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北アルプス国際芸術祭2020-2021に行ってきました
2021年10月2日(土)に「北アルプス国際芸術祭 2020-2021 アート会期」が開幕しました。本来は昨年開催する予定になっていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、延期。1年の歳月を経て、開催となりました。
芸術祭の舞台は、長野県大町市。長野県北西部に位置し、西は富山県、北は白馬村と隣接しています。標高3,000m級の山々が連なる北アルプスや、仁科三湖と呼ばれる3つの湖など、自然の豊かさが感じられる地域です。そんな素敵な街に、国内外からアーティストが集結。見ているだけでワクワクしてしまうような作品が、街の至るところに点在しています。
私が鑑賞した作品を、いくつかご紹介します。
目次
種の旅
商店街の空き家にある、蠣崎誓さんの作品。自然や日常にある「ちいさなもの」を集めて、ちぎり絵や人形などを制作されています。
今回の作品は、信濃大町の森で、信濃大町の人によって集められた種や植物を使用して作られたのだそうです。自然の色だけでつくられた、一枚の絨毯。その繊細さと美しさに、心が動かされました。
不確かな風向
自然環境の変化と地域社会の関係を主題されている、磯辺行久さんの作品。壮大な自然を感じることができます。
特有な環境資源である風、霧、地下水、また河川への影響に着目し、七倉ダムの周辺環境とその変化をテーマに制作されました。実際に測量調査し、収集した風の流れのデータを視覚化。水や風、さまざまな自然の流れが変わっていく現象を体感できるようになっています。
童話世界
北京在住のリー・ホンボー(李洪波)さんの作品。
接着された紙の彫刻を組み合わせた巨大な世界地図のようなオブジェが、ホール内に配置されていました。童話の世界に迷いこんでしまったような、不思議な感覚に。見た目も鮮やかで、写真映えも抜群。思わずカメラを構えてしまうような、素敵な作品でした。
源泉〈 岩、川、起源、水、全長、緊張、間 〉
オーストラリア在住、フリーマントルビエンナーレの設立者で現アートディレクターである、トム・ミュラーさんの作品。高瀬川の上流から流されたと考えられている全長22m、高さ9mを超える巨大な仙人岩を用いて作られました。
ポンプで川から水を汲み上げ、岩の頂上から放出して人工の滝を制作。コロナ禍で現地を訪れることが難しかったため、動画やリモート機能を駆使して現地の方に指示し、遠隔で作られたのだそう。アートの新しい可能性を感じました。
風の架かるところ
国内外で活躍されている、宮永愛子さんの作品。若一王子神社境内にあります。建物の真ん中に位置する、四角の物体。覗いてみると万華鏡のようになっていて、キラキラと輝いていました。
天候や時間帯によって、見える景色が変化するのだそう!様々なシーンで訪れたいと思いました。
旧大町北高等学校
廃校になった大町北高等学校に、様々な作家さんが集結。ウォーターランドや絵画など、大人から子どもまで、楽しみながらアートに触れることができます。
私が最も驚いたのは、大町市在住の折り紙作家、布施知子さんの作品。
「これ、本当に紙?」と疑ってしまうほどの、線密で壮大な作品になっています。その独特な世界観に、思わず見入ってしまいました。
芸術祭に出掛けよう
今回は北アルプス国際芸術祭についてご紹介しましたが、いかがでしたか。ご紹介したのは、実はほんの一部で...。まだまだ素敵な作品が、たくさんあります!
北アルプス国際芸術祭のアート会期は、11月21日(日)までの開催になっています。色々なアートに触れられる、素敵な機会。ぜひ足を運んでみてくださいね。
北アルプス国際芸術祭2020-2021(現在終了しています)
- 開催地:長野県大町市
- 開催期間:アート会期 2021年10月2日(土)~11月21日(日)
- 料金:一般3,000円、16〜18歳1,500円 、15歳以下無料
- URL:https://shinano-omachi.jp
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南谷有美
- フリーランスのカメラマン。