大リーグファンの聖地。クーパーズタウンにある全米野球の殿堂

野球の殿堂

入国規制も緩和され、これから日本から海外旅行される方もどんどん増えることでしょう。新型コロナウイルスの影響で、長い間自由に旅行もできないという経験を経ると、行けるうちに行きたいところに行っておきたいと思うようになりませんか?

メジャーリーグファンならぜひ行ってみて欲しいのが、ニューヨーク州のクーパーズタウンにある全米野球の殿堂です。マンハッタンからは車で4時間ほどかかるので、これまでだと面倒臭いと思って中々行く気になれなかったでしょうが、このご時世また何が起きるかわかりません。思い立ったら出かけましょう。

目次

クーパーズタウン って?

クーパーズタウン

クーパーズタウンは、ニューヨーク州の中央部に位置する静かな小さな町です。オツィーゴ湖という縦長の湖の南端にあります。マンハッタンから公共交通機関を利用すると、とてつもなく時間がかかるのでレンタカーで行くのがベストです。オールバニやシラキュースまで、国内線の飛行機で行き、そこからバスなどを利用するという手もあります。日帰りでも楽しめますが、湖畔のホテルで1泊するのが理想的です。

毎年、世界中から多くのファンが野球の殿堂に訪れますが、シーズンは5月から10月。夏休みの間は子連れの家族でいっぱいになるので、私がおすすめする時期は紅葉の秋。クーパーズタウンまでの道のりは、黄色、茶色、オレンジ色の木々で彩られ、まるで絵画のように綺麗でのどかです。

クーパーズタウンには、野球の殿堂以外にも農業博物館やフェニモーレ美術館、グリマグラスオペラハウスといったアトラクションもあります。

大リーグファンの憧れ、全米野球の殿堂

1936年にオープンした全米野球の殿堂は、選手や監督、審判などメジャーリーグ界で高い功績を残した人々を称えるための博物館です。有名選手が使った道具や記念ボール、野球関連のアートなどが展示されています。

博物館には入らず、前まで来て写真だけ撮って帰って行く人たちもいます。

全米野球の殿堂

入口を入るとメインロビーがあり、左にチケット売り場があります。料金は、大人が28ドル、シニア(65歳以上)が22ドル、ジュニア(7~12歳)が17ドルです。チケットは、オンラインで60日前から購入することができますが、オフシーズンだと当日でもそれほど並ぶこともなく購入できます。手の甲にハンコを押してもらえるので、外へ出ても再度入館可能です。チケットを買ってGUIDEをゲットしたら入口を入って左に行きINFORMATIONのサインがあるところに行きましょう。テーブルの上に"HALL OF FAME"と書かれた電話帳のような本が積まれています。無料なのでもらって帰りましょう。中には歴代の殿堂入りした選手のリストなどが載っています。

INFORMATION

まずは2階を見てから次に3階に上がり、最後に1階に戻って来ることが推奨されています。ちなみに、館内では写真もビデオも自由に撮影可能です。

階段で2階に上がると、左にGENERATIONS OF THE GAMEという小さなシアターがあります。空いている座席に座って、16分間のウェルカムフィルムを見ましょう。フィルムが始まるまでの待ち時間には、画面に大リーグにまつわるクイズが映し出されます。フィルムには、数々の有名選手たちが登場。ここで既に感動し、テンションが上がります。

シアター

フィルムを見た後は写真の展示ルームへ。野球の歴史を学んだ後は、選手が来ていたユニフォームやバッドなどの展示を見ます。

展示

こちらは、ニグロ・リーグからメジャーリーグに移り大活躍した伝説的黒人選手ウィリー・メイズとモンテ・アーヴィン。実は、私はこの2人と知り合いなのですが、モンテは日本が大のお気に入りのようで、日本に行った時の話を延々と聞かせてくれました。アーヴィンのジャイアンツ在籍時の背番号「20」が、2010年にジャイアンツの永久欠番に指定されましたが、その6年後にお亡くなりになりました。

ウィリー・メイズとモンテ・アーヴィン

ベイブ・ルースのコーナーには、ベイブが1934年11月に日米野球で日本を訪れた時のポスターや、新聞記事の切り抜きが展示されています。この年には、日本各地で18試合が行われたそう。ポスターは神宮球場での試合のものです。記事には、チームが東京で歓迎を受けたことや、オープニングシリーズのチケットが3週間前に売り切れたことなどが記されています。

