ベトナムハノイから夜行列車で中国国境の町ラオカイに!列車内の様子とラオカイの街をレポート

目の前は中国

今回はベトナムハノイから豪華寝台列車に乗り、中国との国境の町ラオカイに行きました。ラオカイでは国境の街の雰囲気を味わうために半日町の中を散策しました。

目次

ハノイからラオカイ夜行列車に乗る1:ハノイ駅

ハノイ駅

今回ベトナムのハノイから国境の町ラオカイまでの夜行列車のチケットは「12go.asia」というサイトからネットで取得しました。ラオカイ行きの列車の中に複数のツアー会社が客車をそのまま買い取って販売しています。

買ったチケットはハノイ22:00発ということでしたが、時間に余裕をもって1時間以上前にはハノイ駅に到着しました。ちなみにハノイ駅はノイバイ空港からの路線バスの終着点にもなっています。

時刻表

こちらが1階で見つけた時刻表です。時刻と乗車するホームが書いてありました。列車番号で記載しているだけなので、時刻表だけ見ても行き先がわからないので注意しましょう。

ハノイ駅

ハノイ駅から待合室まではエスカレーターで上がりました。2階にある待合所にはベンチがあります。私が到着した時には、ほとんど乗客の姿がありませんでした。なお、待合所の右側にトイレがあるので待っている間に済ませられます。
時間がたってくると次々と同じラオカイ行きの鉄道に乗る観光客が姿を現しました。

ハノイ駅

出発時間より30分くらい前になると、待っていた客が次々とホームのほうに歩いていきました。待合室から奥のドアを開けるとちょうど画像のように列車の渡り通路のようになっています。

ハノイからラオカイ夜行列車に乗る2:車内の様子

ラオカイ夜行列車

さて、指定されたプラットフォームまで降りていきました。この時間の乗客はほぼ同じ方向に行く人ばかりなので、迷うことなくホームに行くことができました。
ホームには係員がいるのでチケットを見せるとどの車両に乗るのか教えてくれました。

ラオカイ夜行列車

今回購入したチケットは「LAMAN EXPRESS」です。個室の寝台客室なのでゆったりとしていてほかの乗客がいないので、ホテルのようなプライベートなひとときが過ごせます。

ラオカイ夜行列車

なおチケット購入時に無料Wi-fiはあるという情報を得たため接続はできましたが、通信速度は遅くほぼ使えない状況でした。別途SIMを用意しておいたほうが無難です。
電源は普通に使えますので、スマホやタブレットの充電には重宝しました。

ラオカイ夜行列車

チケット料金にはドリンクや軽食がついていて、ミネラルウォーター、コーラ、ビールがあり、紙コップもついていました。その他バナナ、コーヒーの粉、お菓子もあり朝まで快適でした。

ハノイからラオカイ夜行列車に乗る3:出発の瞬間

車内

いよいよ出発の時間が迫るなか、車両の通路を歩いてみました。トイレは車両の端にありました。

電車越しの風景

出発は車両内にいると予告案内等もわからず、気づいたら動き出していました。今回、ハノイ駅を出発した瞬間から2分弱ほど動画に録ってみましたので、雰囲気を味わってもらえればと思います。

列車は思ったより早く移動ではありませんが、車体はけっこう揺れます。ですが、ベッドが快適だったので朝まで眠れました。

ハノイからラオカイ夜行列車に乗る4:到着したラオカイ駅と駅前の様子

ホーム

まだ暗いうちに列車はラオカイ駅に近づいてきました。朝起きたときにドリンクのサービスがあります。こうしてラオカイ駅に到着したのは6:30ごろでしたが、2月の訪問だったので外は暗いままでした。

線路

ラオカイ駅は中国と国境の町で、鉄道の線路は中国とつながっています。そのため駅に止まっている貨車には漢字表記になっているものがありました。

ラオカイ駅

列車が止まったホームから線路を渡って駅の出口に出られます。ラオカイ駅は1階に待合室がありますが、すぐに呼び込みの人たちがいて、客の争奪戦をしていました。
今回この後サパまでローカルバスに乗って移動しましたが、呼び込みのタクシーは法外な料金が取られる可能性が高いので注意しましょう。

