旅行でのトラブル例と対策(海外旅行・国内旅行別)

海外で困っている様子 イメージ

日常から離れて楽しく過ごせる旅行。ですが、ときには「何日も前から準備し、途中まで素敵な時間を過ごしていたのに、思わぬトラブルでがっかりな気分になってしまった」「急な用事が入りキャンセルしようとしたら、高額のキャンセル料がかかることがわかった」といった事態になってしまうこともあります。

契約内容の相違や交通機関の遅延、事故や病気に至るまで、トラブルの種類はさまざまです。あらかじめ対策をしたり、トラブルに遭っても適切に対処できるよう、旅行ではどんなトラブルがあるのか知っておきましょう。具体的な事例や対策方法などをご紹介します。

目次

<1. 旅行にはどんな種類のトラブルがある?>

<2. 旅行のトラブル例と対策(海外旅行/国内旅行共通編)>

<3. 旅行でのトラブル例と対策(海外旅行編)>

<4. 旅行でのトラブル例と対策(国内旅行編)>

1. 旅行にはどんな種類のトラブルがある?

まずは、旅行関連でよくあるトラブルの種類について知っておきましょう。

契約に関するトラブル

申込書
<出典元:写真AC

まずは、契約に関するトラブルです。「ホテルを予約したはずが予約できていなかった」「キャンセル料はかからないと書いてあったのに実際は全額返金だった」など、契約内容の確認不足から、悪質な事業者によるものまで内容はさまざまです。

トラブルを未然に防ぐためには、契約内容をよく確認し、予約や契約に関する条件を十分に理解することが大切です。キャンセル料や利用規約、返金ポリシーなど、小さな文字で書かれていることまで入念に確認しておきましょう。不明点は事前にホテルや旅行会社に問い合わせしておくと、トラブルの未然防止につながります。

また、信頼性の高い予約サイトやツアー旅行を利用するのも1つの手段です。口コミや評判をよく確認し、実績のある旅行会社を選ぶようにしましょう。

現地での金銭関係に関するトラブル

金銭
<出典元:写真AC

旅行で気分のいいときに、ついおろそかになってしまうのが、荷物の管理。財布の盗難、スリのトラブルなどはよく聞くトラブルです。旅行中は気付かなくても、実はカード情報が盗まれていて、後から被害に遭うこともあり得ます。

旅行中にお金がなくなってしまうと、食事や買い物に支障が出るだけではなく、旅行先から帰るのも難しくなってしまうケースも出てきます。その後の日程を暗い気分で過ごさざるを得なくなることもあるでしょう。しっかり荷物を管理し、財布は2つに分けておくなど、基本的な対策が必要です。

海外では両替、チップ、デポジットなど、慣れない対応も必要になってきます。旅行先の通貨や支払い方法についても事前に確認しておきましょう。

事故や病気に関するトラブル

交通トラブル
<出典元:写真AC

旅行中、事故に巻き込まれたり、事故を起こしてしまったりすることもあります。病気にかかってしまうこともあるでしょう。

交通事故などのアクシデントが起きた場合は、すぐに警察を呼び、冷静に対処しましょう。旅行中は食べ物、飲み物にも注意し、こまめな手洗いやアルコール消毒を心掛けます。もしものときに備え、医薬品や応急処置キットを用意しておくと安心です。

海外旅行での渡航先によっては、旅行前の予防接種も重要です。地域によって流行している感染症は異なるので、必要に応じて予防接種を受けましょう。種類によっては複数回の接種が必要な場合もあるので、余裕を持ってスケジュールを立てなくてはいけません。

海外での事故や病気に備えて、事前に海外旅行保険へ加入しておくと、万が一の時の備えになります。特に海外の治療費は高額になることが多く、入院費だけで数百万かかることも。保険会社によってサポート内容や補償金額が異なるので、事前によく確認してから加入しましょう。

交通機関に関するトラブル

交通遅延
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飛行機の欠航や電車の遅延、乗り間違いなど、旅行の行程を乱してしまうような交通機関のトラブルもあります。

このようなトラブルを避けるためにも、スケジュールは慎重に、余裕を持って立てるようにしましょう。公式サイトやアプリなどで、最新情報をこまめに確認しておくと、万が一の時でもスムーズに予定変更できます。

遅延やキャンセルが確定した際は、すぐにツアー会社やホテルなど関係する先に連絡することも忘れずに。

天候やストライキなどで飛行機が欠航になった場合でも、多くの海外旅行保険では「航空機遅延費用」などの補償オプションが追加できるため、旅行前に加入を検討してみてください。

2. 旅行のトラブル例と対策(海外旅行/国内旅行共通編)

