神戸といえば何だろう? 神戸の観光前に知りたい基礎知識

神戸といえば何だろう? 神戸の観光前に知りたい基礎知識

港町神戸。ショッピング、グルメ、異人館、中華街と、いつ行っても魅力の尽きないエリアです。しかしそれだけに、「神戸といえば?」の回答は千差万別。

この記事では、神戸観光の参考にもなるように、いろんな「神戸といえばこれ!」を紹介します。そして神戸を訪ねる際には、あなただけの「神戸といえば」も見つけてみてくださいね。

目次

<1. 神戸といえば?>

<2. 神戸の観光スポットといえば>

<3. 神戸で有名なグルメ、伝統料理といえば>

<4. 神戸のお土産といえば>

<5. 神戸の方言といえば>

1. 神戸といえば?

神戸は、日本のほぼ真ん中に位置する兵庫県の南東部に位置しており、船や橋を使って四国にもつながるため、昔から重要な交通の要所でした。

また、神戸の歴史を考える上で外せないのが神戸港の存在です。神戸港は古くから天然の良港として栄え、鎖国を経て1868年に世界に向けて開港されました。この神戸港が海外の文化や外国人の玄関口となって、現代にいたる「異国情緒」「国際的」「ファッショナブル」などの神戸のイメージにつながっています。関西圏の中でも、大阪や京都とは全く異なる魅力で、多くの観光客を惹きつける神戸の背景には、こうした歴史が大きく関わっているといえるでしょう。

2. 神戸の観光スポットといえば

神戸には数多くの観光スポットがありますが、中でも「ザ・神戸」とも言える、外せないエリアをご紹介します。

神戸ハーバーランド

 神戸ハーバーランド
<出典:写真AC

神戸駅の東側に広がるハーバーランド。旧国鉄駅の跡地に、1984年に公募でこの愛称がつけられました。ショッピング・グルメ・映画・アミューズメント・宿泊など、ここに来れば何でもありの、神戸を代表するショッピング・観光スポットです。

潮風に吹かれながら海上から神戸の景色を堪能できるクルーズ船「コンチェルト」に乗るもよし、ショッピングやグルメの店舗が約230も揃う「神戸ハーバーランドumie」を歩くもよし。子供たちには大人気の「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」も欠かせませんね。

神戸のどこへ行くか迷ったら、まずはハーバーランドを訪ねれば間違いないでしょう。

  • 住所:神戸市中央区東川崎町1丁目

神戸北野異人館街

異人館
<出典:写真AC

1868年、神戸港が開港される際に外国人が居住するためのエリアとして選ばれたのが、風光明媚な高台の北野町。ここにイギリス人の設計家が街並みを設計し、多くの外国人用の住居である「異人館」が建てられました。

かつては300軒以上あった異人館も、現在では30軒ほど。そのうち「うろこの家」「萌黄の家」など、優秀な外国人建築家が設計し建物の歴史的価値も高い20軒ほどが公開されています。

重要伝統的建造物群保存地区に指定されている北野町は、神戸ならではの文化と歴史を体感できる貴重なエリアです。

  • 住所(北野観光案内所):神戸市中央区北野町3-10-20

南京町

南京町
<出典:写真AC

横浜、長崎と並ぶ日本三大中華街の1つで、中華料理、食材、雑貨のお店が軒を連ねる南京町。元町駅から徒歩5分と、アクセスも抜群のグルメスポットとして大人気です。

中華街としての規模は大きくありませんが、食べ歩きもできるB級グルメが豊富で本格的。中でも大正4年創業の老舗である老祥記(ろうしょうき)の豚まんは、これを目当てに南京町を訪れる人も多いほどの名品。そのほか、北京ダックや焼き小籠包などおなじみのメニューも気軽に食べ歩くことができます。

お土産には、お手頃な調味料やキッチュな雑貨を探すのも楽しみのひとつですね。

  • 住所:神戸市中央区元町通・栄町通1~2

六甲山

六甲山
<出典:写真AC

神戸・西宮市街の北側に連なる六甲山系の主峰、六甲山は標高931m。最大の見どころは神戸の街並みや明石海峡が一望できる山上からの眺望です。

天覧台、六甲ガーデンテラス、掬星台など、いくつかある眺望スポットからの眺めは、特に夜景の美しさで人気です。山上へは、自家用車やバス、さらにケーブルカーなど、アクセス方法もいろいろ。山上のカフェでは絶景を眺めながら飲食も楽しめます。

