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仙台といえば何だろう? 仙台の観光前に知りたい基礎知識
「仙台といえば?」と問われたら、どう答えますか? 七夕まつりが思い浮かぶ人もいれば、ずんだ餅や笹かまぼこなど食べ物をイメージする人もいるかもしれませんね。
そこで、さまざまな角度から「仙台といえばこれ!」といったものを集めてみました。東京からもほど近い仙台を楽しみ尽くす知識をご紹介します。
目次
1. 仙台といえば?
仙台は、宮城県の中部に位置する、東北地方で唯一の政令指定都市で、県庁所在地でもあります。
その発展に寄与したのは、戦国武将として名高い伊達政宗。仙台藩主として城下町を築き、人々の暮らしをよくするために尽くしました。現在は、人口100万人以上が生活する街として栄えています。一方で、市内中央を流れる広瀬川を中心に、豊かな緑が残されていることも仙台の魅力です。仙台が「杜(もり)の都」と呼ばれる所以でもあります。
2. 仙台の観光スポットといえば
それでは、仙台を代表する観光スポットからご紹介していきましょう。
作並温泉(さくなみおんせん)
<出典元:写真AC>
1796年に開湯された作並温泉(さくなみおんせん)は、仙台の市街地から車で40分ほど、仙台の奥座敷とも称される場所にあります。
泉質はやわらかく、湯量も豊富なことから「美女づくりの湯」との異名をとるほど。露天風呂をはじめ、大理石風呂、ジャグジーなど、宿ごとに趣向をこらしたお湯を満喫できます。
- 住所:仙台市青葉区作並字元木16 岩松旅館内(作並温泉旅館組合)
- 公式サイト:作並温泉旅館組合
仙台うみの杜水族館
<出典元:写真AC>
「海と人、水と人との、新しい「つながり」をうみだす水族館」をコンセプトとした、仙台港の近くに位置する水族館です。
規模は東北最大級で、三陸の海を再現した大水槽を設置するほか、世界中の生きものに触れられる展示も。イルカやペンギンによるショーやイベントなど、エンターテインメントにも力を入れています。
- 住所:仙台市宮城野区中野4-6
- 公式サイト:仙台うみの杜水族館
大崎八幡宮
<出典元:写真AC>
仙台の総鎮守として知られる大崎八幡宮は、国宝にも指定されている神社です。
特徴は、江戸時代に流行した「権現(ごんげん)造り」と呼ばれる建築様式。きらびやかな装飾が施された屋根周囲と、総黒漆塗りの拝殿のコントラストが重厚さを醸し出しています。狩野派の絵師による壁画、左甚五郎(ひだりじんごろう)の作と伝えられる彫刻も所蔵し、安土桃山文化の風情を今に伝える建造物です。
- 住所:仙台市青葉区八幡4丁目6-1
- 公式サイト:大崎八幡宮
仙台城跡
<出典元:写真AC>
仙台城は、伊達政宗公の命により築かれ、「青葉城」という名でも親しまれた城です。
残念ながら当時の建造物は残っていませんが、石垣と、再現された大手門の脇櫓(わきやぐら)に、在りし日を偲ぶことができます。馬にまたがった伊達政宗公の像付近から一望できる市街は、壮観。青葉山公園として整備された一帯の散策も、おすすめです。
- 住所:仙台市青葉区川内1
- 仙台市役所:仙台城跡
秋保大滝(あきうおおたき)
<出典元:写真AC>
栃木県の華厳の滝、和歌山県の那智の滝とともに、「日本三名瀑(めいばく)」と称され、日本の滝百選にも名を連ねる秋保大滝(あきうおおたき)。
幅6m、落差55mという豪快な規模を誇ります。緑が映える初夏、紅葉に彩られる秋が見ごろといわれていますが、季節を問わず楽しめるでしょう。ビューポイントは、滝を見下ろす滝見台と、滝を見上げる滝つぼの2か所。まったく趣の異なる姿に驚かされます。
- 住所:仙台市太白区秋保町馬場字大滝
- 関連サイト:秋保大滝(せんだい旅日和・仙台観光情報サイト)
磊々峡(らいらいきょう)
<出典元:写真AC>
秋保大滝と同じ地区にある磊々峡(らいらいきょう)は、奇岩がごろごろと重なる様子が名前の由来といわれる峡谷です。
川沿いには遊歩道が整備されているので、無理なく歩くことができます。磊々峡の入り口にかかる覗橋(のぞきばし)から見えるハート型の岩のくぼみは、「恋人の聖地」として認定されており、人気の場所です。
- 住所:仙台市太白区秋保町湯元
- 関連サイト:磊々峡(せんだい旅日和・仙台観光情報サイト)
仙台朝市
<出典元:写真AC>
仙台駅から徒歩5分ほど、約70の店舗が軒を連ねる商店街です。
旬の魚介類や新鮮な肉・野菜が販売されるほか、お土産品、食事処も充実しています。「朝市」と銘打っていますが、店の多くは夕方まで営業しているので、早起きしなくても大丈夫。活気あふれる市が、元気を分けてくれます。
