【北海道】突哨山(とっしょうざん)で春の妖精たちに出逢った

こんにちは!

北海道で山岳ガイドをやっていますshionといいます。

本当は秘密にしておきたい気もするけれど、みなさんにもぜひ知ってほしい場所があります。

北海道のほぼ中央、旭川の東のはずれに突き出た、長い丘陵地形にある標高239mの低山「突哨山(とっしょうざん)」です。

この山は、明治末期に農業利用や伐採などで雑木林へと姿を変え、その後、人と自然が折り合いをつけたことによって1,800種もの生き物たちの生態系で成り立っているのが現在の突哨山の姿です。

なかでも春の植物であるカタクリエゾエンゴサクは見事な群落を形成し、私たちに感動を与えてくれます。

突哨山(とっしょうざん)は人と自然の働き合いによって多様な環境が作られ、カタクリやエゾエンゴサクに代表される春植物の大群落や多くの動植物で構成される多様性の高い生態系が成立しています。

時代の流れとともに原生林から雑木林に姿を変え、保全と利用については住民参加型を柱に運営されています。

地域住民はもとより郊外から来られる方にも、末永くこの山の自然を楽しむことができるよう守っていきたいと思っています。

目次

カタクリ

カタクリ

突哨山のカタクリ群落は国内最大級の大きさを誇ります。面積125ha(東京ディズニーランドの2.5倍!)

雪

春、雪を割って地上に現れる姿には感動すら覚えます。

地上に出ている期間4~5週間だけ。花を咲かせるまで7~8年もかかります。

カタクリ

鮮やかな紅紫色に染め上げるカタクリの花々は人々の心を惹きつけます。

カタクリの花言葉は"初恋"

カタクリの小径
<カタクリの小径>

広葉樹の木立の遊歩道両側に咲き乱れるカタクリ。

エゾエンゴサク

エゾエンゴサク
<エゾエンゴサク>

エゾエンゴサク
<シラカバ林に囲まれたエゾエンゴサク群生地>

青、青紫の花はまるで鈴を鳴らすかのように揺れています。

エゾエンゴサクの花言葉は"妖精たちの秘密の舞踏会"

エゾエンゴサク

エゾイチゲ

エゾイチゲ

突哨山にはキクザキイチゲ、アズマイチゲ、ヒメイチゲ、ピップイチゲ、ニリンソウ、シロバナエンレイソウと白花の春植物が多いのが特徴です。

アズマイチゲ

アズマイチゲ
< アズマイチゲ(東一華)>

1本の茎に1輪の花、花の形を表す(華)が似あいます。

フクジュソウ

フクジュソウ

春植物の中でも1番に春を告げる福寿草。

黄金色の花がまるでパラボラアンテナのように開いて陽射しを中央に集め、虫たちを誘います。

残雪を抱いた大雪山の連なり

この時期、見晴台からはまだ残雪を抱いた大雪山の連なりを望むことができます。(写真の右端は旭岳2291m)

案内図
<突哨山の案内図>

旭川側突哨山口から比布側村上山公園口まで約4㎞、所要時間は往復3時間。

1年に一度しか逢う事ができない春の妖精たちと、今年もあいさつを交わせたことが何より嬉しい春の日でした。

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山仲間からガイドへの誘いを受けたのが20年ほど前、ガイドへの関心もあり、大雪山というすばらしい環境に触れられる土地に住んでいることも後押しになりました。

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