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【台湾】きらめく美しいランタン!1年一度の台湾ランタンフェスティバル
<TOP画像:高鐵ランタンエリアのメイン展示エリアから撮影>
台湾のイベントの中でも一大イベントに位置づけられている台湾ランタンフェスティバルは、2001年から各都市が交代で担当し、1年に一度行われているイベントです。毎年2~3月頃に行われます。春節以降最初の満月の日『元宵節』は、お正月を締めくくる大切な日で、高雄、台北など台湾各地でも元宵節にランタンを飾ります。その元宵節(2024年は2月24日)から3月10日まで、第35回台湾ランタンフェイスティバルが台南にて開催されています。
台湾ランタンフェスティバルは、広大な敷地を会場にし、数え切れないほどのランタンが並ぶイベントです。ランタンを飾っているだけではなく、国内外の舞台パフォーマンスが行われたり、屋台が出たりと、楽しみいっぱいのイベントです。
<メインランタン"龍来台湾"の18:00~22:00の間、30分毎に行われているショー>
目次
2024 台湾ランタンフェスティバルについて
<高鐵ランタンエリア/写真提供:台湾観光庁>
台湾の人々にとっても旧正月の楽しみの1つが台湾ランタンフェスティバル。
今年は、16年ぶりに台南での開催です。会場は、『高鐵ランタンエリア』と世界貿易の舞台となった『安平ランタンエリア』の2つに分かれています。高鐵では、グリーンエネルギーを応用したメインランタン"龍来台湾(台湾に龍がやってくる)"のほか、300点に及ぶランタンが展示されています。
2つの会場はかなり距離があるため、ゆっくり楽しむには1日では足りないほど広大な範囲です。ランタンフェスティバルの入場は無料なので、行かれる方はゆっくり時間をとって、じっくり鑑賞してくださいね!
高鐵ランタンエリア
<とても広い会場なので、時間をかけて1つ1つ鑑賞してください>
会場は、台湾新幹線 台南駅または、台湾鉄道 沙崙駅から徒歩5分ほどでアクセスできる敷地内で開催されています。その面積は約40haにも及びます。広大な敷地の中はメイン展示エリア、都市の光、グリーンランタンエリアと3つのエリアに分かれ、300点近くのランタンが展示されているほか、メインステージでのパフォーマンスや屋台が並ぶグルメエリアなどがあります。ライトアップの時間は17:00~22:00なので、この時間帯に出かけてみてください。
メインランタン「龍来台湾(台湾に龍がやってくる)」
<高さ22mのメインランタン"龍来台湾(台湾に龍がやってくる)">
ランタンフェスティバルで、ぜひ見ていただきたいのはメインランタンです。
2024年のメインランタンは、"龍来台湾(台湾に龍がやってくる)"という名前で、干支にちなんだ龍のランタンです。中国語の意味は『台湾に龍がやってくる』ですが、"龍"は台湾語で読むと"全部"という意味になるので、『みんな台湾にやってくる』という意味とかけているネーミングもユニークです。
<少しずつ色も変化します/写真提供:台湾観光庁>
龍が風に乗り、海の波を押し分けて進む姿が美しいですが、デザインだけではなく、実はグリーンエネルギーテクノロジーが応用されているランタンということにもご注目を。太陽光発電産業が盛んな台南とあって、光源となる電力は太陽光発電テクノロジーにより総消費電力を大幅に削減しています。
<メインステージからのメインランタン。18:00~22:00の間、30分毎にショーがあります。>
また、龍の左右の前足には電気制御のベアリングコンポーネントを搭載。これまでのメインランタンにあった動きの制限が取り払われています。音楽が流れ、色が変わり、一回転するショーで、ぜひその動きをご覧ください。
<願い事などのメッセージを飛ばすことができるデジタルランタン>
また、メイン展示エリアでは『円』をテーマとしてメインランタンを取り囲むように、さまざまなランタンが展示されています。中には、5Gのクラウド・インタラクティブ技術を組み合わせたものもあります。
<QRコードを読み取ってメッセージを入力>
QRコードを読み取ってメッセージを入れると、スクリーンに自分のメッセージが入ったデジタルランタンが飛ばせるなど、インタラクティブなランタンも。このように伝統的な芸術と革新的な芸術を組み合わせた作品もあって楽しめます。
<名古屋をテーマにしたランタン 写真提供:台湾観光庁>
『国際共融』がテーマのエリアには、世界の都市などを題材としたランタンもあります。日本の北海道、宮城、高知などのランタンも展示されています。
<国際共融エリアで日本の都市が紹介されています/写真提供:台湾観光庁>
よく見ると建物や観光地だけでなく、グルメやお土産などまで、観光の魅力がぎゅっと圧縮されていて楽しいですよ。
<台湾と日本で同名である32の駅名もチェックしてみてくださいね。>
