『ハリーポッター』の聖地、エジンバラのハリポタゆかりの場所15か所をご紹介

エジンバラ

スコットランドの首都エディンバラは、有名な魔法使いのファンタジー小説『ハリーポッター』の物語が誕生した街として知られています。

作者のJ.K.ローリングさんは、エジンバラで生活保護を受けながら、光熱費を節約するためにカフェで1杯のコーヒーを飲みながら本を執筆したという逸話があります。生活が苦しい時、誰も考えなかったような夢のある話を生み出したJ.K.ローリングさん。

J.K.ローリングさんは、ハリーポッターの多くのインスピレーションをエジンバラの街から得ました。 

ハリーポッターファンのゆかりの場所を15か所ご紹介します!

目次

1. エレファント・ハウス(Elephant House)

エレファント・ハウス
<エレファントハウス>

エレファント・ハウス 銘板
<店の外壁にある銘板>

ハリーポッターファンの中で、一番有名な聖地がエレファント・ハウス(Elephant House)です。ハリーポッターシリーズを執筆し始めたカフェ、つまりハリーポッター誕生の地として知られています。 

J.K.ローリングさんは、よくカフェの奥のエジンバラ城やグレイフライアーズ教会の墓地の見渡せる窓際のテーブルで執筆していたそうです。カフェのトイレの壁一面にポッターファンからのメッセージが書かれていました。

残念なことに、2021年8月に隣のカフェから出火した火事の被害に遭い、現在は閉業中です。しかし、J.K.ローリングさんがよく使っていたテーブルは、瓦礫の中から発見されたということです。まだ、中に入ることはできませんが、カフェの印象的な赤い外壁はそのまま残っています。

本当にこのカフェがハリーポッター誕生の場所なのでしょうか? 

J.K.ローリングさんは、よくTwitterを使用してファンと交流をすることで知られていますが、その中で"エレファント・ハウスで執筆したことは間違いないが、生誕の地ではない。"とツイートしています。

少し残念ですが、この場所でたくさんのインスピレーションを得て、執筆したことは間違いがないようです。

<J.K.ローリングさんのツイート:「エレファントハウスはハリーポッターの生誕の地ではない」>

2. 旧ニコルソン・カフェ(Nicholson Cafe)

旧ニコルソン・カフェ
<旧ニコルソン・カフェ>

旧ニコルソン・カフェ 銘板
<店の外壁にある銘板>

J.K.ローリングさんが、エレファント・ハウスよりももっと執筆した場所とツイートしているカフェは「ニコルソン・カフェ」です。 J.K.ローリングさんは、このカフェに座り続けて1日で1つの章を書き上げたこともあるとツイートしています。 

現在、カフェの名前は「ブラック・メディシン・コーヒー(Black Medicine Coffee)」になっていますが、店の外壁には「J.K.ローリングさんが、この建物の2階でハリーポッターの初めの方の章のいくつかを執筆した。」という銘板があります。

ブラック・メディシン・コーヒー(Black Medicine Coffee)

3. ビクトリア・ストリート(Victoria Street)

ヴィクトリア・ストリート

エジンバラで最も美しい道としてインスタグラムでよく取り上げられるヴィクトリア・ストリートもハリーポッターの聖地です。

石畳の坂道に、カラフルな店が並んでいる美しい道で、このビクトリア・ストリートが、魔法使いの世界のショッピング街、ダイアゴン横丁のインスピレーションと言われています。

4. ミュージアム・コンテクスト(Museum Context)

ミュージアム・コンテクスト
<ハリーポッターグッズを扱う店:ミュージアム・コンテクスト>

ヴィクトリア・ストリートにあるハリーポッターのグッズを取り扱うお店です。

ハリーポッターに登場する魔法使いの様々なグッズがあります。まず目を引くのは、魔法の杖です。それぞれの登場人物の杖があります。そして他にも色褪せた忍びの地図、魔法の箒まで、リアルなものばかりで、ハリーポッターファンにはたまらないお店です。