ラオカイ駅

ラオカイ駅から直接サパに向かわずに、国境の町ラオカイを見学することにしました。ラオカイ駅の前は広場になっていたので、広場に向かいました。広場まで行くと呼び込みの姿はありません。
広場から駅の様子を撮影しました。周りには多くの降りてきた乗客と呼び込みの運転手でごった返していました。

ラオカイの魅力1:ラオカイの街を歩いてみた

ラオカイ

ラオカイ駅に到着した時はまだ暗かったので、明るくなるまで近くのカフェで休憩しました。明るくなってからラオカイの街を国境目指して歩いてみました。ラオカイ駅と国境の間は意外にも距離があり、片道徒歩で2.30分かかります。ちょうど朝の通勤通学の時間だったのか、中・高校生らしき学生が通学していく様子が見られました。

FAMILY MART

ラオカイの街は大きく、メインのストリートにはずっと家やお店が続いていました。こちらは偶然に見つけたお店「FAMILY MART」です。日本にあるコンビニと同じ名前ですが関連性はないようです。
店の看板の左上を見ると、日本、韓国、タイの国旗が付いており、国境の街らしいと思いました。

ソンホン川(紅河)

国境のボーダー付近まで来ると少しお店が途切れますが、町を流れるソンホン川(紅河)が見えてきました。川の対岸は同じベトナムのラオカイの街です。
ちなみにソンホン川は中国雲南省から発しており、ラオカイからはそのまま南西方向にながれています。川はハノイ中心部を流れて最後は南シナ海に流れています。

ソンホン川(紅河)

ソンホン川に流れる橋の前にきました。この橋を渡ると対岸のラオカイの街に行けます。この橋の次は中国領となっていて、中国との国境線となっている支流・ナムティ川の合流地点が近くにあります。

ラオカイの魅力2:中国国境付近

ラオカイ、中国国境付近

歩いていくと中国とのボーダーに到着しました。ここから先は制限区域なので進めませんが、近くに国境の様子を眺められるところがあるのでそちらに行きます。

ラオカイ、中国国境付近

赤く仕切りがある中が制限区域です。島国の日本にいるとピンときませんが、目の前の建物でベトナムの出国手続きを済ませると国境の橋を渡って中国に行けます。

ラオカイマザーテンプル(Đền Mẫu)

ボーダーのすぐ近くに寺院があります。ラオカイマザーテンプル(Đền Mẫu)という名前の寺院で、調べると18世紀に建立されました。2011年にベトナムの国の指定史跡に指定されています。複数の人々を神として祀っているそうです。寺院としての価値以上に、中国との国境を最もよく見渡せるランドマークでもあります。

中国国境

寺院の中にある広場から中国国境を見てみました。ナムティ川は歩いて渡れるほど川幅が狭く、また中国側からは作業員がいて中州で作業をしている様子も見られました。しかし、この橋は国境の橋なので。ベトナムの経済発展も進んでいますが、中国側も負けじと建築ラッシュのようで国境すぐのところで新しいビルの建築が行われていました。

ラオカイの魅力3:丘の上の寺院 アッパー ラオ カイ寺院

アッパー ラオ カイ寺院

ラオカイマザーテンプルから歩いて10分くらいのところに、アッパー ラオ カイ寺院(Upper Temple)があります。まっすぐ道なりに歩いていくと画像のような大きな門があるのですぐにわかります。ここはラオカイでいちばんの名所なので、ぜひ立ち寄りたいところ。外国人の姿はほとんどなく、地元ベトナム人の観光客でにぎわっている寺院です。

ガジュマル

門をくぐると屋台が多くあります。そのまま奥に進むとようやく寺院の入り口があります。アッパー ラオ カイ寺院を調べると日本の江戸時代に該当する、後黎朝(こうれいちょう)の黎熙宗(れいきそう) の治世の時代(1680-1705)に建てられ、1996 年にベトナムの歴史的、文化的遺物として指定されました。

寺院の入り口から階段を上っていきます。ゆっくりとした段で、かつ新しく整備されているので歩きやすいです。ある程度上がると、大きなガジュマルの大木が見えてきます。このガジュマルは樹齢は数百年(300年以上)あるとということで、大切に祀られていました。

