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ニューヨークの観光名所「クライスラー・ビルディング」はどんなビル? 何が見学できる?
円安がずっと続いているので、日本からの観光客の皆さんには、無料で楽しめる観光地がありがたいことでしょう。
ということで、今回はニューヨークを代表するアール・デコ建築のクライスラー・ビルディングをご紹介します。
目次
クライスラー・ビルディングについて
その名の通り、クライスラー・ビルディングは、自動車会社「クライスラー」が建てたもので、1930年から1950年まではクライスラーの本社がありました。ウイリアム・ヴァン・アレン氏が設計した同ビルは、ウロコ状の尖塔部分が特徴的で有名ですが、その尖塔部分はクライスラー社の自動車工場から調達したステンレススチールで作られています。
77階建てで、高さは約319m。1930年の完成から11か月の間だけは、世界一高いビルの座にいましたが、その後にできたエンパイアステートビルディングに抜かれてしまいました。
現在クライスラー・ビルディングは、ニューヨーク・タイムズ・ビルディングと並んで、ニューヨーク市内で12番目に高いビルになっています。
クライスラー・ビルディングへのアクセス
クライスラー・ビルディングは、グランド・セントラル・ターミナルからレキシントンアベニューを挟んだ向かい側にあります。
住所は、405 Lexington Avenueで、42丁目と43丁目の間です。地下鉄で行くには、4、5、6、7、S線のいずれかで、Grand Central-42 St駅で下車。 ウエストサイドのタイムズスクエアから行く場合は、地下鉄のシャトル(S)で行く事ができますが、たった1駅に電車賃を払うのはもったいないというなら、歩いても15分ほどです。 42丁目をただ東にまっすぐ歩くだけ。
途中で右手にブライアントパークやニューヨーク公立図書館があるので、観光に立ち寄ることもできます。また、クライスラー・ビルディングの眺めは、あまり近づきすぎるよりも、図書館あたりからがベストです。
豪華なロビーは見学自由
平日8:00~18:00までは、一般の人々のロビーへの出入りは自由になっています。このアール・デコ調の歴史を感じるロビーが、有名な観光地になっています。豪華なロビーでの見学や写真撮影は自由ですが、ビルの他の部分に立ち入ることはできず、ビル内を見学するツアーもありません。
ガイドブックにも載っているような場所ですが、地味なためか結構空いています。どれだけ長くいても構いませんが、ロビーの真ん中で立ち止まったりしていると、端に立つように注意されます。
少し薄暗いロビーの豪華な壁には、非常に高価なアフリカ産の赤御影石が使われています。
まっすぐ行くと正面には、少し違和感を覚えるデジタル時計が見えます。
上を見上げると美しい天井画が見られます。デコ調の三角形、鋭角、わずかにカーブしたライン、クロームのディテール、多数のパターンで埋め尽くされています。
これは、大工や左官、石工、測量技師など、このビルの建設の仕事に携わった人々に捧げる天井画。
観光客はここから中には入れませんが、特徴的なデザインのエレベーターのドアは必見です。
クライスラー・ビルディングの展望台計画
1930年の開業当時、クライスラー・ビルディングの71階には「セレスティアル」という展望台がありました。セレスティアルは1945年に一般公開を終了して、そこには現在は民間企業のオフィスが入っています。1970年代後半までは、66階から68階にプライベートクラブ「ザ・クラウド・クラブ」もありました。
実は、クライスラー・ビルディングに新しい展望台を作るという計画が数年前から持ち上がっています。2020年にビルの改修計画の一環として、展望台の建設が検討され始めました。ランドマーク保存委員会も、61階の北と南のテラスにガラス張りの展望台を建設する計画を満場一致で承認しました。
61階の角にある、有名な有名なアール・デコ調の鷲の彫像からわずか数メートル上に市街を一望できる展望台ができるということなのですが、その建設がいったいいつになることやら、具体的な内容はまだ発表されていません。
Chrysler Building
- 405 Lexington Ave, New York, NY 10174
- ロビーへのアクセス:8:00~18:00
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ナツコ・H
- 世界で活躍するジャズ奏者の夫のマネージメント、CD収録曲の作曲を手がける。NYの日系新聞でニュース記事執筆中。法律翻訳家。93年よりNY在住。