ランタン"暢遊同名趣(同名の魅力を楽しむ)"は、列車に台湾観光庁のキャラクター オーベア(喔熊)が乗ったランタンで、台湾と日本で同名である32の駅名が書かれています。蝶の形をしているのは太陽光のランタンで、ひときわ目を引いていました。
このほか、毎年設置されるランタンコンテストエリアは、親子の部、中学の部などに分けて展示されているランタンです。学生の部に関しては、とても学生が作ったとは思えない精巧な作りなので、こちらもチェックしてみてください。
そのほかのエリアの見所
<遠くからも目を引くソーラーツリー/写真提供:台湾観光庁>
メイン展示エリアから少し離れたところにあるエネルギーエリア。その中でひときわ目立っている作品がソーラーツリーです。エコプラスチック素材のランタンとソーラーライトを組み合わせて作られています。こちらはもともと展示されているパブリックアートです。
<このランタンは全てグリーンエネルギーによって発光/写真提供:台湾観光庁>
このほか、グリーンエネルギー由来のエネルギーを稲妻の導電経路に沿ってエリア内の作品にエネルギーを供給するランドアートなどもあります。
<白く幻想的な世界が広がっています/写真提供:台湾観光庁>
メイン展示エリアの隣にある都市の光エリアでは、台南の自然や歴史文化をテーマとした作品が展示されています。塩田から発想を得た作品は、幾万本もの白く染めた竹串が使われている作品です。このほか廟の神々をAR技術によって目の前に迎える作品などもあります。
安平ランタンエリア
<たくさんの円と球体でおめでたい旧正月の雰囲気を表現した作品『無限の円』>
もう1つの会場は、台南の海側のエリア 安平に作られています。
オランダ人が台湾に上陸し、貿易拠点にしたゼーランディア城を建設してから400年の今年は、台湾ランタンフェスティバルのほか『台南400』をテーマに、さまざまなイベントが行われています。安平ランタンエリアでも台南400展示エリアが置かれているほか、台南運河の南側には河の昔話展示エリアも置かれ、土日にはドローンのショーや花火などもあり、台南400年の幕開けを祝しています。
<木に取り囲まれ、島を表現した作品『ドーナッツ』>
台南400展示エリアの中では、400年の歴史におけるエスニックグループの尊重の重要性という観点から、台湾の原住民や客家をはじめ世界各地のアーティストの作品を展示しています。作品 ドーナッツは、エスニックグループの融合と団結、台南の文化とグルメの都を表現した作品です。
<菅野麻依子氏の作品『太陽と月』>
日本からの作品 太陽と月は、月と太陽の軌道を空に架けられた龍の道として表現した作品です。
<木に囲まれた場所に花束で構成された永遠を表現した『永遠のメッセージ』>
河の昔話展示エリアでは、レーザーライトやLEDライトなどで河川に反射する光などを使ったインスタレーション・アートが鑑賞できるので、こちらにも足を運んでみてくださいね。
まとめ
<開府400年を迎えた台南>
台南にオランダ貿易拠点が建設され、世界貿易の舞台となった台南。今年は400年の記念の年です。そして、1年に一度だけの台湾ランタンフェスティバル。伝統と最新技術が合わさったランタンの鑑賞はもちろんのことですが、ほかにもステージパフォーマンスや屋台でのグルメなども楽しんでくださいね。台南400年の歴史に触れる旅に皆さんも出かけてみませんか。
<屋台もたくさん出ています>
<フードマーケットで台湾グルメも楽しんで>
2024年 台湾ランタンフェスティバル in台南の情報
【高鐵ランタンエリア】
- 会場:大台南エキシビションセンター及び周辺エリア、沙崙グリーンエネルギー技術デモンストレーションエリア
- 開催期間:2024/2/24(土)~3/10(日)
- 開催日時:月~木 14:00~22:00(点灯 17:00~22:00)/金~日,祝日 10:00~22:00(点灯17:00~22:00)
- アクセス:台湾新幹線「台南」駅または台湾鉄道「沙崙」駅から下車、徒歩約5分。
【安平ランタンエリア】
- 会場:安平レクリエーション桟橋、林黙娘公園、原1661園区、安平運河沿岸(安億橋から望月橋まで)
- 開催期間:2024/2/3(土)~3/10(日)
- 開催日時:月~木 14:00~22:00(点灯 17:00~22:00)
- 金土日祝日:10:00~22:00(点灯 17:00~22:00)
- アクセス:台湾新幹線「台南」駅からH31番バスに乗り「永華市政センター」下車、 ランタンフェスティバル無料シャトルバス(オレンジライン)に乗車
※「安平エリア」までは台湾鉄道「台南」駅からシャトルバスが出ていますが、時間によってはかなり並ばなければならないことがあるので、シャトルバスを利用する場合は、時間に余裕を持って出かけてください。
>>2024年台湾ランタンフェスティバルの公式サイトはこちら
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千里
- 静岡県出身、台湾の高雄在住。現在、日本語・中国語教室を開きながら、ガイド、特約翻訳、通訳、ライター等に従事しています。