【奄美大島】マングローブ原生林をカヌーでゆく癒し度満点の旅

マングローブ原生林

こんにちは! たびこふれ編集部のシンジーノです。

鹿児島県の南部に位置する奄美大島という島をご存知ですか?

名前は聞いたことがあるけどよく知らない、という方も多いのではないでしょうか。

今回、初めて奄美大島に訪れました。

自然と地元の人々の優しさに溢れ、ゆったりとした時間が流れているとっても素敵な島でした。

この記事では、奄美大島の魅力をお伝えしたいと思います。

目次

奄美群島とは

奄美群島とは、大まかにいうと本州の鹿児島と沖縄の間に位置するさまざまな島々で、その中に8つある有人島(奄美大島、喜界島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖永良部島、与論島)を指すことが多い。亜熱帯性気候で、珍しい生物も多く生息している世界的にも珍しい地域。

この記事では奄美群島の中で一番大きな奄美大島をご紹介します。

奄美大島の魅力

奄美大島の魅力をひとことでいうと「豊かな自然」でしょう。

奄美大島には日本で2番目に大きいと言われるマングローブの原生林があります。

※マングローブとは、海水、淡水の混じった水域に育つ植物の総称で、マングローブの木というものはありません。

奄美という名前の由来

奄美という名前の由来は、雨を見る→あめみ→あまみ→奄美と呼ばれるようになったという説があるようです(諸説あり)。

雨が多く降るということは、それだけ豊かな緑と植物が育つ場所であると言えるでしょう。

奄美大島

私が訪れた3月初旬、奄美大島は濃い緑に包まれていました。

日本の離島で2番目に大きな島

意外に大きい島で、日本における離島では佐渡に次いで2番目に大きく、兵庫県の淡路島の1.5倍の広さがあるそうです。

車で島を周るには、ノンストップで走ったとしても6時間半くらいかかるそうです。

海岸線
<海岸線が美しい奄美大島>

奄美大島の気候

亜熱帯気候で1年中温暖な気候。島の固有種を含め、野生動物、植物の宝庫。

屋久島と同じく多雨の島ですが、雨が降った後はそれはそれは神秘的で、山の中を歩くと恐竜が出てきそうな独特の雰囲気が生まれるそうです。

また晴れた日の山の中は、木々の間から差し込む木洩れ陽がとても美しいそうです。

また島には杉がないので杉花粉に悩む人には天国の島でしょう。

ハブの島

奄美大島といえば、毒蛇ハブを思い浮かべる人もいるでしょう。確かに奄美大島にはハブがたくさん生息しており、島の生態系のトップに位置しているそうです。しかし町なかでハブに遭遇することはほとんどなく、山に入る時、繁みに注意すれば出会うことは少ないそう。実際私も滞在中にハブを見ることはありませんでした。

奄美大島へのアクセス

鹿児島空港を始め、東京(羽田、成田)、大阪(伊丹、関西)、福岡から直行便も就航しています。

>>詳しくは奄美大島観光物産連盟のサイトをご覧ください

奄美大島空港ターミナルビルを出るとそこは、南国ムード満点です。動画でご覧ください。

マングローブの原生林をカヌー体験

「奄美大島といえばマングローブ」と言われるほど、奄美大島を代表するスポットです。

マングローブ原生林
<マングローブ原生林>

マングローブ遠景

マングローブパーク
<初心者でもカヌー体験が気軽に楽しめるマングローブパーク>

カヌー体験

私は一度もカヌーを漕いだことがなかったので不安でしたが、乗り方を丁寧に教えてもらえますし、体験ツアー中はガイドさんがついてくれるので安心です。

初めての人でもそれほど心配ないでしょう。

カヌー体験の様子を動画でご覧ください。

初めてのカヌー、すごく楽しかったです。

カヌー体験の所要時間は1時間~1時間半くらいですが、正直想像以上に面白かったです。単に川をカヌーで行くのではなく、マングローブの中をカヌーで行きます。ですから、他では味わえない神秘的な世界を体験できました。

体験した感想は、もっとマングローブが被さるように生い茂った狭い水路を行くのかと思っていたのですが、干潮の時間帯だったので小さい水路は水が引いて入ることができませんでした。

ただ逆に干潮時は川底が現れるので、木の根っこの様子などを見ることができるなどメリットもあって楽しめました。

>>マングローブの中をカヌー体験が楽しめるマングローブパークの公式サイトはこちら

ナイトツアーでアマミノクロウサギに出会う

奄美大島には珍しい動植物が数多く生息しています。

今回、夜の山の中を車で巡るナイトツアーに参加しました。

標識

動物は夜に行動することが多いので、動物を車で轢かないよう注意を促す標識があちこちに建っています。この写真の絵はアマミノクロウサギです。

※アマミノクロウサギ:ウサギ科アマミノクロウサギ属のウサギ日本奄美大島徳之島のみ生息する絶滅危惧種

アマミノクロウサギ

アマミノクロウサギに出会えました。

ウサギというよりは大きなネズミのような体型で、耳は小さくずんぐりしています。動きが愛らしくてかわいいです。私が撮った写真では見えにくいので、こちらの写真でご覧ください。

