まるごと亀!?岡山の「亀甲駅」がとってもシュール!

亀

岡山県の中央部に位置する美咲町。人口約1万5千人ののどかな町、美咲町には訪れた人がちょっと驚くほどのインパクト抜群の駅があるのです。その駅の名は「亀甲駅(かめのこうえき)」。まるで亀がそのまま駅になったような斬新なデザインの駅を訪ねてみましょう。

目次

卵かけごはんのふるさと・岡山県久米郡美咲町

TKGオブジェ

日本のソウルフードのひとつ、TKGこと卵かけご飯。その発祥の地といわれている町があることをご存じでしょうか?意外に思えるかもしれませんが、岡山県の山あいにある美咲町なのです。美咲町出身の新聞記者であった岸田吟香が明治5年に初めて卵かけご飯を食べたとされ、それを広めたと言われているのです。

そんな卵かけご飯のルーツである美咲町は西日本でも最大級の養鶏場があり、また日本の原風景ともいえる美しい棚田での米作りもさかんです。しかし県内でも有数の高齢化率であり、過疎化・高齢化が急速に進んでいるという問題を抱える町でもあるのです。

棚田

亀甲岩の伝説とは?

美咲町は岡山県北部の主要都市、津山市と隣接しています。が、交通の便は決してよくなく、町内を南北に貫いて走るJR津山線が主要な公共交通機関になっています。町内には小原駅と亀甲駅という2つの駅があるのですが、今回ご紹介したいのは亀甲(かめのこう)駅です。

亀甲駅

亀甲駅、何やら名前からしても「普通じゃないな」と感じた方、鋭いです。その変わった名前の由来は駅の近くにある亀甲岩から。亀甲駅を語る前に、まずはその亀甲岩に伝わる伝説を知っておきましょう。

亀甲岩

亀甲岩

こちらがその亀甲岩です。ううむ、亀の甲羅に見えるような見えないような。その昔この地で行き倒れた聖人を里人が憐れんで埋葬したところ、とある青い月の夜に巨大な岩が弘法大師の像を乗せてせりあがってきたというのです。そしてその岩が亀の甲羅のようだったことから「亀甲岩」と呼ばれ、地名にも使われるようになったというのがこの亀甲岩に伝わる逸話です。

日本全国、いろんな所に弘法大師が起こした奇跡のような伝説は数多くありますが、この亀甲岩の伝説はなかなかドラマチックな感じですね。

思わず絶句!その駅舎とは!?

さて少し前置きが長くなりましたが、亀甲岩のほど近くにあるのが亀甲駅。全国から鉄道ファンのみならずB級スポット愛好家たちも一目見ようと訪れるという亀甲駅の度肝を抜かれるその駅舎の姿とは...。

亀甲駅

亀甲駅舎

その名の通り、亀!!

亀甲駅

亀甲駅

よく見ると亀の甲羅のように形どられた屋根から生える亀の頭...!しかも目の部分は時計になっているというシュールなデザイン!夜はちゃんと目が光るんですが、頭全体でなく目だけが光るからちょっと怖いかも...(笑)実は駅舎の本体部分もちゃんと六角形で作られており、細かい部分までこだわりを感じます。

地方を走るローカル線、しかも1日の利用客数は約200人という小さな駅にも関わらず、かなり攻めたデザインの駅舎はインパクト抜群!この亀甲駅の駅舎は平成7年、美咲町の前身である旧中央町が6,000万円もの費用を負担し建設されました。

その後、平成17年に中央町は旭町、棚原町と合併し現在の美咲町が誕生することになるのですが、町の大半が山林を占める美咲町にとっては亀甲駅は重要な観光スポットとして存在感を放っています。

駅舎だけじゃない、亀甲駅

亀甲駅のみどころは亀の姿をしている駅舎だけではありません。せっかくですので駅の構内ものぞいてみましょう。

亀甲駅

亀甲駅ホーム

ちなみに「亀甲駅」、予備知識がなければ「きっこうえき」と読んでしまいそうですよね。ある意味難読駅のひとつなのかもしれません。そんな亀甲駅のホームは一見ごくごく普通のホームに見えます。

