名古屋の伝統と新しいお店が混ざるまち「円頓寺」をぶらりお散歩

円頓寺エリア

円頓寺(えんどうじ)は愛知県名古屋市、名古屋駅と名古屋城のほぼ中間に位置する、歴史ある町並みが今も色濃く残るエリアです。歴史的建造物を眺めたり、昭和レトロを感じるお店を散策したりと、ディープな魅力が詰まったまちとして注目が集まっています。

今回は、そんな大人の魅力あふれるまち円頓寺をご紹介します!

目次

名古屋の古きよきお散歩スポット・円頓寺商店街と四間道

円頓寺商店街

円頓寺は江戸時代の初め頃、織田信長が清州から名古屋に移ることにともなってつくられた商人のまちで、今も名古屋の下町の雰囲気が残っています。

一時は空き家が増え、衰退していった円頓寺ですが、近年空き家や古い建物などを再利用した新しいお店やレストランが増えてきました。若者向けのおしゃれなレストランやカフェなどが続々とオープンし、伝統と新しいものの魅力が詰まったまちとして人気を集めています。

四間道

堀川の西側にある四間道(しけみち)は、土蔵群と町家が通りに面して並んでおり、名古屋市町並み保存地区に指定されています。

四間道

1700年の大火の後、防火の目的と旧大船町商人の商業活動のため、道路幅を四間(約7メートル)に広げたことから「四間道」の名前がついたといわれています。

円頓寺の見どころ・おすすめのお店

円頓寺商店街や四間道には見どころがたくさん!伝統や文化を感じる場所、オシャレなお店などを紹介します。

1. 名古屋地方独特の風習「屋根神様(やねがみさま)」

屋根神様

名前の通り屋根に神様が祀ってある屋根神様は、名古屋地域独特の風習です。円頓寺周辺の城下町は、多くの長屋が建ち並び、新たに社を建てる場所がなかったため、民家の屋根に小さな祠を設けて信仰していたそうです。

屋根神様

円頓寺の屋根神様がある中村家は築200年といわれ、江戸時代の商家のたたずまいをよく残しています。屋根神様とともに、歴史ある建物の雰囲気を味わえますよ。

2. 突如現れる大木に癒される「浅間(せんげん)神社」

浅間神社

四間道の南端にある浅間神社は、1647年にこの地に遷座したとされる由緒ある神社。樹齢300年を越えるクスノキやケヤキが市の保存樹に指定されており、圧倒的な存在感を放っています。

浅間神社

浅間神社の隣にあるタバコ屋さんも、味がありますね。

タバコ屋

【浅間神社】

  • 住所:愛知県名古屋市西区那古野1-29-3

3. レトロな喫茶店でコーヒーを「喫茶ニューポピー」

風情ある建物が並ぶ四間道に、1977年創業の「喫茶ニューポピー」があります。

喫茶ニューポピー

もともとは現店長のお母さんが名古屋駅で営んでいた喫茶店で、癒しの場として人々に親しまれていました。今は息子さんが後を継ぎ、2019年に四間道に移転しました。

喫茶ニューポピー

3階建ての店内はレトロな雰囲気が落ち着きます。

喫茶ニューポピー

3階の席は秘密基地のよう。一番人気の席なんだとか。

喫茶ニューポピー

テーブルにコーヒー豆がびっしり!喫茶ニューポピーでは、コーヒーの焙煎もしています。

喫茶ニューポピー

名古屋の喫茶店と言えば「モーニング」!

喫茶ニューポピー

ごまのパンに、追加トッピングで小倉をチョイス。レトロな雰囲気のお店で、ゆったりと朝食を楽しむ優雅な時間です。

【喫茶ニューポピー】

4. 伝統家屋でアートを楽しむ「エスプラナードギャラリー」

喫茶ニューポピーの向いに築150年を越える旧森山家住宅があります。「エスプラナードギャラリー」はこの伝統的な家屋を再利用し、ギャラリーとして様々なアート作品の展示を行っています。

エスプラナードギャラリー

以前訪れたときは、愛知県の伝統工芸「有松絞り」の展示会をしていました。

エスプラナードギャラリー

エスプラナードギャラリー

※有松絞りとは、愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を中心に生産される絞り染めの布のこと。糸で括って模様をつける技法で、江戸時代に誕生し、国の伝統工芸品に指定されています。

円頓寺や四間道散策の途中に、アートを楽しむのも乙なものですね。

【エスプラナードギャラリー】

5. 歴史上の人物が集結!「愛知県ゆかりの三英傑」

円頓寺商店街と円頓寺本町商店街の交差点の四隅に、三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)と水戸黄門(徳川光圀)のモニュメントがあります。

織田信長
<織田信長>

豊臣秀吉
<豊臣秀吉>

徳川家康
<徳川家康>

水戸黄門
<水戸黄門(徳川光圀)>

地元のある不動産会社経営者が「愛知県ゆかりの三英傑が、県内で3人揃っている場所がなかなかないのは寂しい」との理由で設立したそうです。三英傑が揃って見られるのはレアですね!

まとめ

金のシャチホコ
<円頓寺に設置された金のシャチホコ>

お散歩するだけで楽しい円頓寺や四間道ですが、他にも魅力がたくさん。円頓寺では大きなイベントも開催されています。

毎年7月には「円頓寺七夕まつり」が5日間にわたって開催され、円頓寺の店主たちによって作られる竹を使った大きな七夕飾りが名物になっています。11月には「円頓寺 秋のパリ祭」が開催され、料理やワイン、お菓子、ビストロなどの屋台が並び、路上ではアコーディオンやシャンソンなどの生演奏も楽しめます。

名古屋の伝統と新しいものが交わる円頓寺。喫茶ニューポピーでモーニングを食べてから、まちの散策に出かけるのも楽しいですよ。

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あぬ

旅好き、インド好きのフリーライター。インドでの就業経験や、ニュージーランドでのワーキングホリデーを経て、現在は愛知県在住です。地域の魅力を最大限に発信できるライターを目指しています。

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