アマミノクロウサギ幼.JPG
<写真提供:サンゴとヤドカリ>

逃げていく姿、特に後ろ足の動きがかわいい。ガイドさん曰く「あれ、怒ってるんですよ。『おい、ライト当てるなよ~』なんて思ってるんでしょうね。」なるほどそういえば、プンプンしながら後ろ足を蹴ってるようにも見えました。かわいい~。

道路上に出てくることもあり、車に轢かれたり、野生の猫に食べられたりするそうです。かわいそう。。。

ナイトツアー中でも1羽も観られないこともあるそうですが、私は5羽見ることができてラッキーでした。

奄美大島のグルメ

郷土料理 かずみ

奄美大島には素朴で体に良い食べ物があります。今回、地元の有名店「郷土料理 かずみ」で奄美大島の料理を堪能しました。

かずみ

「かずみ」は中心街 名瀬から少し外れた静かな通りにあります。奄美大島料理とシマ唄を楽しめる老舗料理屋です。

店内
<郷土料理かずみの店内の様子>

お店に入ったのは18時45分頃。料理がひととおり出て食べて飲んで一段落した19時半くらいからシマ唄が始まるのが流れだそうです。

御膳

カウンターの席についたら、こちらの膳が用意されていました。

左上から、豚の耳、はんだま(モロヘイヤのような粘りのある野菜)の和え物、きのこ(だったかな?)

左下に下りて 椀に入った豚みそ、タイモ、さつまあげ、いものつる(緑色の山菜)、もずく酢の物。

たかさごのから揚げ

たかさご(沖縄でいうグルクン)の唐揚げ。頭からがぶっといけます。香ばしくてサクサクしています。

刺身

まぐろ、いかの刺身。奄美では近海まぐろが獲れるそうです。

とんこつ

とんこつ(豚肉、厚揚げ、野菜)。やや甘めの味。ダシが効いていて美味しかった。お酒やご飯の最強のお供です。

ふだん草の煮物
<ふだん草の煮物>

いや~すべての料理が美味しかったです。手作りで優しい家庭料理でした。それにしてもすごいボリュームでした。実際食べきれないお客さんも多く、食べ残したら持ち帰りにしてくれるそうです。奄美大島では、客人が来た時、食べきれないほどの量を出してもてなすそうです。全部食べ切ると「足りなかったのかな」と心配になるそう。中国と似ていますね。

シマ唄

食事がある程度落ち着いたら、いよいよシマ唄の始まりです。

「島唄」というと沖縄をイメージする人が多いでしょう。私もそうでした。

しかし発祥は沖縄ではなく奄美大島なのだそうです。

そして島唄ではなく、シマ唄が正しいそう。シマとは島ではなく「集落」を意味する言葉で、シマ唄とは島の唄ではなく、各集落の歌なのだそうです。

単にシマ唄を聴くだけでなく、お客さんも太鼓を叩いたりして参加することもできます。そして最後は立ち上がって踊ります。

ちなみにここで踊っているのは初めてこの店に来て、出会った人たちだそうです。とてもそうとは思えない一体感が生み出されていて、信じられないくらい楽しく盛り上がっていました。

西さん

「かずみ」女将、西 和美さんです。奄美大島で知らない人はいないほど有名なシマ唄の唄者です。

初めてのお客さんにも気さくに話しかけてくださいます。

こういうお店はひとりで来ると浮いてしまいそうと腰が引けてしまいそうですが、若い女性のひとり客もいてすぐうちとけられます。店内がひとつになったような、田舎の実家に帰ってきたような心地よいひとときでした。

