔ながらの伝統的な味わいを大切にしているものから、きなこや黒蜜などと組み合わせてアレンジされたもの、パッケージがかわいらしいものなど、どれにしようか迷ってしまうほど。複数購入して、食べ比べを楽しんでみるのもいいでしょう。

大手まんぢゅう(大手饅頭伊部屋)

大手まんぢゅう
<出典元:写真AC

1800年代に岡山で創業した老舗・大手饅頭伊部屋(おおてまんじゅういんべや)の「大手まんぢゅう」は、創業時の江戸時代から備前名物として愛されてきた銘菓です。

備前米を使ったこだわりの薄生地に、特製のこしあんがぎゅっと凝縮されています。江戸時代に当時の藩主や町の人々からも深く愛されていたという、伝統的な味わいをぜひ楽しんでみてください。

むらすゞめ(橘香堂)

「むらすゞめ」は、明治時代に倉敷で生まれた銘菓です。創業から130年以上の歴史を持つ橘香堂の初代が編み笠の形と、稲穂の黄金色から着想を得て生み出したお菓子とされています。その形と色から「稲穂に群がる雀」を連想したことから、その名前がついたそうです。

卵と小麦粉をつかったクレープのような薄皮で粒あんを包んでおり、シンプルで上品な素材の味わいが楽しめます。

橘香堂美観地区店では「むらすゞめ」の手焼き体験も行っています。お土産を購入するだけでなく、自身で焼き上げた焼きたての一品を味わってみてはいかがでしょうか。

6. 岡山の方言といえば

岡山の方言といえば、テレビで活躍している著名人などの影響で、語尾に関しては「〜じゃ」が特に知られているのではないでしょうか。

そのほかにも、岡山の方言の特徴として「ら抜き言葉」「レタス言葉」と言われるものがあります。例えば「食べられない」を「食べれん」と言ったり、「飲める」を「飲めれる」と言ったり。また「〇〇しよーおもーた(〇〇をしようと思った)」といった形で、「ト抜き言葉」になったり、母音を伸ばしたりすることも岡山の方言の特徴です。

独特の言い回しとしては「わや(めちゃくちゃ)」「おえん(だめ・いけない)」「でーれー/ぼっけー/もんげー(すごい)」などがあります。特に「すごい」の言い回しは、どれを使うか人によって分かれる部分があるそうです。

厳密に言うと岡山の方言は「備中弁」「備前弁」「美作弁」と、地域によって多少異なる部分があります。共通している方言もあれば、地域限定で使用される方言もあるのだとか。観光で訪れた際に、地元の店員さんなどとコミュニケーションをとってみると、岡山らしい方言に触れられるかもしれませんね。

晴れの国・岡山は、桃太郎ゆかりの歴史や江戸時代の雰囲気が残った町並み、豊富な自然、ご当地グルメなど、魅力あふれる土地です。事前に見どころをおさえておけば、その魅力を存分に味わえるでしょう。岡山観光の際は、この記事を参考にしてくださいね。

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