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電子チケットの使い方&旅行時に使うときの注意点!
近年、大小問わずさまざまなイベントや施設、交通機関で導入が進む電子チケット。紙に比べて汚損や紛失のリスクが少なく、発券や入場受付にかかるコストも抑えられる便利なシステムです。
この記事では、そんな電子チケットの基本的な使い方を解説します。電子チケットを使う予定がある方はもちろん、今後電子チケットの利用を検討している方はぜひ参考にしてください。
目次
1. 電子チケットとは
<出典元:写真AC>
電子チケットとは、スマートフォン(スマホ)やタブレットでチケット情報を読み込み、QRコードやバーコードの形で提示するチケットのことです。eチケット、デジタルチケット、オンラインチケットなど、さまざまな呼び方があります。
電子チケットは、利用者と発行者の双方に大きなメリットのある仕組みです。
電子チケットを用いれば本人確認の手間がかからないため、入場がスムーズになり、混雑を緩和できます。さらに紙のチケット発券にかかるコストが削減できるほか、転売の防止、非接触による感染症拡大抑止などの効果も期待できます。
そのため、近年はスポーツ観戦や音楽ライブなどのエンタメイベントで導入が進んでいるほか、各種アミューズメント施設の入場券や飛行機の搭乗券、新幹線の乗車券に高速バスのチケットなど、あらゆるシーンで広く用いられています。
数ある電子チケットの中でも、本記事では主に旅行に関係するものについて解説します。
2. 旅行に関係する電子チケットの種類
<出典元:写真AC>
ここからは、旅行に関係する電子チケットについて、代表的なものをそれぞれ紹介します。
航空券の電子チケット
旅行関連で代表的な電子チケットのひとつが、飛行機の搭乗券を電子化した「電子航空券(eチケット)」です。
インターネットや電話で飛行機の座席を予約すると、eチケットが発券されます。JALやANAでは電子航空券の控えを2次元バーコードの形で発行してくれるので、自動チェックイン機や受付窓口で表示画面を提示すればチェックインが可能です。
2008年から国際航空運送協会(IATA)で電子チケットの利用が義務付けられたため、航空券が紙で発券されることは少なくなりました。ただし、一部の国や航空会社では、航空券の控えを紙で提示することが求められる場合もあります。
新幹線の電子チケット
旅行関連の電子チケットとして、新幹線の乗車券も一般的です。JR東日本やJR西日本など、鉄道会社各社は新幹線の乗車券を電子チケットで販売する「新幹線eチケット」を提供しています。
インターネットから座席を予約すると、交通系ICカードに情報が登録されます。その状態で自動改札機に交通系ICカードをタッチすれば、チケットレスで入場できる仕組みです。
そのため、新幹線の電子チケット利用にはSuicaやPASMOなどの交通系ICカード、あるいは交通系ICカードの情報を登録したモバイルアプリが必要になります。
その他交通機関の電子チケット
飛行機や新幹線以外では、一部在来線の特急列車、高速バスの乗車券などにも電子チケットが導入されています。
特急列車の電子チケットは新幹線のものと基本的に同様で、インターネットなどでチケットを購入後、交通系ICカードやモバイルアプリを利用すれば自動改札にタッチするだけで入場できます。
高速バスやツアーバスの電子チケットは、乗車時にチケットの表示画面を乗務員に提示するものが一般的です。
レジャー施設の電子チケット
各種レジャー施設の入場券も、電子チケットで購入できるものが増えています。
レジャー施設の電子チケットは、施設利用時にスマートフォンやタブレットの画面を提示するだけで入場可能です。電子チケットなら、全国のレジャー施設の入場券が割引価格で購入できるため、お得な旅行プランを組み立てられます。
一部の大型アミューズメント施設やテーマパークでは、電子チケットを入場時に提示するだけでなく、園内の施設利用時に都度提示することで、フリーパスとしての機能を持たせたものもあります。
3. 電子チケットの使い方
電子チケットの一般的な利用方法は次の通りです。
1.まず、インターネットブラウザや電子チケットアプリなど、電子チケットを販売するサービスに情報登録します。情報登録の際、顔写真の登録を求められるものがありますが、これは顔写真による本人確認ができないと電子チケットの利用自体が認められないケースがあるためです。
2.登録が完了したら、サービス内で目的のチケットを購入します。支払方法はクレジットカード決済やコンビニ決済、電子マネー決済、Pay-easy決済などが利用可能です。
3.電子チケットの購入が完了すると、スマートフォンやタブレット端末でチケット情報が受け取れます。チケット情報はアプリ内で受け取れるほか、受取方法を記載したメールが別途届く場合などがあります。
4.電子チケットを利用する際は、受け取ったチケット情報を端末に表示して、チェックインカウンターや受付、自動改札機など所定の場所で提示します。画面を受付の人に見せるだけのものもあれば、機械に読み込ませるものや、紙のチケットのようにもぎるものがあるなど、提示方法はさまざまです。
なお、予約時間にならないと表示できないチケットや、表示から5分以内に提示する必要のあるチケットなどもあるため、提示前に確認しておきましょう。
4. 電子チケットを使うときの注意点
電子チケットを利用する際は、いくつか注意点があります。
まず、電子チケットはスマートフォンやタブレットなどの端末で提示するため、端末の充電が切れていると利用することができません。そのため、チケットを提示する端末のバッテリー残量に注意し、万一に備えてモバイルバッテリーなどを用意しておくと安心です。
また、利用する電子チケットによって提示の仕方が異なるため、チケットの表示の仕方がわからなくなってしまう可能性もあります。利用する際は、事前に電子チケットの表示方法を確認し、可能であれば早めに表示しておくと良いでしょう。
なお電子チケットの中には、端末画面をスクリーンショットした画像や、控えを印刷した紙による提示が可能なものもあります。しかし、画像や紙による提示が認められていないものもあるため、この点に関しても利用前に確認しておいた方がよいでしょう。
5. 電子チケットに関するよくある疑問
<出典元:写真AC>
電子チケットを使う方からのよくある疑問にお答えします。
同行者の分も電子チケットを発行できる?
