【ルクセンブルク】クリスマスマーケットをご紹介！

ルクセンブルクではクリスマスが２回ある！？

フランス、ベルギー、ドイツに囲まれた、神奈川県ほどの大きさの小国ルクセンブルクですが、ここではクリスマスを2回祝うってご存知ですか？

1回目は12月6日のKleeschenの日。「De Kleeschen」とはサンタクロースのモデルとなったSaint Nicholasのこと。St Nicholasは西暦300年ごろにMyra(現在のトルコ)にいた、貧しい人や子ども達を助けるNicholas司祭が由来となっていて、現在では子供の守護神とされています。

赤いマントに大きな杖を持ち、司教の姿をした若干サンタクロースとも違う風貌です。Kleeschenの日は、ルクセンブルク以外でもフランスやイタリア、オランダ、ベルギー、ドイツの一部地方でもお祝いをするそう。

毎年11月の終わりになると子供達は寝室のドアに靴下をぶら下げます。すると、12月5日の夜中にDe Kleeschenがやってきて、良い子にしていた子ども達に、「マナラ」と呼ばれる人型のブリオッシュをはじめとするお菓子やプレゼントを残していくのです。Kleeschenの日には多くの保育園・小学校にDe Kleeschenがやってきて、子ども達にプレゼントを配ります。

また、12月6日は子供達の祝日として学校はお休み（しかし大人は祝日でないため、この日は休暇を取る人が大半！）。また、12月6日前の週末には、市区町村でもKleeschenのパレードを行い、子ども達は（また！）たくさんのお菓子やプレゼントをもらいます。

11月後半からKleeschenの日を挟んでクリスマスまでの期間、２回のビッグイベントにルクセンブルクの街は色とりどりに輝きます。公共交通機関が無料のルクセンブルクでは、クリスマスマーケットをどれだけ回っても交通費はタダ！今回はそんなルクセンブルクのクリスマスマーケットをご紹介します。

ルクセンブルク市内のクリスマスマーケット

ルクセンブルク市内では、11月の後半から1月の頭にかけてWinterlightsと呼ばれる冬のお祭りが開催されます。この期間は市内の至る所でイルミネーションが設置されるほか、生のもみの木の販売、クリスマスマーケットやライブミュージックコンサートなどさまざまな催しが街の至る所で行われます。特に目玉となる大きなクリスマスマーケットは次の4つ。

1. Lëtzebuerger Chrëschtmaart

Place d'Armesに設置されるこのマーケットは1984年から毎年開催されています。ここではメリーゴーランドや射的ゲームの屋台もありますが、主に食事やドリンクの屋台が40近く並びます。レストランやショッピングセンターの並ぶ商店街近くに位置するため、買い物や仕事帰りに立ち寄ったり、食事後にもう1杯、なんて人も。

【Lëtzebuerger Chrëschtmaart】

住所： Pl. d'Armes, 1368 Ville-Haute Luxembourg
公式サイト：Lëtzebuerger Chrëschtmaart
営業時間: 日曜日から木曜日まで 11:00-21:00、金・土曜日 11:00-22:00 （12月25日は閉まっています）

2. Wantermaart

Plce de la Constitutionに設置されるこのマーケットは、移動式アトラクションが最も多いので、子供連れにも大人にも人気です。ルクセンブルクの遺跡を一望できるアドルフ橋の近くにあり、遺跡をバックに13メートルの巨大なクリスマスツリーも撮影できます。また、観覧車やバンジートランポリンも設置されています。チケットの購入にはキャッシュオンリーの場合も多いので、気をつけて！

また、このクリスマスマーケットの目の前にはノートルダム大聖堂があります。クリスマス前の週末には、この大聖堂でミュージックコンサートも開かれるので、ぜひチェックしてみてください。

【Wantermaart】

住所： 2 Bd Franklin Delano Roosevelt, 1116 Ville-Haute Luxembourg
公式サイト：Wantermaart
営業時間: 日曜日から木曜日まで 12:00-21:00、金・土曜日 11:00-22:00 （12月25日は閉まっています）