魔法の杖
<魔法の杖各種>

  • 住所:40 Victoria St, Edinburgh EH1 2JW
  • 公式サイト:Museum Context

5. キャンドルメーカー・ロウ(Candlemaker Row)

キャンドルメーカー・ロウ
<デビエーション小道とかかれたダイアゴン横丁のインスピレーションとなったもう1つの道>

ダイアゴン横丁のインスピレーションと言われる道が、もう1つヴィクトリア・ストリートの近くにあります。キャンドルメーカー・ロウと呼ばれる道で、ここにもカラフルな店がならんでいます。

6. グレイフライアーズ教会の墓地(Greyfriars Kirkyard)

グレイフライアーズ教会の墓地
<トム・リドルの墓>

ハリーポッターに出てくる様々な人物の名前が見つかることで有名な場所は、グレイフライアーズ教会の墓地です。

この墓地は、エレファント ・ハウスやヴィクトリア・ストリート、キャンドルメーカー・ロウのすぐそばにあり、J.K.ローリングさんも墓石の名前からキャラクターのインスピレーションを得たことを話しています。

J.K.ローリングさんが、この周辺を散策し、インスピレーションを得て執筆していたという光景が浮かんできます。

グレイフライアーズ教会の墓地は16世紀後半から使われていて、多くの著名なエジンバラの住民が埋葬されています。

その中で、ハリーポッターにちなんだ有名な名前のお墓は、トム・リドル(Thomas Riddle)の墓です。大魔法使いヴォルデモート卿の生まれた時の名前で、Googleマップで探せば出てくるほど有名になっています。

その他のお墓は、

  • ウィリアム・マッゴナガル(William McGonagall): ミネルバ・マクゴナガル教授(McGonnagall)
  • エリザベス・ムーディー(Elizabeth Moodie):マッドアイ・ムーディー(Moody)
  • マーガレット・ルイーザ・スクリムジュール・ウェダバーン(Margaret Louisa Scrymgeour Wedderburn):魔法省大臣のルーファス・スクリムジョール(Rufus Scrimgeour)

他にもブラックファミリーの墓石、ポッターファミリー(アンとロバートポッター)の墓石を見つけることができます。

スペリングが少し違うところも興味深いです。

グレイフライアーズ教会の墓石
<マッドアイ・ムーディーの名前の由来>

墓石
<ミネルバ・マクゴナガル教授の由来>

墓石
<魔法省大臣のルーファス・スクリムジョール>

墓石を見つけるために墓地を回るのは少し変な気がしますが、この墓地はハリーポッターツアーがいつも訪れていています。そして、ハリーポッターのインスピレーションになった墓の前には、魔法使いの格好をしたガイドさんたちのお話を聞く観光客がたくさん人がいるので、すぐどの墓かわかります。

ただ、この墓地は第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でセドリックが殺され、ヴォルテモート卿が蘇ったリトル・ハングルトン墓場のインスピレーションとも言われていますが、撮影の場所としては使われていません。

余談ですが、この教会はハリーポッターよりも古くから心温まる話のある場所として観光客から知られています。ボビーという犬が、主人が死んだあとも14年間お墓を守ったとして、ボビーのお墓や銅像があるのです。まさにエジンバラのハチ公です。

訪れたらぜひボビーも見てくださいね。

ボビーの銅像
<エジンバラのハチ公、ボビーの像>

7. ジョージ・ヘリオット・スクール(George Heriot's School)

ジョージ・ヘリオット・スクール
<ホグワーツ魔法魔術学校のインスピレーションになったといわれるジョージ・ヘリオット・スクール>

墓地の横にあるのは、ジョージ・ヘリオット・スクールです。 エジンバラの由緒ある私立学校で、ホグワーツ魔法魔術学校のインスピレーションと言われます。ホグワーツのように4つのハウスがあり、4つのタワーがあります。 

でも、このことはJ.K.ローリングさんはツイッターで否定しています。

とはいえ、J.K.ローリングさんの子供達がこの学校に通ったため、やはりハリーポッターの関係がある学校と言えます。

8. ポッターロウ・ポート(Potterrow Port)

