【台湾】地元に根付いたグルメも!眷村文化に触れる旅

さようなら886 台湾眷村文化圏区の展示

<TOP画像:眷村文化資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」内の展示>

今回ご紹介するのは、台湾の新しい観光スポットとして注目されている「眷村(けんそん)」です。台湾南部、高雄の眷村には、Instagramで人気のスポットや伝統的な朝食、燒餅や饅頭が大人気で早朝から大行列のお店もあります。台湾特有の生活スタイルやグルメなどが存在する眷村へ出かけてみましょう。

目次

眷村(けんそん)について

眷村とは、1949年から1960年代にかけ、国共内戦で中国大陸から移住してきた軍人を中心とする居住集落のことです。高雄市には、台湾で唯一陸軍(左営)、海軍(岡山)、空軍(鳳山)の眷村があり、保存面積は90haに近く、その面積は台湾一を誇ります。高雄市政府が眷村ツアーを企画するなど、新たな観光スポットとして台湾独自の眷村が注目されています。

再見捌捌陸-台灣眷村文化園區
<「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」では建物を保存し、眷村文化資料館として公開しています>

Instagramで人気の「果貿社區」

眷村
<眷村のコミュニティーを散策してみてください>

同心円状に建てられている集合住宅がInstagramで人気の「果貿社區」は、高雄市北部左營にある眷村の1つのコミュニティーです。住宅が蜂の巣のように密集していて、香港の町並みを思わせることから"高雄の香港"とも呼ばれ、人気のスポットになっています。住宅街なので、大声を出さないなど、マナーを守って見学してくださいね。

集合住宅が撮影スポット
<集合住宅が撮影スポットになっています>

このコミュニティーには13棟の大型の集合住宅があり、退役軍人か海軍の家族が居住しています。住宅の周りには公園や市場、レストラン、理髪店など日常生活に必要な施設が揃っています。市場や周りのお店を散策してみるのも楽しいですよ。

市場
<市場では野菜、果物以外にも服や雑貨などいろいろなものが売られています>

果貿社區(果貿新村)

  • 住所:813 台湾 Kaohsiung City, Zuoying District, 813
  • 公式サイト:果貿社區(高雄市政府観光局)

人気の眷村グルメ

伝統的な朝食店「寬來順」

寬來順
<いつも人がいっぱいです>

眷村には中国大陸からもたらされ、地元に根付き、愛されているグルメがあります。その一つ、早朝に果貿社區を訪れると、行列になっているお店が「寬來順早餐店」。こちらでは、伝統的な朝食である燒餅や饅頭など等を販売しています。

地元の人々だけでなく観光客も訪れ、早朝から列をなしていますが、早朝4時から営業していて進むのが早く、しばらく待っていれば買うことができるので、ぜひチャレンジしてみてください。

寬來順
<メニューは15~30元程度のものが多く、先払いになっています>

寬來順早餐店

  • 住所:No.5-14號, Zhonghua 1st Rd, Zuoying District, Kaohsiung City, 台湾 813
  • 電話:+886-7-583-0408
  • 営業時間:火~日 4:00~12:00
  • 休館日:月曜日
  • 公式SNS:Facebook

肉まんが人気の朝食店「果貿來來豆漿」

果貿來來豆漿
<とても忙しいお店なので、事前にオーダーを決めて、中国語で伝えるかメモをして渡した方がスムーズです>

同じく、早朝から行列になっているお店が「果貿來來豆漿」。こちらも伝統的な朝食を販売していますが、特に人気なのが肉まん。日本の肉まんぐらいの大きさですが、値段は1つ16元と安く、豆乳(16元)と一緒にいただくと、結構お腹がいっぱいになります。

こちらのお店でおすすめなのが「燒餅夾酸菜」。漬け物の「酸菜」が中に入っていますが、しっとりしていて、具だくさんでおいしいです。サクサクとした焼きパン・燒餅があまり好きではない方もぜひ一度お試しください。

果貿來來豆漿
<イートインスペースが少ないので、席がなければ持ち帰りにして、外の公園やホテルなどで食べてください>

果貿來來豆漿

  • 住所:No.32號, Guofeng St, Zuoying District, Kaohsiung City, 台湾 813
  • 電話:+886-7-583-2801
  • 営業時間:月、水~日 4:45~11:30
  • 休館日:火曜日

手作り水餃子「果貿吳媽家餃子」

果貿吳媽家餃子
<食事時は注文してから運ばれてくるまで時間がかかることがあります>

1990年に果貿社區内の市場の小さな屋台から始めた手作りの水餃子のお店が「果貿吳媽家餃子」。黒トリュフ味など新しいメニューも開発して人気となり、現在では、デパートやインターネットで販売されるまでになりました。

