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Part3:ロシアで食べられている料理って、おいしいの?【サラダ編】
モスクワ在住のチェブラーシカです。
前回、前々回と、スープだけ食べていれば何とかなりますとスープの記事を書きましたが、それでも野菜を食べたい、旅行中の野菜が気になるよ、スープだけだとお腹がすくよという方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は、ロシアでよく食べられているサラダを紹介します。
目次
- ロシアのサラダとは?
- 1. オリヴィエサラダ
- 2. ヴィネグレットサラダ
- 3. ビーツのサラダ
- 4. ミモザサラダ
- 5. 毛皮のコートを着たニシン
- 6. インゲン豆のサラダ
- 7. カニカマサラダ
- 8. チーズのサラダ
- まとめ
ロシアのサラダとは?
伝統的なロシアのサラダは、人参、ジャガイモ、ビーツ、卵などを丸ごと茹でた後、細かく切って、マヨネーズをたっぷり使ったものが多いです。
つまり、マヨネーズが好きな方には、絶対にロシアのサラダがおすすめです。
ロシアでは、お祝いの食卓に、絶対欠かせないのがサラダです。2,3種類のサラダを作ります。
マヨネーズ
ロシアはマヨネーズの消費量が世界一だそうで、スーパーに行くといろんな味のマヨネーズがたくさん売られています。
<マヨネーズ売場>
一般的な物、ウズラの卵、オリーブのマヨネーズなど、味が違います。この写真をよく見ていただくと分かりますが、サワークリームのマヨネーズ、レモン汁のマヨネーズ、カロリーオフのマヨネーズもあります。さらに、ロシア正教には大斎期があり、その時は、卵、乳製品、肉、魚などを食べてはいけない時期時ですので、大斎期用のマヨネーズもあります。
サラダをおいしく作るには、一般的なマヨネーズを使うことが多いです。バケツ型のマヨネーズも売られていますが、我が家(9人)は、普通に400gのマヨネーズで十分なので、バケツ型のマヨネーズを買ったことはありません。バケツ型よりも袋型の方が使い勝手もいいです。
さて、サラダについていくつかご紹介いたします。
1. オリヴィエサラダ
新年にはシャンパンとオリヴィエサラダと映画『運命の皮肉』が、ソビエト時代から欠かせないものになっています。
オリヴィエサラダは、フランス人シェフのオリヴィエさんが考えだしました。丸ごと茹でた人参とジャガイモ、ゆで卵、キュウリのピクルス、グリンピース、ハム、マヨネーズを使います。
卵と丸ごとの人参(皮はそのまま)、ジャガイモを茹でます。卵は15分位ですが、野菜はやわらかくなるまでゆでるので、1時間くらいかかります。
茹でた野菜などが冷めるのを待ち、冷めたら、ひたすら賽の目切りをします。我が家では、前日に野菜を茹でておいて、翌日に切る作業をする場合が多いです。
包丁で切ってもいいですが、野菜をカットできる次のような道具を使う場合もあります。
キュウリのピクルスとハムも包丁で賽の目切りをします。
切ったものをボウルに入れ、最後にマヨネーズをたっぷりかけて、スプーンで混ぜて完成です。
2. ヴィネグレットサラダ
ロシアといえば、ビーツ。スープだけではなく、サラダにもビーツを使ったものがあります。
<義母作>
ヴィネグレットサラダです。
材料は、ビーツ、人参、ジャガイモ、玉ねぎ、キュウリのピクルス、グリンピース、油です。
オリヴィエサラダと同じように、ビーツ、人参、ジャガイモは、皮をむかずに丸ごと鍋に入れて茹でます。やわらかくなるまでゆでるので、ビーツやジャガイモは、小さめのものを使うと楽です。
ゆであがったら冷まして、その後は皮をむいて、ひたすら賽の目切りをします。生の玉ねぎときゅうりのピクルスも細かく切り、缶詰のグリーンピース、油を入れて、かき混ぜたら完成です。
時間がたつとビーツの赤色が玉ねぎやジャガイモも赤く染めます。
3. ビーツのサラダ
ヴィネグレットの他にビーツのサラダもあります。
<義母作>
材料は、ビーツ、ニンニク、マヨネーズです。場合によっては、クルミなどを入れる場合もありますが、我が家では入れません。