アッパー ラオ カイ寺院

最も上まで上がってきました。ここまでくると神聖なる場所ということで、敬虔なベトナムの人たちが拝んでいるので安易に近づけない雰囲気があります。アッパー ラオ カイ寺院を祀っているのは、チャンフンダオ(陳興道)で、ベトナム陳朝(日本の鎌倉時代)の将軍でありベトナムに3度もあった元寇を防いだことで有名です。

ラオカイの魅力4:地元タクシーの車窓から眺めるラオカイの街

ラオカイのタクシー

ラオカイのタクシー

アッパー ラオ カイ寺院からラオカイ駅まではタクシーで帰ることにしました。ラオカイのタクシーは、画像のようなゴルフカートのような形をしたものが走っています。アッパーラオカイ寺院からラオカイ駅までは、交渉制となっており10万ドン(約570円)でした。6人は乗れるので大人数で利用したほうが得です。

ソンホン川

タクシーでそのまま駅に戻ろうと思いましたが、同じラオカイでもソンホン川の対岸が少し気になっていました。すると運転手が「30万ドン払ってくれたら、川の対岸も案内してやるよ」みたいなことを言ってきました。ラオカイの街に行くのも最初で最後かもしれないので、今回は30万ドン(約1,700円)でお願いすることにしました。

ラオカイの街

タクシーはソンホン川を渡り、少し北側まで特別に走ってもらいました。ビュースポットということで少し降りて見学できました。川の対岸に見えるビル群は中国の街並みです。そこには近界地帯(BORDER BELT)と書いてあり、改めて国境に来ていることがわかりました。

ラオカイの街

そのまま駅方向に戻ります。行きとは違いソンホン川の対岸の街をタクシーは通過していきました。行きの街よりも帰りに見たこのエリアのほうが市場があって発展しているようでした。

最後は、ソンホン川にかかるCầu Phố Mới橋を渡り無事にラオカイ駅に到着しました。半日だけの滞在でしたが国境の街らしい独特の雰囲気を存分に味わえました。

ラオカイ駅前にあるカフェ:Le Bordeaux Restaurant

ラオカイ駅前にあるカフェLe Bordeaux Restaurant

ラオカイ駅に到着した時はまだ早朝6時台で空が暗く、歩いて国境に行くのには不安がありましたので、立ち寄った駅前のカフェ・レストランです。宿泊施設もあり24時間開いていたので旅行者が休憩するのにはちょうど良いです。

ラオカイ駅前にあるカフェLe Bordeaux Restaurant

コーヒーだけの注文もできて、30分ほど過ごしました。料理は注文しませんでしたが、ベトナム料理のほかピザ等いろんな料理が注文できて大変便利です。さらに嬉しいことに荷物を預かってもらえたので、コーヒーを飲んだ後荷物を預けてラオカイの街を散策できました。

Le Bordeaux Restaurant

  • 住所:322 Nguyễn Huệ, Phố Mới, TX.Lào Cai, Lào Cai, ベトナム
  • TEL:+84982777322
  • 公式サイト:Le Bordeaux Restaurant

ハノイから夜行列車で中国国境ラオカイへ行ってみましょう

中国国境ラオカイ

一般的にハノイからラオカイ、サパに行くのはバスが本数が多く便利です。しかしあえて旅情気分を楽しむための鉄道の旅は楽しく、朝起きたら目的地に到着できるのは旅の醍醐味があります。

またラオカイの街では国境を越えて中国に行くわけではありませんが、国境の街らしい緊張感のある独特の雰囲気は散策しても楽しいです。ベトナムの鉄道は中国の鉄道とつながっていて、この先の鉄橋を超えると中国になります。
外国人にはほとんど知られていないベトナムの名所めぐりも楽しいひと時でした。

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万代正平

旅行が好きな旅人。日本国内は、北海道の網走、道東周辺から沖縄の八重山諸島・与那国島まで47都道府県すべて行ったことがあります。2020年2月までは毎年東南アジアに渡航しており、東南アジア10か国すべて訪問しました。海外では他にヨーロッパ(英国、ベルギー、アイルランド)アメリカ、中国、香港、マカオ、台湾、韓国への渡航経験があります。2020年春以降は、主に国内の旅行を中心に活動しています。

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