全国のバルーンフェスティバルまとめ~海外の例も紹介~

全国のバルーンフェスティバルまとめ~海外の例も紹介~

カラフルな気球が空高く舞い上がる、美しい空の祭典「バルーンフェスティバル」。ごく一部の地域でしか開催されていないイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、競技大会を兼ねて開催されることが多く、北海道から九州まで、全国各地でバルーンフェスティバルがたくさん行われているんです。

本記事では、そんな日本全国のバルーンフェスティバルをまとめて紹介。各イベントの例年の開催概要、特徴や魅力をお伝えします。海外のバルーンフェスティバルの例も最後に少しだけご紹介しています。

目次

<1. バルーンフェスティバルってどんなイベント?>

<2. 北海道のバルーンフェスティバル>

<3. 東北のバルーンフェスティバル>

<4. 関東のバルーンフェスティバル>

<5. 中部・北陸のバルーンフェスティバル>

<6. 近畿のバルーンフェスティバル>

<7. 九州のバルーンフェスティバル>

<8. 海外のバルーンフェスティバル>

1. バルーンフェスティバルってどんなイベント?

バルーンフェスティバルとは、たくさんの気球が一斉に空に放たれるイベントのこと。地域によって開催内容はさまざまで、競技レースや観光客向けの搭乗体験などが主なプログラムです。なかには、夜間に地上に繋ぎ止めた気球をライトアップする、ナイトグローを開催している地域もあります。

気球は、風が安定している時間帯に飛行するので、風が穏やかな早朝か夕方にフライトします。そのため、競技レースは早朝から始まり、レース後に搭乗体験や熱気球教室を行うのが一般的です。競技観戦や搭乗体験を希望する場合は、事前に公式サイト等で予約制なのか整理券が配布されるのか等、しっかり確認しておきましょう。

多くのバルーンフェスティバルでは、気球だけでなく、ご当地グルメ市場や地元のものづくり体験なども実施しています。その土地の魅力もめいっぱい楽しめる、人気の高い観光イベントです。

2. 北海道のバルーンフェスティバル

まずは、北海道の広大な土地を生かした、迫力満点のバルーンフェスティバルを紹介します。

北海道バルーンフェスティバル

北海道バルーンフェスティバル
<写真提供元:北海道バルーンフェスティバル組織委員会>

北海道バルーンフェスティバルは、日本で初めて開催された、最も歴史のあるバルーンフェスティバルです。1974年から始まり、2023年でちょうど50回目を迎えました。毎年8月に行われており、約40機近くの気球が熱気球の町・上士幌町(かみしほろちょう)に集まります。

主なプログラムは、大空を舞台にパイロットたちが飛行技術を競い合う「気球レース」、実際に気球に乗って上空30mの高さから広大な景色を一望できる「係留体験搭乗」、夜空の下、たくさんの気球がバーナーの炎により美しく輝く「バルーングロー」など。昨年は、可愛い形の気球が立ち並ぶエリアに入って間近で気球の迫力を体感し、記念撮影ができる「バルーン・ポンコタン」なども開催されました。

会場の上士幌町航空公園までは、帯広駅から車で約1時間。最寄りの駐車場は開催年により異なるので、事前に公式サイト等で確認しておきましょう。整理券が必要なプログラムもあるので要チェック。

公式サイト:北海道バルーンフェスティバル

3. 東北のバルーンフェスティバル

北海道に続いて、多くの山々や丘陵地帯を持つ東北地方は、バルーンフェスティバルが盛んな地域のひとつ。ここでは、東北のバルーンフェスティバルを3つ紹介します。

一関・平泉バルーンフェスティバル(岩手県)

一関・平泉バルーンフェスティバル
<写真提供元:一関・平泉バルーンフェスティバル実行委員会>

一関・平泉バルーンフェスティバルは、毎年10月中旬に行われる、岩手県の秋の風物詩。秋開催のため、紅葉の美しい山々を眺めることができます。当初は東日本大震災の復興支援として開催されましたが、その人気の高さから、毎年恒例のイベントへと成長しました。