六甲山牧場、六甲高山植物園、六甲森のミュージアムなど、自然や動物と触れ合える施設も充実していますので、時間をかけてゆっくり楽しみましょう。

  • 住所:兵庫県神戸市北区有馬町

神戸ポートタワー

神戸ポートタワー
<出典:写真AC

和楽器の鼓を長くしたような美しい外観が目を引く神戸のシンボルと言えば、ポートタワー。神戸のウォーターフロントの中心部に立つ優美さから「鉄塔の美女」とも呼ばれ、昼は鮮やかな赤色、夜は輝くライトアップで神戸を彩ります。

高さ108mにある最上階5階の展望フロアからは、神戸の港、海、市街地、六甲山系の大パノラマが広がり、季節ごとに変わる表情を楽しむことができます。

2023年5月現在はリニューアル工事のため休業していますが、2024年春に営業は再開される予定です。

  • 住所:神戸市中央区波止場町5-5

神戸布引ハーブ園/ロープウェイ

 神戸布引ハーブ園
<出典:写真AC

六甲山麓から中腹にかけて位置する、日本最大級のハーブ園。約200種75,000株の花やハーブが、テーマ別の12のガーデンに広がる様子はまさにハーブ天国です。園内にはガーデンの他に、ハーブミュージアム、展望プラザ、カフェラウンジ、ハーブ足湯などが点在しており、ゆったり楽しむことができます。

ハーブ園までのアクセスは、基本ロープウェイのみで、マイカーやバスでは行かれません(徒歩でハイキングルートを登ることもできますが、1時間くらいかかります)。全長1,460m、所要時間約10分のロープウェイからは、四季折々に表情の変わる神戸の山並みと街を360度広がるパノラマで眼下に臨むことができます。ハーブ園へ向かうところから観光が始まっています。アプローチから、ぜひ楽しんでください。

  • 住所:神戸市中央区北野町1-4-3

神戸市立王子動物園

2022年に開園70周年を迎えた、地域に長年親しまれてきた動物園。約130種類800点の動物が展示されており、日本で唯一、ジャイアントパンダとコアラが一度に観覧できる場所としても知られています(ただし現在は健康管理のため、パンダの観覧は中止)。

見どころは、毎日行われる動物たちの食事タイムや、ゾウのトレーニングタイムなど。また、ウサギやモルモットを抱っこできる「ふれあいタイム」も曜日により実施されており、動物たちの生き生きとした姿を間近で見ることができます。

園内には異人館の旧ハンター住宅もあり、時期によっては内部も観覧できますので要チェック。公営動物園のため入場料もリーズナブル、1日楽しめるスポットです。

  • 住所:神戸市灘区王子町3-1

神戸どうぶつ王国

神戸どうぶつ王国
<出典:写真AC

全天候対応の動植物園として人気の高い神戸どうぶつ王国、その人気の理由は何といっても動物との距離の近さです。檻や柵が少ないので、動物たちが本来の姿でエサを食べたりお昼寝したり、リラックスする可愛い姿を間近に見ることができます。レッサーパンダやカンガルー、ハシビロコウ、マヌルネコ、コビトカバなど、150種800頭羽の動物が手の届きそうな範囲にオンパレード。

また、年間を通して咲き誇る1,000種類以上の植物が見られる温室も見逃せません。

そして鳥たちのショー「フリーフライトバードパフォーマンス」は圧巻!大空を舞う珍しい鳥たちの迫力ある優美な姿は必見です。

  • 住所:神戸市中央区港島南町7-1-9

神戸のお祭りやイベントといえば

神戸では1年を通じてお祭りやイベントなどが盛りだくさん。神戸っ子たちが楽しむ地元のイベントを覗けば、神戸のまた違う一面が発見できるかもしれません。ここでは特におすすめの祭りやイベントをご紹介します。

神戸まつり

神戸まつりは毎年5月に開催され、2023年で第50回の節目の年を迎えました。市民の生活に密着し、まさに「市を挙げて」開催される市民参加型のお祭りです。

その花形は、各チームが競演するサンバや各種ダンスによるパレード。また、ステージでも様々な演舞が行われ、子供から大人まで大盛り上がりです。もちろん、定番の屋台もずらり並び、B級グルメや地元の物産品の販売なども楽しめます。

神戸っ子の気分になって、ぜひこの神戸まつりの時期に、1度神戸を訪れてみましょう。

みなとHANABI - 神戸を彩る5日間 -(旧:みなとこうべ海上花火大会)

1971年から始まり、夏の神戸の最大イベントだったみなとこうべ海上花火大会。しかし神戸港近辺の開発により会場の確保が難しくなったため、2022年からは分散型の花火大会「みなとHANABI - 神戸を彩る5日間 -」として、10月に開催され、メリケンパークで観覧するスタイルへリニューアルされました。

