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<北海道・旭川>住みたい田舎ランキング1位の町「旭川」の魅力を、あなたはまだ知らない。。。
こんにちは! たびこふれ編集部のシンジーノです。
北海道に旭川という町があります。道内で2番目に大きい都市で、北海道のちょうど真ん中辺りに位置しています。
あなたは「旭川」と聞いてどんなイメージが浮かびますか?・・・旭山動物園?活き活きと動き回る動物たちが見られるユニークな動物園として有名になりましたね。
その他には?・・・旭川といって何が浮びますか?おそらく「う~ん、そういわれても・・・」と思ったのではないでしょうか?そうなんです。実は私もそうでした。
旭川という名前は知っているけど、どういうところなのかなかなかイメージが沸きません。札幌や函館、小樽、知床と聞けば、各々の街の特徴がはっきりと浮かぶのですが。。。そんな頼りないイメージを胸にかかえながら、私は旭川に訪れました。
私の目で実際に見た旭川という町はどういうところだったのか?
ひとことで言えば「住んでみたい町」だと思いました。。。
意外にも(失礼!)とっても素敵な町だった旭川の魅力をたっぷりご紹介します。
目次
旭川の概要
旭川市の人口は326,057人で道内第二位の都市。基幹産業は稲作(道内一位)。林業も盛んで旭川は「日本五大家具産地」のひとつ。旭川市は2022年に市政100年を迎える。
旭川という名の起こり
旭川の町の中心に流れる忠別川(ちゅうべつがわ)。アイヌ語の"チュプ・ペッ"から来ていると言われ、その意味は「朝日の川」で、それが旭川という地名の語源になったといわれている(諸説あり)。
旭川には忠別川の他にも、美瑛川、石狩川など大小合わせて130を超える川が流れる「川の町」。川が集まるところは肥沃な土地と言われ、昔、日本政府から派遣された開拓使は山の高台から、多くの川が交わるこの地形を見て、この地を拓こうと決めたと言う。
<旭川の町を見渡す嵐山展望台からの風景>
旭川で木工・酒造りが盛んになった理由
旭川は日本五大家具産地のひとつ。旭川がある上川地域は森林面積が広い土地で、土地を切り開くために切り出された木材を有効に使った木工が盛んになった。また、豊富な薪を使って酒米を蒸すことができるため、日本酒造りも盛んに行われ、最盛期は旭川に10以上の酒蔵があった。
旭川空港はダントツの就航率
北海道内の空港は、雪や風で欠航となる可能性が本州の空港に比べて高い。しかし旭川は盆地で風があまり吹かないため、欠航数が少なく、99%という高い就航率を誇っている。
旭川空港のそばの西神楽地区には、ジェットコースターのようにアップダウンし、まっすぐに続く道「就実の丘」がある。
旭川という町の6つの魅力とは?
さて、概要をつかんだところで、いよいよ旭川の魅力に迫って参りましょう!
(1) 都会と自然が近い
旭川の町の中心エリアには高いビルが立ち並び、多くのホテル、ショップ、飲食店で賑やかです。
旭川からまっすぐ1kmに渡って伸びている旭川平和通買物公園。日本初の歩行者専用道路で、今年2022年に開設50周年を迎えます。
さすが北海道第二の都市ですが、町の中心から車で5~10分も走れば、緑に囲まれた自然豊かな場所に行くことができます。
カムイの杜公園は緑豊かな自然公園(無料)で、ダイナミックな子供の遊具やキャンプ地があり、木工体験などもできます。さすが日本五大家具産地です。木がふんだんに使われていて、子どもたちも安心して遊ぶことができます。
旭川駅からちょっと移動しただけで、このような自然に触れることができるのです。
またJR旭川駅はとてもモダンな駅なのですが、駅の南側に出ると、そこは緑豊かな庭園「北彩都(きたさいと)ガーデン」が広がっています。
駅のすぐ南側がこんな素敵な緑のガーデンなのです。
「えっ、ここ駅前だよね・・・?」と目を疑うほど美しい緑のじゅうたん。駅前なのにリスに出会うこともあるそうです。緑のじゅうたんの先には「忠別川」が流れており、そこでヤマメが釣れることもあるのだとか。
そんな駅前見たことありません。とても北海道第二位の都市とは思えない自然の豊かさです。
町なかでは北きつねがのんびりと闊歩し、立ち止まって座り、犬のように後ろ足で耳を掻いていたりするのです。なんという日常風景(笑)。
(2) 四季が美しい旭川。その中でも冬がいいって?