国内最高峰の熱気球競技シリーズ「熱気球ホンダグランプリ」の内の一戦で、毎年国内トップクラスのパイロットが集まります。

本格レースの観戦はもちろん、当日は搭乗体験や熱気球教室も開催されており、全日参加しても飽きない、盛りだくさんのバルーンフェスティバルです。また、バーナーの炎と音楽の共演が繰り出すスペシャルイベント「バルーンイリュージョン」は、夜の闇に色とりどりの熱気球が光り輝き、その光景は圧巻の美しさです。

夜の一関・平泉バルーンフェスティバル
<写真提供元:一関・平泉バルーンフェスティバル実行委員会>

会場の一関水辺プラザまでは、JR一ノ関駅から車で約10分。周辺は駐車場が少ないので、シャトルバスも運行しています。搭乗体験は事前申込制で予約が必要なので、公式SNSでチェックしておきましょう。

公式Facebook:一関・平泉バルーンフェスティバル

大崎バルーンフェスティバル(宮城県)

大崎バルーンフェスティバルは、1985年から開催されている、歴史のあるバルーンフェスティバルです。毎年11月下旬に行われており、約1万人もの来場者が訪れます。

開催地の宮城県大崎市は、世界農業遺産に認定された大崎耕土(おおさきこうど)が広がる農業地帯。大崎耕土とは、冷害や洪水など、東北地方の厳しい自然下で食料を維持するために発展した大地のこと。広大な自然の上を飛ぶカラフルな気球群は迫力満点です。

当日は、バルーンの競技レースや搭乗体験だけでなく、小型飛行機のデモフライトやパワードパラグライダー大会が行われることもあります。

会場の江合川(えあいがわ)河川公園までは、仙台市から車で約2時間、最寄りの岩出山駅からは徒歩約10分。体験搭乗は整理券が必要なので、事前に準備しておきましょう。

会津塩川バルーンフェスティバル

会津塩川バルーンフェスティバルは、毎年10月に行われる、喜多方の秋の風物詩。福島県唯一のバルーンフェスティバルです。「バルーンのまち喜多方」として町づくりを推進しており、地域全体でイベントを盛り上げています。

開催地の会津盆地は広大な田園エリア。気球の上からは日本百名山に数えられる「飯豊山(いいでさん)」や、福島県のシンボル「猪苗代湖(いなわしろこ)」を眺めることができます。

日中は競技レースや搭乗体験、夜は花火と音楽に合わせてバルーンに明かりを灯すナイトグローが行われ、幻想的な光が喜多方の空を彩ります。その他、会場近くでは物産展も行われており、ご当地グルメや地元の名産品も購入可能です。

会場の日橋川(にっぱしがわ)緑地公園自由広場までは、塩川駅から車で約5分。搭乗体験は事前申込に当選した人のみで、新規受付はしていないので要注意。

4. 関東のバルーンフェスティバル

日本一広大な関東平野で行われる、見どころ満載のバルーンフェスティバルを紹介します。

おやまバルーンフェスタ(栃木県)

おやまバルーンフェスティバル
<写真提供元:おやまバルーンフェスタ実行委員会>

栃木県は小山市で開催されているおやまバルーンフェスタは、毎年11月に行われています。観光資源の確立としてだけでなく、熱気球を通して子供たちに夢を与えることを目的に作られました。

競技レースや搭乗体験、ナイトグローはもちろん、子どもも楽しめるバルーンお絵描きコーナーも設けられており、家族みんなで楽しめるイベントです。地元で採れた野菜やフルーツを販売するマルシェも開催され、食事や買い物も楽しめます。

会場の「森のはらっぱ」小山総合公園多目的広場までは、小山駅から車で約15分。搭乗体験は整理券を配布しており予約不可。その他、詳細情報は公式サイト等で確認しておきましょう。

公式サイト:おやまバルーンフェスタ

5. 中部・北陸のバルーンフェスティバル

中部・北陸地方は、高原のさわやかな風を感じられるのが大きな魅力。ここでは、中部・北陸のバルーンフェスティバルを2つ紹介します。

チューリップバルーン(富山県)

毎年4月中旬の土日に行われているチューリップバルーン。見どころは、なんといっても眼下に広がるチューリップ畑です。富山県砺波市(となみし)は日本一の栽培面積を誇るチューリップの産地で、4月下旬からは国内最大級のチューリップフェアが開催されています。そんな満開のチューリップを眺めながら空中散歩するバルーンは、写真映えすること間違いなし。砺波市は独特の集落形態「散居村」(さんきょそん)が広がる地域でもあり、日本の農村の原風景も楽しめます。

