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【ギリシャ】居酒屋へ行ってみよう!
カジュアルにお酒や料理を楽しめる居酒屋、お好きな方はきっと多いですよね?日本へ帰国した時の外食のマストなんですが、私が住んでいるギリシャにも居酒屋のようなお店がたくさんあります。
今回の記事ではギリシャの居酒屋についての説明とアテネのおすすめ居酒屋数店をご紹介しますので、ギリシャ旅行の際は参考にしてみてください。
目次
ギリシャの居酒屋ってどんなところ?
居酒屋の定義を調べてみると、「酒類とそれに合う料理も提供する飲食店、飲み屋」というような感じで、価格設定は比較的リーズナブルな店が多いようです。ギリシャで居酒屋にあたるお店も同じで、基本的には気軽に入れるカジュアルな雰囲気なので、旅行者にも敷居が低いです。
ちなみに、ギリシャではおつまみや小皿料理のようなもの全般を「メゼ」と呼びますが、味のバリエーション豊富で工夫を凝らしたものも多く、いろんな料理をつまみたい方におすすめです。ただし、盛りが豪快なギリシャでは小皿料理と言えども結構ボリューム満点だったりするのですが。他のお客さんが食べてるものを見て、どれぐらいの量か把握してから注文するといいです。
また、ピキリアといっておつまみの盛り合わせを出しているところも。お酒のタイプによって合うおつまみが違うので、たとえばウゾ用のピキリアなら塩漬けやマリネの魚に生野菜やオリーブ......というようなものの盛り合わせが出てきます。
<ピキリアの一例>
さまざまなタイプの居酒屋
あまり難しく考える必要はなくあくまで目安ですが、出しているお酒や料理のタイプによって居酒屋はいくつかのタイプに分かれます。
<ラカディコのラキとおつまみ>
メゼドポリオ
日本語で言うと「メゼ屋さん」のような感じで、スタンダードな居酒屋。いろんなお酒とメゼを出しています。お店の見た目が今風でおしゃれなデコレーションなら、料理も少しアレンジを加えたモダンギリシャ料理のメゼという場合がほとんどです。
ウゼリ
ウゾに特化した居酒屋。ウゾ以外のお酒やソフトドリンクなども出してますが、ウゾの品揃えが充実しているはずなので、いろんな銘柄を試してみたい方におすすめです。おつまみもシーフード系などウゾに合うものが多いです。
ラカディコ
ギリシャではぶどうの絞り粕から作ったポマースブランデーがいろんな地方で見られますが、ラキというのはクレタ島での呼び名です。その名がついたラカディコは、クレタ料理のメゼをお酒と一緒に楽しめるお店。ストレートで飲むラキはかなり強いですが、お酒好きな方にはたまらないはず。
チプラディコ
チプロもポマースブランデーですが、ラキのようにそのままのものと、アニスで風味をつけたものがあります。チプラディコはギリシャ中部ヴォロス発祥の居酒屋で、チプロとメゼのお店。メニューから好きな料理を頼むこともできますが、小瓶のチプロ1本ごとにおまかせでメゼが出てくるという独特のスタイルが楽しいので、ぜひ体験してみて。
アテネの居酒屋3選
アテネにはあちこちに美味しい居酒屋がありますが、最近行った3店をご紹介します。
1. Svoura
アクロポリスに近いクカキ地区にある、モダンギリシャ料理のメゼが楽しめるお店。飲食店が多いエリアですが、中でもここは特におすすめのひとつで、アテネっ子にも人気です。
パンが美味しい店は評価がそれだけで上がりますが、ここのはセモリナ粉入りの黄色っぽいパンで、天然酵母のほのかな酸味が味わい深いものでした。
メニューは毎月少しずつ変わります。この日に頼んだのは、まずはおつまみのルクマデス。ルクマデスというのはギリシャ風のイーストドーナッツのことですが、こちらはメゼなので塩系の味。マヌリというミルキーでフレッシュな味わいのチーズが中に入ったルクマデスは外がカリッとしてて、中はもちふわ食感。蜂蜜と胡麻とミントがトッピングされて、甘じょっぱい味でワインが進みます。
ブロッコリーのロースト。伝統的なレストランではシンプルに茹でて供されることが多いブロッコリーですが、こちらはちょっとモダンアレンジされてて定番のオリーブオイル&レモンドレッシングにアーモンドやチーズのトッピングがいいアクセントになっていました。
ギガンデスと呼ばれる大きな白いんげん豆のフライ。カリッと揚げられた豆の下にはガーリックとトマトのソースが敷かれ、独特の風味があるクリタモ(シーフェンネル)のピクルスがトッピングされていました。
ポリッジのように見えるこちらの料理は、クレタ島のクシノホンドロスという食材を使い、エビ、ムール貝を加えサフラン風味に仕上げた一品。
クシノホンドロスは粗く挽いた小麦を発酵山羊乳と一緒に煮て乾燥させた保存食で、プチプチした食感と発酵山羊乳の独特な風味が美味しいです。
【Svoura】
- 住所:8 Drakou Street, Athens 117 42
- 電話:210-9220919
- 営業時間: 13:30~0:00
2. To Triantafyllo tis Nostimias
シンタグマ広場近くにある、ローカルに人気のメゼドポリオ。うらぶれたアーケードの奥にあるお店でしたが、何年か前に拡張して通りに面した部屋もできました。
通りに面した部屋よりも奥の方が静かです。
以前ほどリーズナブルではなくなったような気もしますが、メニューは少し増えているかも?