ポッターロウ・ポート
<ポッターの名前の由来と言われるポッターロウ・ポート>

あまり知られていないエジンバラのハリーポッターゆかりの場所の1つは、エジンバラ大学の近くにあるポッターロウ・ポートです。

ハリーポッターの名字の元になったと言われている地下道ですが、J.K. ローリングさんはこのことについてはコメントしていません。

またこの場所は、第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』で、ダドリーとハリーがプリベット通り近くの地下鉄でディメンターに出くわすシーンにも非常によく似ています。

9. エジンバラ城(Edinburgh Castle)

エジンバラ城
<岩山の上に聳えるホグワーツ魔法魔術学校のホグワーツ城のモデルと言われるエジンバラ城>

エジンバラ城は、岩山に聳え立っていてまた物語にでてくる校舎のホグワーツ城は湖の近くの岩山に建てられています。そのため、ホグワーツ城はこのエディンバラ城からインスピレーションを得たと言われています。

J.K. ローリングさんは、エジンバラ城自体がホグワーツ魔法魔術学校のインスピレーションかということについてコメントしていませんが、学校の場所はスコットランドがセッティングであるとコメントしています。学校でありながらホグワーツ城と呼んでいたことからもエジンバラ城がインスピレーションの1つであることは間違いないようです。

エジンバラ城の聳えるキャッスル・ロックの麓には、プリンセス・ストリート・ガーデンズという公園があります。ここには、かつて黒い水域であった「ノール ロック (ブラックレイク)」と言われる湖があったという歴史があります。 この設定がまさにホグワーツ城のふもとにあるブラック・レイクだと推測されています。

J.K.ローリングさんは、シリーズ第6巻の『ハリーポッターと謎のプリンス』をエジンバラ城で発表しました。その時で、このつながりについて聞かれ、うなずいたとされます。

お城に行く道では、フクロウと写真を撮ることもできて、ハリーポッター気分を盛り上げてくれます。

10. スコットランド銀行本店(Bank of Scotland Headquarters)

スコットランド銀行本店
<グリンゴッツ魔法銀行のモデル: スコットランド銀行本店>

街の真ん中にあるスコットランド銀行の荘厳な建物は、ドーム型の屋根や外観がグリンゴッツ魔法銀行のモデルではないかと言われていますが、これはJ.K. ローリングさんによって確認されていません。

グリンゴッツ魔法銀行もスコットランド銀行も中央銀行で、ダイアゴン横丁にあるグリンゴッツ魔法銀行と、ヴィクトリア・ストリートの近くにあるスコットランド銀行ということで、インスピレーションになったと考えられています。

本店の建物の中には、「マウンドにある博物館」という博物館があり、中に入ることもできます。

11. J.K. ローリングさんの手形

J.K. ローリングさんの手形
<J.K. ローリングさんの手形>

J.K. ローリングさんの金の手形がエジンバラの市議会議事堂の建物の前にあります。

これは、ハリーポッターシリーズの最終巻『ハリーポッターと死の秘宝』を書き終えた後の2008年にJ.K. ローリングさんのエジンバラへの貢献を讃えて、エジンバラ市からエジンバラ賞を受賞した際のものです。

エジンバラの市議会議事堂(Edinburgh City Chambers)

12. バルモラル・ホテル(Balmoral Hotel)

バルモラル・ホテル
<J.K. ローリングさんが最終巻を書き終えたバルモラル・ホテル>

バルモラル・ホテルはエジンバラの最高級のホテルです。

このホテルの一番大きいスイートルームの552号室で、J.K. ローリングさんはハリーポッタシリーズの最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』の最後のシーンを書き終えました。この時には超有名人になっていたJ.K. ローリングさんは、本を書きあげる静かな環境を求めてあまり人に知らせないでこのスイートルームに泊まっていたということです。

このスイートは「The JK Rowling Suite(J.K. ローリングスイート)」と呼ばれ、部屋にはフクロウのドアノッカーがあり、J.K. ローリングさんが使ったライティング机、そして

