【カナダ】雪解けの春を感じるカナダ・メープルシロップ体験

メープルシロップ カナダ

<TOP画像:Photo by Jody Parks/Pixabay

カナダといえば、メープルシロップ!国旗もメープルリーフです。ホットケーキにかけて食べたことある人は多いと思います。

さて、このメープルシロップ、シュガーメープルという木の樹液を蒸発させて作られたものです。生産量はケベック州が大半を占めますが、オンタリオ州でも生産しています。樹液は3月半ばから4月の前半にかけて採取され、各地で採取方法や工程を見ることができます。

今回は、カナダの超有名品、あまーいメープルシロップ体験について紹介したいと思います。

目次

メープルシロップは樹液です

メープルシロップ
<メープルシロップは4つのクラス>

シュガーメープル(かえで)という木から樹液(Sapと言います)を採取し、煮詰めて水分を蒸発させて作られたものです。カナダで「メープルシロップ」と名付けてよいのは、100%樹液から作られ、その糖度が66%以上であることがカナダでは法律として定められています。(アメリカにはありません。)しかし、品質規定はアメリカ・カナダとも共通です。

グレードAというものが、一般に販売されているものです。(ちなみに下位グレード名は、Bではなく、Processing grade、Substandardと言います。)

そのグレードAの中でも色の明るさ(透明度)でクラス分けされます。

  • ゴールデン (Golden)
  • アンバー (Anber)
  • ダーク (Dark)
  • ベリーダーク (Very Dark)

この色の違いは、樹液そのものの糖度によります。3%以上あると煮る時間が短くなるので明るいままです。逆に2%を切ると長い時間煮詰めることになるので、色が濃くなっていきます。

日本に輸入されているのは、このゴールデンかアンバーがほとんどだと思います。高級品ですね。味は好みですが、明るいほどさっぱりした味です。ダークになるとプリンのカラメルソースっぽい味になります。お菓子や料理に使うことが多くなります。

メープル樹液の採取からシロップになるまで

メープル樹液を採取する様子
<メープル樹液の採取>

メープルの樹液は、3月半ばから4月半ばにかけて採取されます。このシーズンを超えた樹液は味が苦くなるので、シロップに使えないそうです。メープルの木は、極寒を耐え忍んで少し暖かくなった頃、葉を生成するために、たっぷり水分を吸い上げます。夜−5℃ぐらい、昼が5℃以上の温度差があるとたくさん取れるそうで、木によっては、1日でバケツ2つ分がいっぱいになるそうです。

木に穴を開けて、蛇口のような器具を付けて下にバケツをつけるタイプもありますが、生産量の多い場所では、ホースチューブを木々に取り付けて、大きなボトルひとつにまとめる方法になっています。採取した樹液は、できればその日のうちに加工します。昔は鍋で煮詰めていましたが、焦がさないように明るい色のメープルにするために温度管理がしやすい、こういった蒸発装置を使っています。

蒸発装置
<蒸発装置>

できたシロップは、熱いうちに濾過されて瓶や缶に詰められます。約40Lの樹液から1Lぐらいのシロップしかできませんので、ちょっとお高いのも納得です。

シュガーハウス・シュガーブッシュのイベント

シュガーハウス
<古いシュガーハウス>

メープル樹液の収穫シーズンである3月半ばから4月半ばにかけて、オンタリオ州やケベック州では、観光や課外授業などができるように、どうやって採取されてメープルシロップが作られているかを学べる場所がいくつかあります。そこでは、昔ながらの工法から現在の工法なども見ることができます。

トロント近郊の場所をいくつかご紹介します。

  • Kortright Centre for Conservation(トロントダウンタウンから車で約45分)
  • Bruce's Mill Conservation Area (トロントダウンタウンから車で約45分)
  • Terra Cotta Conservation Area (トロントダウンタウンから車で約55分)

上記の3か所は、以下の公式サイトに詳細情報がありますので参考にしてください。

>>Toront and Region Conservation Authority 公式サイト

私が行ったことのある場所はこちらです。

>>Mountsberg Conservation Are(トロントダウンタウンから車で約1時間10分)

ツアーに参加すると、メープルの木についてやシロップの説明が聞け、メープルシロップの試飲や木に蛇口のような部品(タップ)をつけて、バケツを取り付ける体験もできたりします。

タップとバケツの取り付け体験
<タップとバケツの取り付け体験>

でもメインはやっぱり、ここでメープルシロップをたっぷりかけてパンケーキを食べること。他にもメープルキャンディーやToffeeなども作って販売されていたりします。春が近づいてきたことが実感できる、楽しいイベントですね。

メープルシロップをたっぷりかけたパンケーキ
<パンケーキもちもちで美味しかったです>

通年でメープルシロップの試飲ができるお店「Maple Leaf Place」

メープルリーフプレイス
<ナイアガラにあるMaple Leaf Place>

春のメープルシロップ収穫のシーズンでなくても、メープルシロップを存分に楽しめる場所があります。ナイアガラの滝から車で約5分の所にある「Maple Leaf Place」というお店です。

こちらでは、メープルシロップのゴールデン、アンバー、ダークの試飲ができます。しかも無料です。たくさんのメープルシロップやメープルを使ったお菓子からビールなど色々ありますので、お土産に買っていくのもいいですね。ナイアガラの滝を見た帰りにでも立ち寄れる場所なので行きやすいと思います。ナイアガラの周回バスも停まりますよ。

>>Maple Leaf Placeの公式サイトはこちら

無料試飲
<Maple Leaf Placeでの無料試飲>

まとめ

カナダのシンボルでもあるメープル。このメープルシロップは、シュガーメープルというかえでの樹液を蒸発させて作られたもので、3月半ばから4月の前半にかけて採取されます。春が待ち遠しい各地で樹液の採取方法や製造工程を見ることができます。春に行けなくても、通年でメープルシロップの違いを味わう場所もありますので、ぜひカナダのトロント周辺に来られたときにメープルシロップを堪能してみてください。

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さえこ

カナダ・オンタリオ州に移住して10年超えました。旅行はもっぱらマイナーどころに行くことが多く、キャンプやハイキング好きのアウトドア派です。最近はピラティスにハマって健康的な筋肉維持を心がけています。
ブログもときどき書いています。https://medlocks.ca/saeko/

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