奄美大島の優しさとおもてなしをたっぷり感じることができた楽しい夜でした。

>>郷土料理 かずみを食べログで見てみる

奄美薬膳 つむぎ庵

カヌー体験を楽しめるマングローブパークにほど近い(歩いては行けません)道路沿いにある薬膳そば屋「つむぎ庵」。

つむぎ庵

こちらで食べた「薬膳そばまんぷくセット(1,850円)」です。

薬膳そばまんぷくセット

左上から黒豚なんこつ、そばの実を炊きこんだそばの実ご飯、自家製タレにつけこんだ唐揚げ、

奄美の薬草(シマ桑、ハンダマ、長命草)の天ぷら、薬草を練りこんだそばのセットで、ボリュームたっぷりです。

薬草というと香りがツーンと来るのか、と思ったらそんなことはなく、食べやすい味でした。そばはつゆにつけずに食べてみると、ほんのりヨモギのような味がしました。

甘いタンカン

デザートには奄美大島特産の甘いタンカンが付きます。

>>薬膳蕎麦 つむぎ庵の公式サイトはこちら

奄美大島のお土産

奄美大島のお土産というとどんなものがあるのでしょうか。

パパイヤ醤油漬け
<パパイヤ醤油漬け 430円>

パパイヤは果物ですが、熟れる前、緑色で実が堅い時に収穫し、野菜のように調理して食べています。

このパパイヤ醤油づけも、たくあんに似てコリコリした歯ごたえの良い漬物という感覚です。奄美ではとてもポピュラーです。

ごまざた

カヌー体験ができるマングローブパークの売店で「売上ナンバー1」と聞いて買いました。

ごまざた

ごまと黒糖をブレンドしたお菓子です(648円)。

ごまざた

こまざた

たっぷりのごまの香ばしさとぷちぷち食感、黒糖の自然でまろやかな甘さがベストマッチング。我が家の家族にも大好評でした。

サタマメ

サタマメ

たぶん砂糖豆がなまってサタマメになったのではないかと思います。

ピーナッツを黒糖で包んだ、シンプルで飽きのこないお菓子です。52年以上も奄美土産の代表だそうです(すごい主張してる笑)。

このサタマメを買おうと思ったきっかけが町のフリーペーパーに載っていたこの広告を見たからなんです。

サタマメ 広告.jpg

すごいインパクト(笑)私の心はわしづかみにされ、思わず手にとって買いました。

このサタマメ、ブラックコーヒーと合わせると止められない止まらない、ほど、悪魔のお菓子です(600円)。

鶏飯

鶏飯

鶏飯といえば、奄美大島料理の代表格。

※鶏飯とは、奄美群島の名物料理で、ご飯にほぐした鶏肉、錦糸卵、椎茸、パパイヤ漬けなどの具材と葱、きざみ海苔、タンカンの皮、紅しょうがなどの薬味をのせ、丸鶏を煮て取ったスープをかけて食べる料理。ご飯、具材、薬味、スープは別々の器で出され、自分で好きな配分で盛り付け、混ぜながら食べるスタイル。元々は薩摩藩の役人が奄美に訪れた際、地元の人たちがもてなした大変なごちそうだったそうです。

これはフリーズドライですが、美味しいです。本物の鶏飯の味がよく出ています。ご飯の上にのっけてお湯をかけるだけでOK。奄美の味を手軽に思い出すことができます。230円。

鶏飯

奄美大島のホテル

奄美大島では2泊し、2軒のホテルに泊まりました。

奄美山羊島(あまみやぎしま)ホテル

奄美大島の中心地 名瀬(なぜ)地区にあるリゾート風ホテルです。

奄美山羊島ホテル

名瀬の中心から車で5分くらい離れた山羊島に建つホテルです。ホテルの周りには何もなく海沿いのリゾートホテルという雰囲気です。

部屋
<奄美山羊島ホテルの部屋>

ホテルの上層部には露天風呂を含む大浴場が備わっています。

大浴場露天風呂
<展望大浴場/写真提供:山羊島ホテル>

開放的な露天風呂から海を見下ろせます。とっても気持ちよかったです。

レストラン
<ホテルレストランから見る夕景>

朝食
<山羊島ホテルの朝食(バイキング)>

鶏飯やもずくの天ぷらなど奄美大島の郷土料理も多く、野菜たっぷりでとても充実した朝食でした。奄美大島名物 鶏飯も自分でよそって食べられます。

やぎ
<ホテル前の小屋ではやぎさんがいました>

サンデイズ奄美

奄美大島で一番新しいホテルで2022年11月開業のピッカピカのホテルです。

サンデイズ奄美

名瀬湾に面し、街の繁華街にも徒歩圏内の立地抜群のホテルです。

部屋

部屋はシンプルで機能的な設備が整っています。最上階には大浴場が備わっています。

浴室
<展望大浴場/写真提供:サンデイズ奄美>

内風呂だけですが、こちらからも海が見えて解放感があります。

大浴場
<展望大浴場/写真提供:サンデイズ奄美>

奄美大島の魅力 まとめ

いかがでしたか。

奄美大島の魅力の一端が伝わったでしょうか。

今回は奄美大島の隅々まで行けませんでしたので、改めてまたゆっくり訪れてみたいと思います。

地元の人曰く、奄美大島のすぐ南にある加計呂麻島(かけろまじま)もおすすめだそうです。

「どういうところが魅力ですか?」と訊くと「ひとりになりたい時って誰にでもあるでしょ。加計呂麻島は、ひとりになりたい時、なれる場所なんですよ」なんだとか。う~ん気になります。。。

奄美大島の良さは、開発されすぎていない、いかにも観光地っぽくないところです。のどかで時間がゆっくり過ぎていく。一大ビーチリゾートに比べると垢抜けしていない、でもそこが奄美大島の魅力だと思います。

私の会社の元先輩は奥様が奄美大島出身だったこともあり、定年退職後奄美に移住されました。奄美大島に住んでみて「人が優しくて、のんびりしていて、すごく住みやすい良いところだよ」と仰っていました。奄美は長寿の島と言われています。その要因のひとつは、時間がゆっくり過ぎていくところ、そして素朴で体に良い食べ物ではないかと思いました。

奄美大島、いいところだった~。またゆっくり訪れたいと思います。

奄美大島

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シンジーノ

3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。

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