【兵庫】欧州の香りただよう、初夏の神戸布引ハーブ園へ

<TOP画像:ハーブ園山頂駅にある展望プラザ>

ここ数年、新型コロナの影響で海外旅行はおろか、国内旅行すら難しい時期が長く続きました。しかし2023年5月からは新型コロナも5類扱いとなり、規制なく国内外を自由に旅しやすくなっています。

そこで在住するスイスから日本へ里帰りをした5月、気の置けない地元の友人を誘って兵庫県神戸市にある「布引ハーブ園」を初めて訪れました。

目次

港町神戸が一望できるハーブ園

神戸布引ハーブ園は、約200種7万5千株の花やハーブが育つ日本最大級の施設です。園内にはテーマがそれぞれ異なる12のガーデンがあり、季節折々様々な花やハーブを愛でることができます。

標高400mルの山上に位置するハーブ園まではロープウェイで行く必要があるのですが、ロープウェイやハーブ園内から一望できる神戸の海や街並みは、人気ポイントの1つとなっています。

ロープウェイ乗り場へ行くには

ハーブ園に行くロープウェイ乗り場までは、新神戸駅から徒歩数分。とはいえ迷ってしまう人も結構いるようです。

インターネット情報や布引ハーブ園の案内では「 JR新神戸駅から徒歩約5分」とありますが、気をつけなければならないのはJR新神戸駅に在来線が入っておらず、新幹線の駅しかないということ。

新幹線で新神戸駅に到着した場合、新幹線は北改札口にありますがハーブ園行きロープウェイ乗り場が近いのは南改札口なので、そちらから出る方が良いでしょう。またJR新神戸駅は市営地下鉄新神戸駅にも接続しています。

ハーブ園山麓駅がある、ロープウェイ乗り場
<ハーブ園山麓駅がある、ロープウェイ乗り場>

南改札口を出たら右へ進み、突き当りを左へ行けば階段とエレベーターがあるので、そこから地上1階まで昇る行き方が分かりやすいと思います。

ちなみに私と友人は、隣のJR三ノ宮駅から歩いてロープウェイ乗り場まで行きました。おしゃべりをしながらのんびり行って15~20分ぐらいかかったでしょうか。

神戸の中の"ヨーロッパ"!ロープウェイでハーブ園へ

神戸の中の"ヨーロッパ"!ロープウェイでハーブ園へ
<赤い色が可愛いスイス製のゴンドラに乗っていざ出発>

ロープウェイ乗り場に到着したらそこでチケットを買い、ロープウェイに乗る列に並びます。

それにしても「ハーブ園」というからには洋風な庭園なのだろう、と思ってはいましたが、想像以上にヨーロッパ!まず赤いゴンドラを見て、スイスのものによく似ているなあと思ったら、やはりスイス製でした。2011年4月から活躍しているそうです。

ロープウェイでハーブ園へ
<深緑の山、そして神戸の港と街がよく見えました>

10分ほど空中散歩を楽しんだ後、山頂駅着。

そこには「展望プラザ」があり、そこもドイツやスイスといったヨーロッパの町のよう。展望レストハウスは中部ドイツチューリンゲン州にあるユネスコ世界遺産、ヴァルトブルク城がモチーフとなっているのだとか。

ローズガーデン、そして美味しそうなハーブ&野菜

薔薇
<5月だったので、薔薇の花が色鮮やかに咲いていました>

展望プラザを進んでいくと、「ローズシンフォニーガーデン」や「香りの資料館」があります。ちょうど薔薇の季節だったので、ローズガーデンではさまざまな種類・色の薔薇が満開!「香りの資料館」はその名の通り、アンティークな香水瓶や香りを抽出するための道具が展示されています。

他にも、小さな瓶に入った約80種類の天然エッセンシャルオイルの香り比べができるコーナーもあったので、嗅覚に自信がある方はぜひご挑戦あれ。

香りの資料館
<「香りの資料館」内>

その後ぶらぶらと歩いてハーブ園内の道をくだっていき、野菜やハーブが美味しそう(!)に育っている庭を通り過ぎたら、今度は遠くに温室のような建物が見えてきました。「グラスハウス」と呼ばれている温室のようです。

