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【北海道】ココロ満たされるマチナカのオアシス 都市型水族館「AOAO SAPPORO」
2023年7月、札幌の複合施設「moyuk SAPPORO(モユクサッポロ)」に、都市型水族館「AOAO SAPPORO(アオアオサッポロ)」がオープンしました。新たな癒しスポットとして注目されています。
目次
- 複合施設内の水族館
- 4階 CONNECT
- 成長後が気になる
- 5階 SCOPE
- 不思議な世界に迷い込む
- 6階 COMMONS
- 道内初展示のフェアリーペンギン
- オシャレが自慢のキタイワトビペンギン
- パンバルでアーバンなひとときを過ごす
- いつでも誰でも楽しくなる
複合施設内の水族館
「moyuk SAPPORO」は、飲食店や雑貨店などのショッピングエリアや、分譲マンションで構成された複合施設です。「AOAO SAPPORO」は、4〜6階を展示スペースとして利用しています。「生命のワンダー 〜みえないものがみえてくる〜」をテーマに、水辺の生物や大自然の素晴らしさ、地球の多様性を感じることができる水族館です。
4階のエントランスホールは、白と黒を基調とした落ち着いた雰囲気。ハイセンスな小物を取り揃えたミュージアムショップもあります。チケットはエントランス内の券売機で購入できるほか、公式サイトからオンラインで事前購入することもできます。
最初にお目見えするのは「水の循環のラボ」です。人工海水製造機が迎えてくれました。館内の海水はすべて装置で循環させています。プロジェクターで循環の様子が壁に映し出されています。素通りせずに見てくださいね。
4階 CONNECT
最初の展示スペースは「CONNECT」と名付けられています。ここは人と水の世界がつながる「水の生物のラボ」です。館内に展示されている生物の健康管理などを行う予備水槽が設置されていたり、生物の食事の準備をしたりしています。「AOAO SAPPORO」にはバックヤードが存在しません。各所で飼育員の作業の様子を見ることができます。
成長後が気になる
ワヌケモンガラドオシの卵が展示されていました。名前を聞いてもどんな魚なのか想像がつきません。そんな時はスマホで成魚の姿を検索しましょう。なんと、太平洋や南アフリカに分布するウミヘビでした。「これは何だろう?」と掘り下げてみることで、水族館がより楽しくなります。
5階 SCOPE
5階は「SCOPE」と名付けられ、「見えなかった世界を見つめる」がテーマです。これまであまり光が当たってこなかった角度から自然界の不思議を観察しています。
不思議な世界に迷い込む
「LIBRARY AQUARIUM(ライブラリーアクアリウム)」は、図書館と美術館が融合したようなエリアです。水槽の隣には関連した本が添えられています。たまに「それって違うんじゃない?」と思う本が添えられているのもご愛敬。本集めに奔走したスタッフの苦労が伺えます。
このエリアにはチンアナゴやヘコアユなどの魚類のほかに、イソギンチャクやサンゴ、ゴカイの仲間など、あまり単体で展示されない生き物も主役として扱われています。それぞれ特徴的な生態を持っており、不思議な世界に引き込まれました。
サカサクラゲは体内に共生藻と呼ばれる藻を飼育しています。共生藻が出す栄養分をもらう代わりに、藻に排泄物を栄養分として提供しています。逆さの状態で生活しているのは藻に光を当てて光合成させるため。持ちつ持たれつの関係です。
クモヒトデには脳はありませんが、近年、デューク大学の研究者によって一定の条件を繰り返すことで学習する「古典的条件付け(いわゆるパブロフの犬)」によって捕食していることが判明しました。脳があるはずなのに戦争など過ちを繰り返す人間の学習能力は、クモヒトデにすら劣っているのかもしれません。
人類が誕生する遥か昔、札幌は海でした。フロアには約820年前に生息していたと考えられている世界最古の大型海牛「サッポロカイギュウ」の復元骨格標本が展示されています。「ここはかつて海だった」と考えると、展示されている生き物の見方も違ってくるでしょう。
6階 COMMONS
6階は「COMMONS」と名付けられ、「ひとつの世界をともにする」がテーマです。ここには、ペンギンやミズクラゲなどの生物を近くに感じることができます。また、海をモチーフにしたデジタルアートや植物が生い茂るエリア、カフェなどもあり、時間が過ぎるのを忘れてしまう竜宮城のような空間です。
道内初展示のフェアリーペンギン
緑に囲まれた「グリーンルーム」には道内初となるフェアリーペンギンが展示されています。ペンギンのなかで最も小型で、オーストラリア南部、タスマニア島、ニュージーランドに生息しています。集団で生活する習性があり、時々ケンカもするそう。現在は巣作りの最中で、巣材をくわえて猛スピードで移動しています。縄張り意識が高く、人が巣に近づくと攻撃されます。
オシャレが自慢のキタイワトビペンギン
キタイワトビペンギンは、南大西洋中部、南インド洋に生息しており、ミナミイワトビペンギンよりも大きいのが特徴です。また、キタイワトビペンギンの冠羽は長くて先が少し垂れているのに対し、ミナミイワトビペンギンの冠羽は短くてピンとしてます。ミナミイワトビペンギンは、北海道では「旭山動物園」に展示されていますので、水族館巡りをして違いを確かめてください。
キタイワトビペンギンの水槽は広々としていますが、なぜか斜面に集合しています。そして全員が同じ方向を向いています。飼育員さんが入ってくると、食事の時間だと思って大喜び。残念ながら掃除の時間のようで、ガッカリしながら散らばっていきました。
パンバルでアーバンなひとときを過ごす
フロア内には、お気に入りの水槽を眺めながら美味しいクロワッサンやバルメニューを楽しめるパンバル「シロクマベーカリー&」があります。昼から夜までシーンや目的に合わせて利用可能で、ビールやカクテル、地元の素材を使用したバルメニューが味わえます。
有効期限内の17時〜21時(最終入館)まで何度でも利用できるパスポート「よなよなパス」を購入すれば、仕事を終えた後に、シロクマベーカリーで癒しのひと時を過ごすという、アーバンなライフスタイルも可能です。
いつでも誰でも楽しくなる
AOAO SAPPOROは、2023年7月にグランドオープンしたにもかかわらず、子どもとおでかけ情報サイト「いこーよ」において、2023年 北海道・東北の水族館施設ランキング4位(北海道内では1位)に入賞する人気ぶりです。6階は少し暗いので、お子様が怖がらないように「次はペンギンさんのところに行くよ」など、声をかけて安心させてあげてください。
AOAO SAPPORO
- 住所:札幌市中央区南2条西3-20 モユクサッポロ内4~6階
- 営業時間:10:00~22:00(最終入場21:00)
- 定休日:なし
- 入場料:大人(高校生以上)2,000円〜、こども(小中学生)1,000円〜、幼児(3歳以上)200円〜、3歳未満無料 ※入館料金は時期により異なる
- 公式サイト:AOAO SAPPORO
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吉田匡和
- 札幌市在住のよろずライターです。美味しい食べ物から温泉、穴場スポットや定番スポットの知られざる楽しみ方など、地元ライターらしい視点でワクワクを紹介します。