- 住所:仙台市青葉区中央三丁目8-5
- 公式サイト:仙台朝市
八木山ベニーランド
開園して50年超という八木山ベニーランドは、東北を代表するアミューズメントスポットとしても親しまれています。
スリル系のジェットコースターから、子連れもOKの観覧車やメリーボーランドなど、約30種類のアトラクションで遊べます。市街地や太平洋を一望できるロケーションも、最高です。なお、1月初旬から3月初旬までの冬季休業期間があるので、お出かけの際は、公式サイト等で最新情報をご確認ください。
- 住所:仙台市太白区長町越路19-1
- 公式サイト:八木山ベニーランド
宮城県美術館
<出典元:写真AC>
明治以降の近代美術や現代美術、宮城県や東北地方に関する作品、クレーをはじめとした海外作家の作品、戦後のわが国の絵本原画などをコレクションする宮城県美術館。
教育普及プログラム、ワークショップなど、美術に関する体験活動も積極的に展開しています。2024年2月現在は館内改修工事のため長期閉館中ですが、2025年度中にリニューアルオープンの予定です。
- 住所:仙台市青葉区川内元支倉34-1
- 公式サイト:宮城県美術館
3. 仙台のお祭りやイベントといえば
日程を調整してでも狙いたい、仙台のお祭りやイベントを紹介します。なお、開催期日については、公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
松焚祭(どんと祭)
<出典元:写真AC>
どんと祭とは、正月飾りや古いお札を燃やす行事のこと。観光スポットでも紹介した大崎八幡宮では「松焚祭(まつたきまつり)」を正式名称として、執り行っています。
激しく燃え上がる「御神火」は、心身の浄化、無病息災、家内安全のご加護があるとのこと。2005年には、仙台市の無形民俗文化財に指定されました。なお、大崎八幡宮では、御神火を拝む「裸参り」も実施され、多くの参拝客で賑わいます。
仙台・青葉まつり
<出典元:写真AC>
仙台・青葉まつりの歴史は古く、さかのぼると1600年代に行き着きます。幕末の混乱期には開催が途絶えたものの、伊達政宗公の没後350年となる1985年に「市民がつくる市民のまつり」として復活しました。
現在では、先に紹介した「松焚祭(どんと祭)」、この後で紹介する「仙台七夕まつり」とともに、「仙台三大まつり」として国内外の人々を魅了しています。
仙台すずめ踊り
<出典元:写真AC>
仙台すずめ踊りは、1603年、仙台城が新築移転された際の宴において、伊達政宗公の前で披露された即興の踊りが始まりとされています。
その踊り手である石垣造りの職人の子孫により、仙台発祥の伝統芸能として受け継がれてきました。今では市民の間にも広がり、多くの祭連(まづら:踊りのグループ)が、振り付けやお囃子を競い合っています。さまざまなお祭りで披露されますが、おすすめは、すずめ踊りの会場が設置される7月の夏まつりです。
仙台七夕まつり
<出典元:写真AC>
豪華絢爛な七夕飾りが街じゅうを彩る仙台七夕まつりも、歴史は伊達政宗公の時代にまでさかのぼります。戦時中は飾りつけがされないこともありましたが、終戦後に復活、現在は世界にも名を馳せる人気ある祭りとなっています。
短冊、吹き流し、折り鶴など「七つ飾り」と呼ばれる小物に込められているのは、商売繁盛、家内安全などの願い。壮大な美しさだけではない繊細さにも、注目です。
SENDAI光のページェント
<出典元:写真AC>
160本のケヤキが並び「杜の都」を象徴する定禅寺(じょうぜんじ)通りを中心に、イルミネーションが施されるイベントです。
目の前に広がる夢のような世界は、「光の都」と言いたくなるほどの美しさ、さらには温かさを感じさせてくれます。
定禅寺(じょうぜんじ)ストリートジャズフェスティバル
ケヤキ並木が美しい定禅寺通りを中心に、街全体がステージになるという音楽の祭典で、2023年には開催32回を数えました。
名称は「ジャズフェスティバル」ですが、演奏ジャンルはロック、ワールドミュージック、ゴスペルなど、バラエティ豊か。演奏者だけでなく、聴衆も一体となり、音で街を包み込みます。子どもから大人まで、プロからアマチュアまで、国内から海外まで、音楽好きなら大満足できるイベントです。
4. 仙台で有名なグルメ、伝統料理といえば
仙台に行ったら、食べずには帰れないグルメ、伝統料理はこちらです。
ずんだ餅
<出典元:写真AC>
「ずんだ」とは、すりつぶした枝豆に砂糖を加えた餡のこと。この餡を餅にからめたのがずんだ餅で、宮城県の郷土料理、仙台名物です。