競技観覧は無料で予約不要ですが、搭乗体験は感染拡大防止のため、2023年は実施していません。今後は予定変更などの可能性もあるため、開催内容は公式サイト等で確認しておきましょう。会場の砺波市中村グラウンドまでは、砺波駅から車で約5分。チューリップバルーンを楽しんだ後は、散居村観光なども楽しんでみてくださいね。

公式サイト:チューリップバルーン

佐久バルーンフェスティバル(長野県)

佐久バルーンフェスティバル
<写真提供元:佐久バルーンフェスティバル組織委員会>

佐久バルーンフェスティバルは、ゴールデンウィーク中に開催される、長野県最大級の熱気球大会。3日間にわたり競技レースや搭乗体験が行われ、佐久を代表するビッグイベントです。「子どもたちに感動を!」をコンセプトに、気球フライトだけでなく、よさこいや音楽イベントなど、子どもも楽しめるステージや体験イベントも用意されています。

熱気球ホンダグランプリの内の一戦なので、本格的な競技レースも圧巻です。ライブ配信もされており、それだけ地元での人気の高さがうかがえます。

会場の千曲川(ちくまがわ)スポーツ交流広場までは、最寄りの佐久平駅から車で約15分。臨時シャトルバスも運行しています。搭乗体験は事前予約制なので、公式サイト等を確認しておきましょう。詳細情報は、各種公式SNS(Instagram、Facebook、X(旧Twitter))でも発信しているので要チェック。

公式サイト:佐久バルーンフェスティバル

6. 近畿のバルーンフェスティバル

バルーンフェスティバルは、地方のゆったりした場所だけでなく、都市部からアクセスの良い場所でも行われています。ここでは、近畿のバルーンフェスティバルを2つ紹介します。

京都・亀岡バルーンフェスティバル(京都府)

京都・亀岡バルーンフェスティバル
<写真提供元:京都・亀岡バルーンフェスティバル実行委員会>

京都・亀岡バルーンフェスティバルは、2023年から始まった新しいバルーンフェスティバルです。2月25日〜26日の2日間にわたって行われ、初回から約12,000人もの来場者が訪れました。この人気の高さから、2024年も開催が決定。京都の冬の風物詩となりそうです。

開催地は豊かな自然に囲まれた亀岡盆地。気流が安定していて、気球フライトに適した環境だと言われています。そのため、気球だけでなくパラグライダーの聖地としても有名です。

競技レースや搭乗体験、ナイトグローに熱気球教室など、プログラムは盛りだくさん。朝から晩まで冬の京都に浮かぶバルーンを楽しめます。

会場の保津川水辺公園までは、亀岡駅から徒歩約10分。京都駅から快速電車で約20分と、利便性に優れているのが大きなメリットです。搭乗体験は事前予約制なので、公式サイトや公式X(旧Twitter)で確認しておきましょう。

京都の奥座敷に集うカラフルな気球群は一見の価値ありです。

公式X:京都・亀岡バルーンフェスティバル

びわ湖東近江バルーンフェスタ(滋賀県)

びわ湖東近江バルーンフェスタは、2022年から始まった新しいバルーンフェスティバルで、毎年11月下旬に行われています。熱気球ホンダグランプリの招致を目指して、プレ大会として開催されました。

開催地の東近江市は、熱気球のフライトエリアとして人気の地域です。特に琵琶湖周辺は、近畿地方では「熱気球のメッカ」として知られており、毎年琵琶湖を横断するバルーンレースが行われています。

プログラムは、競技レースや搭乗体験、ナイトグローなど。同時に農林水産祭りも行われているため、地元の名産品も楽しめます。

会場の布引グリーンスタジアムまでは、近江鉄道大学前駅から徒歩約15分。搭乗体験は事前予約制です。ぜひ、琵琶湖で秋の終わりを気球と一緒に楽しんでみてくださいね。

7. 九州のバルーンフェスティバル

九州は、世界規模のバルーンフェスティバルが開催されるほど気球が盛んな地域。ここでは、九州を代表するバルーンフェスティバルを紹介します。

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ(佐賀県)