3. Niklosmaat

Place de Parisのこのマーケットは、上記2つよりも規模が小さめのものの、Saint Nicolasをモチーフにしたデコレーションとルクセンブルクの古き良き建築物がマッチしたとても可愛らしいマーケットです。22mの巨大なツリーには285,000個ものLEDが輝きます。ここではホットワインやルクセンブルクのスープ、ソーセージといった伝統的な食べ物から、ハンドメイドの花環、おもちゃ、クリスマスデコレーションなど、様々な屋台が並びます。

特に、ここに設置されている大きなグリルで焼かれるルクセンブルク伝統の白ソーセージ(Grillwurst)は、市内のクリスマスマーケットの中でも一番美味しいと評判です。また、毎日のようにDJや音楽隊によるコンサートも行われるので、公式プログラムは要チェック！

また、このPlace de Parisから徒歩数分のPlace des MartyrsにはLEDライトでできた光のトンネルもあり、インスタ映え間違いなし！

【Niklosmaat】

住所： 1931 Gare, Luxembourg Luxembourg
公式サイト：Niklosmaat
営業時間: 日曜日から木曜日まで 11:00-21:00、金・土曜日 11:00-22:00 （12月25日は閉まっています）

4. Winterkids

ルクセンブルグ市庁舎があるPlace Guillaume IIに設置されるこのマーケットの対象は子供とその家族。屋台やメリーゴーランドに加え、ここでの目玉はショーやワークショップなど、参加型アクティビティが開催されています。2023年はキャンドル作りや木工作、サーカスの体験や、薪でのクッキングに参加できます。ほとんどのアクティビティが、ルクセンブルグ語、ドイツ語、フランス語、英語に対応しているので安心です。

また、市の観光局は、街のいたるところにあるイルミネーションを回るWinterlights by Nightというウォーキングツアーも開催しています。毎週金曜日の17:30～19:00で開催されるこのツアーでは、ガイドによる説明受けながら、これらのクリスマスマーケットやイルミネーションを回れるので、観光にはぴったり！

【Winterkids】

住所： 23 Rue du Fossé, 1536 Ville-Haute Luxembourg
公式サイト：Winterkids
営業時間: 水曜日から金曜日 17:00-20:00、土・日曜日 15:00-18:00

ルクセンブルグでおすすめのフード

ルクセンブルクのクリスマスマーケットでぜひ食べて欲しい料理No.1はGromperkichlcherと呼ばれるジャガイモのパンケーキです。細切りにしたジャガイモを揚げ焼きにした素朴な料理ですが、外はカリカリ、中はホクホクで、感動の味！

Kniddelenはニョッキのようなパスタをベーコンの入ったクリームソースに混ぜた料理。クリスマスのみならず食べられる伝統料理ですが、寒さで冷えた体を温めるにはもってこいの一品です。また、ルクセンブルクの伝統料理を提供するレストランはあまり見つからないので、クリスマスマーケットで見つけたら、挑戦するチャンス！

Kurtos Kalacsは「煙突ケーキ」と呼ばれるハンガリー発祥のケーキです。ブリオッシュのような甘い生地を木の棒に巻きつけて焼き上げ、仕上げに砂糖やココア、キャラメルなどをかけます。焼きたてほかほかを口に頬張るのはとっても贅沢。軽めの生地であっさり食べられ、お値段も4ユーロほどでとてもリーズナブルです。

また、フィンランド式サーモングリルもクリスマスマーケットの定番！直火で焼いたサーモンをパンに挟んで食べるのがルクセンブルグ流。揚げ物が多い屋台の中でも、最もヘルシーな料理かもしれません。

まとめ

今回は、ルクセンブルクのクリスマスマーケットをご紹介しました。近隣のストラスブールやドイツのクリスマスマーケットへ訪れる日本人向けツアーはありますが、残念ながらルクセンブルクのそれはまだあまり知られていません。しかし、EU屈指の財力を誇るルクセンブルクでは、クリスマスマーケットにもかなりの力の入れようで、近隣の有名どころにも負けない豪華絢爛なイベントとなっています。ぜひ、皆さんも足を運んでみてください。