黄緑色の餡には、枝豆のつぶつぶ食感が残っているので、マメらしさも味わえます。
ずんだ餅について詳しくは「ずんだ餅って何? 材料や作り方、仙台の有名店まで紹介」の記事もご覧ください。
牛タン
<出典元:写真AC>
牛タンは、牛の舌のこと。コリコリとした食感で、かめばかむほど味わいが深まります。
東京でも専門店が増え、麦飯と牛の尾を使ったテールスープがセットになったランチ定食が人気ですが、仙台はその発祥の地。戦後、安く入手できた牛タンを日本人好みに合うように考えた料理人のアイデアから生まれ、やがて仙台の地に根づきました。仙台での食事では、はずせない一品です。
笹かまぼこ
<出典元:写真AC>
仙台土産として知られている笹かまぼこは、文字どおり笹の葉の形にこんがりと焼き上げたかまぼこです。
もともと地域には、水揚げした白身魚をすり身にして成形し、焼いて保存食とする風習があり、それが笹かまぼこの原型となりました。歯ごたえを残しながらもやわらかさがあり、おかずにも、おやつやおつまみにもぴったり。チーズ入り、青じそ入りなど味のバラエティも豊富です。
せり鍋
春の七草として知られるせりに、とり肉やカモ肉を合わせたのが「せり鍋」です。
独特の香りやほろ苦さがあり、葉や茎はもちろん、根まで食べることができます。宮城県は江戸時代からせりの栽培が盛んですが、じつはせりは、手に入りにくい高級食材です。ほかの地域では、なかなか味わうことのできない逸品といってもよいでしょう。
はらこ飯
<出典元:写真AC>
はらことは、鮭の卵、イクラのこと。鮭の身を炊き込んだごはんの上に、大ぶりの鮭の切り身と、山盛りのイクラがあしらわれています。
仙台の郷土料理のひとつで、駅弁としても人気です。使われるのは、秋から冬に川をのぼる秋鮭。仙台の食事処や居酒屋が腕を振るい、目もお腹も大満足させてくれます。
5. 仙台のお土産といえば
仙台に行ったら、誰にでも喜ばれるお土産を買いたいもの。そんなお菓子を紹介します。
萩の月(菓匠三全)
<出典元:写真AC>
仙台土産といえば「萩の月」という人も多いのでは? それほどに名の知れたスイーツです。
萩の花が咲き誇る宮城野の空に浮かぶ名月をかたどったふわふわのカステラの中に、色も味も濃厚なカスタードクリームがたっぷり。パッケージにも風情があり、常温で日持ちがすることもポイントです。
喜久福(喜久水庵)
仙台の名店・喜久水庵が手がける「喜久福」は、生クリーム入りの大福です。新しい和菓子として考案して以降、多くの人々に愛されています。
味のラインナップは、抹茶生クリーム、ずんだ生クリーム、ほうじ茶生クリーム、生クリームの4種類。縦に切ったときの断面の配色も見事で、インスタ映えもばっちりです。
ずんだロールケーキ(菓匠三全)
「ずんだロールケーキ」は、銘菓・萩の月の菓匠三全(かしょうさんぜん)が展開する「ずんだ茶寮」自慢のスイーツです。
新鮮な枝豆から作ったずんだにフレッシュクリームを合わせ、しっとりふんわりとしたカステラでロールされています。仙台が生んだずんだと、洋菓子のコラボレーションは絶品です。
霜ばしら (九重本舗玉澤)
九重本舗玉澤は、1675年創業という和菓子の老舗で、中でも人気を誇るのが冬季限定で製造販売される飴、「霜ばしら」です。
見た目の繊細さや美しさはもちろん、舌の上でとろける味わいに、とりこになる人が続出、オンラインショップでは、発売と同時に売れ切れになるほど。季節を感じながら、職人が心を込めて丁寧に製造するお菓子は、まさに芸術品です。
6. 仙台の方言といえば
最後は、仙台の方言の中から、仙台独自のもの、標準語とは意味の違うものを紹介します。
ひとつめは「いずい」です。「しっくりこない」「フィットしない」「どこか心地好くない」といったもどかしさを表現する言葉で、標準語では言い換えが難しいのだとか。
ふたつめは「だっちゃ」または「んだっちゃ」です。この言葉は、語尾につくと「~だよね」という意味で、会話の中で単独で使われるときは、「そうだよ」と肯定する意味になります。
標準語と意味が異なる方言の代表は、「なげる」。仙台では「投げる」ではなく「捨てる」という意味になります。
さまざまな角度から「仙台といえば?」に迫ってみました。もちろん、まだまだたくさんの「仙台といえば」があります。ぜひ、仙台に足を運び、あなたならではの「仙台といえば」を発見しましょう。それも、旅を楽しむ秘訣のひとつです。
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