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【インドネシア】バリ島の結婚式ってどんな感じ?姪の婚約式編
皆様こんにちは!今年もどうぞよろしくお願いいたします。
お正月に起きた能登半島の大震災。動画などで知りましたが、東日本大震災の時に私はまだ日本にいて、激しい揺れの中で死を覚悟したこと(その時は地下にいたので)、帰宅難民になったこと、その後に確認できた惨状を思い出し涙が止まりませんでした。
能登半島地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、犠牲になられた方々に謹んでお悔み申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興をバリ島から心よりお祈りしております。
さて今回は、バリ島の結婚式について2回に分けてお届けしたいと思います。バリ島の結婚式事情は日本と比べるととても複雑です。
宗教によって結婚式のやり方が違うのは当然ですが、バリヒンドゥーの結婚式だけでもカーストや地域の習慣、僧侶や家族の都合、本人たちのなれそめ、家族の合意や反対があるか、基本的に自宅や僧侶宅で結婚式を行うので、その準備や担当などなど・・・本が数冊書けるのでは?と思うくらい千差万別です。
なので、その辺の難しいことは省き、先月結婚した姪を中心に結婚式のお披露目をしたいと思います!今回は姪の婚約式について、次回は画像を中心に結納式と結婚式本番の様子をお伝えします♪
注)あくまでも夫の実家スタイルの結婚式なので、すべてのバリヒンドゥーの結婚式に当てはまるものではありません。
皆様には、バリヒンドゥーの結婚式に参加した気持ちになって頂けると嬉しいです♪
※多くの人が画像に写っていますが、画像掲載についてはすべてご了承いただいています。
目次
結婚儀式はここから始まります!婚約式
夫の実家では、結婚をするための儀式は3段階に分かれています。まずは婚約式、そして結納式、最後に結婚式本番です。今回は最初の婚約式について、お伝えします。
夫は男だけの4人兄弟で、今回結婚をしたのは3番目の兄の長女になります。私が姪と最初に会ったのは、彼女がまだ2歳の頃でした。
バリ島の子ども達は親や年長者の注意をちゃんと聞く子が多いです。しかし、2歳の時の姪っ子は、かなりのきかんぼうで親族お手上げの状態でして・・・僧侶に悪霊退散のお祈りをしてもらうという話もありました。
しかし、姪は明るく人情深い性格で聡明な女性に育ちました。理学療法士の資格を取り、クリニックも開業しています。そして現在もさらに上の資格を目指して、ジャカルタで学んでいます。また、私がバリ島に移住した際、何も分からない私をいつも明るく支えてくれました。
夫の実家は私たちの自宅から遠く、渋滞にも巻き込まれて予定時間よりかなり遅れてしまったのですが・・・まだ婚約式は始まっていませんでした(バリ島あるあるです)!
この日の婚約式ですが、姪と近い親族は参加必須です!バリ島の女性は結婚すると旦那様の家の人になります。姪も結婚の儀式が終わったら、もうこの家の人ではなく「他人」と言う事になるので、参加必須は姪とのお別れを惜しむ意味もあります。
とは言っても「二度と家の敷居をまたいではいけない」とかは無く、実家に立ち寄ったり、里帰りするのはいつでも自由なので、日本人の私から見ると「ちょっとおおげさ」と思ってしまうのも否めません。
この画像のピンクの帯をしているのが姪です。この日は、皆バリ島の民族衣装(バリ島の正装です)を着ていますが、どちらかというと普段着に近い正装です。
これは何をしているのかというと、両家で結婚に関する契約について書類を確認しています。その中にはもちろん、離婚になってしまった時の条件なども含まれます。
ほとんどの場合、新婦側の家の要望を新郎側が受け入れる形になります。そして、さまざまな結婚に関する条件を両家ですり合わせをし、合意に至った時、僧侶と村の長老や村の偉いお役人たちが承認をします。
ところで、私が結婚した時のこの書類、今どこにあるんだろう~(笑)
婚約式の〆は僧侶のお祈り
両家が結婚の条件に合意し、この結婚に問題ないことが無事承認されました!僧侶が神様への報告を含め最後の〆で祈りを捧げます。
僧侶から神様へ結婚についての報告と共に、承認者として、その責任についての誓いを祈りとして捧げます。
姪の旦那様は、姪の幼馴染で夫の長兄の奥さんの甥っ子でもあります。家もバイクで5分ほどの距離になります。バリ島の田舎だと、比較的近いもの同士の結婚が多いです。なので、新郎新婦は家族も含め公認の仲なので、誰の反対もなくあっさりと承認されました!
