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【インド】世界遺産のトイトレインでシムラの旅
今年のゴールデンウィークの予定はお決まりですか?欧米からの観光客がちらほら見え始めたデリー市内。日本の方も個人旅行を中心にインドに訪れる方が増えています。
シムラという都市の名前で、ここは酷暑の北インドに住むイギリス人が避暑地として訪れていた場所です。2月には雪遊びも楽しめます。
インドに雪?と思う方もいるかもしれませんが、ヒマラヤに近い山岳地方ではスキーもリフトもあります。シムラは道中の移動も楽しいですよ!
目次
まるでアトラクションなトイトレイン
シムラへの行き方は、車・飛行機・電車の3つの方法がありますが、行くならぜひ世界遺産のトイトレインにのってシムラまで行ってみてください。インド人なら知らない人はいないこの電車。インド映画に頻繁にでてくるので撮影場所として聖地にもなっています。
※このYouTube動画は、撮影のため特別に屋根にのぼっています。一般の人は車内のみ
トイトレインは事前予約が必要です。Kalka(カルカ)という町から発車しています。カルカは小さな町で、カルカの駅まで約500mの道は車が入れません。早朝は歩いて駅までいくので、前の日にカルカについたら駅の確認をしておきましょう。
チケットはネットで買えますが、インド人にも人気の列車で、とにかく小さい(トイトレインですから)。そのため、シーズンになるとキャンセル待ちになります。外国人枠はありません。
突然窓口に行っても買えないことが多いので、カルカーシムラのトイトレインのチケットは、旅行会社に頼むか、直接IRCTC(インド鉄道)のサイトから予約しましょう。
こんなかわいい駅がいくつも見られます。そして大絶景も!
ただし、注意点が1つ。
私は車酔いはおろか、船に乗っても酔わないのですが...この電車は酔いました。なので、乗り物に弱い人や不安な人は、酔い止めを必ず飲んでおくことを強くおすすめします!
乗車時間はカルカからシムラまで約5時間半。トイレもついていますし、1車両の定員は20人。手動で背もたれが前後に動きますので、進行方向に向けて向きを自分で変えてください。私はこれがわからなくて、ずっと後ろ向きで乗っていました。とほほ。
シムラはヒマーチャルプラディッシュの州都
シムラの歴史は第一次世界大戦ごろから、イギリスの植民地になった頃から開拓され始めます。もちろんその前から地元民は住んでいましたが、シムラ、マナリ、ダラムサラは3大リゾート地として40度以上のデリーから避暑に訪れる人が増えました。
その中でもシムラはヒマーチャルプラディッシュ州の州都でもあり、こんな山奥にどうして?というぐらい立派な建物が所せましと立ち並んでいます。
まずは有名なメイン通りについてご紹介しますね。その名も「モールロード」です。
モールロードとは
モールロードとは、シムラの中心街に位置する通りの名前で、ここを中心にお店やレストランが所狭しと並んでいます。通りは歩行者天国のようになっていて、ローカルフードからおしゃれな西洋料理まで楽しめます。
モールロードは丘の上にあるので、急な斜面を段々畑のように切り崩して建物が建てられています。
広場の真ん中にあるシムラ教会は、ネオゴシック様式の建築物です。北インドで2番目に古い教会なんだとか。建設には12年ほどかかっています。
イギリス領地だったこともあり、至るところに教会を見かけます。
- 営業時間:8:00~18:00(年中無休)
- 入場料:無料
この広場を降りていくとモールロードにぶつかります。途中にある、政府の建物も本当にきれいです。インドのイメージとは程遠いヨーロッパ風の建築物。
ライトアップされたこの建物は政府が管理しているものですが、現在は使われていないようで中に入れませんでした。この建物のの両脇に小さな階段があって、下の通りへ近道で行けます。
教会からまっすぐいくと折り返し地点から小さなお店が増えてきます。下の道路はレストランや雑貨屋がひしめいています。
日曜日は地元の人たちも買い物にきて、大変にぎわっていて活気があります。買い物は明るいうちに済ませてしまうといいですね。営業時間はほとんどが20時半ぐらいまで、21時以降はレストランだけ営業しています。
レストランのラストオーダーはほとんどが21時半から22時ぐらいで閉まってしまいます。シムラのホテルは急な坂道に立っていることが多く、モールロードの近くのホテルは場所によって車が入れないことも。
そのため、ホテルの予約をする時はホテル前まで送迎車が出入りできるかどうか確認が必要です。
おすすめのホテルはこちらです。
これはヘリテージホテルと呼ばれる昔ながらの建築物をそのまま使ったホテルです。オーナーだったクラーク氏の元で働いていたマネージャーは、なんとあのインドでは知らない人はいない高級ホテルオベロイの会長、故モハン・シン・オベロイ氏でした。
1898年からあるこのホテルは、オベロイ氏の計らいでもともとのオーナーであったクラーク氏の名前のまま、現在最もシムラで古いホテルとして営業しています。
このような温故知新にあふれた建物を見る事ができるのもシムラならではの魅力です。19世紀当時のシムラの写真や博物館もこのエリアにあります。歴史をたどる旅もおすすめです。
お子様連れもOKなおいしいレストラン
旅行といえば、おいしい料理は必須ですよね。シムラの滞在中で私たち2人の胃袋をつかんだレストランはここです。
CAFE 1873
- 営業時間:10:30~22:00(L.O.21:30)※2023年3月時点
- アルコール:有
- 年中無休
ここのレストランは、ベジタリアンのみで肉や卵、魚が一切ありません。だけど、一度試しにおいしいベジタリアン料理を堪能してください!
インド料理、イタリアン、洋食のお店ですが、どれも新鮮な野菜と辛すぎない地元料理、そしておいしいコーヒー(illyのエスプレッソマシンでした)があるのはインドでは貴重です。
味もまろやかで、束の間のインド時間を忘れて、ヨーロッパへトリップしました。(いいすぎ?)
インド料理に飽きたらぜひここも試してみてくださいね。
上品な器に盛られた地元料理 Babru(バブル)です。ヒマーチャルプラディッシュ州の独特のもので、北インドではコフタと呼ばれる豆の粉で作った揚げた団子をカレーで煮込む料理があるのですが、そのシムラバージョン。
緑色なのは、カレーの素がパラックと呼ばれる葉物野菜なので。酸味が効いていてマイルドなカレーでした。
そして、この黄色いものはダールではなく、Madra(マドゥラ)と呼ばれるひよこ豆のカレーです。スパイスはダールよりもふんだんにはいっていて、クローブ、シナモン、カルダモン、クミン、コリアンダー、ターメリックなどなど。こちらもマイルドでついついチャパティやご飯がすすんでしまう味でした。
他にも窯焼きのピザや新鮮なサラダなどもあります。
シムラのオンシーズンはこれから!酷暑の4月から5月はホテルも取りにくくなります。モールロード近辺にホテルはいくつもありますが、急な坂道を登らなくてはならないホテルが多いので、注意してください。
夏の避暑地として過ごすのには最高の場所です。ご家族でもカップルでも、もちろん1人でも楽しめますよ。
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田澤ともき
- アーユルヴェーダがきっかけでインド在住。ハイテクから古代伝統まで、100人100色楽しめますよ。インドならではの出来事や、インド生活についてお届けします。