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【岐阜・海津市】しあわせホルモンがじゅわっと溢れ出る町、おちょぼさんは毎日がお祭りみたいで楽しい!
みなさん、こんにちは!
たびこふれ編集部のシンジーノです。
岐阜県南部の海津(かいづ)市に「おちょぼさん」の愛称で親しまれている稲荷神社があることをご存知ですか?
その神社とは、千代保(ちよほ)稲荷神社と言います。
初めてなのに、とても懐かしい、庶民的で温かい雰囲気のお稲荷さんです。
今どきこれほど賑やかな神社はなかなかないのではないでしょうか。
というのも、参道に軒を連ねる、串カツ屋さん、餃子屋さん、草もち屋さんが活気があって、食いしん坊の私の胃袋をざわつかせます。
大人も子どもも大好き。毎日がお祭りのように楽しいおちょぼさんをご紹介します。
目次
千代保稲荷神社とは
「千代保(ちよほ)稲荷神社」は、商売繁盛の神様です。
この神社の由緒は約1000年前の平安時代に遡ります。
八幡太郎 源義家の六男 義隆が分家する際に、森の姓を授かり、先祖の霊璽(れいじ)、宝剣、義家の肖像などを「千代代々に保っていけ」と賜りました。
その後の世(今から約550年前)となり、義隆の子孫 森八海がこの地を開墾し、義家から伝わる霊璽を祀ったのがこの神社としての始まりと言われています。
神社名は「千代に保て」に由来して千代保(ちよほ)とし、現在は「おちょぼさん」の愛称で親しまれています。
参道には約120軒もの店が賑やかに軒を連ね、年間200万人以上の参拝客が訪れます。
特に、月末から1日にかけて行われる月次祭(つきなみさい)では、一晩中お参りする人が絶えないほど賑やかなのだそうです。
<南口大鳥居>
この日は月次祭だったため、屋台のお店も出ていてとても賑やかでした。
<千代保神社拝殿、本殿へ続く鳥居>
<拝殿>
拝殿、本殿はそれほど大きくはありません。地元に根づいたアットホームな雰囲気です。
拝殿の右側には「重軽石」というものが置いてあります。
結構重いので、しっかり両手で持たないと持ちあげられません。
<本殿>
境内には参道のお店から甘辛い匂いが漂っています。あ~お腹空いてきた。
参道沿いのおすすめのお店で実食(串カツ、餃子、草もち)
おちょぼさんの楽しみと言えば、参道にたくさん並んでいるお店の散策です。
参道にはぎっしりお店が軒を連ねています(屋台は主に月次祭の時に出店)
参道沿いのお店は約120店舗あるそうですが、中でも串カツのお店が多く、約20店舗もあるそうです。
辺りに漂う甘辛~い匂いの正体はこれだったのか~。
昭和の風情が色濃く残る通りで、レトロ好きな私にはたまりません。初めてなのにとても懐かしく感じます。
昔から続いている老舗が今も元気に営業しています。
風格ある店構え。この味わいは一朝一夕には生まれません。
この地域では、なまずも名物だそうです。でかっ!
色々な種類のお店が連なっていて、歩くだけでも見飽きることがありません。
なぜか洋品店も数軒ありました。しかも結構広いスペースで。
この通りが観光客だけでなく、地元の人たちに愛されているのがわかります。ここにも昭和の香りが充満しています。
串カツ「豊まる」
さて、もう我慢できません。
早く食べた~い!と、いうことで1軒めに入ったお店がこちら。
串カツ豊まるさんです。
参道のちょうど真ん中辺りに建っていて、存在感ある店構えです。
メインメニューは串カツ、黒毛和牛の牛すじどて煮です。
オープンして今年で9年目だそう。
店内で食べるのと外で食べる2パターンで楽しむことができます。
揚げたてをすぐ食べるのが串カツの一番美味しい食べ方ですよね。
外で食べる時は好きな分だけ食べて、串の数でお勘定、というスタイルだそうです。楽しそう~。
味噌でしっかり煮込まれたもつ串が大きな鍋から「いらっしゃ~い!」
今回は店内でいただきました。
豊まるさんの串カツの特徴は、肉厚く、衣薄め。
「串カツを食べたぞ~感をたっぷり味わってほしい」という豊田社長の気持ちからだそう。
確かに串の中の肉はぷりっぷりで食べ応えありました。
左上から味噌味、もつ串、右の皿に行ってソース(ソースはかけてたべる)。串はどれも1本120円という安さ。庶民の味です。
串カツはソース味と味噌味が2大巨頭です。
豊まるでは味噌は自店でブレンドして作るほどこだわっています。
ソース味と味噌味は期待通りの旨さ。もつ串は柔らかくクセはありません。
さらに、ソース味と味噌味だけだと飽きるので、味のバリエーションを増やしているのが豊まるさんの特徴です。
上にどっさり載っているのが大根おろし。すごいでしょ、カツが見えないほどたっぷり乗っかっています。ポン酢味なので、さっぱりといくらでも食べられます。
特に女性に人気なのだとか。
もう一種、激辛ソースがありますがこれは辛い!咳き込むほど唐辛子が効いた辛さです。
辛いのが苦手な方はご用心!