ここからは、具体的なトラブル例と実際に起こった場合の対処法を紹介します。まず、海外旅行、国内旅行共通の例です。

思わぬキャンセル料が発生した

キャンセル
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キャンセル料はホテルや旅行会社によって発生するタイミングは異なります。独立行政法人国民生活センターの資料には、「半年先の航空券を解約しようと思ったら、代金の50%もキャンセル料がかかることがわかった」といった相談事例も載っています。

このようなトラブルを避けるためには、予約前にキャンセルポリシーを十分に理解することが重要です。解約や内容変更に関する条件は、原則契約内容にしばられます。事前の内容チェックはもちろん、予約完了後のメールにも目を通して、必ず保管しておきましょう。予約時にメールアドレスを間違って登録してしまうと、予約情報が確認できず、トラブルの解決が遅れるケースもあります。

保険会社によっては、取消料や違約料を補償してくれる旅行保険も取り扱っているので、予約前に加入するのも1つの手段です。解決が難しい場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。海外事業者とのトラブルについては、国民生活センター越境消費者センター(CCJ)でも相談可能です。

目当てにしていた施設が閉まっていた

臨時休館
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せっかくの旅行で目当ての施設が閉まっているとがっかりしてしまいますよね。雪や大雨などの自然現象から、テロやストライキなど地域によって原因はさまざま。単に定休日を見落としていたということもあるでしょう。このようなトラブルには、事前準備と柔軟な対応が不可欠です。

まず、旅行前に施設の営業時間や定休日をしっかり確認。SNSや観光ガイド、公式サイトなどを利用して最新情報も得ておくことで、予期せぬハプニングを防げます。

もし閉まっていても、気持ちを切り替えて柔軟にスケジュールを立て直すのも大切です。他の観光地やレジャー施設に行ってみたり、街を散策したりすると、新しい発見があるかもしれません。現地の観光案内所やホテルのスタッフにおすすめスポットを聞くのも1つの手段です。

3. 旅行でのトラブル例と対策(海外旅行編)

海外に行くと、日本では想像もつかないようなトラブルが発生することも。ここでは、海外旅行で特に多いトラブル例とその対処法を4つ紹介します。

持ち物が盗まれた

盗難
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海外旅行でよくあるトラブルが、スリや引ったくりです。空港やホテルでのチェックイン時に足元に置いた荷物を盗まれたり、背中のリュックから貴重品をすられたりと、盗難の手口は多種多様。集団の子どもたちに囲まれてスマホを盗まれるケースもあります。

このような盗難を防ぐためにも、貴重品はできるだけ身につけるか、ホテルの貴重品ボックスに保管しましょう。現金や貴重品を持ち歩く際は、同行者と分散して持つなどの工夫も必要です。

もし被害に遭った場合は、最寄りの警察署で「被害届の受理書」をもらいましょう。これはパスポートの発給申請や保険請求時に必要です。大使館や総領事館に相談すれば、現地警察への届け出に関する助言をもらえます。

大きなトラブルに発展させないためにも、貴重品は肌身離さず管理するように心がけましょう。

現金が足りなくなってしまった

海外ATM
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レストランやタクシーでのチップ、屋台や路面店での買い物など、現金が必要な場面はたくさんあります。クレジットカードがあっても、いざ現金がなくなってしまったら困ることがあります。

現金を調達する方法としては、まずクレジットカードのキャッシングがあります。ATMから引き出すことができ、利用した分はクレジットカードと同様に翌月一括返済できます。利用日の実勢レートで換算されるので、銀行より為替レートが良い場合もあり、手軽で便利な方法です。また、デビットカードやプリペイドカードでも現金を引き出せるものがあります。

海外送金サービスも利用できます。銀行からの送金が一般的ですが、現在はオンラインサービスの利用も広がっています。キャッシングに比べて、受取までに数日かかる・手数料が高額になる場合もありますが、銀行やサービスによって異なるので、事前に確認しておきましょう。

病気になってしまった

救急
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文化や気候の違い、時差などの影響で体調を崩してしまうこともあります。スケジュールに余裕を持たせる、十分な休養をとるなどの体調管理も重要ですが、特に海外での飲食は要注意です。心配な方は、水道水や生野菜、カットフルーツなどはできるだけ避けるようにしましょう。地域によっては油も危険です。

病院へ行くなら、まずホテルのコンシェルジュや旅行会社、もしくは海外旅行保険会社に相談して、指示を仰ぎましょう。紹介してもらった病院で診察を受けた後は、診断書や領収書を必ずもらいます。これらの書類は保険請求時に必要なので、大事に保管しておきましょう。

緊急時に焦らないためにも、旅行前に旅行会社や保険会社の電話番号を控えておくと安心です。さらに現地の医療事情もしっかり把握しておくと、もしもの時の備えになります。

ロストバゲージに遭ってしまった

空港荷物ターンテーブル
<出典元:写真AC

ロストバゲージとは、飛行機で預けた荷物が行方不明になってしまうこと。発生原因はさまざまで、飛行機の乗り継ぎ時に別の飛行機に積んでしまうケースや他人が間違って持ち去ってしまうケースなどが挙げられます。