亀

...と思ったら亀発見!不意をつかれるとちょっとビックリするかもしれませんが、これは本物ではありません。ホームに亀がいるなんてきっと亀甲駅くらいのものでしょう。

亀

亀

ちなみに亀の像はホームだけでなく、駅前にもあります。こちらは三段重ねの亀タワー。可愛らしい親子亀といった感じでしょうか。地元商工会の「亀にあやかり子宝に恵まれ、長寿を願う」というのぼりが、亀が町おこしに一役買っていることを表していますね。

亀おもちゃ

また駅舎の中には、古今東西の亀のおもちゃ、グッズを集めたようなギャラリーコーナーも。あなたのお気に入りの亀さんはどれでしょうか?

黄色のハンカチ

また亀が幸運の象徴であることから願いを叶えようというスポットもあります。これは映画「幸せの黄色いハンカチ」からヒントを得て始められたプロジェクトで、訪れた人が黄色いハンカチに願いを託しているのです。

ズラリと並んだ黄色いハンカチ、その人々の幸せを願う姿になんだかほっこりした気分になっていると、ハンカチの下におもむろに置かれた衣装ケースが目に入ることでしょう。

黄色のハンカチ

亀

亀

中を覗いてみると、亀が...う、動いている!これは本物!!そうなのです、ちゃんとリアルな亀も飼育されているというのがこの亀甲駅の凄い所なのです。ネコが住んでいる駅は全国にいくつかあることが知られていますが、亀が住んでいるのはこの亀甲駅だけではないでしょうか!?亀甲駅の亀さんたちにも、しっかり幸せになれるよう願っておきましょうね。

亀甲駅

  • 住所:岡山県久米郡美咲町原田1748-5
  • 電話番号:0868-66-0648

亀甲駅周辺で亀探訪しよう

亀だらけな亀甲駅でしたが、実は駅だけではありません。亀甲岩のお膝元ということで駅周辺にも色々と亀が存在しています。せっかくなので亀探しをしてみましょう。

案内マップ

案内マップの看板もよく見ると亀の形をしていたり...

料亭

料亭の名前も亀にちなんでいたり...

亀デザイン

亀デザイン

亀甲駅も真っ青な亀デザインの建物があったり。

亀デザイン

亀デザイン

亀デザイン

とにかく町のいたるところに亀がいるんです。あなたはいくつの亀を見つけることができるでしょうか?

美咲町のグルメ、卵かけご飯も忘れずに!

亀めぐりで歩いたらお腹も減ることでしょう。そんな時にはやっぱり、美咲町の名物である卵かけご飯をいただいてはどうでしょうか?駅からもほど近い中央運動公園へいってみましょう。

食堂かめっち。

食堂かめっち。

ここには卵かけご飯を食べられる食堂があります。その名も卵かけご飯専門店「食堂かめっち。」!

卵かけごはん

卵かけごはんしょうゆ

おすすめは卵かけご飯をシンプルに味わえる「黄福定食」。おかわり自由のご飯、トッピングに漬物、味噌汁というシンプルな組み合わせ。美咲町特産の産みたて卵や棚田で収穫されたご飯を食べることができます。これこそまさに究極の地産地消卵かけご飯。素朴ながらも味わい深い卵とオリジナルの醤油、うま味を感じるご飯には大満足。

食後はお土産品も見てみましょう。特に卵かけご飯用の醤油など、ついつい家で試したくなるアイテムが揃っていますからぜひ買って帰りましょう。

食堂かめっち。

  • 住所:岡山県久米郡美咲町原田2155
  • 電話番号: 0868-66-1123
  • 公式サイト:食堂かめっち。

まとめ

B級スポット、珍スポットとして知られる亀甲駅。たしかに亀甲駅のある美咲町は何もない町かもしれませんが、心を洗われるような美しい棚田の風景や、心も満たされる卵かけご飯も待っています。長寿、幸福を願って亀に会いに行ってみてはいかがでしょうか?

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