懐かしの「閉園した遊園地・テーマパーク」特集~跡地はどうなった?~

懐かしの「閉園した遊園地・テーマパーク」特集~跡地はどうなった?~

遊園地やテーマパークが閉園してしまうのは、なんとも悲しいもの。いつのまにか行かなくなっていた場所だったとしても、もう二度と行けないのだと思うとやり切れません。

しかし時代の流れには逆らえません。閉園した遊園地やテーマパークを懐かしみながら、跡地に何ができたかに目を向けてみましょう。

目次

<1. としまえん(1926年~2020年)<東京都練馬区>>

<2. 向ヶ丘遊園(1927年~2002年)<神奈川県川崎市>>

<3. フェスティバルゲート(1997年~2007年)<大阪府大阪市>>

<4. 神戸ポートピアランド(1981年~2006年)<兵庫県神戸市>>

<5. 倉敷チボリ公園(1997年~2009年)<岡山県倉敷市>>

<6. スペースワールド(1990年~2018年)<福岡県北九州市>>

<7. 遊園地・テーマパークが閉園する理由は?>

1. としまえん(1926年~2020年)<東京都練馬区>

メリーゴーランドの「カルーセルエルドラド」、ジェットコースターの「サイクロン」、急流すべりの「フリュームライド」といったアトラクションがあり、古き良き遊園地として親しまれてきた「としまえん」。

としまえんといえばプールを思い浮かべ、毎年夏になったら遊びに行っていたという人も多いでしょう。なんと「流れるプール」の営業は、としまえんが世界初だったそうです。

また、コスプレ関連のイベントが頻繁に行われていたため「コスプレの聖地」と呼ばれてもいました。

跡地は「練馬城址公園」で、ハリー・ポッターの施設も

としまえんの跡地は「練馬城址公園」とり、2023年5月にエントランス交流ゾーン、川辺の散策ゾーン、花のふれあいゾーンが開園。エントランス交流ゾーンでは、としまえんで使われていたベンチも再利用されているそうです。

そして同じく跡地で2023年6月16日オープンなのが、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」。映画「ハリー・ポッター」や「ファンタスティック・ビースト」シリーズの舞台裏に足を踏み入れる体験ができるという施設です。

2. 向ヶ丘遊園(1927年~2002年)<神奈川県川崎市>

小田急の小田原線開通と同時に開園した「向ヶ丘遊園」。閉園からもう20年以上経ちますが、「向ヶ丘遊園」の駅名はまだ残っています。

ジェットコースターや大観覧車などアトラクションの設置も行われたものの、花と緑の遊園地がコンセプトとしてあり、花の大階段、スイセンの丘、ランの温室やばら苑など、半分は植物園のようになっていました。スワンボートが浮かぶボート池を懐かしむ人も多いでしょう。

跡地の一部は「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」に! 再開発も進む

跡地の一部は「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」になっています。また、商業施設エリア、温浴施設エリア、自然体験エリアという3つのエリアを含む再開発が進んでいます。なお、向ヶ丘遊園にあったばら苑は今も「生田緑地ばら苑」として存在。春はおよそ800種3,300株、秋はおよそ625種2,900株ものバラが見事に咲き誇ります。

3. フェスティバルゲート(1997年~2007年)<大阪府大阪市>

通天閣がある新世界からほど近く、「フェスゲ」の愛称でも親しまれた「フェスティバルゲート」。都市型の遊園地というのが特徴で、8階建ての建物内にさまざまなアトラクションが詰め込まれていました。特に目を引いていたのは、建物の間をくぐり抜けるように走るジェットコースター「デルピス・ザ・コースター」です。

入場料が無料なので、ふらっと入りやすい遊園地でもありました。建物には、雑貨屋や飲食店、そして「シネ・フェスタ」という映画館まで入っており、遊園地で楽しむ以外の目的で訪れていた人も多かったはずです。天王寺動物園も近くだったので、セットで楽しむこともできました。

跡地はパチンコ店とディスカウントストアに!

跡地の活用については紆余曲折あったようですが、現在はパチンコ店の「マルハン新世界店」、ディスカウントストアの「MEGAドン・キホーテ新世界店」が営業しています。

なお、フェスティバルゲートの隣にあって同日に開業、世界12か国17種類のお風呂が楽しめる「スパワールド 世界の大温泉」は25周年を過ぎた今でも営業を続けています。

4. 神戸ポートピアランド(1981年~2006年)<兵庫県神戸市>

神戸港沖に作られた人工島「ポートアイランド」にかつてあった遊園地が「神戸ポートピアランド」です。

その名の通りループが2回連続で行われる「ダブルループコースター」、山岳鉄道がテーマになっているジェットコースター「BMR-X」、高速道路を走る車がテーマのコースターで、レールがないという面白い特徴がある「ミュンヘンアウトバーン」など絶叫系のアトラクションが盛りだくさんでした。完成当時はギネスに登録されるほど大きかった、観覧車の「ジャイアントホイール」も。これらのアトラクションの多くにはドイツが関連していましたし、ドイツ風の街並みが広がるオールドタウンというエリアもあるなど、ドイツのテイストがあふれていたのも特徴です。

神戸ポートピアランドのターゲットが若者寄りだったということもあり、定番のデートスポットとしても人気があったようです。

跡地は「IKEA(イケア)」に!

