公開日:
最終更新日:
漬物はどれも似たようなものって思っていませんか?京都の漬物は●●が違います。
こんにちは! たびこふれ編集部のシンジーノです。
あなたは漬物、お好きですか?
だとしたらどんな漬物が好きですか?
先日、日本テレビ系の「ケンミンショー」で京漬物を特集していました。
その中に登場する京都の人が、こう言ってたんです。
「京都の漬物は、他とは違うのよ!」と。
「京都の漬物は他とは違うのかぁ、どんな風に違うんだろう。。。?」
そこで京都の錦市場にある老舗「桝悟(ますご)」の漬物をオンラインショップで取り寄せて食べてみました。
そうしたら・・・「確かに京都の漬物は他とは違う!」と感じたんです。
どんなところが他のと違うと感じたか、実際に食べた漬物を挙げながらご紹介しましょう。
漬物の世界は深い。。。
目次
京都の漬物ってどんなの?
漬物は加工食品として最も古い歴史を持ち、伝統食品として育まれてきました。漬けることにより野菜の旨みが増し、保存性を高めます。
ビタミンや食物繊維をはじめ、ミネラル、カルシウム、有機酸が豊富に含まれており、整腸作用や免疫力向上効果もあり、美容や健康の増進につながります。
その中でも京都の漬物の魅力をおおまかに言うと、私は次のように感じました。
【京都の漬物の魅力】
- しょっぱすぎず、素材の味を生かし、且つ昆布などダシの味が効いた"旨みのある味"
- 漬物は添え物のイメージがありますが、京都の漬物は「食卓の主役」になり得る存在感がある
- ごはんに京都の漬物を乗せ、ほうじ茶をかけたお茶漬けは本当に美味しい
ちなみに京都の三大漬物(冬場)は千枚漬、すぐき、しば漬と言われているようです。
京の台所といわれている「錦市場」にはたくさんの漬物屋さんが軒を連ねています。
その中で、今回は特に昆布の味を生かしているのが特徴の桝悟の漬物を食べてみました。
桝悟とは?
屋号の「桝悟」の「桝」は一升枡の桝で、昔は商売の計量の基本単位でした。
「桝」に自ら悟りを戒めるという意味の「悟」を合わせた屋号には、物事を正しく誠実に量り、嘘偽りのない真っすぐな商いをしたいという思いが込められています。
<錦市場の桝悟本店/画像:桝悟公式サイトより>
桝悟は「誠実」「信頼」「信用」を大切にしています。
桝悟の社長からのコメント
400年の歴史がある「京の台所」錦市場で、昭和5年(1930)創業以来、食文化の担い手として漬物製造販売一筋に歩んできました。
毎日、店舗の奥の作業場で、野菜本来の持ち味を活かすことをを信条に、熟練の職人が伝統製法に創意工夫を重ね、素材により、塩加減・重石加減をしながら、ひと樽、ひと樽、丹念に心を込めて漬け込んでいます。
春は菜の花・日野菜・筍、夏は賀茂茄子・万願寺、唐辛子、秋はしめじ・茗荷、冬は蕪・大根・壬生菜が旬を迎えます。
四季折々の京漬物の醍醐味を樽出しの鮮度そのままにお届けします。
<桝悟 宇津 康之社長/画像:桝悟公式サイトより>
京都府食品産業協会が認定する「京ブランド食品」は、山紫水明の豊かな自然と1200年の歴史に培われた京都の地で、職人たちが素材の持ち味を生かし、使う水から道具まで、すみずみまで心を配り、丹精込めて作った安心・安全な「ほんまもん」の味です。
桝悟の「千枚漬」「すぐき」「しば漬」は京ブランド食品に認定されています。
今回、実際に食べてみた京都の漬物
今回実際に食べてみたのは桝悟の京味鮮6品セット(3,240円)です。
1. 千枚漬
千枚漬は、京野菜のひとつである聖護院かぶらと昆布の旨みが織りなす上品で優雅な味わいの逸品で、あっさりと食べられる冬の京漬物の代表格です。
今から百数年前の江戸時代末期、宮中の料理人が経験を基に、そのかぶらの漬け方、風味、調理法の工夫を重ねました。さらに原料となる上質のかぶらを求めて、ようやく聖護院の里のかぶらを使った漬物を作り上げました。ひと樽に漬け込むかぶらが千枚になる程、薄く削ったということから「千枚漬」と名付けたと伝えられています。
薄さが絶妙です。この薄さが千枚漬の特徴と言えるでしょう。すごくバランスのいい歯ごたえを生み出すのです。千枚漬を焼き海苔のようにごはんを巻いて食べるのが好きな人も多いようです。
また昆布のだしが効いています。甘さ、瑞々しさ、しっとり感、すべてにおいて冬の京都の漬物の王様でしょう。