みなとHANABIでは、音楽をBGMに、花火とシンクロさせて打ち上げる「音楽花火」が見どころです。1日10分ずつ、5日間に分けられるため、混雑を避けられるこのスタイルは好評で、今後も継続される予定です。

神戸ルミナリエ

神戸の年末を彩るイルミネーション、ルミナリエは、もともと1995年に発生した阪神・淡路大震災による犠牲者への慰霊、「送り火」として始まりました。異国情緒あふれる旧居留地にイタリア式の電飾が施された様子は荘厳で、その圧倒的な光の芸術には多くの人が魅了されました。

大好評を受けて、本来は1度限りの予定だったルミナリエは翌年からも継続されていましたが、新型コロナ感染症対策の影響で2020年からやむなく休止されています(代替事業が行われています)。2023年以降の開催や代替事業の有無は未公表ですが、12月に神戸を訪れる機会があれば、必ずチェックしておきたいイベントです。

3. 神戸で有名なグルメ、伝統料理といえば

交通の要所、さらに異国文化の玄関口である神戸には美味しいものがあふれています。ここでは神戸に来たら絶対外せないグルメをご紹介します。

神戸牛

神戸牛
<出典:写真AC

全国的に知られる神戸牛ですが、実は「神戸牛」という生体の牛は存在しません。神戸牛とは、兵庫県で育てられた但馬牛の中で厳選された最高級の肉のことを指しているのです。

数ある和牛の中でも神戸牛として認められる基準は最も厳しいと言われており、その分、お値段も高めですが、味は折り紙付き。せっかく神戸に来たらステーキやすき焼きなどを奮発するのもいいですし、お手頃なメンチカツやコロッケの食べ歩きをするのも楽しいですね。ちなみに、現地では神戸牛のことを「神戸肉」「神戸ビーフ」と呼ぶこともあります。

ぼっかけ

神戸市長田区を発祥としているのがぼっかけ。ぼっかけとは、牛すじとこんにゃくをだし汁や醤油、みりんなどと甘辛く煮込んだ料理で、おつまみやご飯のおかずとしてそのまま食べるもよし、うどんなどにのせて食べるのもおすすめです。こうしてご飯やうどんに「ぶっかけ」て食べるところから、言葉がなまって「ぼっかけ」になったと言われています。他の地域では、類似の料理を一般的には「すじこん」などと呼んだりします。

明石焼き

明石焼き
<出典:写真AC

神戸市に隣接する明石市が発祥の明石焼き。その見た目はタコ焼きに似ていますが、味わいは全く異なります。明石焼きは、タコ以外の具材を入れず、専用の焼き器で焼き上げて、だし汁をくぐらせて頂きます。また、でんぷんを精製した「じん粉」を材料に加えているため、ぷるぷるとした食感は1度食べるとやみつきです。

地元では「玉子焼き」とも呼ばれるほど、卵をたっぷりと使った明石焼きは、神戸でも多くのお店で食べることができますので、ぜひ試してみてください。

明石焼きについて詳しくは「明石焼きって何? 材料や作り方、兵庫県明石市の有名店まで紹介」の記事もご覧ください。

洋食

洋食
<出典:写真AC

1868年の神戸港の開港に伴い、多くの外国人が神戸を訪れるようになり、神戸のホテルでは、外国人向けの西洋料理の提供が始まりました。加えて、外国航路の客船のシェフたちは、料理の情報や材料などを互いに交換して広め、さらに陸に上がって店を開くようにもなりました。こうして進化を遂げてきた洋食の味を受け継ぐ老舗が、今も神戸には数多く残っています。

おすすめはオムライス、ビーフカツレツ、ビーフシチュー、エビフライなど。神戸でお気に入りのグリルとメニューを見つけてみてくださいね。

スイーツ

ケーキ
<出典:写真AC

神戸といえば、スイーツ(洋菓子)店が多いことでも有名です。たとえば神戸発祥の老舗洋菓子店だけでも、ロシア系のモロゾフやゴンチャロフ、ドイツ系のユーハイムやフロインドリーブ、スイス系のエーデルワイス、そしてフランス系の風月堂と、世界各国由来の味を楽しむことができます。

一方、スイーツ激戦区の神戸では常に新しいスイーツ店も誕生しており、こうした店のこだわりケーキを食べるなら三宮・元町エリアが特にお店が多く、食べ歩きにおすすめです。お土産には神戸発祥の老舗のお菓子を差し上げれば、きっとどなたにも喜ばれることでしょう。

4. 神戸のお土産といえば

神戸に行ったらぜひちょっとこだわりのお土産を買いたいものですね。ここでは、年代を問わず必ず喜ばれる鉄板のお土産をご紹介します。

ゴーフル(神戸風月堂)