串カツ豊まるのもうひとつの名物がこちら。
<いなり寿司>
こちらもバリエーションの多さが豊まるの売りポイントです。
左から五目、梅、絶品、炙りの4種類(1セット600円)
絶品いなりの裏側はこうなっています。シンプルですが、これが豊まるのおいなりさんの味が一番よくわかります。
薄味で優しい、それでいて出汁がしっかり効いた上品な味です。
餃子工房「いろどり」
さあ、アイドリングオッケーです。どんどん参りましょう!
2軒目はこちら!
餃子工房いろどりは、2018年12月オープンしたおちょぼさん界隈では比較的新しいお店です。
優しそうなオーナーがひとりで切り盛りされています。
餃子工房いろどりの特色もその種類の多さです。
今回は7つの味を1個づつ楽しめる「食べ比べセット」(600円)を食べてみました。
ひとつずつが小さめのサイズなので、たくさんの種類の餃子を楽しみながら2軒目なのに(笑)ペロッといけました。
こちらが食べ比べセットです。外見からではわかりにくいですよね。右側の紙にどれがどれなのか書いてあります。
さらにそれぞれの餃子がどんな味なのか、詳しく書かれた説明書きが店内に貼ってありました。
私が実際に食べてみた感想と併せてご覧ください。あっあ~よ、よだれが~。
このお店ならではの創作餃子です。さすが稲荷神社の参道沿いのお店ですね。
油揚げと餃子がどうコラボするのでしょうか・・・?
餃子の皮ならぬ油揚げは柔らかふっくらジューシー。
ガラスープ、オイスターソースが入っていて、どちらかというと和風テイストです。
この珍しい餃子は、マイナーチェンジを繰り返し、ブラッシュアップされてなんと現在で4代目になるそうです。
オーナーの味への探求心恐るべし!
たっぷりの玉ねぎの甘さと豚肉のコラボでコクと旨みが生み出されています。
チーズ入りというと、とろけるチーズのイメージがありますが、あんなチーズじゃありません。ゴーダやチェダーのようなしっかりしたチーズだと思います。実際に食べてみないと「あ~こういう味か」とわからないかもしれません。さらに蓮根が入っていて、その食感も絶妙です。同行したメンバー間でも人気高かったです。
一口食べた瞬間、「あっ海老だぁ~」というぷりぷり食感が口の中に押し寄せます。海老好きな人にはたまらない逸品でしょう。私もそうです。
本当にぶじゅ~っと肉汁が飛び出ますので、服に飛び散らないように要注意です。
お店の名がついているだけあって王道の味です。バランスがとても良い餃子です。これが一番飽きないかも。。。
それほど辛くはない。旨辛の味です。
すべての餃子が冷凍でテイクアウト可です。小さなお店なので、中でゆっくり食べるというよりは、サクッと食べて後は家でゆっくりと。。。という楽しみ方もありですね。
あ〜ビール飲みたい。。。
草もち九洲屋
「おちょぼさんと言えば・・・草もちは外せないですね」と言われました。
確かに、串カツ屋さんの他に草もち屋さんもたくさん見かけました。
う~ん、どこのお店で食べたらいいのか?
地元の方にいろいろ聞きこんだ中で今回「ここだ!」と決めたのがこちら。
九洲屋です。おちょぼさんの草もちはおもちが柔らかいのが特徴だそう。その場で食べてみました。
<草もち 1個110円>
小ぶりで食べやすい大きさです。がぶっ!
おお~ほんとだ、おもちがやわらか~い!あんこも甘すぎず、ちょうどよい上品な美味しさです。
家族へのお土産で買いました。
草もちときなこ餅(草もちにきなこがまぶしてある)の9個セット(990円)。
家族も「うん、おいしい!」と絶賛していました。
おちょぼさんの魅力まとめ
「知らなかった、こんなに楽しいところがあったなんて。」
おちょぼさんに初めて訪れて感じた正直な気持ちです。
- 活気がある
- 庶民的
- 懐かしい昭和の空気が今なお息づいている
- 夜通しお祭り気分を味わいたい
- たくさんのメニューを少しづつ楽しみたい
- お酒飲みたい
- 一度じゃなく何度でも来たい
そんな感想を抱きました。
昔からの老舗もあり、最近オープンしたニューウエーブ系のお店もあり、老若男女に人気があるのもうなずけます。
この町で生まれ育った串カツ豊まるの豊田社長に聞いたお話です。
「こどもの頃のおちょぼさんの印象なんですが、おもちゃが子供の目線でちょうどいい高さに置いてあるんですよ。そんな何気ないところに温かい印象を受けましたね」
なんかいいですよね~。
今までは車で来られる方が多かったそうですが、ひとつ難点が!
車で来る=運転手は飲めない。これは酒好きには大きな問題だ。。。
と、耳より情報!
おちょぼさんの近くにコンテナ式のホテルもオープンしたそうです。
これで心おきなく、お腹いっぱい食べて、お酒も飲めるようになりましたね!
次回は泊まりで朝、昼、晩とおちょぼさんに居たい!
全国的な知名度はさほど大きくないと思いますが、多くの人に知ってもらいたいような、知る人ぞ知る的な存在であり続けて欲しいような、ちょっと複雑な気持ちですが、この貴重なおちょぼさん、これからも永く長く受け継いでもらいたいと思います。
千代保稲荷神社(おちょぼさん)へのアクセス
- お車の場合:岐阜羽島IC,岐阜羽島駅から約11km(約15分)
- バス利用の場合:岐阜羽島駅から海津市コミュニティバスで約25分。名古屋駅からにしみのライナーリレーバスで約1時間
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。