既に暖かい季節だったので温室との温度差は感じませんでしたが、そこでは南国の植物が茂っており、トロピカル。

グラスハウス
<「グラスハウス」の温室はトロピカル!>

グラスハウス内には"衣食住におけるハーブ"をテーマとしたスパイス工房もあって、そこからスパイスの美味しそうな香りが......。お昼前でお腹が空いていた時だったので、カレーがとても食べたくなってしまいました(笑)

ランチは見晴らしの良いガーデンテラスで

スパイス工房でのスパイスに空腹中枢を刺激されたことに加え、ちょうどランチタイムだったのでテラスで食事をとることにしました。

本当は園内にあるレストランで優雅にランチを楽しみたかったのですが、友人も私もこの後予定が入っていて時間があまりなかったため、見晴らしの良いテラスにあるベンチで「布引ハーブバーガー」と「エルダーアイスティー」をいただきました。

ランチタイム
<ガーデンテラスでランチタイム>

ハーブバーガーは結構具だくさん、そしてエルダーアイスティーもエルダーの味がふんわりして、初夏の季節にぴったり。

ちなみに「エルダー(elder)」は英語で「西洋ニワトコ」の意味で、数メートルもの高さになる低~中高木です。スイスやドイツなどでは毎年5月から6月に房状の白く小さな可愛らしい花が咲きます。自生していますが庭木としてもおなじみです。

花はマスカットのような甘い香りがするので、ジャムやハーブティーにすることが多く、特にシロップにした原液を冷水で希釈して飲むのが夏の定番ドリンクとなっています。

春夏秋冬いつでも見ごろ、年間パスポートも

イングリッシュガーデンを彷彿とさせる「四季の庭」
<イングリッシュガーデンを彷彿とさせる「四季の庭」>

ランチの後もおしゃべりをしながら、中間駅を目指しのんびり歩きます。

英国やアイルランドでよく見かけるような、色とりどりの花々が咲き乱れる庭を通った後は、ハンモックがある広場で友人と2人、ごろんとそれぞれ寝ころんでいました。

「風の丘」のハンモックでのんびり
<「風の丘」のハンモックでのんびり>

さらなるおしゃべりに興じていると、隣で同じようにハンモックで休んでいた外国人観光客たちがドイツ語で談笑していて、何だかますます自分がヨーロッパにいる気分に(笑)

今回は初夏に訪れたハーブ園でしたが、夏や秋、そして冬でさえも楽しめそうです。もし近くに住んでいたらきっと年間チケットを購入して、季節折々にふらっと来てしまうのだろうな、と思わせる場所でした。

カモミール畑でリラックス
<カモミール畑でリラックス>

神戸布引ハーブ園(Kobe Nunobiki Herb Gardens)

  • 住所:兵庫県神戸市中央区北野町1-4-3
  • 営業時間:10:00~17:00(ナイター営業時は20時半まで)
    ※ナイター営業/春・秋季の土日祝日及び夏期の全日(詳しくはウェブサイトを参照のこと)
    ※ロープウェイ年次点検のため、2月に約3週間の運休・休園あり
  • TEL:078-271-1160
  • 料金:大人(往復)1,800円(片道)1,130円/小中学生(往復)900円 (片道)570円
    ※料金はロープウェイ乗車料(山麓駅-山頂駅)+ハーブ園入園料※団体割引、高齢者割引、年間パスポートなどもあり(詳しくは公式サイトを参照)
  • 公式サイト:神戸布引ハーブ園

まとめ

「ヨーロッパから日本にやっと帰国して、何でわざわざ欧州風のハーブ園なん?」と友人に不思議がられましたが、そもそも神戸の街自体が異国情緒あふれる所。

ハーブ園の近くには、かつて外国人が暮らしていた洋館が多く残る「北野異人館」もありますし、ハーバーランドにも1890年代後半に建造され、神戸港に到着する貨物の倉庫として使われていた赤煉瓦倉庫が当時の雰囲気を醸し出しています。

神戸での観光であまり時間がとれない、という方もささっと見てまわれ、しかも癒される観光地なのでおすすめです。

神戸ハーバーランドで、夕風を楽しむ人々
<神戸ハーバーランドで、夕風を楽しむ人々>

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小島瑞生

1998年~2009年まで暮らしたアイルランドから、2009年スイスへ移住。面白そうなコト・モノを求め、スイス国内や欧州の国々をウロウロしながら、雑誌やウェブサイト、ラジオ等のメディアに様々な情報を発信中。趣味は旅行とハープ&ピアノ演奏。

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