公開日:
最終更新日:
ベルリン中心部に広がる広大な森「ティアガルテン」で自然を楽しみ、歴史を感じる
ドイツの首都であるベルリンでは、日本の大都市と比べると、街の中に多くの自然が残されています。特にベルリンで自然の豊かさを実感できるのが、街の中心部に広がる広大な森ティアガルテンでしょう。そこは都会の中であっても癒しを感じさせてくれる場所になっています。ですが、それだけでなく多くの人を惹きつける魅力的な場所にもなっているのです。そこで今回は様々な魅力を持つティアガルテンについて紹介したいと思います。
目次
ベルリン中心部に残された都会のオアシス
ティアガルテンが位置するのはベルリンの街の中心の中心とも言える場所です。それはブランデンブルク門とベルリン動物園の間に広がっており、幅は3キロにも及びます。
ティアガルテンの広さは210ヘクタールで、東京ドームに換算すると約45倍もの広さを持ちます。このような広大な場所は、16世紀に王族の狩猟場として整備されたことに歴史を遡ることができます。そんな狩猟を楽しむ場所は19世期中頃までに風景を楽しめる場所に変わり、現在では木々が生茂る都会の中のオアシスとして残されているのです。
散歩やジョギング、サイクリングを楽しめる場所
ティアガルテンは一般的な森のように訪れにくい場所でありません。ブランデンブルク門からベルリン動物園側へと、大通りである「6月17日通り」がティアガルテンを貫いています。車が通り抜ける大通りは「6月17日通り」程度で、自転車や歩行者が利用できる小道が森の中を網目のように伸びています。
大通りから離れれば、都会の喧騒は聞こえなくなり、観光客の姿は少なくなります。そして周りを見渡せば、一面に広がる森の木々を眺めることになるでしょう。このようにティアガルテンは訪れやすく整備されているため、自然を身近に感じながら、散歩やジョギング、そしてサイクリングなどを満喫できるようになっています。
自然豊かな水辺の空間
森の中には小さな湖が点在しており、それを繋ぐように小川も流れています。それだけでなくベルリンを横断する運河もティアガルテンの中を通り抜けています。それによって森の中に生み出されるのは美しい水辺の空間。そこには多くの水鳥が生息しており、より一層自然を身近に感じることができるでしょう。
場所によってはボートの貸し出しを行っており、また湖に隣接するビアガーデンもあります。そのため様々な形で水辺に広がる豊かな自然を楽しむことができるのです。
広大な森に配置された様々なもの
広大な森で楽しめるのは自然だけではありません。ティアガルテンには様々なオブジェが配置されています。
例えば、歴史のロマンを感じさせる著名な人物の彫像です。それはドイツ帝国の宰相であるビスマルク、そしてクラシック音楽の巨匠であるワーグナーなど。その一方で「6月17日通り」沿いに設置されているのは戦車やカノン砲。これは第二次世界大戦のベルリンの戦いで命を落としたソヴィエト兵を追悼する慰霊碑の一部になっています。
他にもナチスによって迫害された少数民族や同性愛者の慰霊碑もあり、ここティアガルテンではドイツの歴史、そして戦争によって起きた悲劇にも気付かせてくれるでしょう。
ティアガルテンに聳え立つ戦勝記念塔
ティアガルテンそのものが一つの見所ですが、その中にもう一つの見所があります。それは森の中心部に聳え立つ戦勝記念塔です。19世期に起きたデンマークとの戦いに勝利した記念に建てられたもので、67メートルの高さを誇ります。
その内部は博物館になっており、また塔の先端に取り付けられた女神像の足元は展望台になっています。このような展望台からはティアガルテンを一望できるだけでなく、遠くにブランデンブルク門、そしてテレビ塔を眺めることができるでしょう。
戦勝記念塔を訪れれば、ティアガルテンの広さを再確認できるだけでなく、その素晴らしい眺望を満喫できるはずです。ぜひティアガルテンと共に訪れてみてください。
ティアガルテン(Großer Tiergarten)
- 住所: Str. des 17. Juni, 10785 Berlin
- URL: https://www.visitberlin.de/en/tiergarten
戦勝記念塔(Siegessäule)
- 住所: Großer Stern, 10557 Berlin
- 開館時間: 9:30-18:30(土、日曜日は-19:00)/ 4月から10月、 9:30-17:30 / 11月から3月
- 休館日: 12月24日
- URL: https://www.berlin.de/sehenswuerdigkeiten/3560160-3558930-siegessaeule.html
Rankingドイツ記事ランキング
-
K.Hayashi
- 大学卒業後に渡独。フリーランスライターとしてドイツの文化について多くの記事を執筆中。