お店では水餃子の種類は、数種類しかありませんが、モチモチした食感のゆでたての水餃子が味わえます。

韮菜蝦仁餃
<韮菜蝦仁餃(ニラとエビの餃子)10個130元>

お店は食事時には行列となり、名前と人数を入り口で登録して待たなければならないので、できるだけ食事時を避けて行ってみてくださいね。

炒飯
<炒飯(チャーハン)は3種類あり、100元~110元です。パラパラでおいしいので水餃子と共にオーダーしてみてください>

青菜豆腐蛋花湯
<野菜と豆腐のスープ「青菜豆腐蛋花湯」は2~3人でシェアできるボリュームで60元です>

地元の人に混ざって、眷村グルメも ぜひ味わってみてください。

果貿吳媽家餃子(吳媽々餃子館家常菜)

  • 住所:No.8號, Cuifeng Rd, Zuoying District, Kaohsiung City, 台湾 81355
  • 電話:+886-7-588-7857
  • 営業時間:11:00~14:00・17:00~20:30
  • アクセス:台湾鉄道「內惟」駅下車、徒歩約5分。または、台湾新幹線「左營」駅から紅35バスで「果貿社區」下車
  • 公式サイト:果貿吳媽家餃子

セットメニューがある「小團圓功夫私廚」

セットメニューがある「小團圓功夫私廚」
<席は多くないので、人数が多い場合は予約をおすすめします>

果貿社區内にあるお店ではありませんが、眷村グルメが一人前のセットとして味わえるレストランが「小團圓功夫私廚」です。

セットメニュー
<主食(300~400元程度)+138元で写真のようなセットになります>

もと海光二村の眷村にあった小團圓功夫私廚は、現在は、マジョリカタイルなどが飾られるスタイリッシュな店内になっています。セットメニューで、一人でも入りやすいレストランなので、一人旅の方にもおすすめです。

小團圓功夫私廚(海光二村眷村私房菜餐廳)

  • 住所:No.52號, Zhongyan Rd, Zuoying District, Kaohsiung City, 台湾 813
  • 電話:+886-7-556-8861
  • 営業時間:11:00~14:30、17:30~21:00 
  • 公式SNS:Facebook

眷村文化資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」

「眷村文化」資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」
<入場料は50元です>

「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」は、日本時代に日本海軍の居住地でもあった明徳新村内の建物を整備し、2018年から資料館として公開しています。2005年の国防部の統計で、全台湾の眷村の数は886あり、886は眷村の代名詞になっています。この886(捌捌陸)から名前が取られました。

資料館は、建物ごとに「眷村時代館」など4つのエリアに分かれています。眷村時代館に使われている建物は、かつて中曽根康弘元首相が台湾に赴任した際に住んでいた「明德2号」です。眷村の住宅の中のリビングやキッチンをはじめ、生活用品などを展示し、生活の風景を再現しています。

「眷村文化」資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」

再見捌捌陸-台灣眷村文化園區の隣の建物には、「將軍好宅」と「轉角壹貳壹」という資料館もあります。こちらは無料で入ることができますので、時間がある方は立ち寄ってみてください。將軍好宅には、チャイナドレスや小道具が置かれているので、眷村の住宅の中で写真を撮ることができます。

「眷村文化」資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」
<展示はこのように工夫されています>

「眷村文化」資料館「再見捌捌陸-台灣眷村文化園區」
<將軍好宅の入場料は無料です>

再見捌捌陸-台灣眷村文化園區

  • 住所:Haifu Rd, Zuoying District, Kaohsiung City, 台湾 813
  • 電話:+886-7-581-2886
  • 営業時間:土~月10:00~18:00、火~金11:00~17:00 
  • アクセス:台湾新幹線・左營駅から53Aバスで「明建里」或いは紅51Aバスで「海功路口(軍校路)」下車、徒歩約5分

まとめ

果貿來來豆漿
<「果貿來來豆漿」の店内の様子。いろいろな眷村グルメを味わってみてください>

眷村は、生活スタイルやグルメなど台湾特有の眷村文化が存在する場所ですが、建物の老朽化や都市計画等で取り壊されるケースもあります。近年この眷村を保存し、観光資源として活用する動きが活発になってきています。

眷村を散策すれば、地域独特の歴史文化に触れることができますので、皆さんも今回ご紹介した眷村や資料館、そして、台湾各地の眷村にぜひ足を運んでみてくださいね。

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千里

静岡県出身、台湾の高雄在住。現在、日本語・中国語教室を開きながら、ガイド、特約翻訳、通訳、ライター等に従事しています。

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