ロストバゲージに遭ったら、まずは空港カウンターで相談しましょう。この時、荷物の特徴を伝えるので、メモを用意しておくとスムーズです。念のため英語のメモも持っておきましょう。

ロストバゲージは航空会社から一定の補償を受けられるので、申請書類をもらって必要な手続きを行います。適用条件は航空会社によって異なるので、申請時によく確認しておきましょう。

ロストバゲージに遭わないためにも、過去のタグは全て外しておき、目立つ場所にネームタグを付けておくなどの対策が必要です。

ロストバゲージについて詳しくは「ロストバゲージとは何のこと? 空港での荷物紛失時の対処法」の記事もご覧ください。

4. 旅行でのトラブル例と対策(国内旅行編)

ここでは、国内旅行で特に多いトラブル例とその対処法を4つ紹介します。

渋滞で時間がかかった

渋滞
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渋滞対策で大事なのは情報収集です。出発前に交通情報を確認し、渋滞の可能性が高い時間帯を避けて計画を立てるなど工夫しましょう。アプリやSNSなどを活用し、最新情報を把握しておくとスムーズです。目的地までの代替ルートを探しておくのも効率的。ナビを利用して、迂回路も確認しておきましょう。

また、自分の車が事故や渋滞の原因にならないためにも、ガソリンやバッテリー、タイヤなどの点検も必要です。定期的なメンテナンスで、車両トラブルを防ぎましょう。

渋滞で身動きが取れなくなったときのために、携帯用トイレなどを準備しておくと安心です。渋滞中の楽しみ方も工夫次第。音楽を聴いたり、家族や仲間と会話を楽しんだりして、つらい渋滞を乗り越えましょう。

新幹線に乗り遅れた

新幹線ホーム
<出典元:写真AC

新幹線に乗り遅れた場合でも、当日中であれば同一区間内に限り、後続の新幹線の自由席に乗車可能です。翌日以降や別の区間にまたがっての乗車はできないので要注意。

また「早特商品」などの、特別な利用条件で割引された切符の場合は、予約した車両・時間に限り有効なので、他の新幹線には自由席であっても乗車できません。

別の交通機関を利用する場合や新幹線が最終列車だった場合は、速やかに払い戻しをしましょう。出発時刻を過ぎていても、有効期間内であれば乗車券分の払い戻しは可能です。ただしクレジットカードで購入した切符は、カード会社によって取扱いが異なるので、駅係員に相談しましょう。

新幹線の乗り遅れについて詳しくは「新幹線に乗り遅れたときにできる3つの方法」の記事もご覧ください。

忘れ物や落とし物をしてしまった

忘れ物取扱所
<出典元:写真AC

忘れ物や落とし物に気付いたら、速やかに心当たりのある場所や近隣施設を確認しましょう。ホテルや観光地などで拾得物センターがあれば、そこでも忘れずに確認し、必要に応じて連絡先を交換しておきましょう。

どうしても見つからない場合は、警察に行って遺失届を提出します。なくした物の特徴を記録するので、色や形を、キャッシュカードなどの場合は記名や個別番号も報告します。各都道府県の警察Webサイトで拾得物情報を公表しているので、旅行先から帰ってきた後もサイトから検索することができます。

国内旅行保険に加入している場合、プランによっては「携行品損害補償」が付加されていることがあります。一般的には、スマホやカメラなどの貴重品が破損・盗難に遭った場合に限られますが、適用条件や補償の対象は保険会社によって異なるので、一度確認しておきましょう。

同行者とケンカになってしまった

ケンカ
<出典元:写真AC

食べたいものや行きたい所が合わない、旅行プランを丸投げしてくる、なぜか突然不機嫌に...。せっかく楽しみにしていた旅行も、同行者との価値観の相違やストレスなどで、トラブルに発展してしまうことも。 ケンカになってしまった場合は、事を荒立てないためにも、一旦距離を置いてみると良いでしょう。

旅行中は心理的にも物理的にも距離が近い状態。別行動をとってみたり、1人で楽しめるアクティビティに参加したりすると、後で落ち着いて話し合いができるかもしれません。ケンカを防ぐために、あらかじめ別行動でお互いが自由に過ごせる時間を作っておく方法もあるでしょう。

国内外問わず、旅行中のトラブルを避けるためには、どのようなトラブルがあるのかを知っておき、事前準備しておくと安心です。安全かつ楽しい旅行を実現するためにも、本記事で紹介した事例や対策方法を参考にして、旅行プランを立ててみてください。

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