薄いおせんべいのような生地にクリームを挟んだゴーフル。軽やかな食感と淡い甘さでおなじみのお菓子です。原型はフランス菓子ですが、和菓子作りの知識や技法も生かされています。子どもからお年寄りまでどんな方でも食べやすく、万人受けする上に日持ちもするとあって、お土産にはもってこい。

神戸の建物のイラストをあしらった伝統の包装紙も素敵です。また、小さく可愛らしい缶入りのものも、大切な方に配るのに最適ですね。

魔法の壺プリン(神戸フランツ)

そのキャッチーな名前と美味しさで、瞬く間に大人気となったスイーツが神戸フランツの魔法の壺プリンです。港町神戸らしい、船の錨が描かれた可愛らしい小さな壺は、まさに魔法がかかったような可愛らしいフォルム。中身は三層で、ふんわり生クリーム・濃厚とろとろカスタードプリン・丹念に煮詰めたカラメルソースが最高のハーモニーを奏でます。

スタイリッシュでビビッドな真っ赤なパッケージも、喜ばれること間違いありません。

リーフメモリー(モンロワール)

神戸発祥のチョコレートメーカー、モンロワールの看板商品であるリーフメモリーは、色とりどりの葉っぱの形をしたチョコレート。どこか懐かしいレトロ感のある銀色の包み紙には、ミルク・抹茶・ぶどう・いちご・キャラメル・ベリーなど、色も味もさまざまで楽しいチョコレートがくるまれています。原材料は厳選されたベルギーチョコレートで、味も折り紙付き。

職場や学校でたくさんの人に気の利いたお土産を配りたいときに、ぴったりの一品です。

リーベスバウム(ユーハイム)

定番で素朴なお菓子の代表、バウムクーヘン。老舗のユーハイムでは、本場ドイツの製法にならい、シンプルな材料で飽きのこない美味しさを守り続けています。中でも手ごろなサイズの扇形にカットされたリーベスバウムは、お土産にぴったり。手軽な個包装にされていますので、配るのも簡単。作り立ての美味しさも損なうことがなく、安心して少しずつ食べて頂くこともできます。

木の年輪のような模様は、長寿や繁栄のシンボルとして縁起が良いとされており、ぜひ大切な人に差し上げたいお土産です。

いかなごのくぎ煮

いかなごのくぎ煮は、神戸が発祥と言われる郷土料理です。しらすに似たいかなごの稚魚を醤油や砂糖、生姜などと一緒に煮付けたもので、出来上がりの姿が「錆びた釘のよう」であるところから、くぎ煮と呼ばれるようになりました。

甘辛いくぎ煮はお酒のおつまみにも、ほかほかのご飯のおともにもぴったり。漁期が毎年2月~3月と短いため、その年のくぎ煮が入手できたらぜひお土産に差し上げてみましょう。

5. 神戸の方言といえば

神戸を含む兵庫県南東部で使われる神戸弁は、全体がゆったりしたトーンで、語尾を伸ばすという特徴があり、「女性的」「甘えた感じ」と表現されることが多い方言です。

もっともポピュラーな神戸弁の語尾は、「~しとう」。標準語で「~してる」を意味しており、「ごはん食べとう」なら「ごはんを食べている」という意味になります。

面白い表現としては「ダボ(標準語でバカ)」、「ばり(標準語で非常に)」などがあります。また、北の方向を「山側」、南の方向を「海側」というのも、神戸ならではの言い回しです。

注意すべきは「よった」の使い方です。神戸弁で「こけよった」というと「転びそうになった(=転んでない)」ですが、大阪弁では「転んでしまった」という意味になり、全く内容が変わってきます。近いエリアなので、使い分けには要注意ですね!

ハイカラで、でもどこかレトロ。今も昔も、神戸が醸し出す情緒は旅行者を惹きつけてやみません。歴史、食べ物、お店、街並み、文化など、神戸のどの部分に魅力を感じるかは人それぞれ。ぜひ、実際に訪ねて自分だけの「神戸といえば」を見つけてみてください。

関連記事

兵庫」に興味わいてきた?あなたにおすすめの『兵庫』旅行はこちら

※外部サイトに遷移します

Related postこの記事に関連する記事

Ranking兵庫記事ランキング

ランキングをもっと見る

この記事に関連するエリア

この記事に関連するタグ

プロフィール画像

国内の人気観光地研究部

定番、流行、穴場、全国のあらゆる観光スポットをご紹介!

Pick upピックアップ特集

全国の動物園&水族館 徹底取材レポート特集!デートや家族のおでかけなど是非参考にしてみてください♪

特集をもっと見る

たびこふれメールマガジン「たびとどけ」
たびこふれサロン

たびこふれ公式アカウント
旬な情報を更新中!