そしてこの日から、姪は結納式の日まで家の敷地外へ出ることは許されません!万一事故や怪我があったり、ブラックマジック(呪い)をかけられたりしたら大変なことになるからです。バリ島ではいまだに結婚の儀式にブラックマジックはつきものなのです。理由は「羨ましい」という妬みの気持ちからと言いますが、本当なのかな~?
その間、夫の実家では結納式の準備が着々と進められます。
通常その期間は1週間位なのですが、今回は姪の旦那様(ジャカルタの警視庁勤務の警察官)と姪が多忙ですぐにジャカルタに戻る必要があるため、軟禁期間は4日間になりました。
私も自分の結婚式の際、同じく実家で1週間の軟禁状態になったのですが・・・お風呂は水だし乾季で寒くて、食事も白米だけ(訪問客の相手で夜遅くになるので、おかずが残っていない)。
本当に辛かった~!「私、こんなところで何やっているんだろう?」という気持ちになりました。首はむちうちになるし、もし日本で結婚していたら「今頃はブライダルエステをやっているんだよな~」と切なくなりました(笑)
婚約式の後、夕食はみんな思い思いに!
婚約式が終わると、新郎とその親族は食事などを共にせず、すぐに帰宅します。そして、実家でも特別な食事をふるまうことは無く、普段通りの夕食でした。けれども、最も近い親族が集まっているので、ちょっとしたパーティー気分で盛り上がっていました!
大人の男性たちは、普段の食事じゃ物足りなかったのか・・・いつの間にかサテ・リリット(日本のつくねみたいな感じのバリ料理)の種を買ってきて、竹串につけています。
ココナッツの炭で火をおこし、サテ・リリットを焼いています。「火が強すぎて焦げそう!」とヒヤヒヤしましたが、焼きたてのサテ・リリットはとても美味しかったです♪
若い女子たちは、ソーセージの焼肉パーティーで盛り上がっていました♪私はバリ島にカセットコンロがあることをこの時初めて知って衝撃を受けました~(笑)
最後に
以上が姪の婚約式になります。
婚約式は新婦側がメインの儀式になるので、新婦側の家は色々と大変です!そして姪は婚約式の最中、僧侶や偉い人たちに「結婚」についての覚悟と考え方を諭され、もうすぐ「この家の人ではなくなる」という気持ちがだんだんと現実味を帯びてきたみたいです。
夕食の時は、パーティー気分の親族をよそに母親と部屋へ引きこもってずっと泣いていました(マリッジブルー?)。私もバリ島へ来てからずっと支えてくれた姪が「もう他人になる」と夫に言われて、結婚への祝福と姪がどこか遠い人になってしまうという気持ちが相まって、複雑な気分になりました。
次回は、姪の結納式と結婚式について、画像中心にお届けします!バリヒンドゥーの華やかな花嫁衣裳や、若い女子たちが本気を出した、きらびやかなクバヤ姿(バリ島の正装)など、バリ島の結婚式に呼ばれた来賓気分でお楽しみいただけると嬉しいです♪
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Kucing
- 2014年に日本からバリ島へ移住。現在は夫・猫の姉妹と暮らしている主婦です。バリ島のおすすめ情報からディープなバリ島の姿まで、幅広い内容を在住者目線でお届けします!どうぞよろしくお願いします♪