自然豊かな旭川は、四季をはっきり感じることができるところです。北海道で良い季節というと夏、秋をイメージされるかもしれません。
しかし「旭川は冬が良い」と、住んでいる人たちはよく言います。
旭川市役所の西原さんは「旭川の冬の美しさは、"静寂"」だと言います。
冬の朝、家を出ると白銀の世界。澄み切ってピーンと張りつめた透明な空気、そこは音がしない静寂の世界なのだそうです。なぜかというと雪が音を吸収するからです。
また、旭川出身で旭川観光大使でもある朝妻久実(クミッチェル)さんが語る旭川の冬の魅力はこうです。
「冬の朝、新聞を取りに玄関に行くでしょ。するとダイヤモンドダストが見られるんですよ。私は新聞を取りに来たことも忘れ、しばらくはその美しさに見とれて動けないんです。」
「美しいとは言っても、零下30度とかになるんでしょ。そりゃ寒いでしょ!」と思われるかもしれません。
確かに気温で見れば寒いのですが、旭川は湿気が少なく風もあまり吹かないので、体感としてはそこまで寒く感じないそうです。また家も気密性が高いので、家の中はとても暖かい。部屋ではTシャツと短パンでビールを飲んでいるのが定番で、北海道ではなんと夏よりも冬の方がビールが売れるそうです(笑)
(3) 旭川は盆地。盆地だからこそいい事もある
旭川は四方を山に囲まれた盆地です。私も広島県の盆地で生まれ育ったので、盆地に住むことがどういうことか知っています。盆地は寒暖の差が激しく、夏暑く冬寒い。風もあまり吹かないので、特に夏はとても蒸し暑くて、気候的には住みにくい土地だと思います。東京に出てきて、風が吹き抜ける関東平野がいかに爽やかで心地よいかを知りました。
旭川も盆地ですので、日中の日差しはきついのですが、湿気が少ないので日陰は涼しく、陽が沈むと一気に涼しくなります。東京のように熱帯夜にはならないのです。冬も寒いことは寒いですが、体感としてはそこまで寒く感じません。同じ盆地でもこうも違うのだなぁと感じました。
盆地だからこそ、囲まれた山々に暑さと寒さから守られている、ということも、旭川の魅力のひとつでしょう。
(4) 旭川は食べ物が美味しい
旭川は農業が盛んな土地なので、種類豊富で美味しい野菜がたくさん穫れます。移住した人曰く「スーパーで買う普段の野菜がとても美味しい」のだそうです。
そして意外だったのが、旭川は魚が美味しいということ。「えっ!旭川って海沿いじゃなくて内陸でしょ。本当に魚が美味しいの???」
旭川は、稚内や網走など海沿いと内陸を結ぶ物流の要衝なので、美味しい魚介類がどんどん集まってくるのです。ですから居酒屋で普通に食べるお刺身も美味しいのです。
地元の人に大人気の「居酒屋 天金」で食べた、生にしん(680円/写真下)と八角(780円/写真上)のお刺身。脂がのって美味しかったです。本州ではなかなか食べられない珍しい魚を食べられるのも、北海道ならではの魅力です。
(5) 魅力的な"小路"が絵になる町
旭川の中心街には素敵な小路がたくさんあります。居酒屋や食べ物屋さん以外にバーもたくさんあってナイトライフが充実しています。この辺りは都会らしいところですね。
写真を撮ったのは昼間だったので閑散としていますが、夜は賑わうそうです。旭川はお酒好きの人が多いのかな?
う~、ふらふらと引き込まれていきそうです(笑)この辺りは映画のワンシーンのように、懐かしさ漂う風情ある小路でした。
(6) 近隣の観光地へのアクセスが良い
旭川の超有名な観光地といえば。旭川動物園くらいでしょうか。
しかし、近隣には名だたる観光地が勢ぞろいしています。美瑛、富良野、大雪山、層雲峡など。それらの観光地へのアクセスが良いので、旭川をベースにして1週間くらい宿泊し、滞在中に近隣の観光地を巡るという楽しみ方もできるでしょう。
例えば旭川市街のホテルに滞在し、日帰りで美瑛などに足を延ばして観光し、夜は旭川に戻ってきてシティライフを楽しむ、なんていうプランも良いでしょう。
旭川の取材を終えて
いかがでしたか。旭川の魅力の一端が感じられたでしょうか。
私は旭川に訪れ、すっかり魅せられて移住したという人を何人か知っています。
「知らなかった、旭川がこんなに良い町だったとは!」「住んでみるととても住みやすい町です」という声も聞きました。
都会と自然をいいとこどりで楽しめる。子育てに最適な環境。冬の寒さは厳しいでしょうが、ダイヤモンドダストや静寂は、ここでしか味わえない素敵な世界でしょう。心豊かに生きていけそうな町、そう感じました。
旭川は、住みたい田舎ベストランキング(北海道エリア)で2年連続1位になったそうです。
※2018年版 第6回日本「住みたい田舎」ベストランキング(宝島社『田舎暮らしの本 2018年2月号』)より
<常盤公園>
町の中心にも市民の憩いの場である常磐公園など、緑に溢れた場所があります。
北海道といえば、札幌、函館、小樽、知床? いえいえ旭川を忘れちゃいませんか!
ぜひ訪れてみてください。
最後に、旭川の町を一望できる「嵐山展望台」からの美しい風景動画をどうぞ~!
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シンジーノ
- 3人娘の父で、最近は山歩きにハマっているシンジーノです。私は「お客さまが”笑顔”で買いに来られる商品」を扱う仕事がしたいと思い、旅行会社に入って二十数年。今はその経験を元にできるだけ多くの人に旅の魅力を伝えたいと“たびこふれ”の編集局にいます。旅はカタチには残りませんが、生涯忘れられない宝物を心の中に残してくれます。このブログを通じて、人生を豊かに彩るパワーを秘めた旅の素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。