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種類豊富すぎて迷っちゃう!ドイツのお茶やハーブティーはこうして選ぶ!
ドイツへ移住した大越です。
ドイツでは風邪をひいたり、体調をくずしたりしたときは、すぐ薬...とはならず、お茶を飲みます。
それもそのはず、ドイツは言わずとしれたお茶文化が根付く国。便秘の時はフェンヒェルテー(Fencheltee/フェンネル茶)、風邪をひいたらエアケルトゥングステー(Erkältungstee/風邪のお茶)、妊娠中はシュヴァンガーシャフツテー(Schwangerschaftstee/妊娠中のお茶)、授乳中は、母乳の出をよくするスティルテー(Stilltee/授乳のお茶)などなど、体調、シチュエーションに合わせた多彩なお茶やハーブティーが顔を揃えているのです。
スーパーやドラッグストアで、大きなスペースを陣取るバラエティー豊かなお茶の数々。旅の途中に試したい、お土産にしたい!という方もいらっしゃると思いますが、なんせ数が多いので、どれを選んでいいかわからない!じつは筆者もよくお茶選びに悩んでいました。そこで今回は、自分の好きなスタイルで、パパッとお茶をセレクトする方法をご提案させていただきます。
目次
人気のブランドで選ぶ
せっかくドイツでお茶を買うのだから、もちろんドイツブランド、もしくは海外モノでもドイツで人気の高いものを選びたい!というあなたは、以下に挙げるブランドにすれば間違いありません。気になるブランドが見つかったら、その商品棚でパッケージをじっと見てみてください。たいていのパッケージには、そのお茶に入っている素材の写真が載っているので、あとは好みで選べばOKです!
テーカンネ(Teekanne)
1882年に創業した、ドイツきってのお茶メーカー。日本では、ポンパドールというブランド名で展開しているのでおなじみかもしれませんが、ドイツ市場のみの種類もたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。また、あまり出回っていないけれど、インドの挨拶、ナマステをもじったであろう「ナマステー(NamasTee)」シリーズも出ています。アーユルヴェーダスタイルのハーブティーであることは言わずもがな(笑)。
メスマー(Messmer)
170年もの歴史を誇る老舗ティーブランド。1852年にエドゥアルド・メスマーが開業したデリカテッセン&食料品店から発祥しました。良質で風味豊かなこちらのお茶が評判を呼び、1884年にはドイツ皇帝御用達のブランドとなったほど。現在でも、厳しい品質管理がなされたお茶には、根強いファンがついています。
ミルフォード(Milford)
テーカンネ、メスマーと並ぶドイツの人気ティーブランドで、その中でもお手頃プライスなのがミルフォード。ハーブティーのほか、フルーツティーにも力を入れており、その豊かな風味と鮮やかな色彩が、ブランド理念の通り、気分をポジティブにしてくれそう!夏に嬉しい、水出しアイスティー"kuhl&lecker active"シリーズもラインナップ。
ヨギティー(Yogi tea)
アーユルヴェーダをルーツとし、シナモン、カルダモン、ジンジャーなどをミックスしたスパイスティーから始まったのがヨギティー。アメリカ発のブランドながら、約40年前に誕生した当初からヨーロッパでの販売も行われ、オーガニックティーの先駆けとしてドイツでも広く浸透。スパイス系、ハーブ系、紅茶・白茶・緑茶ベース、チャイなど、すべての品が有機栽培の原料によって作られています。
アルナトゥーラ(Alnatura)
言わずと知れたドイツ最大手のオーガニックスーパー!紅茶メーカーではありませんが、今回周囲にリサーチを重ねたところ、ほとんどの人が愛飲していたのが、Alnaturaブランドのお茶。カモミールティー(Kamillentee)やハーブティー(Kräutertee)といったシンプルなものから、爽やかな朝の目覚めを促す"Guten Morgen(おはよう)Tee"のような、シチュエーションを商品名に取り入れたシリーズなどがあります。
体調や気分で選ぶ
冒頭でも記したように、体調に合わせてお茶を飲む習慣のあるドイツ。リラックス、風邪予防にはカモミール、美肌作りにはルイボスなど、おなじみハーブティーの効能で選ぶもよし。ドイツのお茶は、体のどこに、どういった症状に良いのかなどが商品名に入っていたりするので、それに合わせて選ぶもよし。
以下に挙げた基本的なドイツ語を照らし合わせれば、手間いらずです!