同行者の分など、複数人の電子チケットを一緒に購入した場合は、購入者が人数分のチケットをまとめて提示できるサービスが一般的です。まとめての提示が難しい場合でも、一枚ずつ提示すれば同行者の分も電子チケットを発行できます。
また、まとめて購入したけれど同行はできないという場合は、オンライン上で電子チケットを受け渡すこともできます。
電子チケットの受け渡しには、購入時に利用した電子チケットアプリが必要になります。受け取る側がアプリをインストールする手間などがかかるため、受け渡しは事前に済ませておくと受付がスムーズです。
後から電子チケットを他の人に譲れる?
購入した電子チケットは、未使用のものに限り他の人へ譲渡できるサービスが多いです。
なお、電子チケットアプリの中には、チケットが利用できなくなった人のために、アプリ内でチケットのリセール(売却)ができるものもあります。アプリを介しての取引となるため、相手とのやり取りは基本的に発生しません。その代わり、特定の人に販売することもできない仕様です。また、リセールは不成立になる場合があります。
電子チケットアプリを利用したリセール以外での転売や有償譲渡は、基本的に全面禁止されています。正規の方法以外で手に入れたチケットは無効となるケースも多いため、転売を目的とした電子チケットの入手、譲渡は避けましょう。
電子チケットのキャンセル・払い戻しはできる?
電子チケットのキャンセルや払い戻しは、サービスによっては可能です。しかし、購入者都合による払い戻しは一切受け付けないケースも少なくありません。
払い戻しを受け付ける場合でも、個人的な都合での払い戻しには手数料が発生するのが一般的です。運営会社や主催者の都合で電子チケットの利用が難しくなった場合は、手数料は発生しません。
払い戻し手続きの方法は、同じサービスでも購入した場所によって異なることが多く、ウェブサイトやアプリから購入した場合は基本的にそのサイトやアプリ内で手続き可能です。
払い戻し期限はサービスによってさまざまで、例えばANAの電子航空券が「航空券の有効期限満了日の翌日から起算して30日以内」であるのに対し、JALの電子航空券は「航空券の有効期限満了日の翌日から起算して10日以内」となっています。
機種変更した場合は利用できる?
発行された電子チケットがメールやアプリで確認できる場合は、機種変更しても基本的に利用可能です。ただし一部の電子チケットアプリでは電話番号認証を採用しているため、電話番号を変更すると利用できない可能性があります。
機種変更後、電子チケットアプリをインストールしても購入したチケットが利用できない場合はサービス側に確認してみてください。
誤って利用した場合どうなる?
電子チケットを誤って利用して使用済みの状態になってしまった場合、サービス提供者によっては入場が断られるケースもあります。
機械に読み込ませる電子チケットの場合、端末画面を自分で操作できないため誤って利用するリスクは低いです。しかし、画面をタッチして使用済みにする電子チケットの場合、画面の誤操作により入場前に使用済みにしてしまう可能性があります。チケット画面を開いたら操作しないよう注意しましょう。
電子チケットは、スマートフォンやタブレット端末をチケットとして扱える大変便利なサービスと言えます。
しかし、一般化してきたとはいえまだ新しい試みであることも確かです。電子チケットごとに使い方に違いがあり、思いがけないトラブルに巻き込まれる可能性もあります。使い慣れないうちは、今回紹介した注意点に気を付けて利用していきましょう。
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