たびこふれ

【神奈川】三浦の三崎で大漁旗の染付け体験をしてきました!

記事投稿日:2022/08/29最終更新日:2022/09/02

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大漁旗

皆さんは、港に停泊する漁船に取り付けられてなびいている、色鮮やかな「大漁旗」を見たことはありませんか?

あの旗を作っている工房が神奈川県三浦市にあり、しかも本物の大漁旗と同じ方法で染付け体験ができるというのです。

三浦市というと、まぐろや大根、スイカなどの農水産物や、風光明媚な観光スポットを思い浮かべますが、そんな観光地で染付け体験ができると聞き、興味津々さっそく伺ってみました。

目次

大漁旗って何?

大漁旗

大漁旗(たいりょうばた・たいりょうき)とは、その昔は海上の船と陸との通信手段がなかった頃に、船が遠くから無事に帰ってきたことを知らせる合図だったそうです。陸にいる人たちは、大漁旗を見ることで水揚げの準備等を始めたそうです。

現在では、新造船のお祝いに贈られるのが習慣になっているようで、旗には大きく船の名前と贈り主の名前を入れることが主流になりました。また出産、結婚式、退職、誕生日など、人生の節目を祝うための贈答用としても用いられるようになりました。

天保4年(1833年)創業の三崎の染物屋さん

三富染物店

今回、染付け体験をしたのは神奈川県三浦市の三崎にお店がある三富染物店です。

三富染物店は、江戸時代から続く老舗の大漁旗製造業者で、神奈川県では唯一、すべての工程を伝統技法の手作業で行っています。

創業当時は、戦(いくさ)の上り旗である戦旗を幕府に納める御用職人だったそうですが、明治の時代に入ってから三崎の漁港が近くにあるために大漁旗を扱うようになったそうです。

大漁旗を染める染物業は機織よりも古典技術で、もち米と糠を混ぜて煮た糊(のり)を、生クリームを絞り出すように布の袋から絞り出して輪郭を木綿の生地に描いていきます。輪郭の内側を絵具で染付をしたあとで洗い流すと、糊が剥がれ、ふちの部分が木綿の白だけ残ります。それを屋外で太陽の光にあてて乾かすこと一週間で大漁旗が仕上がります。

三富染物店

  • 住所:神奈川県三浦市三崎1-10-9
  • TEL:046-881-2791
  • 営業時間:8:00~20:00(不定休)
  • 公式サイト:三富染物店

気軽に染付け体験ができる!

三富染物店

ということで、実際にやってみました。今回は、とある事業の取材でお邪魔したのですが、取材スタッフが交代で染付けの体験をしました。

サイズは45cm×60cmのミニ大漁旗で、4種類の下地から好みの図柄を選べます。ちなみに、4種類の図柄は、日の出とまぐろ、鯛、くじら、かじきです。今回は日の出とまぐろを選びました。

三冨さん

最初は店主の三冨さんが、こんな感じにと塗り方のコツを教えてくれました。

絵具

ここを何色に塗らなくてはいけないというルールはなく、体験者の希望に合わせて三冨さんが絵具を調合してくれるんです。

塗り方のコツは、筆につけた余分な絵の具を、一度絵具の皿の縁で落とすこと。そうしないと、塗ろうとした部分以外に絵具が落ちてしまう危険があるからです。

体験の様子

あとは、1人ずつ順番に、塗り絵のように白い旗に絵具を塗っていきます。

体験の様子

体験の様子

体験の様子

体験の様子

まぐろの光沢や肌の色のグラデーションを出すところも、三冨さんのアドバイスに従い、ブラシで擦りながら進めていきます。

完成

あれこれやっているうちに1時間ほどで完成しました!

この後、水で糊を落とし、天日で乾燥させ、一週間ほどで仕上がります。仕上がった大漁旗は郵送していただけます。

どんな人が体験にやってくるの?