ベイブ・ルース

2階には他にも、黒人や、女性、ラテンアメリカ系選手たちをフィーチャーしたコーナーがそれぞれあります。

3階には球場に関する展示、ハンク・アーロンのコーナー、ベースボールカードのコーナーなどがあり、テーマパーク感覚で楽しめます。

それぞれのコーナー

古いベースボールカードのマシンが展示されていましたが、当時はカードが3枚で25セントだったのですね。

ベースボールカードのマシン

イチローさんのユニフォーム。

イチローさんのユニフォーム

他にも、日本人選手関連の展示品が色々ありました。

2階と3階を見て回った後、1階に降りると、ギフトショップ(MUSIUM STORE)があります。お土産を買って、良い気分になり、ここで出口へ向かってはいけません。肝心のPLAQUE GALLERYは、1階の奥にありますのでお忘れなく。ここには、大リーグの歴史上、活躍した選手や監督、審判員、評論家などの功績を称えるブロンズのプラークが年代別に並んでいます。

PLAQUE GALLERY

これは、ウィリー・メイズのもの。

ウィリー・メイズ

私はてっきり、イチローさんは野球の殿堂入りを果たしているものだとばかり思っていましたが、彼が入った殿堂はマリナーズ球団の殿堂でした。しかし、彼が候補者としての資格を満たす2025年には、一発での野球の殿堂入りが決まることが予測されているようです。

ちなみに、殿堂入りの選考の対象となるには、大リーグで10年以上プレーし、引退後5年以上が経過していなければなりません。次回はぜひ、イチローさんのプラークを見に行きたいものです。

National Baseball Hall of Fame and Museum

  • 25 Main St, Cooperstown, NY 13326
  • Tel 888-425-5633
  • 営業時間:9:00~17:00
  • 公式サイト:アメリカ野球殿堂

クーパーズタウンのおすすめ宿泊施設

The Otesaga Resort Hotel

1909年オープンの歴史あるエレガントな湖畔の高級ホテル。屋外プールやスパ、ゴルフコースも併設しています。息を呑むような田園風景を眺めながら、ゆったりとした時間が楽しめます。

野球の殿堂をはじめ、クラフトビールの醸造所や有名なアートコレクションがあるビレッジまでは、徒歩約8分と便利。

The Inn at Cooperstown

全米歴史登録財に登録されている歴史あるホテル。スイートルームと一般客室を合わせて18室とこじんまりしています。各客室は、それぞれ異なった装飾が施され、個性的で魅力的。サービスには、定評があります。野球の殿堂とセットになったパッケージプランもあり。朝は、新鮮でおいしいビュッフェスタイルの朝食が楽しめます。7:30~10:00まで、コーヒーやティーの無料サービスもあり。

野球の殿堂からは、なんと1ブロック半とすぐそばで、グリマーグラス・オペラ、フェニモア美術館、ファーマーズ・ミュージアムなども徒歩で行ける距離です。

5月から10月の忙しい時期には、2泊以上しか予約を取らない場合もあります。

Tunnicliff Inn

1802年創業の歴史的な宿。全17室の小さな古めかしいホテルです。こちらも、無料の朝食を提供しています。ダウンタウンのカフェやショップが並ぶ緑豊かなメインストリートにあり、全米野球の殿堂からは徒歩2分(498フィート)の距離とロケーションは最高。

  • 34 Pioneer St, Cooperstown, NY 13326
  • 607-547-9611
  • 公式サイト:Tunnicliff Inn

Courtyard by Marriott Oneonta

野球の殿堂から車で30分と、クーパーズタウンからは少し離れたオニオンタという町にある、マリオットのコートヤード。

一般的なアメリカのチェーンホテルで、価格もお手頃です。「クーパーズタウン内に泊まらなくても良い」とか、「古いホテルは嫌だ。近代的なホテルに泊まりたい」といった方々におすすめ。エクササイズルームと屋内プールがあり、ジャクジー付きの部屋もあります。スタバまで徒歩3分。マクドナルドやバーガーキング、ウェンディーズ、バッファロー・ワイルド・ウイングス、タコベル、ダンキンドーナツなど、アメリカを代表するファストフードやチェーンのお店が近くにたくさんあります。

  • 116 Courtyard Dr, Oneonta, NY 13820
  • Tel 607-432-2200

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ナツコ・H

世界で活躍するジャズ奏者の夫のマネージメント、CD収録曲の作曲を手がける。NYの日系新聞でニュース記事執筆中。法律翻訳家。93年よりNY在住。

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