成分
- Kamille(カミレ)......カモミール
- Rooibos(ルイボス)......ルイボス
- Brennnessel(ブレンネッセル)......イラクサ
- Pfefferminz(プフェッファーミンツ)......ペパーミント
- Fenchel(フェンヒェル)......フェンネル
- Salbei(ザルバイ)......セージ
- Zimt(ツィムト)......シナモン
- Ingwer(イングヴァー)......ショウガ
- Kurkuma(クルクマ)......ウコン
体の名称、症状、様子
- Hals(ハルス)......のど
- Bronchial(ブロンヒアール)......気管支
- Magen(マーゲン)......胃
- Darm(ダルム)......腸
- Leber(レーバー)......肝臓
- Galle(ガレ)......胆汁
- Erkältung(エアケルトゥング)......風邪
- Husten(フーステン)......咳
- Rachen(ラッヘン)......のどの痛み
- Verdauung(フェアダオウング)......消化を促す
- Nerven(ネルフェン)......イライラ
- Ruhe(ルーエ)......平穏、落ち着き
そして面白いのが、自分が求めているものだったり、そのときのフィーリングだったり、そのまんまを表している商品名!たとえば、ちぇ、ついてないなぁ、なんてときに選ぶなら「Glückstee=幸運のお茶」や「Gute Laune=良い機嫌」、穏やかな眠りにつきたいときは「Schlaf schön=美しい眠りを」、自身の源となるものを刺激し力を出し切りたいときは「Frauen Power=女性の力」などなど。辞書を引きながら、自分の今の気分に合うものを探すのも思い出に残りそうですね。
ジャケ買い!パッと見で選ぶ
旅も佳境に入ってくると、お土産選びもちょっと面倒になってきますよね。あれこれ深く考えずに、パッと見た目でジャケ買いするのも楽しい選びかた。可愛いパッケージのもの、ネーミングセンスが抜群なものなど、ひとめ惚れしたものを手に取ってみて!ちなみに筆者も本能のおもむくままにチョイスしてみました。
Lebensbaum「Janosch」シリーズ
ドイツのベストセラー絵本作家、ヤノッシュ(Janosch)。その絵本世界から飛び出したキャラクターたちがパッケージに!トラのお茶は、トラの抱擁のような力強さで元気にしてくれるルイボス&レモングラスのハーブティーなど、設定まで可愛らしい!ドイツのハーブティーの老舗、レーベンスバウム(Lebensbaum)から発売されているので、味も折り紙付きです。
Ostfriesische Tee Gesellschaft「Yasashi」ブランド
えっ!やさしい!?と二度見したのがこちら。メスマーやミルフォードブランドを扱うティーメーカーのブランドで、商品名の「Yasashi」は、やはり日本語の「やさしい」からついたもの。ただ意味合いとしては「やさしい=シンプル」の方。100%天然オーガニック原料で作られており、自然の風味を追求。甘いフルーツティー、香り高いハーブティー、上品なグリーンティーなど、それぞれシンプルな美味しいを体現しています。そして、実際に飲んだ感想としては、香りも味も「優しい」でした。
まとめ
今回お茶について調べてみて、改めてそのバリエーションの豊富さに驚かされました。単一のハーブティーから、ハーブやスパイスなど複数をミックスしたもの、紅茶や白茶、抹茶ベースなどじつに多彩で、新たなお茶の魅力にハマってしまいそう。みなさんもドイツのお茶の世界にどっぷり浸ってください!
<コーヒー派なわりに、家にはほとんどのメーカーのお茶を揃えていました。写真はその一部です!>
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大越理恵
- ドイツ生まれの日本人夫にくっついてドイツへ移住!したものの、何年住んでもドイツ語初級なフリーライター。おさんぽ旅が得意。街の匂いや雰囲気、ちょっと傾いた建物、へんてこな模様、かわいいマンホールのフタなどなど。果てしない寄り道をしながら見つけた、ドイツの風景や日常、あれこれをお届けします。