13.JPG

三浦三崎にまぐろを食べにやってきてふと立ち寄った、なんて方もいらっしゃるそうで、工房が空いていれば飛び込みもOKだそうです。(できれば、2日前までの予約がベスト。)

家族や友人とやってくる場合もあれば、大きな会場があれば出張で一度に5枚くらいまでは対応できるので、三浦市内のホテルの会議室や市民ホールなどで会社の研修でオリジナル社旗を作ったり、学校の教室でクラス旗を作ったりすることもあるそうです。

今回は1枚の旗を複数人数で染付けしましたが、とてもいいチームビルディングになると思いました。

親子で体験している場合、子供よりも親御さんのほうが熱が入るようです。確かに、私も単純な塗り絵のような作業にもかかわらず、かなり集中しました。何十年かぶりに童心に帰った気分でした。

大漁旗染付の特徴や苦労

大漁旗を作る様子

大漁旗は、1枚1枚がオリジナルの旗で、図柄を生地にプリントするものではありません。

旗の図柄で白くなっている縁は、もち米と糠を混ぜて煮た糊(のり)がのっていた部分です。布の袋の口から糊を絞り出して、図案の輪郭を描いていき、絵の具で染め付けたあとに洗い流します。糊が塗られた部分だけ、木綿の白が残るようになっているので、大量生産ができないそうです。

染付はエアコンが利いた室内や風通しの良い場所では絵具がすぐに乾いてしまうので、真夏でも扇風機さえ使わない工房で作り上げていきます。色を間違って塗ってしまったり、意図しない場所に絵具を落としてしまったときは、やり直しがきかないのでかなりの真剣勝負だと伺いました。

せっかく三浦に来たからマグロを食べた

くろば亭 マグロ丼

染付け体験の後は、三富商店の向かいにある、無国籍まぐろ料理を標榜する「くろば亭」でまぐろ料理をいただきました。

創業者であり、現店主である「おやじ」こと山田芳央さんは「まぐろの可能性を追求する」ことをテーマに、まぐろのあらゆる部位を使った200種類を超えるまぐろ料理を考案しています。

そのおやじの料理を目当てに、多くのお客さんで平日でも予約がないと30分から1時間待ちは当たり前という状況です。

今回はマグロ丼をいただきました。味は、期待以上のおいしさでした!実際に足を運んでその味を確かめてもらいたいと思います。

くろば亭

くろば亭については、ぜひ『三崎グルメといえば・・・やっぱマグロでしょ!』もご覧ください。

くろば亭

  • 住所:神奈川県三浦市三崎1-9-11
  • TEL:046-882-5637
  • 営業時間:11:00~20:00(水曜定休)
  • 公式サイト:くろば亭

三崎周辺は見どころがいっぱい

東京・品川駅から電車とバスを乗り継いで2時間弱で三崎にたどり着けるので、マグロを食べて、お土産を買ってサッと帰ってしまう人も少なくないと聞きますが、せっかく来たのだからゆっくりと周辺を散策したいところです。

三崎をはじめ、城ケ島や油壷などには路線バスや電動アシスト付きのレンタサイクルを利用して簡単に訪れることができます。

馬の背洞門

ミシュランガイドにも掲載された城ケ島・馬の背洞門。

馬の背洞門

城ケ島公園について、詳しくは『三浦半島の南にある「城ケ島」は想像以上に自然を楽しめる穴場観光スポット』をご覧ください。

城ケ島公園

荒井浜海岸

三浦のハワイと称される荒井浜海岸は、透明度が沖縄の海と変わらないそうです。

カメハメハ大王の渚
<ハワイアンな海の家「カメハメハ大王の渚」>

カメハメハ大王の渚(海の家)

  • 住所:神奈川県三浦市三崎町小網代 1027-2
  • TEL:046-874-4550
  • 営業時間 10:00~22:00(年中無休、悪天候時は閉店)
  • 公式サイト:カメハメハ大王の渚

三浦の商店街

三崎のレトロな商店街は、ドラマのロケ地にもなっています。

盗人狩り

断崖と岩礁の風景が広がる盗人狩(ぬすっとがり)。

盗人狩り

盗人狩

最後に

漁業者以外からの認知度は低い大漁旗を、ニッチな世界から観光客が気軽に体験できるようにした三富染物店店主の三冨さんは、伝統工芸をどのようにしたら後世に残していけるかを常に考えている方です。こうした方に出会うことで、また三浦に行ってみようという気分になることを実感しました。

最近でいう、コト消費というやつですね。

きれいな景色を見ておいしいものを食べるだけでは、何年か経った後にどこに行ったんだろうと記憶が薄くなる中で、三浦で染付け体験をした、ということは大きな違いであり、自分自身もその体験やそこで交わした地元の方との言葉が財産になるのだと改めて思う取材でした。

9月29日(木)に、阪急たびコト塾(東京)で三浦の食と自然を学ぶ講座(参加無料)が開催されますので、お近くの方は、ぜひご参加ください。

>>阪急たびコト塾「【無料講座】プロの目利き目線で語る!三浦の食と自然の魅力」の詳細・申込みはこちら

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えいた
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