2. 刻みすぐき
伝統京漬物である「すぐきかぶら」を塩漬けにした後に乳酸発酵させたものです。
京漬物の中でもその起源は古く、元々は上賀茂神社の社家で栽培され自家用に漬けられていたものが公家への進物に用いられ、それが広まり時の流れと共に 千枚漬とならんで世人に親しまれるようになりました。すぐきを食べやすいように細かく刻み、まろやかに味付けした程良い酸味のある、桝悟の中でも人気商品です。
すぐきの特徴をひとことでいうと「酸味」です。ごはん、お茶うけ、お酒のつまみに、この酸味がいい味を出しています。食感もシャキシャキで癖になる味です。
3. おらが漬(しば漬)
京都の漬物といえば、真っ先に思い浮かぶのが「しば漬」でしょう。今や全国区といえるほどの有名な漬物ですが、平安時代に京都の大原で生まれた漬物です。乳酸菌が効いていて爽やかな酸味が特徴です。
桝悟のおらが漬は、しば漬の伝統を活かし、胡瓜を主体に生姜・茄子・みょうが・赤紫蘇を漬けて爽やかに仕上げました。定番のベストセラーです。
歯ごたえがしっかりあります。もっとしょっぱいのかなと思いましたがそれほどでもありませんでした。「お茶漬けに間違いなく合うな。」そう感じさせる酸味と塩味でした。
4. 刻み赤かぶら
充分に土の栄養を吸って育った赤かぶらを、食べやすい大きさに薄切りし、 千枚漬風にさっぱりと味付けしました。しっかりした歯ごたえの中にほんのりした旨みを楽しむことができます。
浅漬けで赤かぶの歯ごたえがしっかり残っています。ぽりぽりサクサクとごはんとの相性もばっちりです。こちらも旨みと甘みがたっぷり。
5. 祇園茶漬け(壬生菜)
京の伝統野菜「壬生菜(みぶな)」を食べやすいように細かく刻み、生姜を少し加え、風味豊かに漬け上げた浅漬です。
シャキシャキと歯切れ良く、旨みと特有の辛味があり、お茶漬に最高です。
壬生菜は、江戸時代後期、水菜がかぶらとの自然交配でできたと言われ、 新選組の屯所があった壬生寺の付近で多く栽培されたことから、名付けられました。千枚漬との相性も良く、一緒に食べてもグッドマッチングです。
さっぱりしています。歯に感じるキュッキュッ感が心地良いです。だしの旨味も効いていていくらでも食べられます。
6. 柚子おとし
青首大根を拍子木(ひょうしぎ)切りにし、下漬(塩漬)を2回行って余分な水分と灰汁を取り除いた後、 本漬で爽やかな風味に仕上げます。「柚子」の香り豊かで、何度食べても飽きない上品な味わいです。
新鮮な大根のシャキシャキサクサクした食感にゆずの爽やかさが絶妙に合います。 お酒のおつまみにもぴったり。
おすすめの京都漬物の食べ方
京都の漬物のおすすめの食べ方は、ずばりお茶漬けです!
想像以上に美味しかったです。まだ食べたことのない人には、ぜひ食べてもらいたい優れたお茶漬けです。
お茶漬けというと料理としてはやや貧相なイメージ(失礼!)があるかもしれませんが、京都の漬物を乗せたお茶漬けは立派な料理です。
中でもしば漬け、すぐきがお茶漬けに向いているように感じました。
ちなみに緑茶ではなく、ほうじ茶をかけるのが京都風のお茶漬けだそうです。
ケンミンショーで杉本彩さんが言っていました。
「飲んで帰った後に、夜中に食べるお茶漬け、あれが最高なんですよ~」
わかる!わかる~その気持ち!胃にも優しい味。
京都の漬物はそれほどしょっぱくないので、ごはんの上にたっぷり乗せて食べるのがおすすめです。
京都の漬物 まとめ
今回は桝悟の漬物を紹介しましたが、お店によって味も違い、それぞれが特徴を持っているそうです。食べ比べても面白いかもしれませんね。
今回食べた桝悟の特徴は、昆布を生かした旨みの深い、上品で優しい味だと感じました。
京都の漬物は、
- ごはんに合う
- お酒のつまみに合う
- お茶受けにあう
- 添え物でなく、主役になるほどの存在感
京都の人たちにとって京漬物は、食卓になくてはならない食べ物であることがよくわかりました。
オンラインショップでも簡単に手に入りますので、ぜひ京都の漬物の味を楽しんでみてください。
Ranking京都記事ランキング
-
シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。