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ
<写真提供元:佐賀バルーンフェスタ組織委員会>

佐賀インターナショナルバルーンフェスタは、毎年10月下旬から11月上旬の5日間にわたって行われる、国内最大のバルーンフェスティバルです。海外選手も参加する「パシフィック・カップ」や、動物やキャラクターの形をしたシェイプドバルーン(変形気球)が集まる「バルーンファンタジア」が開催されます。そのため、大会期間中は参加数100機以上、来場者数が約80万人と、バルーンフェスティバルとしてはアジア最大級。空を埋めつくす多くのカラフルなバルーンが、幻想的な空間を演出します。

他にも、熱気球教室や夜間係留だけでなく、グッズ販売やうまかもん市場、音楽コンサートなど、1日では回りきれないほどプログラムが充実。ただし、来場者数の多さから搭乗体験は実施されていないので注意しておきましょう。

会場の喜瀬川河川敷までは、混雑が予想されるため、電車やシャトルバスでの移動がおすすめです。当日は臨時駅「JRバルーンさが駅」が開設されるので、積極的に利用しましょう。

公式サイト:佐賀インターナショナルバルーンフェスタ

8. 海外のバルーンフェスティバル

世界の熱気球の中心地・アメリカをはじめとする、海外3ヶ国のバルーンフェスティバルを紹介します。

アルバカーキ国際バルーンフェスタ

アルバカーキ国際バルーンフェスタは、アメリカはニューメキシコ州のアルバカーキで行われる、世界最大級のバルーンフェスティバルです。毎年10月に9日間開催されており、世界中から約600機、100万人以上もの観客が集まります。1972年から始まった歴史のある大会で、アメリカ最大の国際イベントとも呼ばれています。

数々のプログラムが用意されていますが、1番の見所は空を埋め尽くすユニークなバルーン群。映画やアニメのキャラクター、かわいい動物の形を模したバルーンがそこら中に浮かぶ様子は、一気に非日常の世界に連れて行ってくれます。日本のバルーンフェスティバルとはまた違った雰囲気を味わえる、魅力的なイベントです。

アルバカーキ国際バルーンフェスタを楽しむには、入場券の購入が必要。午前と午後で分かれているので、1日滞在する場合はそれぞれのチケットを購入しておきましょう。ただし、悪天候により中止になっても、払い戻しはできないので要注意。

台湾バルーンフェスティバル

台湾を代表する夏のビッグイベントが、台湾バルーンフェスティバルです。毎年6月〜8月の約40日間にわたって開催されており、規模や開催期間は世界最長。2011年に初めて開催されてから、累計120万人もの来場者が訪れています。

開催地の台東(タイドン)県は、山脈に囲まれた自然豊かな場所で、パラグライダーやパラセーリングの人気エリア。他のバルーンフェスティバルと同様、搭乗体験や記念撮影、人気アーティストのライブも開催されています。特に、夜のプログラムでは、ナイトグローだけでなく、ドローンや光のショーなども行われており、台湾の幻想的な夜空を楽しめます。

会場までは車や電車、飛行機などで移動することもできますが、旅行会社によってはツアーが多数用意されているので、ぜひ利用を検討してみてください。

フィリピン国際気球フェスティバル

フィリピン国際気球フェスティバルは、毎年2月上旬に開催される、フィリピンで最も歴史のある航空スポーツイベントです。1994年に始まってから、毎年約10万人もの来場者が訪れています。

開催地のクラーク経済特区は、首都マニラから車で約2時間。リゾートホテルやゴルフ場、ショッピングモールなどが多く、フィリピンでは人気の観光地です。

イベントプログラムは、気球フライトやナイトグローだけでなく、パラグライダーやスカイダイビングも行われており、さまざまな空のスポーツを観賞できます。他にも、コンサートやフードブースなども設けられており、フィリピン料理を楽しめるのも魅力のひとつ。

クラーク国際空港までは、日本からの直行便もあるので、フィリピン旅行を考えている方は、バルーンフェスティバルにも参加してみてはいかがでしょうか。

今回紹介したバルーンフェスティバルは、ほんの一部に過ぎません。全国には、まだまだたくさんの魅力的なバルーンフェスティバルが開催されています。

国や地域によって体験できるプログラムはさまざまで、気球と一緒に楽しむご当地グルメや、地元の人たちとの交流は、きっと旅をより楽しいものに変えてくれるでしょう。

まだ見たことがないという方は、ぜひ一度参加してみてくださいね。

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