ビーツは皮をむかずに丸ごと茹でます。ビーツは、熱に弱く、皮をむいて茹でると、赤い色素が外に出てしまうので、皮をむかずに茹でます。やわらかくなるまでゆでるので、小さめのビーツを使うと調理時間が短くなります。
茹でた後は冷めるのを待ち、冷めたら皮をむいて、おろし金ですりおろします。そこへ、すりおろしたニンニクを入れて、マヨネーズをかけて、混ぜたら完成です。
4. ミモザサラダ
見た目も映えるミモザサラダです。
<義母作>
材料は、魚の缶詰、玉ねぎ、人参、ゆで卵、マヨネーズです。
ボウルの下に魚を敷き詰めます。そして、マヨネーズをかけます。マヨネーズの上にはみじん切りした玉ねぎを敷き詰めます。またマヨネーズをかけ、茹でた人参をおろしたものを敷き詰めます。そして、またまたマヨネーズをかけ、ゆで卵の白身の部分を刻んだものを敷き詰めます。最後にもマヨネーズをかけ、最後にゆで卵の黄身を網で濾します。30分以上冷蔵庫で寝かせて完成です。
<横から見ると>
5. 毛皮のコートを着たニシン
我が家では作ったことがないけれど、レストランやカフェなどでよく見かけます。
ミモザサラダと同じような作り方です。
材料は、ニシン、ビーツ、玉ねぎ、人参、ジャガイモ、卵、マヨネーズ、塩です。ビーツ、人参、ジャガイモは、皮をむかずに丸ごと茹でます。卵も茹でます。
下から、マヨネーズ、ジャガイモ、マヨネーズ、ニシン、玉ねぎ、マヨネーズ、人参、少しの塩、マヨネーズ、卵の白身、ビーツ、少しの塩、マヨネーズ、卵の黄身の順番で、重ねていきます。2,3時間冷蔵庫で冷やしたら完成です。
6. インゲン豆のサラダ
鶏の胸肉、インゲンマメ(缶詰)、パイナップル(缶詰)、マヨネーズを使ったサラダです。
<義母作>
鶏の胸肉を鍋で茹でます。ゆで汁はサラダに使いませんが、しっかりブイヨンがとれるので、ゆで汁は捨てずに何かのスープにすると、節約できます。
胸肉を細かくしたら、あとは、インゲン豆とパイナップルの缶詰を入れて、マヨネーズをたっぷり入れて混ぜるだけです。
このサラダは、日本の材料で比較的簡単にできます。
7. カニカマサラダ
1973年に日本で作られたカニカマが、1984年にソビエトのムールマンスクでも作られるようになりました。その後、義母が住んでいた地方都市にカニカマはまだ出回っていませんでしたが、モスクワで出回り始め、カニカマサラダを作り始めました。
<義母作>
材料は、カニカマ、キュウリ、トウモロコシ(缶詰)、ご飯、ゆで卵、ディル、マヨネーズです。
8. チーズのサラダ
2019年頃だったか、義母が、簡単に作れるサラダのレシピを教えてもらったと帰宅したことがありました。
それがこのサラダです。
<義母作>
今まで紹介したサラダは、野菜を丸ごと茹でて、細かく切るという作り方で、時間がかかるものでした。しかし、このサラダは、野菜を茹でる必要がないので、短時間で作ることができます。
材料は、ネギ、カニカマ、ミニトマト、チーズ、マヨネーズです。ミモザサラダと同じように、ボウルの下に、刻んだネギを敷き詰めます。半分に切ったミニトマトを置き、切ったカニカマを置きます。その上にマヨネーズをかけ、おろし金でおろしたチーズを敷き詰め、ミニトマトを飾って完成です。
まとめ
いかかでしたか?もともとロシアのサラダではないけれども、オリーブを使ったギリシャ風のサラダなどもあります。
また、ロシア正教の大斎期には食べられるものが制限されるので、その時期に豆腐を使ったサラダなども食べる人がいます。
旅行時に野菜不足になる心配はないので、サラダも各地の味を楽しんでみてください。
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チェブラーシカ
- 高校3年生の時に好きになったロシア。音楽、文学、歴史、美術、バレエ、料理、ロシア人気質などに興味をもちました。でも、ロシア語を専門に学んだことはありません。ロシアが好きでいろいろ知るうちに、2016年12月にロシア人男性と結婚し、2017年4月からロシアに住むことになりました。普通のガイドブックには載っていない情報をお届けします。