ポートアイランド自体は健在で、ポートピアランドの跡地は、家具販売店の「IKEA神戸」になっています。

なお、ポートピアランドの閉園と同じ年、ポートアイランドに「神戸花鳥園」が開園しましたが、こちらは2014年に「神戸どうぶつ王国」と名前を変えてリニューアルオープンしています。動物との距離が近く色んな動物と触れ合える、変わったイベントが多く開催されているなどで人気があります。

5. 倉敷チボリ公園(1997年~2009年)<岡山県倉敷市>

1843年開業という歴史あるデンマークの遊園地「チボリ公園」。あのアンデルセンまで訪れたことがあるという遊園地ですが、そのチボリ公園を岡山に誘致してできたのが「倉敷チボリ公園」です。

倉敷駅から徒歩1分という立地で、北欧神話に出てくる神の名が使われたジェットコースター「オーディンエクスプレス」、陶磁器ブランド「ロイヤルコペンハーゲン」の食器をモチーフにしたティーカップ、ゴンドラにバルーンが付いた「チボリバルーン」などのアトラクションがある他、ボートが楽しめる「チボリ湖」、デンマークの城をイメージして作られた「チボリタワー」などがありました。

営業していた期間は10年ちょっとと短め目で、2008年12月31日~2009年1月1日の年越しの際にグランドフィナーレを飾っています。

跡地には大型ショッピング施設が並び、駅前には倉敷チボリ公園の名残が

倉敷チボリ公園の跡地には「三井アウトレットパーク倉敷」と「アリオ倉敷」、大きなショッピング施設が並んでいます。

大きく様変わりしてしまったわけですが、倉敷駅前には「アンデルセン広場」が残っており、こちらにはからくり時計塔や人魚像など、倉敷チボリ公園の名残があります。

倉敷駅前
<出典:写真AC

からくり時計は、「マッチ売りの少女」などアンデルセン童話の1場面を人形たちが演じるという、とてもユニークなものです(ただし最近では故障中で見られないこともあります)。

6. スペースワールド(1990年~2018年)<福岡県北九州市>

 スペースワールド
<出典:写真AC

スペースシャトルの実物大模型が印象的だった「スペースワールド」。名前の通り宇宙がテーマになっていて、例えば宇宙飛行士の訓練体験ができる「スペースキャンプ」なる施設もありました。そして1994年の登場当時に世界最速とされたジェットコースターの「タイタン」、全長約500mもあった急流くだりの「惑星アクア」など、アトラクションにも大変力が入っていました。

なんとスペースワールドは、閉園間際、地球から417光年離れた星の命名権を取得。「SPACE WORLD」と名付けています。当時「またいつか、別の星で会いましょう」との胸が熱くなるようなメッセージを発信していました。いつか行けるといいですね。

跡地はアウトレットモールの「THE OUTLETS KITAKYUSHU(ジ・アウトレット 北九州)」

スペースワールドの跡地には、九州最大級のアウトレットモール「THE OUTLETS KITAKYUSHU」が2022年にオープンしています。

閉園に伴い実物大スペースシャトルも解体されていますし、スペースワールドの面影はないように思えます。しかし、敷地内に「スペースLABO」という愛称の北九州市新科学館が! この愛称の由来には、スペースワールドの跡地であることも含まれているそうです。ちょっと嬉しいですね。

7. 遊園地・テーマパークが閉園する理由は?

今回は6つの閉園した遊園地・テーマパークを紹介しましたが、日本ではこれまで他にも数多くの遊園地・テーマパークが閉園してきています。

北海道の「グリュック王国」、福岡県の「かしいかえん シルバニアガーデン」、東京都の「多摩テック」、兵庫県の「宝塚ファミリーランド」、奈良県の「奈良ドリームランド」などなど、名前を聞くだけで懐かしくなるような遊園地がたくさんありました。

遊園地やテーマパークが閉園する理由として多いのは、入場客数の減少です。オープン当初どれだけ人気があっても、周辺環境の変化などで徐々に客足が遠のいてしまうことがあります。中にはなんとか新機軸を打ち出して再建に成功したところもありますが、閉園すると取り壊されて新しい施設などが誕生します。

好きだったけれど長らく行っていないような遊園地・テーマパークがあったら、ぜひもう一度行ってみませんか。もしくは好きだった遊園地・テーマパークの跡地に足を運んでみるのもいいかもしれません。閉園前の思い出に想いを馳せながら、変わった風景の中で新しい思い出を作っていきましょう。

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