ズッキーニの花の米詰め。ギリシャで好まれる詰め物料理のひとつで、ズッキーニの雄花で米やハーブのフィリングを包んで煮た一品。ズッキーニの花の料理はこれの他にチーズを詰めて揚げたものもあります。
チーズ入りの揚げパイ。油っこさはなくサクッと揚がった生地に、熱々チーズフィリングが美味しいパイ。チーズはマイルドで塩気も癖もあまりないタイプなので、日本人も好きな味だと思います。
もうひとつチーズの料理ですが、こちらはミティリニ(レスボス)島のラドティリというチーズのグリル。ギリシャはフェタチーズ以外にも美味しいチーズがいろいろありますので、現地でぜひ食べてみてください。
イワシのグリル。ここのはイワシの開きを2枚あわせ、にんにくやハーブなどを挟んだ「パンドレメニ(結婚した)」と呼ばれるスタイルで出てきました。
サービスで出てきたデザートのセモリナ粉ハルヴァ。ちょっと素朴な味わいのセモリナハルヴァは、日本のお菓子にもこういうのありそう......という感じがします。
【To Triantafyllo tis Nostimias】
- 住所:22 Lekka Street, Athens 105 62
- 電話:210-3227298
- 営業時間:火~土12:00~22:00, 日・月 12:00~20:00
Ouzeri Lesvos
レスボスは、エクサルヒア地区にある古いウゼリ。名前から想像できるように、レスボス島から来た人が60年代終わりに開いたこのウゼリは、最近では地元民だけでなく観光客も多く訪れる人気店です。
レスボス島というとウゾというアニス風味のお酒やイワシなどが名物。ウゾのおつまみにはイワシなど魚の塩漬けが定番なのですが、もちろんこのウゼリでも味わうことができますよ。日本人はアニスが苦手な方も多いかと思いますが、ギリシャのシーフードおつまみを食べつつ飲んでみたらはまるかも?
と言いつつ、この日はビールでしたが。料理は昔ながらの定番ものが揃ったメニューで、どれもシンプルで美味しいです。
ホルタ(茹でた青菜)とファヴァ(黄色い割り豆のペースト)は、どちらもオリーブオイルとレモンをたっぷりかけていただきます。ギリシャはこういう素材そのままみたいな料理も結構多いのですが、野菜も豆もあまり手をかけないでいいほど味が濃いので、シンプルな味付けで食べるのが最高なのです。
シーフードのメゼは、甲イカのフライにしました。こちらは仕上げにレモンまたはワインビネガーをかけて供されるのですが、ワインビネガーがいいかな?と思ったら、お店のおじさんのおすすめもやはりビネガーでした。
食べてて気付かなかったけど、この時注文したもの全部酸っぱいですね。酸味好きにはパラダイスですが、苦手な人はギリシャの飲食店ではメニュー選びにちょっと気をつけた方がいいかもしれません。
【Ouzeri Lesvos】
- 住所:38 Emmanouil Benaki Street, Athens 106 78
- 電話:210-03814525
- 営業時間:月~土 12:30~23:00, 日 12:30~18:00
おわりに
ギリシャの居酒屋、行ってみたくなりましたでしょうか?お酒の注文は必須ではないので、飲めない方もご安心を。
ギリシャへ来たら、美味しいメゼやお酒と楽しい時間をぜひお楽しみください!
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アナグノストゥ直子
- アテネ在住。主婦業の傍ら、ライター、リサーチャー、コーディネーターとしても活動する。ブログ「ギリシャのごはん」にてギリシャ料理レシピやおいしい話題を発信中。