子どものときに憧れたパフェがいっぱい「ドイツのアイスカフェが好きな理由」

こんにちは。大越理恵です。

みなさん、子どもの頃、大きなフルーツパフェに憧れてはいませんでしたか?筆者はまさにそのタイプでしたが、全部食べきれないからという理由で、親から却下されること多々。大人になり、いつでも自由にパフェを食べられるようになったものの、パフェのあるお店に行く機会がないまま、その存在をすっかり忘れていました。

そんな中、思い出させてくれたのが、ここドイツ!街のいたるところにアイス屋さんがあるではないですか!ドイツでアイス?とあまりピンとこないかもしれませんが、じつはドイツ、アイスクリームの年間生産量が約4億9400Lでヨーロッパ1位の座についているのです。太陽が顔を出すと、老若男女こぞってアイスを食べ歩く光景を見ることができるはず。

さて、このアイス屋さんですが、ジェラートやフローズンヨーグルト、オーガニック×野菜、ワッフルに包まれたアイスなど、いまや新勢力が続々と登場しています。が!筆者がオススメするのは、昔ながらの「Eis Cafe(アイスカフェ)」。店頭には、アイスがズラリ並んだカウンターがあり、カフェが併設されていて、ひと昔前のアイスクリームパーラーといった雰囲気。イタリア人が経営していることが多く、味もまちがいがありません。

アイスカフェ
<どでかいアイスモチーフが目印になっているお店も>

目次

そもそもアイスのルーツって?

アイスは諸説ありますが、約4000年も前に、中国で生まれたもの。13世紀には、探検家のマルコ・ポーロによって、イタリアに伝わり、そこからフランスであらゆる階層の人々に広まったと言われています。

19世紀には一般的なデザートとなったというアイス、ドイツには19世紀末頃、イタリア人によって持ち込まれ、1927年に最初のアイスクリーム製造機が発明されると、いよいよアイスカフェが台頭してきたのです。

アイス
<昔とは違う、進化したアイス!コーンの上部がチョコでカラフルにコーティングされてます>

みんな大好きアイスカフェ

約100年もの長い歴史のあるアイスカフェ。大都市だけでなく、小さな街でさえも、アイスカフェを有しており、いつもの生活にもはやなくてはならない存在。我が子が幼稚園のときは、散歩コースにアイスカフェが組み込まれていたり、小学生になると、クラスの打ち上げで、先生がアイスカフェに連れていってくれたり、そうでなくとも、学校帰りにおこづかいで自分でアイスを買うことも!

イタリア人オーナーが大多数を占めるアイスカフェは、需要の少ない冬から春先まではお店を閉じて、その間、ファッシンググッズなど期間限定のショップに早変わりするので、ちょっとした冬の風物詩だったりもします(最近は1年中オープンしているところも多いですが...)。

カフェ外観
<この朴訥とした、たたずまいがたまらない>

パフェの威力がすごすぎる

そんなこんなで誰もが身近に感じるアイスカフェ。筆者がもっとも魅かれたのは、タイトルに表したように、子どもの頃に食べたかったパフェがあること。十数年前ドイツに来たばかりの頃、初めて入ったアイスカフェで、モリモリに盛られた大きなパフェにいろんなフルーツやワッフルが刺さっているのを見て、衝撃を受けました。

漫画に出てくるようなイメージ通りのパフェ!食べきれるかなという不安より先に、思わず笑ってしまいました。

パフェ
<これでもかとフルーツが乗っていて、どこから手をつけたらいいのやら>

パフェのメニュー
<パフェのメニューを見てるだけでワクワクしてくる!>

初回こそ勢いに任せて大きなパフェを堪能しましたが、最近は、身の丈にあった(!?)食べきれるサイズのパフェをチョイスしています。最近食べたヒットは、イチゴパフェ。バニラとイチゴのアイスに生クリームが盛られ、イチゴとワッフルがトッピング。真っ赤なイチゴソースが味と見た目のポイントに。生クリームとアイスがくっついた部分がシャクっと独特の食感になるのがクセになる!

また、メニューにないところもありますが、好きなアイスのフレーバーを選んで、Milchshake(ミルクセーキ)を作ってもらうこともできます。

パフェ
<夏の太陽の下、パフェを食べる至福のひととき>

パフェ
<見てお分かりのとおり生クリームたっぷり!が、食感の楽しさでペロリといけてしまう>

エスプレッソ
<新しめのアイスカフェには、パフェだけでなく、こんなおしゃれエスプレッソも>

アイスなのにスパゲティ?

そしてドイツのアイスカフェで忘れてはいけないのが、スパゲティアイス。しょっぱいのか甘いのか?味の見当もつかないこのシロモノ、正解はというと、スパゲティに見立てたアイスです!これは、1969年、フランクフルトにほど近いマンハイムのアイスカフェ「Eis Fontanella(アイス フォンタネッラ)」で考案されたもの。あっという間にドイツ中に広まり、アイスカフェの看板メニューに躍り出たのです。

スパゲティアイス
<一見するとトマトソースのスパゲティ!ちなみに左は、Eiskaffee。コーヒーフロートのようなイメージ>

作り方は、まず、ぜいたくにバニラアイス3スクープを専用のプレス機に投入。生クリームの上に、ギュッと押すと麺状になったバニラアイスが絞り出されます。そこへイチゴソースをかけ、パルメザンチーズならぬホワイトチョコをまぶして、ワッフルを飾ったら完成。お店によってホワイトチョコではなくココナッツだったり、配分、飾りなどは異なりますが、基本は一緒です。

スパゲティアイスの工程
<麺のプレス機のようで、バニラアイスが麺状になって出てきます>

スパゲティアイス
<麺...ではなくバニラアイスがたっぷり。何気に埋もれている生クリームもボリューミー!>

スパゲティアイスのメニュー
<ナッツが乗っていたり、森の果実が添えられていたり、アレンジバージョンをラインナップしてる店も>

スパゲティアイスのメニュー
<ミニサイズのスパゲティアイスのほか、ピノキオなど可愛らしい子供向けパフェも気になる>

まとめ

ちょっとレトロな雰囲気で、お手本のようなパフェやドイツ発祥のスパゲティアイスがあったり...。異国の地であるのに、どこか懐かしい感じのする昔ながらのアイスカフェ。とはいえ、アイスのフレーバーは、フルーツ系、ナッツ系、コーヒー系など各ジャンルを抑えつつ、人気カクテル、アペロールスピリッツなど最近の流行も取り入れているなど柔軟なお店が目立ちます。

ドイツ観光中、甘〜いアイスでぜひ癒されてくださいね。

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大越理恵

ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。

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