「J.K. ローリングは、2007年1月11日にこの部屋(552) でハリーポッターと死の秘宝を書き終えました。」

とJ.K. ローリングさんが書き添えて署名したギリシャの旅の神であるエルメスの大理石の胸像があります。

一説では、このスイートルームに泊まっているお客がいないときに上手にホテルにお願いすれば、このスイートルームに通してくれることもあると言われています。(ちなみに私はまだ試していません。)

13. ルイス島のチェス駒(Lewis Chessmen)

ルイス島のチェス駒
<魔法使いのチェスのモデル: ルイス島のチェス駒>

ハリーポーターシリーズの第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ロンとハリーが魔法使いのチェスをするシーンがあります。

この魔法使いのチェスのインスピレーションがスコットランド国立博物館にあるチェスの駒といわれています。ルイス島で発見された中世のチェスで、ハリーポッターの執筆前から有名な歴史的な遺物ですので、J.K. ローリングさんがインスピレーションを得たという話の信憑性があります。

スコットランド国立博物館(National Museum of Scotland)

14. トラバース劇場カフェ(Traverse Theatre Cafe)

トラバース劇場カフェ
<J.K. ローリングさんがハリーポッターを執筆したカフェの1つ>

ハリーポッターファンの中で一番知られていない J.K. ローリングさんがエジンバラでハリーポッターシリーズを書いた場所は、トラバース劇場カフェです。

J.K. ローリングさんは2018年5月30日に自身のホームページで、舞台劇「ハリー・ポッターと呪いの子」の監督であるジョン・ティファニー氏に会ったときトラバースシアター・カフェで執筆をしていたことを明らかにしています。

しかし、このカフェは普通の劇場の横にあるカフェで、特別なものがあるわけではないのであまりポッターファンは訪れていません。

  • 住所:10 Cambridge St, Edinburgh EH1 2ED
  • 公式サイト:Traverse Theatre

15. アームチェア・ブックス(Armchair Books)

アームチェア・ブックス
<ハリーポッターファンの隠れ聖地の古本屋>

アームチェア・ブックスは、非公式のハリーポッターファン聖地です。ヴィクトリア・ストリートのそばのグラスマーケットにある古本屋さんですが、天井から床まで古本が所狭しと積み上げられています。この雰囲気がハリーポッターのイメージであるとしてInstagramによく登場します。

  • 住所:72-74 West Port, Edinburgh EH1 2LE
  • 公式サイト:Armchair Books

最後に

世界的に有名な『ハリーポッター』の作者J.K. ローリングさんが、街のカフェでハリーポッターシリーズを書いたとしてハリーポッターファンの聖地となっているスコットランドの首都エジンバラ。

中世の街並みがそのままのエジンバラの旧市街を歩いていると、ハリーポッターの魔法の世界が広がっているような気がしてきます。

私がこの街に最初に住んでいたときに、ハリーポッターの第1巻『ハリーポッターと賢者の石』が出版されました。魔法の世界と人間の世界の2つの世界が平行して存在するというその発想に感動してすぐ夢中になりました。そして、作者がエジンバラのカフェでこの物語を書いたと聞いたとき、自分のよく通っていたカフェで書いていたのかな、もしかして見かけたことがあるのかななどと想像に駆られたことを覚えています。

今回ご紹介したハリーポッターゆかりの場所を訪れると、いつもとは違うエジンバラの一面が見えてきます。ぜひエジンバラを訪れた際は、『ハリーポッター』のマジカルな世界を楽しんでください。

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Sachiko

名古屋市出身、海外滞在歴30年、38カ国490以上の都市を訪れました。多趣味で、アート系のクラッシック鑑賞、バレエ・ダンス鑑賞、美術鑑賞、アンティーク収集から、スポーツ系のテニス・ダイビング、グルメまで色々なことが好きですので、様々な視点で皆様に旅の楽しさがお伝えできればと思っています。捨て猫2匹をインドネシアで拾い、日本まで連れてきました。

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